[エアモンテ] アルミ スノーシュー (フリーサイズ)
oxtos(オクトス)アルミわかんラチェット式 OX-012【爪カバー付】
和かんじき 立山かんじき (中)
コンパル 雪国かんじき ひも締
ベルモント(Belmont) PI-5050プラスチック爪付カンジキ(アユムクン)
ベルモント(Belmont) PI-1487 雪ッ子チャンカンジキ
わかんの構造と効果
わかんと聞いても、何のことだかわかんない人も多いのが、わかんという道具です。わかんとは一体如何なるものか、まずはここからです。
わかんの構造
靴の真下に装着する道具で、靴よりひと回りも大きな楕円形のフレームが、全体を取り巻いています。伝統わかんならば紐(縄)で固定する仕組みです。近年のわかんならばメインベルトなど、複数のベルトが縦横に張られて靴に固定されます。
わかんのサイズ
古くから用いられてきた木製わかん「立山かんじき」は、縦36センチ、横24センチほどです。近年に市販されている金属製わかんの場合、縦43~40センチ、幅20~22センチほどで、若干スリムになっています。市販されているものは、ほとんどがサイズフリーで使えるのも一般的です。
わかんの効果
一度わかんを装着する方法で、雪の上をトレッキングしてみれば、雪に足が沈み込まないことが分かります。靴よりも接地面が広くなって、体重が分散されるのです。斜面の雪の上も歩きやすく、滑らない効果を生み出してくれる歩行方法なのです。
雪かきに使いたいわかん
路上の雪かきや屋根の雪下ろしは、北国の風物詩であり、下手すると腰を痛めるほどの重労働です。足元が滑って危険なのですが、わかんを足に装着して作業をすることで、安全性が向上します。
縄文人も使ってたわかん
そもそもわかんとは、「かんじき」の一種である「輪かんじき」を短縮した言葉です。かんじきは縄文時代の遺跡からも見つかっている伝統のアイテムでした。数千年を経てもわかんは形状を大きく変えず、現代人も使っているのは不思議なことです。
わかんの材質
昔ながらの木製わかん
昔ながらの木製のわかんを使って、山中の雪原を歩く人もいます。マンサク、籐などの木を楕円形に整形したものです。木製は特にメンテナンスを必要とする材質で、大切にすれば長持ちします。近頃は昔ながらの縄の代わりに、ベルトを用いるのも一般的です。
金属製わかん
優れた耐久性を持っているのが、アルミ製パイプやジュラルミン製パイプを使ったわかん。金属なので壊れにくく、軽量さも特徴です。雪山のトレッキングでは良く使用されるタイプがこれです。
プラスチック製わかん
軽量である程度の強度を備え、安く購入できる材質が、プラスチック製わかんです。色がカラフルに揃っているのが一番の特徴です。これも経年劣化により強度が落ちることは、念頭に置く必要があります。
アイゼンやスノーシューとの使い分け
雪山の登山では、よくアイゼンやスノーシューも採用されることがあります。わかんとの違いがあり、併用や使い分けを考えていく事ができます。
緩斜面の雪山で使うスノーシュー
スノーシューとは雪山の歩行具として、わかんと似た役割を持っています。通常のスノーシューは、わかんより縦に長くて重さがあるため、急斜面の雪山登山、長距離登山には向いていません。トレイルランニング用や登山用のスノーシューなど、目的により使い分けられています。
硬い雪原や氷床で使うアイゼン
底にツァッケと呼ばれる鉄の爪が付いている、登山用歩行具です。雪山、氷床、硬い雪原などに使用され、柔らかい雪の道とは使い分けられる道具です。ドイツ語のシュタイクアイゼン(登る鉄)を語源とし、英語圏ではクランポンという名前で呼ばれています。
状況により使い分けたい
一般にわかんは急斜面の上下動にも対応できます。一方でスノーシューは平地で歩きやすく急斜面に向かず、アイゼンは凍結した険しい登山向きです。これら3種類は、場所により使い分けた選び方をできるので、何足か持っていてもいいのです。
