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ヘンルーダとは?その効果・効能と育て方を解説!扱いには注意が必要?

ヘンルーダというハーブがあることをご存知でしょうか。猫よけのハーブとも呼ばれているかわいい黄色い花をつける植物です。ヘンルーダの花について、ハーブとしての効果・効能。その植え方や増やし方など、ヘンルーダのことを詳しくご紹介していきます。
更新: 2024年6月6日
佐藤3
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ヘンルーダは猫避けハーブ?増やし方植え方も

ヘンルーダという花の名前をあまり聞いたことがない、どこかで聞いたけれどよく知らないという人も多いのではないでしょうか。ヘンルーダはハーブの一種です。どんな効果・効能があるハーブなのか、ヘンルーダの花言葉や誕生花から、その育て方、植え方・増やし方までヘンルーダについて詳しく掘り下げてご紹介します。

ヘンルーダについて

ヘンルーダとはいったいどんな植物なのでしょうか。まずはヘンルーダの基本的な情報からご紹介していきます。

科・属

ヘンルーダはミカン科の低木です。多年草と間違われそうですが、しっかり木化して育っていく植物です。ハーブの中ではバジルなども植えっぱなしにしておくと木化したという体験をお持ちの人も多いでしょう。このように草と思われていても実は低木であるハーブは多いものです。

英語名

ヘンルーダという名前は英語名のように感じますが、英語名は「Common Rue」コモンルーといいます。ヘンルーダというのはオランダ語の名前で「wijnruit」と書きます。

原産地・分布

ヘンルーダの原産地は地中海沿岸地域です。日本には明治維新のころに渡来したといわれています。

見た目・特徴

ヘンルーダの高さは1mほど。花は黄色、香りは山椒に少し甘みをプラスしたような香りがします。グラッパというお酒の香り付けに使われたりします。葉は先端が丸くなっており、レース模様のような形であることから「優雅なハーブ」とも呼ばれています。

ハーブの仲間

優雅なハーブということから、ヘンルーダはハーブの仲間であることがわかります。ヘンルーダは日本でも様々な効果・効能があるとして使われてきましたが、現在ではハーブとして使われる効果・効能はかなり絞られてきています。その理由は注意点にて詳しくご紹介していきます。

別名など名前について

ヘンルーダと聞いて手に入れてみると以前植えたことがあったかもという人もいるようです。ヘンルーダは別名「ルー」と呼ばれることがあります。そのほか、別名で売られている場合「猫除けの木」または「猫除けの草」と名付けられていることもあるでしょう。

ヘンルーダの花について

ヘンルーダにはあまり綺麗とはいいにくいですが、独特の形をした黄色い花が咲きます。ヘンルーダの花の花言葉、誕生花について見ていきましょう。


花言葉は「悔恨」

ヘンルーダは黄色いかわいらしい花を咲かせます。その花の花言葉は「悔恨」。古代ローマ時代には魔除けのハーブと呼ばれてきたことからこの悔恨という花言葉になったといわれています。この他、「あなたを恨む」などあまりよろしくない花言葉がつけられています。ヘンルーダの花を送られた人は何か相手に恨みを買っているのかも?

「12月8日」の誕生花

ヘンルーダは12月8日の誕生花となっています。しかし、実際にヘンルーダの花が開花する時期は6月~7月の夏のはじめのことです。

ヘンルーダのハーブとしての効果・効能

ヘンルーダはハーブに分類されています。ミカン科のハーブは珍しいですね。ヘンルーダのハーブとしての効果や効能にはどのようなものがあるのでしょうか。

ルーオイル

ヘンルーダは別名「ルー」とも呼ばれています。このルーからとったオイルということで、ヘンルーダのオイルをルーオイルと呼びます。通経剤・鎮痙剤・駆虫剤の効果があるといわれていますが、現在日本ではこの目的では使われることはありません。

昔は食用としていた

柑橘系のさわやかな香りがするヘンルーダ。昔は料理の香り付けとしても使用されていました。しかし、ヘンルーダには微量ながら毒性があることがわかり、食用にされることはありません。

堕胎薬としての効果・効能

ヘンルーダのハーブとしての効果・効能の中には女性にとっては危険なものもあります。それは堕胎薬としての効果・効能です。ハーブの中には以外と女性ホルモンの働きを促すものは多く、そのひとつとしてヘンルーダもある・・・ということです。この妊娠中のヘンルーダの効果・効能の危険性については紀元前1世紀ころから言及されています。

ヘンルーダは本当に猫除けハーブなのか?

ヘンルーダの苗を買う時「猫除けハーブ」と書かれていなかったでしょうか。ヘンルーダは現在では猫除けとしての価値をウリとして売られていたり、植えられたりしています。ヘンルーダは本当に猫を避けることができる植物なのでしょうか。

猫除けハーブとしての効果

現在、フラワーショップやホームセンターなどで売られているヘンルーダの苗には「猫除けハーブ」と注釈が加えられているものがほとんどです。ヘンルーダの木や花そのものにそれほど猫除けの効果があるのかどうかは定かではありません。

猫の嫌いな香り

ヘンルーダ以外でも猫除けの植物といわれるものはいくつかあります。カモミールなども猫除けの効果があるといわれています。猫は香りに敏感な動物なので、嫌いな香りがあります。その中のひとつに柑橘系の香りもあります。ミカン科のヘンルーダは猫の嫌いな香りを出す植物ということで猫除けハーブといわれるのでしょう。

