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マメコガネとは
マメコガネとは、コウチュウ目コガネムシ化の一種です。その名の通り、体は光沢のある緑色~黄金色で、体長10mm前後ではありますが、とても美しい虫です。
日本在来種で、日本各地、どこでも見かける虫ですが、夜行性のコガネムシとは異なり、昼間によく活動します。そのため、日当たりの良いころ子に複数のマメコガネが集まって、仲良く葉を食べているところを目撃することもよくあります。
また、人が近づくと、後ろ脚を伸ばし、斜めに上げるという動きで威嚇してきます。しかし、動きがとてもゆっくりなので、捕まえようと思えば、簡単に捕まえることができます。ただ、体がツルツルしていて、摘まみにくいので、捕まえたいと思ったら、手に誘導するか、虫取り網などを利用するのがおすすめです。
マメコガネのアメリカでの別名
マメコガネの別名はジャパニーズ・ビートル
マメコガネは、アメリカでジャパニーズ・ビートルと呼ばれています。ジャパニーズ・ビートルは、直訳すると、「日本のカブトムシ(甲虫類)」という意味です。マメコガネは、どことなくカブトムシに似たフォルムなので、見た目が理由でつけられた名前だと思いがちですが、マメコガネをはじめ、コガネムシは、れっきとしたカブトムシ亜目に属しているのです。
日本ではジャパニーズ・ビートルと呼ぶ人はあまりいませんが、北アメリカでは、ジャパニーズ・ビートルというと、農家たちの間では有名で、やっかいな害虫というイメージが強いです。そんな嫌がられる虫に、「ジャパニーズ」という名称がついていると思うと、少し悲しい気持ちにもなりますね。ちなみに、マメコガネの英語名は別にあって、「Popillia japonica」と名付けられています。
ジャパニーズ・ビートルが移入した原因
ジャパニーズ・ビートルは、1912年以前に、日本からアメリカに輸出されたアヤメの球根に紛れて、北アメリカに入ったのではないかと言われています。北アメリカには、ジャパニーズ・ビートルの天敵となる虫や動物が少なかったため、瞬く間にジャパニーズ・ビートルは繁殖、北アメリカの農業に大打撃を与えてしまいました。
日本在来種のコガネムシはアメリカで嫌われている
アメリカでは、ジャパニーズ・ビートルが移入後も、セマダラコガネやアカビロウドコガネなどが移入していますが、ジャパニーズ・ビートルになぞって、セマダラコガネは「オリエンタル・ビートル」、アカビロウドコガネは「アジアティック・ガーデン・ビートル」と呼ばれています。いずれも、アメリカではとても嫌われている害虫です。
マメコガネによる被害
マメコガネは日本でも害虫扱い
マメコガネはアメリカほど嫌われていないものの、日本でも害虫として扱われています。マメコガネは、さまざまな種類の花や果実、葉を食べますが、数匹が集まって食い荒らすので、農業を営む人たちの間では、悩みの種になっています。
マメコガネの幼虫も害虫扱い
また、マメコガネは、幼虫の時期、植物の根を食い荒らすことも多いです。そのため、マメコガネの幼虫も、害虫として扱われています。とても食欲旺盛なので、マメコガネの幼虫がいる畑などでは、農作物が次々に枯死してしまうこともよくあります。また、芝生の根を好んで食べるので、芝生の一部が急に枯れた場合などは、マメコガネの幼虫が潜んでいる可能性が高いです。
マメコガネが好む植物
害虫であるマメコガネは、主に、マメ類、ブドウ類、ヤナギ類の植物を好んで食べます。しかし、この3種類に限らず、どんな植物の花や葉、果実も食べてしまうようです。日本では、特に、ダイズやブドウの実などの農作物への被害が大きいと言われています。
マメコガネの天敵
マメコガネの幼虫の天敵
・カラス ・モグラ ・ムカデ ・アリ ・ゴミムシ ・ハルコツチバチ(捕食寄生) ・マメコガネツチバチ(捕食寄生) ・マメコガネヤドリバエ(捕食寄生) ・センチュウ ・バチルスポピリエ(乳化病菌)
マメコガネの成虫の天敵
・鳥類 ・ムシヒキアブ
マメコガネの生態
マメコガネの生態1.成虫期
マメコガネの生態の中でも、一番気になるのが、成虫として畑や庭に飛来してくる時期ではないでしょうか。マメコガネの成虫は4月~8月ごろ発生し、昼間に植物を食い荒らし、夕方になると芝などに潜って産卵します。そのため、夕方は動きが鈍くなります。もし、捕殺による駆除を試みている場合は、夕方に駆除作業を行うのがおすすめです。
また、特に7月~8月ごろは、活動が活発になるので、その時期の駆除対策が大切だと言われています。ここでしっかりと駆除をすれば、産卵することもなく、結果的に幼虫による被害も防ぐことができます。
マメコガネの生態2.幼虫期
マメコガネは、早ければ6月ごろから幼虫が生まれはじめ、8月~9月ごろを中心に、植物の根を食い荒らします。その後、幼虫のまま越冬し、春になると順次蛹になり、成虫になります。ただ、寒冷地などでは、生態が異なるとも言われています。寒冷地のマメコガネは、幼虫期が長く、成虫になるまで2年かかることもあるそうなので、駆除や予防は、その地域のマメコガネの生態に合わせて行うようにしましょう。
マメコガネの駆除方法1.農薬
幼虫の駆除方法
オルトランDX
マメコガネの幼虫を1匹見つけたら、同じ土壌の中に数10匹~数100匹の幼虫が潜んでいるともい言われています。そのため、1匹でも幼虫を見つけたら、オルトランDXや生物農薬のバイオトピアなどを使用して、早めに対処するようにしましょう。
成虫の駆除方法
