わんこそばを食べよう
岩手の名物料理、わんこそば
わんこそばは岩手県に伝わる有名な郷土料理です。特に岩手県盛岡ではじゃじゃ麵と冷麺とわんこそばの3つを並べ、盛岡三大麺と称されることもあります。岩手県に訪れることがあったらぜひとも食してみたい名物料理です。
わんこそばの食べ方
わんこそばでは、お椀に盛られた少量のそばを各種薬味と一緒に食べます。そばは食べる度に掛け声と一緒に追加されていきます。お腹いっぱいになるまで、そばを楽しむことができます。また友人や家族と一緒に何杯のそばを食べられたのかを比べるのもおもしろいでしょう。
わんこそばの魅力を紹介
岩手に訪れることがあったら、絶対に食べたいわんこそば。そんなわんこそばの発祥や名前の由来などの豆知識、またわんこそばを食べるのにおすすめの有名店などを紹介します。わんこそばの魅力を余すところなくお届けします。
わんこそばの由来
名前の由来は不明
そもそもわんこそばは何故わんこそばと呼ばれているのでしょう。わんこ自体は岩手県でお椀を指す方言として知られています。お椀にいれるそばだからわんこそばかと思ってしまいますが、実はわんこそばの名前の由来についてははっきりとはわかっていません。
花巻説と盛岡説
わんこそばの名前の由来には2つの有力な説があります。わんこそばの発祥の地と言われている花巻と森岡の2つの場所でそれぞれの説があります。花巻と森岡、それぞれのわんこそばの由来なのではと言われている説を紹介します。
約400年前の花巻説
花巻説の由来はなんと400年近く前にまで遡ります。当時の陸奥盛岡藩の初代藩主である南部利直公が花巻を立ち寄った時のこと、利直公は花巻のそばの美味しさに感激して何度もおかわりをしたそうです。花巻説ではこの利直公が喜んでおかわりして食べたことを由来の説としています。
歴史上の大物が登場、盛岡説
盛岡説は花巻説ほどの古さはないですが、こちらも歴史上の大物が登場します。盛岡出身の内閣総理大臣の原敬はそば好きとしても知られていました。このそば好きの宰相原敬が帰省時に盛岡でそばを食べたときに「そばはわんこに限る」と口にしたそうです。盛岡説ではこの発言を根拠としています。
わんこそばと岩手県
そばと縁が深い岩手県
花巻説も盛岡説もいずれもスケールが大きくておもしろいですね。そして、歴史上の大物がそばを口にしたことにはたまたまではなく、理由があります。岩手は元々そばと深い縁がある土地です。岩手にはわんこそばという名物郷土料理を生む土壌がありました。
そばを振る舞う文化
岩手県には、もともとそばを振る舞う文化がありました。例えば宴会の締めではそばが登場するという文化があり、今でもその風習は残っています。またこの時もたくさんのそばを茹でることから、一人ずつお椀で少量のそばになります。この風習をわんこそばの発祥とする説もあります。
そばを振る舞う理由
なぜ岩手県でそばを振る舞う文化があるのかというと、それは地理的特性の影響が大きいと考えられています。岩手県は、あまり米を収穫できる土地ではありませんでした。このためお客さんに米を振る舞えないため、そばを振る舞う文化が根付いたのではないかと言われています。
わんこそばの楽しみ方
わんこそばを楽しもう
このように岩手県の風習や文化から生まれたわんこそばですが、今ではわんこそばというと大食いや早食いをイメージするという人も多いのではないでしょうか。もちろんたくさん食べてもいいのですが、わんこそばの楽しみ方はそれだけではありません。わんこそばの楽しみ方を紹介します。
各種薬味が楽しい
わんこそばのおすすめの楽しみ方として、各種薬味を楽しむというものがあります。わんこそばでは飽きがこないように様々な薬味が用意されています。定番のネギやのりだけでなく、塩辛やまぐろなど普段ではなかなか入れない薬味も楽しむことができます。
掛け声が楽しい
わんこそばの楽しみ方としては給仕さんとの掛け声を楽しむというのもおすすめです。わんこそばではそばが追加される度に給仕さんが掛け声をかけてくれます。リズミカルな掛け声でそばもどんどん食べられます。普段の食事では味わえない掛け声もおすすめです。
食べられる限界にチャレンジ
薬味や掛け声だけでなく、もちろん何杯食べられるかにチャレンジするのもおすすめです。わんこそばでは通常で15杯でそば一杯程度だと言われています。ここからどれだけのそばを食べられるか、ぜひチャレンジしてみてください。わんこそばはお椀をかぶせることが終了の合図です。
わんこそばを盛岡で食べる
盛岡のおすすめなお店
