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イナダとは?気になるハマチとの違いや美味しい食べ方までご紹介!

「イナダ」と言う、よくハマチに間違われるちょっと不憫な魚が居ます、ベテランの釣り人でもハマチと思ったらイナダだったなんてこともあるそうで、その逆もしかり。イナダとハマチの違いや、ハマチにない「イナダならでは」の魅力に迫っていきます!
更新: 2021年1月16日
咲良09
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イナダは出世魚!ハマチとも同種

どっちがどっち?イナダにハマチ

どうみてもハマチな写真に「イナダ」と言うキャプションが書かれていたり、レシピや食べ方の紹介記事でもハマチだったり、イナダだったり…

更に釣りの紹介記事でも「イナダ釣り」だったり「ハマチ釣り」だったりと表記が安定しなかったり…どっちがどっちだ!?となってしまいますが、これにはれっきとした理由があり、2種は名前くらいしか違いがないと言ってもいいほどによく似た魚だからです。

イナダもハマチも同じ魚!違いは釣り上げた地方

先にイナダとハマチがよく間違われる理由を言ってしまいますと、イナダもハマチもどっちも同じ魚で、違いは大きさや地方による呼び名の違いだけだからです。

イナダもハマチもブリの呼び名の一つで、イナダは関東地方における、35㎝~60㎝くらいの、中くらいのブリの呼び名です。良く知られるブリは「80㎝程度の大きさ」の個体を指す呼び名で、やや小さめのブリはイナダ、或いはハマチと呼ばれます。

イナダとハマチの関係、地方ごとに変化する

ハマチとイナダが間違われやすいのは「同じ魚だから」以外にも、地方ごとに呼び名が変わるブリの中でも、大きさがほぼ同じだからです。

イナダもハマチも40㎝程度の、中くらいのブリを指す呼び名であり、関東では40㎝程度のブリをイナダと、関西では40~60㎝程度のブリをハマチと、更に、南四国では30~40㎝程度のブリをハマチと呼ぶと、微妙に大きさは異なりますが、どれも「ほぼ同じくらいの大きさ」と言う、非常にややこしい事となっています。

イナダとブリの関係、その名前の変化も

出世魚ブリ!呼び名は多種多様

魚種のみでなく大きさもほぼ同じと言う、ベテランの釣り人ですら判別は困難を極めるイナダとハマチ。イナダとハマチの他にも、ブリは所謂「出世魚」であり、成長に合わせ名前が変化していく魚として有名です。

その呼び名は日本各地の地方名と併せたもので、ブリの中でも最も大きい個体は、関東関西を問わず「ブリ」と呼ぶ、と言う特徴があります。普段「ブリの照り焼き」などで味わっているブリも、実は成長途中の魚かもしれません。

関東におけるブリの名前の変化

①モジャコ(稚魚)→②ワカシ(35㎝以下の個体)→③イナダ(35~60㎝程度の個体)→④ワラサ(60~80㎝程度の個体)→⑤ブリ(80㎝以上の個体)

北陸におけるブリの名前の変化

①コゾクラ、コズクラ、ツバイソ(35㎝以下の個体)→②フクラギ(35~60㎝程度の個体)→③ガンド(60~80㎝程度の個体)→④ブリ(80㎝以上の個体)

関西におけるブリの名前の変化

①モジャコ(稚魚)→②ワカナ(兵庫県瀬戸内海側での呼び名)→③ツバス、ヤズ(40㎝以下の個体)→④ハマチ(40~60㎝程度の個体)→⑤メジロ(60~80㎝程度の個体)→⑤ブリ(80㎝以上の個体)

南四国におけるブリの名前の変化

①モジャコ(稚魚)→②ワカナゴ(35㎝以下)→③ハマチ(30~40㎝程度の個体)→④メジロ(40~60㎝程度の個体)→⑤オオイオ(60~70㎝程度の個体)→⑥スズイナ(70~80㎝程度の個体)→⑦ブリ(80㎝以上の個体)


イナダは何故名称が変わる?出世魚の謎

そもそも何故大きさによって名前が変わる魚の事を「出世魚」と言うのか、と言いますと、その起源は江戸時代にまで遡ります。江戸時代までは武士や学者は、今でいう所の「成人式」である元服のさい改名するという慣習がありました。

その慣習になぞらえ「成長に伴って出世するように」と出世魚と呼ばれるようになったと言われています。ブリは成長に伴いどんどん大きくなり、80㎝越えの大物になる事も少なくないため「ブリの様に大きく立派になるように」と願いを籠められたのでしょう。

イナダ以外にも、他にもいる出世魚

イナダだけじゃない!他にもいる出世魚たち

出世魚はブリに限らず、スズキやボラ、イワシやコノシロ等も大きさによって名称が変化する出世魚の仲間です。どれも食卓でお馴染みの、色んなレシピや料理が試せ、かつ簡単に釣りで狙う事も出来る魚ばかりですね。

出世魚は大きさ毎に名称が細かく変化すると、全てを覚えるのはめんどくさいものばかりですが、料理の面で見れば庶民の味方と言ってもいいでしょう。マグロや「登竜門」の語源で有名なコイは、意外にも出世魚には含まれていません。