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マメコガネの成虫が増えてきたら、スミチオン水和剤、ミクロデナポン水和剤、ディプテレックスなどの農薬を散布することで、マメコガネを駆除することができます。しかし、マメコガネの成虫は、植物上で暮らしているわけではないので、1度駆除しても、再度飛来することも考えられます。そのため、成虫の活動が活発な夏は、7日間隔で継続的に農薬を散布することが望ましいです。
農薬を使用する際の注意点
農薬を使用すると、簡単にマメコガネを駆除することができますが、マメコガネの活動が活発になる時期は、2~3ヶ月もあります。そのため、農作物に長期にわたり農薬を散布しなければならなくなります。ただ、農薬を大量に使用すると、残留農薬などの問題も出てくるため、あまりおすすめできません。農薬を使用しても、マメコガネの飛来数が減らない場合は、他の方法を検討するのが無難かもしれませんね。
マメコガネの駆除方法2.殺虫剤
幼虫の駆除方法
一部の殺虫剤は、幼虫の駆除に効果が出ることがありますが、殺虫剤は基本的に、マメコガネの幼虫の駆除に利用しない方が無難です。なぜなら、殺虫剤は、植物への悪影響があるからです。また、幼虫には殺虫剤が効きにくいものも多く、殺虫剤により、幼虫を100%駆除することはほぼ不可能と言えます。手元に殺虫剤しかなく、薬剤で駆除したい場合は、農薬を購入するようにしましょう。
成虫の駆除方法
マメコガネの成虫は、殺虫剤によって駆除することは可能です。しかし、この際も、植物への影響が懸念されるので、植物の周辺では使用しない方が無難です。ただ、部屋の中に迷い込んできたマメコガネなどを駆除したい場合は、殺虫剤で十分です。
マメコガネの駆除方法3.トラップ
トラップは成虫向けの駆除方法
農作物の栽培中に、マメコガネが大量に発生してしまっても、農薬はできるだけ使用したくないという人も多いですよね。そういった方におすすめしたいのが、マメコガネ用のトラップです。マメコガネ用のトラップでは、残念ながら幼虫は駆除できませんが、成虫を確実に駆除することで、産卵を防ぐことができ、結果的に幼虫の駆除にもつながります。市販のトラップもありますし、簡単に手作りすることもできるので、ぜひ利用してみてください。
市販のマメコガネ用トラップ
マメコガネのオスをおびき寄せる、性フェロモンと、オスもメスも引き寄せる、植物性誘引剤を使用したトラップが市販されています。農作物への影響もないので、安心して使用することができますよ。
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マメコガネ用トラップは手作りすることもできる
市販のトラップは、少し高価なため、個人で購入することをためらってしまう方も多いかもしれません。しかし、安心してください。マメコガネ用のトラップは、手作りすることもできます。
マメコガネ用トラップの作り方
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マメコガネ用トラップは、簡単に作れますが、1つだけだと、トラップにかからないマメコガネが大量に発生する可能性もあります。そこで、マメコガネ用トラップは、3個以上作り、畑や庭のいくつかの場所に仕掛けるようにしましょう。
用意するもの ・ペットボトル3個 ・酒200cc ・砂糖200g ・米酢150g ・きなこ400g ・ディプテレックス粉剤などの粉状殺虫剤
作り方 1.ペットボトルの上部を切り取り、すべての材料を混ぜたものを3等分して入れます。 2.ペットボトルの切り取った部分を逆さにして差し込み、貼り合わせます。
マメコガネ用トラップが完成したら、日の当たる明るい場所に設置しましょう。餌は、1ヶ月おきの交換がおすすめです。1ヶ月おきに交換することで、効果が切れることもなく、継続して駆除ができるようになりますよ。また、交換用の餌は、その都度作るようにしてくださいね。
マメコガネの予防方法
幼虫の予防方法
シンセイ 寒冷紗 白 1mm目 1.8m×10m
マメコガネの幼虫を予防するには、成虫の駆除を徹底することが大事です。また、成虫が卵を産み付けないよう、畑にはマルチや寒冷紗などを敷くのも効果的です。ただ、産卵期が夏場なので、土壌が高温になることで、植物に悪影響を及ぼす可能性もあるので、対策をする際は、植物の状態にも十分注意してくださいね。
マメコガネの幼虫は、たい肥などに混ざって、畑に入ることもあります。たい肥を多く使用する場合は、ダイアジノン粒剤などの農薬をあらかじめ混ぜ込んでおくと、幼虫の発生予防になります。また、たい肥を手作りしている場合は、たい肥に成虫が卵を産み付けないよう、ビニールや寒冷紗などでたい肥を覆うようにしましょう。
成虫の予防方法
マメコガネの成虫は、どこからともなく飛来してくるので、予防するのはなかなか難しいです。そのため、1匹でも見かけたら、トラップを仕掛けることが、結果的に予防につながるかもしれませんね。また、野菜などの農作物の場合は、防虫ネットや寒冷紗、不織布等でトンネル栽培するのもおすすめです。
マメコガネは小さいけれど侮れない害虫
マメコガネは、1匹あたり40個前後の卵を産むと言われています。そのため、成虫が1匹でも見つかると、翌年大量発生し、農作物に大きな被害が出るということも多いです。小さくてきれいな虫ではありますが、ここはひとつ心を鬼にして、徹底的に駆除するようにしましょう。
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