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ノシメマダラメイガを徹底駆除!メイガの生態を押さえた予防&対策も解説!

米などを食い荒らす、ノシメマダラメイガの生態をまとめました。ノシメマダラメイガの生態がわかると、幼虫や成虫の適切な予防方法や駆除方法が見えてきますよ。小さいガですが、被害は甚大です。ぜひノシメマダラメイガの幼虫や成虫の駆除方法や予防方法を身につけましょう。
更新: 2022年5月3日
吉岡てんぱ
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ノシメマダラメイガとは

ノシメマダラメイガとは、ノシメコクガとも呼ばれ、10㎜前後の小さなガです。ノシメマダラメイガという名前は、体の模様が着物の熨斗目(のしめ)に似ていることからつけられたと言われています。

ノシメマダラメイガは、日本だけでなく、世界中に生息しているガで、高温多湿な気候を好みます。それでも、北は北海道まで生息が確認されているため、1年を通して、日本中どこでも発生する可能性がある、すこし迷惑な害虫です。

ノシメマダラメイガが好む食べ物

ノシメマダラメイガの幼虫が好む食べ物

ノシメマダラメイガの幼虫は、米や小麦粉、ドライフルーツ、調味料、クッキー、チョコレート、ペットフード、インスタント食品、ドライフラワーなど、あらゆる食品を食べます。その他、鳥や蜂の巣も食べていると考えられています。

ノシメマダラメイガの成虫が好む食べ物

ノシメマダラメイガは、米を食べる害虫として有名ですが、成虫の間は、基本的に何も食べずに過ごします。そのため、ノシメマダラメイガによる、米などの食品の被害は、幼虫によるものがほとんどです。

ノシメマダラメイガは大量発生する

ノシメマダラメイガは、成虫1匹で、約200個の卵を産み付けるため、駆除が遅れてしまうと、大量発生してしまうことがあります。幼虫が大量発生した時点で気づけばまだ、駆除がしやすいですが、成虫になってしまうと、その後2週間の間に、さらに約200個の卵を産み付けてしまうため、さらなる大量発生を招いてしまいます。

ノシメマダラメイガはアレルギー源になる

ノシメマダラメイガをはじめ、ガの鱗粉が原因で、アレルギーを引き起こすことがあります。また、ノシメマダラメイガの幼虫のフンによるアレルギーも認められています。ノシメマダラメイガのような小さなガでも、十分にアレルギー源になりうるので、ガに対するアレルギーがある場合は、見つけたらしっかりと駆除し、繁殖しないよう対策をするようにしましょう。

ノシメマダラメイガの生態

卵~幼虫までの生態

ノシメマダラメイガは、0.5mm程度の小さな卵から産まれます。卵で過ごすのは約5日間ですが、卵の色が米によく似ているので、米びつや小麦粉等の粉類に産卵していても、気づくことはほぼ不可能です。

卵から孵化したての幼虫は、体長が約2mmと細い上、米とよく似た色をしているため、大量発生していても、探し出すことは困難です。ただ、米や小麦粉、お菓子などを食べ始めると、徐々に成長し、8~10mmくらいまで大きくなります。こうなると、大量発生していなくても、異変に気づけば見つけて駆除することもできるサイズになります。

幼虫~成虫までの生態


ノシメマダラメイガの幼虫期は、約22~45日程度なので、仮に大量発生していると、米や小麦粉、お菓子などの食べ物の嵩が、急激に減ることで、ノシメマダラメイガの存在に気づくことができます。ただ、幼虫の間に気づけず、駆除できなかった場合、ノシメマダラメイガは約1週間の蛹期に突入します。

蛹自体は茶色ですがは、繭の中にいると、見つけにくくなります。その後、成虫になると、今度は米や小麦粉、お菓子などを食べるのはやめ、交尾と産卵をするためだけに生きるようになります。成虫の寿命は約2週間ですが、その間に約200個の卵を米びつの中や食品保存庫など、幼虫の餌になるものがある場所に、点々と産み付けます。

ノシメマダラメイガの発生頻度

ノシメマダラメイガは、東北や北海道など、涼しい地域では年に2回、関東以西の暖かい地域では、年に4~5回、発生すると言われています。ただ、気温がある程度保てていれば、その間は繁殖、発生が可能なため、春から秋にかけては、常にどこかでノシメマダラメイガが発生しているような状況です。