サワラも出世魚!大きさで名が変わる

ブリにスズキ、ボラにイワシ、コノシロの他にも、もう1つ「出世魚」と呼ばれている魚が居ます。その魚の名は「サワラ」。春が旬として有名な魚の一種ですが、旬を問わずいつ食べても美味しい魚のため、旬は気にしないと言う方や、旬が把握しきれないと言う方にも嬉しい魚です。

サワラは成長に伴い、サゴシ→ナギ→サワラと名称が変化し、和食の定番料理として色んなレシピに用いられます。サワラの旬は春と言われていますが、大型魚の旬は秋から冬とされている為、旬を把握してから料理する場合は、旬の他にも、その大きさに注目しましょう。

イナダの分布や釣れる場所

イナダ釣りが出来る場所、沖縄以外なら日本全域!

イナダは琉球列島を除く日本各地で釣りあげることができ、日本の他にも、朝鮮半島でも狙うことが出来ます。とりあえず沖縄以外なら関東関西を問わず、何処でも釣りで狙える魚と思ってもよいでしょう。

イナダが出世魚と呼ばれるようになったのは、成長に伴いどんどん大きくなる他にも、日本各地で釣りあげられる手軽さも来ているかもしれません。

イナダ釣りで狙うべきポイント

イナダの釣り方はブリの釣り方とほぼ同じ、勿論狙うポイントも釣り方のコツもほぼ同じものとなるため、ブリの釣り方を知っていれば自ずとどんな釣り方をすれば狙えるか、何処が釣れるかがわかってくることでしょう。

イナダの釣り方で気を付けるべきは狙うポイント。ブリは水温の上昇と共に北に回遊し、水温が下がると南下する回遊魚のため、旬の所謂「寒ブリ」を狙う場合は、出来る限り初夏~冬に、船から狙うようにしましょう。

旬に関係なく狙う場合は、夏~秋に堤防付近で狙う釣り方がおすすめです。

イナダを釣りで狙う!その釣り方

イナダが釣れるポイントや旬を把握したところで早速イナダの釣り方を覚えていきましょう!イナダ釣りは難しいんじゃないかと心配な方でも安心な、釣り入門にもおすすめの手軽な釣り方です。

船釣りデビューは勿論、夏~秋は堤防からでも狙えるため、オカッパリで狙いたい方にもおすすめの釣り方。ここでは「静」と「動」の釣り方2種類を紹介していきます。

ビシ仕掛けでイナダを待つ!

船と陸の違いは何といっても波や風による不規則な揺れ、船釣りでは「片テンビン仕掛け」と呼ばれる仕掛けでイナダを狙い、オモリ付きのコマセカゴを使用します。

使用する釣り針は、魚の活性が高い時には8号を、活性が低い時は3~4号をと使い分けましょう。付けるエサは「オキアミ」が基本で、中々釣れないと言う場合は取り付けるオキアミの数を増やしてみましょう。

他にも、短冊状に切ったイカの切り身も効果的で、3~4メートルまで仕掛けを落とし、イナダがいそうな場所に投げ込んではアタリが来るまで竿をしゃくる、を繰り返す作業となります。


ジギングでイナダを攻める!

「ビシ仕掛け」による釣り方はシンプルなぶん「待ちの釣り」という面が強く、じっと待っていられない!こっちから攻めたいと言う方にはジギングを使用した仕掛けがおすすめ。

ジギングは水流の速さによって使用するジギングの重さを調節しながら、ジギングをしゃくり、イナダを誘い出すと言う「攻め」の面が強調された釣り方です。

中々釣れないと言う場合は他にジギングで狙っている方を参考に「どうすればイナダが食いつくか」を参考にするとよいでしょう。タックルにより多少の違いは出てきますが、基本は同じ為、違うタックルであっても効果を発揮してくれるはずです。

イナダを料理してみよう!ハマチもおすすめ

イナダを料理!動画も参考に下ごしらえ

イナダを釣り上げたら、早速料理し食べてみましょう。地方によってイナダだったり、ハマチだったりと名称の違いはありますが、味に違いはなく、どっちも色んなレシピが試せる美味しい魚であることに変わりはありません。

特に冬のイナダは「寒ブリ」という言葉がある通り旬真っ盛り。旬に関係なくいつ食べても美味しいイナダですが、お刺身などのレシピで食べる場合は、料理する前にしっかり旬を意識するようにしましょう。

イナダおすすめレシピ①・刺身

まずは刺身から!旬のイナダなら尚おすすめ

旬のイナダを釣り上げたら是非試したいレシピが、最も魚の味がわかる食べ方として有名な「お刺身」です。

同じイナダでも、養殖ものか天然ものかで味が変化し、養殖ものの刺身は年間を問わず脂が強く、醤油を軽く浸ける程度でも濃厚な味が広がる、食べ応えのある刺身に、天然ものは旬か否かで味が変化しますが、旨みが強い刺身となっています。