魅力いっぱいのわんこそば、ぜひ現地で食べてみたいものです。盛岡市内にはわんこそばを楽しめる有名なお店が多数あります。その中で特におすすめのお店を紹介します。
安い料金でお試しも
一口にわんこそばと言っても様々なタイプがあります。食べ放題で掛け声もついている本格的なわんこそば、またお試しで食べられる量が決められているわんこそばなどがあります。一般的に食べ放題の方が料金が高く、お試しの方が料金が安いです。
盛岡のわんこそばのお店5店舗を紹介
本格的なわんこそば食べ放題を楽しめるお店、お試しで安い料金でわんこそばを体験できるお店など、盛岡市内のお店を計5店舗紹介します。どのお店も魅力たっぷりでおすすめです。(※この記事は2018/6/8時点の情報です)
おすすめの盛岡のわんこそばのお店1
老舗の東屋(あずまや)
盛岡でわんこそばの老舗と言えば、そば処東屋(あずまや)です。創立はなんと明治40年。長きに渡って盛岡でわんこそばの伝統を守ってきた有名なお店です。老舗でありながら、今もなお大人気の盛岡で食べ放題のわんこそばを掛け声と一緒に食べられる有名店です。
選べる2つのコース
東屋のわんこそばでは、薬味が7種の2920円のものと薬味が9種の3460円の2コースの食べ放題があります。料金が3460円の方では食べたお椀を重ねていくことができます。100杯以上食べると、オリジナルの証明手形をもらうこともできます。その他各種そばのメニューも人気です。
東屋の基本情報
営業時間:11時から15時30分、17時から20時
住所:岩手県盛岡市中ノ橋通一丁目8-3
電話番号:019-622-2252
※本店の情報です。本店の他に盛岡市内に3店舗あります。
おすすめの盛岡のわんこそばのお店2
食材へのこだわりで人気の初駒
初駒は昭和35年創業のわんこそばを食べられるお店です。食材への強いこだわりをもち、そば粉は岩手県の県北で生産されている「南部一」のみを使用しています。そば粉の他、米や野菜にもこだわり、わんこそばだけでなく普通の食事でも人気の有名な店です。
3つの食べ放題コース
初駒のわんこそばではわんこそば食べ放題として計3つのコースが用意されています。安い食べ放題の料金は2400円、最大で3500円になります。また、初駒でおもしろいのは出張わんこそばというサービスを行っている点です。イベントや宴席にわんこそばが食べられれば盛り上がること間違いなしです。
初駒の基本情報
営業時間:11時から15時、17時から20時
住所:岩手県盛岡市八幡町10-21
電話番号:019-651-7184
※本店の情報です。本店の他に盛岡市内にもう1店舗あります。
おすすめの盛岡のわんこそばのお店3
宮沢賢治ゆかりのやぶ屋
やぶ屋は創業大正12年の花巻に本店を持つお店です。盛岡にも支店があり、わんこそばを楽しむことができます。やぶ屋は「注文の多い料理店」などでも知られる宮沢賢治にもゆかりのあるお店としても有名です。そば粉は岩手県産のみを使用しています。
安いお試しコースも
やぶ屋のわんこそばでは、盛岡のフェザン店限定でお試しの10杯コースのわんこそばのメニューもあります。こちらは料金が1500円と安い値段でわんこそばを楽しむことが可能です。食べ放題のわんこそばは、子供2500円、大人3000円で楽しむことができます。
やぶ屋の基本情報
営業時間:10時から22時
住所:岩手県盛岡市盛岡駅前通1−44 盛岡駅ビル
電話番号:019-654-7689
※フェザン店の情報です。フェザン店の他に花巻に総本店があります。
おすすめの盛岡のわんこそばのお店4
各種そばも人気の直利庵(ちょくりあん)
直利庵(ちょくりあん)も盛岡市内でわんこそばを食べられる有名なお店です。直利庵では、わんこそばだけでなく、その他のおそばも充実しており、こちらも人気です。春夏秋冬の季節ごとに旬の食材を扱ったそばを食べることができます。
豪華な特のコース
直利庵のわんこそばは、普通、上、特の3つの食べ放題コースが用意されています。一番安い普通の料金が3050円、特の料金は5400円です。特ではお刺身の盛り合わせ、天ぷら、蒸しうになどもついており、非常に豪華です。機会があったらぜひ食べてみたいですね。
直利庵(ちょくりあん)の基本情報
営業時間:11時から21時
住所:岩手県盛岡市中ノ橋通1-12-13
電話番号:019-624-0441
おすすめの盛岡のわんこそばのお店5
地元でも人気の南部藩長屋酒場
気軽に安い値段でわんこそばを楽しむなら、南部藩長屋酒場がおすすめです。南部藩長屋酒場は「ここ一軒で岩手県!!」と銘打っており、わんこそばだけでなく様々な岩手県の有名な郷土料理に舌鼓を打つことができます。地元の人にも人気のお店です。