わかんとアイゼンの併用
ほとんどのわかんと呼ばれる道具は、使い分けもできる一方、アイゼンと併用もできるのが強みです。例えば雪の多く凍結か所も多い山岳では、アイゼンにと一緒にわかんを併用します。雪がなく凍結した場所に至れば、わかんを取り外すといった併用方法があります。
わかんの選び方
身長に合わせた選び方
わかんはサイズフリーですが、メーカーにより縦の長さ、横幅などが微妙に違います。身長が低い人の場合、わかんの横幅が広くなると、引っかかってしまい歩きにくいという欠点もでてきます。身長が低めの人の場合には、幅が狭いわかんの選び方も考えてみてください。
価格帯での選び方
安いわかんなら5,000円未満での購入ができますが、しかし高価なわかんは1万円を越えます。スノーシューは2万円を超えるものも一般的です。安くても比較的に頑丈にできているのがわかんです。サイズや材質も含めて、価格帯からも選び方をよく検討したいところです。
金属製でベルト式のわかんの付け方
安全に雪の登山をするためには、中途半端な付け方をするのではなく、正しいわかんの付け方を覚えておくべきです。ベルト式のわかんを取り付ける方法について見てみましょう。
付け方1・後部ベルトに靴の踵を合わす
わかんの付け方の初めには、まずわかんの後部ベルトに、靴のかかとを合わせるところから始めます。これをしないと、わかんが容易に外れてしまうでしょう。
付け方2・前方ベルトを足全体に
ベルトを通す順序が大切です。前方にあるベルトを、対角線になるよう足全体に通します。わかんの後方の輪っかに通し、足首を通って外側の輪っかに通し、前方の輪っかに対角線に通し、最後に初めの輪っかに通します。
付け方3・全体にフィットさせる
この時、ベルトの全てが、靴に隙間がなくフィットしている必要があります。そのため、引っ張りながら緩みを無くす動作をします。この付け方をしないと、わかんが外れてしまう原因になります。
付け方4・前方の輪っかにロックする
ベルトの先端を輪っかにもう一度通すことによって固定されます。余ったベルトは適当な場所に引っ掛けておくだけでokです。これで一連の付け方が理解できました。
伝統的わかんの付け方
地方によって違う付け方
豪雪地帯の山間部では、いまも伝統的なわかん(輪かんじき)が日常的に使われています。地方によって、わかんの付け方は若干違いがありますが、一般人にはさっぱりわかんないのが付け方です。そこで、長野県諏訪郡原村の、伝統かんじき装着手順の動画から、取り付け方法を解説します。
付け方1・後ろと前で紐を交差
まずわかんに足を乗せたら、わかんの両側のひもを足首の後ろで交差させ、足首の前でも交差させます。
付け方2・両側のひもをわかんに通す
この状態から、紐をわかん本体の紐束に一回くぐらせます。これは両側の紐で同じように行います。ここで一度ぎゅっと全体を締め付けるのが、フィットさせる方法です。
付け方3・後ろのひもに引掛け前で結ぶ
両側の紐を、交差させた後ろの紐にひっかけて前方に持ってきます。最後に前でちょうちょ結びをしたら、伝統的わかんの付け方は完了です。
わかんでの歩き方
一歩づつ進むことを意識
普通の靴の感覚で歩くと、左右のわかん同士がこすれたり、ぶつかったりしています。左右のわかん同士がぶつからないよう、一歩づつ着実に歩みを進めることを意識します。
片側のわかんを踏まないこと
わかんを装着した時、普段の癖で足を揃えてしまうことがあり、どうしても片側のわかんを踏んでしまうことがありがちです。もし片側のわかんを踏んでしまうと、転んで怪我をする原因になります。常にわかんを意識していることが大切です。
雪の場所を選んで歩くこと
雪山や雪原では、時々石や土の地面が露出していることがあります。そのときに石の地面を歩くと、わかんを痛める原因になります。歩行ルートの様子を確認しつつ歩くべきです。
雪のない場所ではわかんを外す