どっちの刺身が美味しいかは好みにより、養殖と天然で刺身の食べ比べをしてみるのもいいでしょう。

食べ方を工夫し更に美味しく!刺身のアレンジレシピ

そのままでも美味しいイナダの刺身ですが、食べ方を工夫することで更に美味しい料理と変わります。

アレンジと言っても、その方法は極シンプルなもので、イナダの刺身を作ったら、シソの葉に大根のけん、わさびに大根おろしを用意し、刺身の上にワサビと大根おろしを乗せ、醤油をつけ頂きます。

これだけでイナダの刺身が更に美味しい料理となり、更にサッパリ食べられるため、養殖ものは脂っこすぎると言う方でも胃もたれせず食べられるようになります。元々イナダ自体が脂ののった魚のため、大根との相性は抜群。消化にも良い、美味しいアレンジレシピです。

イナダおすすめレシピ②・シーチキン

イナダでシーチキンを作ろう!

「缶詰」で購入するイメージのあるシーチキンですが、実はイナダを材料に自分で作る、料理することが出来るのです。自分で作ると味が調節出来、更にコストも安く抑えられ、料理の材料用にストックするのもおすすめ。

用意するものもイナダにたっぷりのオリーブオイルだけと言うシンプルさで、市販のシーチキンを作ると言うより「イナダのオリーブオイル漬け」を作る、と言う感じですね。

イナダで自家製シーチキン、その作り方

①・イナダを適当なサイズに切り分け、ビニール袋に入れ塩を振り、冷蔵庫で一晩寝かせる
②・鍋に湯を沸かし、寝かせて置いたイナダを中まで火が通るまで煮る
③・湯を切って、水気をキッチンペーパーで拭き取り、荒熱を取る
④・ビンにオリーブオイルを注ぎ、イナダの切り身を浸けこむ
⑤・あとはお好みでスパイスやハーブを入れ、冷蔵庫で保管する

作ったシーチキンを更にアレンジ

出来上がった「自家製シーチキン」は市販のものより身がゴロゴロしており、食べ応えがあるものとなります。ほぐした状態のものが良いと言う場合は、食べたい量を取り出し包丁で叩きましょう。

このイナダの「自家製シーチキン」はそのままでも美味しいですが、色んな食べ方が試せるのが利点で、サンドイッチの具にしたりサラダに混ぜ込んだり出来ます。

他にも、マヨネーズと和えたり、ご飯に乗せる食べ方も良いですね。色んな食べ方が出来る他にも、保存食としてもおすすめです。


イナダおすすめレシピ③・ハンバーグ

ちょっと変わり種、お魚でハンバーグ

ちょっと変わったところで、3枚おろしにしたイナダを更に5枚におろし、骨と皮を取り除き包丁でたたいてひき肉状にし、玉ねぎのみじん切りと混ぜ合わせ「魚肉ハンバーグ」にしてしまう、なんてレシピも存在します。

ハンバーグと言うとどうしてもお肉の食べ方と言う印象がありますが、お魚のハンバーグも肉にはない美味しさがあり、大根おろしやポン酢が合う和風ハンバーグが出来上がります。

イナダハンバーグの魅力、肉にはない美味しさも

ちょっと変なレシピ扱いされる「魚肉ハンバーグ」ですが、実際に作ってしまうと肉にはない魅力が溢れており、魚ハンバーグにハマッてしまう方も少なくないそうです。

魚ハンバーグは食べ方次第では「魚肉ソーセージ」のような味がし、魚嫌いと言う方でも食べることが出来、和風ソースの他にも、ケチャップやデミグラスソースなど、色んな食べ方が試せる食べ方の1つです。

イナダ以外の魚も勿論ハンバーグにできますが、白身魚ではどうしても淡白になるため、レシピを試すなら赤身魚がおすすめと言われています。

お弁当にもおすすめ!イナダハンバーグ

魚肉ハンバーグはお肉に比べ型崩れしにくく、肉汁が漏れたりすることも少ないため、お弁当のおかずとしてもおすすめで。画像の様におにぎりと合わせればボリューム満点の「ハンバーグおにぎり」が出来上がります。

また、冷めても味が変わりにくく、食感も固くなりにくいと言うのも嬉しいですね。ボリュームのあるお弁当にしたいが、カロリーも気になると言う方は、イナダハンバーグをおすすめします。

イナダの魅力を再発見!

イナダは単に「ハマチにそっくりな魚」のみでなく、色んな料理や食べ方が試せ、釣りでも結構手軽に狙える美味しい魚です。やや小さめとはいえ立派なブリの仲間のため、旬のイナダの刺身は絶品。

刺身の他にも、に付けや焼き魚、自家製シーチキンやハンバーグなんかもおすすめです。手軽に狙えるので、どんどん釣りあげ、色んな食べ方に挑戦してみましょう。

他魚情報が気になる方はこちらもチェック

ハマチとイナダは大きさも味もほぼ同じ、と言う訳で「ハマチ」の簡単かつ美味しいレシピ集や、名前がややこしい出世魚たちの見分け方を紹介していきます。出世魚が完璧に見分けられるようになったら釣り仲間に自慢できる!かもしれませんね。