ヘンルーダの猫除けスプレーの作り方


ヘンルーダを植えていなくても、その葉が手に入れば猫除けのスプレーを簡単に作ることができます。ここでは、ヘンルーダの葉を利用した猫除けスプレーの作り方をご紹介していきます。簡単にできますので、猫ちゃん被害に困っていたら試してみてはいかがでしょうか。

材料

ヘンルーダの葉、水、鍋。これだけあれば猫除けスプレーを作ることができます。ヘンルーダの花を植えていなくてもスプレーしておくことで猫を避けることができるのでヘンルーダの葉が手に入ったら作ってみてはいかがでしょうか。

作り方

ヘンルーダスプレーの作り方は簡単で、鍋にヘンルーダの葉と水を入れてエキスを出すだけです。葉を取り出し、冷ましてスプレーに入れ替えます。これを猫が寄ってきてほしくない場所に吹きかけるだけで猫除けの効果があるといわれています。

ヘンルーダの育て方

ヘンルーダの植え方は土を中和させることの他にはそれほど難しい植え方は必要としませんが、素手でヘンルーダを触ることは避けるようにしましょう。その他のヘンルーダの植え方、育て方の時期などは以下を参考にしてください。

栽培難易度

ヘンルーダの栽培難易度は「中級者」程度です。触れるのに注意が必要であること、寒さ対策が必要なことから低木としてヘンルーダを育てる場合は初心者には少し難しいかもしれません。1年草扱いでヘンルーダを育てるのであれば、半日陰でも育つヘンルーダは初心者でも管理できる植物です。

植え付け・種まき

ヘンルーダは酸性の土が苦手な植物です。植え方は植え付け時期の2週間前を目安に苦土石灰を土に混ぜ込んで中和させておきましょう。用土は一般的に市販されている花や野菜の土でOKです。植え付け時期は3月から5月ころの春と9月ころ。盛夏を避けて植え付けしましょう。種まきは秋にできる種を播きます。

水やり・肥料

ヘンルーダは多湿を嫌う植物です。プランターなどで育てる場合は土が乾いてからたっぷり水を与え、そのあとは数日乾燥しきるまで水は与えなくてよいでしょう。肥料は春から秋までの生育期の時期に2週間に一度草花用の液体肥料を与えます。

日当たりなど置き場所・管理方法

ヘンルーダは日当たりのよい場所から半日陰でも十分育つ植物です。冬になると地上部分はすべて枯れてしまうこともありますが、春になるとまた芽吹いて伸びてきます。ただし、寒さには弱いので寒い地域では冬場は屋内に入れておくことをおすすめします。温かい地域では冬でも常緑の低木なので緑を保ってくれるでしょう。

ヘンルーダの増やし方

ヘンルーダは種まきの他に株分け、挿し芽での増やし方が可能です。増やし方に大切な時期は植物が育成する直前に行うことです。ヘンルーダの場合は4月頃の時期を見計らっておこなうのがよいでしょう。

株分け

ヘンルーダの増やし方は3種類です。そのひとつは「種まき」もうひとつがこの「株分け」で増やす増やし方です。株分けの増やし方は、4月頃におこないます。大きなヘンルーダの株を掘り起こして2つ~3つに分けて植え替えます。根を痛めないよう注意して取り扱いましょう。


挿し芽

ヘンルーダの挿し芽の植え方は、元気そうな枝を選んで10センチくらいにカットします。下の方の葉は切り取ってしまい、切り口から30分ほど吸水させてから挿し芽用に用意したポットや鉢に植えていきます。乾燥を好むヘンルーダですが、挿し芽から根が出るまでの1ヶ月程度は土が乾燥しないよう時々水を与えてください。適した時期は4月から6月頃となっています。

ヘンルーダの注意点

ヘンルーダを育てる上で気をつける点がいくつかあります。その代表的なこと2つをここではご紹介します。とくに2つめの注意点は大事なことなので気をつけていただきたいと思います。

アゲハチョウとヘンルーダ

アゲハチョウはミカンなどの柑橘系の葉が大好きです。ヘンルーダもこのアゲハチョウの幼虫の大好物。うっかり見過ごしていると大食漢のアゲハチョウの幼虫に丸裸にされてしまうことがあります。アゲハチョウの幼虫をヘンルーダの葉の上に見つけたら、ただちにご退出願いましょう。

かぶれる

ヘンルーダは昔は色々な効果のあるハーブとして日本でも精油として使われていました。しかし、現在では使われていないという話をしましたね。これはヘンルーダには毒性があり触れると「かぶれる」ことが原因です。それほど強くはありませんが肌が敏感な人、体調がよくない人が触れると赤くなってかぶれます。ヘンルーダにふれるときには手袋をするなどの注意が必要です。

まとめ

古くは精製して通経剤・鎮痙剤・駆虫剤などに使われていたヘンルーダ。軽い毒性がある植物ということで現在では観賞用、猫除けハーブとして使われています。その葉を水で煮たエキスは猫除けスプレーとしても使用できますので、興味のある方は育ててみてはいかがでしょうか。

花の育て方が気になるひとはこちらをチェック!

ヘンルーダ以外にもたくさんの植物の育て方、増やし方などご紹介しています。植物の育て方が気になる人はぜひこちらもチェックしてみてくださいね。