雪の積もった場所の登山をしていれば、長い区間に渡り、雪のない場所に出くわすこともあるでしょう。そのときには、躊躇わずにわかんを外したほうが良いです。そのほうが単純に歩きやすく、しかもわかんを痛めることがなくなります。
わかんで気をつけたいこと
ベルトや紐が緩いと危険
わかんのベルトの状態については、時々チェックをしておくべきです。何故かといえば、ベルトが緩くなっていると足が固定されずに動いてしまい、歩き辛い状態になるからです。これは怪我にも直結してしまいます。
無理な場所を歩かない
わかんは雪山では歩きやすい、最強だと言っても、無理は禁物です。例えば調子に乗って、あまりにも勾配の強い急斜面を歩くなどは、わかんの能力の限界を越えています。
わかん故障時の対応
雪山の登山をしている途中で、わかんが故障してしまった場合の、対処方法も検討してみましょう。
故障したまま歩くと危険
雪道で装着して歩行中にわかんが折れたり、ベルトが切れたり、部品が壊れてしまったり。そんな経験はネットの書き込みからも垣間見えます。故障したわかんで歩くことは危険、これは誰もが理解できることです。壊れたわかんは外して歩くのが無難です。
故障したわかんの応急処置方法
雪道のトレッキング中、わかんが折れた時は、手元にビニールテープがあったら何とかなります。添え木をしてから、ぐるぐる巻きにして固定する方法で、急場をしのぐわけです。ベルトが使い物にならない時は、別の紐でわかんと足を固定することによって、難を乗り越えることはできそうです。
おすすめのわかん①
エアモンテ アルミスノーシュー
商品名はスノーシューと言っていますが、構造上はまるっきりわかんの商品です。全体がアルミ合金であり、ポリプロピレンのベルトによって固定するタイプです。アイゼンも併用できるので、アイゼンを考えた選び方でもおすすめです。
エアモンテ アルミスノーシューの特徴
[エアモンテ] アルミ スノーシュー (フリーサイズ)
サイズが長さ42センチ、横幅が19.8センチと、わかんの中でもかなりスリムな形状をしています。これにより歩き辛さを感じることがなくなっています。ベルトは頑丈で、安物ではないので壊れる心配がありません。
エアモンテ アルミスノーシューの値段
アマゾンを見ると、12,000円程度のお値段です。頑丈でデザイン性も高く、使いやすいという意味では、決して高すぎるお値段ではありません。
おすすめのわかん②
oxtos アルミわかんラチェット式OX-012
わかんの本体がジュラルミン製、光を反射してかっこいい、オクトス製のおすすめわかん。ベルトでがっちりと装着するタイプで、装着はすばやくでき、材質は丈夫であるとして高く評価されています。この商品については、アイゼンを併用することは考慮されていません。
oxtos OX-012の特徴
oxtos(オクトス)アルミわかんラチェット式 OX-012【爪カバー付】
本体のパイプの接合部は、内部にも2重にパイプが入っているので、接合部から壊れる心配がありません。これは他社製品にはないオクトス独自の仕様です。左右に付いたステンレスの爪が滑り止めです。滑りにくいことを優先する選び方なら、欲しい一品になります。
oxtos OX-012の値段
13,000円台と、アマゾンのわかんの中ではやや高めの商品です。しかしスノーシューよりはかなり安い値段であり、ほかのタイプのわかんよりも耐久性や使いやすさに優れているから、値段は気にならないほうです。
おすすめのわかん③
立山かんじき
富山県の雪深い立山連峰のふもとで、伝統的な製法で脈々と作られ、使われてきた輪かんじきです。アマゾンでも販売しており、伝統的なわかんの選び方をするなら、まず選んでみたい一品です。このタイプはアイゼンとの併用も可能です。最初から併用を検討する人も欲しい商品です。
立山かんじきの特徴
和かんじき 立山かんじき (中)
かんじき本体には、立山産のマンサクの根元木を使っています。この木は粘りがあって折れないと知られる木です。また、ツメには丈夫なナラ材、縄には水を含むとよく張るマニラ麻賀採用されています。アマゾンの製品サイズは36x24センチの楕円形をしています。