安い料金で楽しめる
南部藩長屋酒場のわんこそばは、わんこそば10杯を料金1100円という比較的安いメニューが用意されています。安い料金で少しわんこそばを楽しめると人気です。しかし食べ放題のわんこそばのメニューはないので、わんこそばだけでなく各種岩手の名物料理と一緒に楽しむという利用方法がおすすめです。
南部藩長屋酒場の基本情報
営業時間:17時から24時
住所:岩手県盛岡市大通2-6-4
電話番号:019-653-7099
東京近郊でわんこそば
人気5店舗を紹介
盛岡市内でわんこそばを楽しめるお店を5店舗紹介しました。どのお店も非常に人気なのでおすすめです。ぜひ盛岡に行く機会があったら立ち寄ってみたいですね。
横浜でわんこそばを楽しめる
魅力たっぷりのわんこそばを岩手県までいかないで堪能してみたいという人もいるのではないでしょうか。そんな方に朗報です。関東にいながら、本格的なわんこそばを楽しめるお店があります。神奈川県横浜市にあるわんこそばたち花というお店を紹介します。
横浜でわんこそばを楽しめるお店
掛け声もついている、わんこそばたち花
わんこそばたち花は横浜市白楽にあるお店です。わんこそば食べ放題の料金は2750円と比較的安いです。薬味もついており、また名物の掛け声もかけてもらえるなど、本場岩手に勝るとも劣らない本格的なわんこそばを楽しむことができます。
賞品ももらえる
わんこそばたち花では、女性・小学生で80杯以上、男性で100杯以上を食べると商品をもらうことができ、また歴代記録ノートというものに記帳することができます。せっかくわんこそばに挑戦するのだから、このラインは越えたいところです。
その他の名物郷土料理も
わんこそばたち花を利用する場合は4名以上では予約が必要なので注意しましょう。また、わんこそば以外のおそばのメニューも用意されています。きりたんぽなどのわんこそば以外の名物郷土料理もあるのでこちらもおすすめです。
わんこそばと豆知識1
わんこそばの記録に迫る
ここまでわんこそばのおすすめのお店などを紹介してきました。ところで、わんこそばを食べた最大の記録はどのくらいかというのは気になるところではないでしょうか。いくつかわんこそばの記録と豆知識を紹介します。
各店舗の記録
わんこそばは各店舗によって違いがあるためか、ギネスへの記録の登録はされていないようです。お店によっては食べた記録を公開しているところもあり、東屋では15分間559杯、わんこそばたち花では601杯という記録が公開されています。いずれも膨大な量のそばです。
わんこそばと豆知識2
花巻と盛岡で大会
またわんこそばでは各種大会も開催されています。それぞれわんこそばの発祥の説がある花巻と盛岡では大きな大会が開かれています。こちらもわんこそば好きであれば要チェックです。
花巻の「わんこそば全日本大会」
わんこそばの大会として広く有名なのは花巻の「わんこそば全日本大会」です。この大会が開催される2月11日はわんこそばの日として認定されたほどです。毎年2000人から2500人ほどの人が大会を目当てに花巻を訪れるそうです。
盛岡の「全日本わんこそば選手権」
盛岡では「全日本わんこそば選手権」という大会が毎年開催されています。花巻が50年以上の歴史を持つのに対し、盛岡の大会は30年ほどと歴史が浅いためか、現段階では花巻の大会ほど有名ではないようです。とはいえ、わんこそば好きであればチェックしたいイベントです。
イベントで食文化に触れる
わんこそばは食として楽しむだけでなく、イベントとして楽しむことができます。岩手の食文化に触れられるいい機会なので、これらの大会も機会があったらぜひ訪れたいですね。
わんこそばについてまとめ
岩手の名物わんこそば
わんこそばの魅力について紹介してきました。わんこそばの魅力が伝わったのではないでしょうか。岩手の名物料理、わんこそばを機会があればぜひ食してみてください。大食い、早食いに自信のある方は記録に挑戦してみるのもおすすめです。
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もちろんわんこそば以外にも岩手にはたくさんの魅力があります。岩手の魅力がわかる、おすすめの有名観光スポット、名物のお土産、おすすめの登山スポットを紹介した記事もあります。これらの記事も併せてチェックしましょう。
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