また、気温が高いと、卵や幼虫、蛹で過ごす時間が短くなり、頻繁に交尾、産卵を行うようになります。そのため、気温が上がる初夏から初秋ごろは、大量発生しやすい環境で、実際に、日本各地で大量発生したという目撃談や体験談が多く聞かれるようになります。

ノシメマダラメイガの幼虫の発生源

ノシメマダラメイガは、米びつや、食品を保存している収納の近くに卵を産見つけることで知られていますが、しっかりと密閉した容器の中にも、発生することがあります。いったいどこから侵入しているのか…。その発生源がわからず、対策をしようにもできない人も多いのでないでしょうか。

実際、ノシメマダラメイガは、とても小さいガなので、玄関の人の出入りに紛れ込んだり、窓のちょっとした隙間から簡単に屋内へ入って来ることができます。そして、卵を産み付けて孵化した幼虫は、強い顎で、食べ物の袋や容器を食いちぎって、入り込み、食品を食べてしまうのです。

つまり、あらゆる食品がノシメマダラメイガの発生源になりうるということです。そのため、1つ発生源を見つけて駆除や予防対策をしても、他にも発生源があるかもしれませんし、発生源は数か所に分散している可能性もあります。

つまり、ノシメマダラメイガの駆除をしても、何度も姿を見かける場合は、米びつや食品保存庫など、キッチン周りをすべて点検して、発生源をすべて排除することが大切ということです。

ノシメマダラメイガの見つけ方

ノシメマダラメイガや、ノシメマダラメイガの発生源を見つけるのは、とても難しいです。ただ、幼虫期は、体が大きく動きが鈍い上、赤~オレンジ色のフンをするので、卵や蛹、成虫のころよりも、ずっと見つけやすくなります。

ノシメマダラメイガの幼虫の駆除方法

幼虫の駆除方法1.天日干し

ノシメマダラメイガの幼虫は、日光が苦手なので、ノシメマダラメイガの幼虫がついた食品を天日干しすることで、駆除することができます。ただ、天日干しによる駆除方法は、米やペットフードなどの固形物にしか利用できません。

天日干しによる駆除方法は、日当たりのよい場所に清潔なビニールシートや、新聞紙等を敷き、その上に米やペットフードを薄く広げるだけで完了です。ただ、ノシメマダラメイガの幼虫が逃げ出して、再び屋内に入ると面倒なので、逃げ出したノシメマダラメイガの幼虫は、捕殺するなど、再発生に対する対策をするようにしましょう。

幼虫の駆除方法2.水洗い

米など、洗って使用するような食品に、ノシメマダラメイガの幼虫が発生した場合は、水洗いしてしまうのもおすすめです。ノシメマダラメイガの幼虫は、水を入れると浮くので、たっぷりと水を注ぎ、浮いてきた幼虫から順次捕獲し、処分しましょう。


ただ、孵化して間もない幼虫は、2mm程度と小さいため、食品の間にうまく留まってしまうこともあります。米など、炊飯や調理前に洗う場合は、いつもより丁寧に洗うと安心ですよ。

幼虫の駆除方法3.廃棄処分

ドライフルーツやお菓子など、天日干しも水洗いもできないような食品に、ノシメマダラメイガの幼虫が発生してしまった場合は、もったいないですが、食品ごと廃棄処分をしてしまうのも方法の1つです。

ただ、ノシメマダラメイガ自体には毒はなく、人間の病気を媒介することもないとされているので、食べてしまっても問題はありません。ノシメマダラメイガによる被害が少ない場合は、被害があった場所のみ廃棄処分して、残りはちゃんと利用するのもおすすめですよ。
 

幼虫の駆除方法4.捕殺

虫が苦手ではない場合、一番手間がかからないノシメマダラメイガの幼虫の駆除方法が捕殺です。捕殺とは、感じの通り、捕まえて殺すことです。ただ、ノシメマダラメイガの幼虫は、サイズもさまざまで、米や小麦粉など白い食品の中で発生すると、見つけるのが困難です。そのため、大量の食品の中で発生した場合は、天日干しや水洗い、廃棄処分した方が無難かもしれませんね。