立山かんじきの値段
アマゾンでの価格帯はおよそ5,000円ほどです。他のわかんより高すぎることもなく、スノーシューの半額以下で購入ができます。
おすすめのわかん④
コンパル 雪国かんじき ひも締
立山かんじきと見た目が似ていますが、こちらは籐材とポリエチレン繊維の縄を使っています。価格的には非常に安い商品であり、簡単な雪山ハイキングや身近なところで使うことができます。アイゼンと一緒の併用もできるし、スノーシューと使い分けたい人も試すべきわかんです。
コンパル 雪国かんじき ひも締の特徴
コンパル 雪国かんじき ひも締
紐で締める方法なのは同じですが、1個あたり250グラムと最軽量クラスです。紐は丈夫な繊維なので、緩斜面の登山ならば意外と問題なく使えます。わかんはとにかく重さを感じたくないという人におすすめできます。
コンパル 雪国かんじき ひも締の値段
アマゾンでは、わかんでは最安水準の、2,500円程度の価格帯です。購入しても損を考えなくていいお値段でしょう。
おすすめのわかん⑤
ベルモントPI-5050
外観は伝統わかんによく似ている、ベルモント製わかん。ポリカーボネイトの本体にプラスチックツメ、ベルトで締め付けるタイプです。お手軽なお値段と装着方法で人気があります。ただアイゼンとの併用は、強度が若干足りない可能性があります。
ベルモントPI-5050の特徴
ベルモント(Belmont) PI-5050プラスチック爪付カンジキ(アユムクン)
長さ38.5センチ×幅22.5センチと、若干幅が狭く、歩きやすい設計です。1足あたり840グラムと軽量で、足に装着して重さを感じません。立山わかんに比べると頑丈さは劣りますが、特に平坦な雪の地面や、緩斜面であれば問題なく歩けます。
ベルモントPI-5050の値段
アマゾンにて3,000円台とかなり安く求められるんのが、ベルモントPI-5050。日常で使ってみたり、冬山の登山の予備にするなどで使い分けのために、求めても高くないお値段です。
おすすめのわかん⑥
雪ッ子チャンカンジキ
蛍光色のオレンジ色をした、ベルモント製のおすすめかんじき。本体はプラスチック製で、1足の重さはわずか650グラムです。雪ッ子チャンカンジキのカラーにはパープルやイエローもあります。この商品については、構造上でアイゼンとの併用は不可能です。
雪ッ子チャンカンジキの特徴
ベルモント(Belmont) PI-1487 雪ッ子チャンカンジキ
ワンタッチのベルトを採用し、誰でも装着がしやすい設計です。険しい山道などは不可能ですが、日常で使ったり緩斜面で使うのならば問題なく、安いのでコスパが優れているとの評価です。普段は雪ッ子チャンカンジキを使い、登山では高額なわかんを使うなど、使い分けを考えられます。
雪ッ子チャンカンジキの値段
わかん界でも最安値水準の2,500円程度で、アマゾンにてお求めできます。安いわかんの選び方を優先したい人に向いています。
わかんで雪にトライしよう
雪山の登山はこれまで躊躇していませんでしたか?わかんを入手して装着したら、経験の足りない雪の登山も、スムーズに進められそうではないですか?雪国の雪下ろしにも使えるわかん。おすすめのわかんを入手して、使い分けたり併用したり、上手に使いこなしてみてください。
雪山が気になる方はこちらもチェック!
【アイゼン】おすすめ9選!雪山登山の必須アイテムをご紹介!
アイゼンは雪山登山において、斜面で滑らないようにするために必須のアイテムです。アイゼンは多くの種類がありますが、行きたい雪山の登山ルートによ...
冬山・雪山登山で必要な装備リスト23!厳冬期で大切なこととは?【初心者必見】
冬山登山初心者の方で雪山登山を考えている方必見の情報です。冬山登山を考えている初心者の方は最低限どのような装備の準備を行うと安心して雪山を登...