ノシメマダラメイガの成虫の駆除方法

成虫の駆除方法1.殺虫剤を使用

ノシメマダラメイガは、一般的な殺虫剤で駆除することが可能です。ただ、ノシメマダラメイガは食品の周りに集まるので、殺虫剤が食品にかからないよう対策をしてから、殺虫剤を使用するようにしましょう。
 

成虫の駆除方法2.捕殺

ノシメマダラメイガの成虫は、10mm程度と小さいので、捕殺して駆除するのもいいかもしれませんね。蚊を駆除するときのように、手でたたいてもよいですし、飛び回る場合は、虫取り網などで捕まえるのもおすすめです。

ノシメマダラメイガの幼虫の予防方法

幼虫の予防方法1.成虫を侵入させない

ノシメマダラメイガの生態から考えると、ノシメマダラメイガの予防方法で最も効果的なのが、成虫を侵入させないことです。ノシメマダラメイガは夜行性なので、夜暗くなるとよく飛び回っています。

そのため、人が寝静まったあとのキッチンは、絶好の産卵場所にもなるので、何度も被害にあっている場合は、寝る前などノシメマダラメイガが入り込んでいないかチェックする習慣をつけるのもよいかもしれませんね。

幼虫の予防方法2.トウガラシ・ニンニク・ワサビを使用

ノシメマダラメイガは、トウガラシやニンニク、ワサビなどの香りの強い食品が苦手なので、米びつやキッチンの収納などに置いておくと、近寄ってこなくなります。唐辛子は、米10㎏につき5本程度、ニンニクは丸ごと1つ、ワサビは粉わさびをお茶パックに半分くらい入れて置いておくと、効果的です。

幼虫の予防方法3.対策グッズを使用


ノシメマダラメイガが、トウガラシのにおいを苦手とする習性を利用した、ノシメマダラメイガの対策グッズも販売されています。他にも、桐製の米びつは、ノシメマダラメイガが近寄らなくなると言われているので、ぜひ利用してみてくださいね。

ノシメマダラメイガの種類

ノシメマダラメイガの仲間

ノシメマダラメイガは、メイガ類に属する昆虫ですが、ノシメマダラメイガ同様に、人々の暮らしに害を及ぼす種類が他にもいます。その中でも、より私たちの暮らしに身近なノシメマダラメイガの仲間の種類を2種類、ご紹介します。

アワノメイガ

ノシメマダラメイガと同様に、アワノメイガも幼虫の間、農作物を食い荒らすことで知られています。とくに、トウモロコシやキビ、アワ、ヒエなどイネ科の種類に属する植物を好んで食べます。無農薬栽培のトウモロコシなどに卵や幼虫がついていると、購入後に家庭内で繁殖することもあるので、トウモロコシに食われたような穴がある場合は、早めに対策をしましょう。

シロイチモジマダラメイガ

シロイチモジマダラメイガは、メイガの種類の中でも、豆を好んで食べるガとして有名な害虫です。シロイチモジマダラメイガは、豆類のさやの外側に1粒ずつ産卵し、孵化すると幼虫はさやにもぐり、豆を食べます。そのため、シロイチモジマダラメイガも、外からは被害にあっていることがわかりにくく、無農薬栽培された豆を購入すると、まれに家庭内でも遭遇することがあります。

ノシメマダラメイガ対策は早めに!

ノシメマダラメイガをはじめ、メイガの種類はどの幼虫も、存在を知っていると適切な対応ができますが、知らない場合はまさに「イタチごっこ」状態で、どんどん被害が広がってしまいます。ノシメマダラメイガは、春から徐々に活動が活発になってくるので、1度でも侵入された経験がある場合は、こまめに食品の状態を確認し、早めに駆除や予防を行ってくださいね。

害虫の駆除について気になる人はこちらもチェック

害虫というと、家庭菜園やガーデニングに被害を及ぼす虫のイメージがありますが、実際は、ノシメマダラメイガのように、人の生活エリアに侵入し、被害を及ぼす種類も多いです。害虫は、あらかじめ駆除方法を知っていれば、遭遇してもすぐに対処できるので、安心ですよ。ぜひ、ノシメマダラメイガ以外の身近な害虫についても、駆除方法を知っておいてくださいね。