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塩焼きが美味しい魚「イサギ」とは?旬の時期や食べ方、釣り方までご紹介!

イサギは、どんな食べ方でもおいしくいただける魚です。魚屋さんで購入すると高級魚ですが、意外と簡単に釣ることができますよ。イサギの生態や食性などの基礎知識、おいしい食べ方や旬の時期と、しっかりお土産を確保するための必釣法を解説します。
更新: 2021年7月14日
yo_kazu
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この記事で紹介しているアイテム

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イサギはどんなレシピでもおいしい魚

しっかり寝かせて旨味が出てきたイサギの刺身。磯魚の匂いが苦手という人でも、正しい下ごしらえと料理法さえ守れば、おいしくいただけるはずです。

小さなものでも1尾1000円前後と、ちょっとした高級魚扱い。スーパーなどでは季節になってもあまり並んでいないかもしれません。

イサギの食材としての特徴

イサギは白身魚ですから、青魚のような脂が乗った身ではありません。 岩礁帯に棲んで動物性プランクトンや小魚などを食べていますので、一番近い味はマダイでしょうか。 弾力のある身ですから、寝かせることでしっとりとした身になり、どんな食べ方でもおいしくいただけます。

硬い骨に注意

食べ方にもよりますが、イサギは骨に注意。実は「鍛冶屋殺し」の別名があるくらい骨の硬い魚です。焼き魚で食べるときには、特に硬い中骨に注意しましょう。

イサギの魚としての特徴

北隆館刊「海水魚」によると、イサギは「外洋に面した岩礁に多く、水深は2〜80m程度。幼魚は藻場や周辺の砂地に生息する」。食性は「イワシ類などの魚類やアミ類」とあります。分布は「宮城・秋田以南の日本各地」と書かれていますので、暖かい海に棲む魚と言えます。

岩礁帯に棲む、いわゆる磯魚です

成長すると、この写真のように全身が褐色になります。動物性プランクトンや小魚を食べる磯魚なので、潮に乗って回遊する青物や岩礁に隠れる根魚とは生態が異なります。

見た目が異なるイサギの幼魚

イノシシの子ども、「ウリボウ」のように縞があることから、イサギの幼魚は「ウリボウ」と呼ばれます。

イサキ科のイサキは、関西方面では「イサギ」と呼ばれます。「伊佐木」という漢字を当てることもありますね。同じイサキ科の仲間には、コショウダイなどがいます。コショウダイは、幼魚と成魚の模様が全く違うのが特徴ですが、イサギも同じように幼魚と成魚は体の模様が違います。

幼魚は浅場に、成魚になると岩礁帯で暮らす

イサギの幼魚、ウリボウは浅場に群れていることが多いのですが、成魚は岩礁帯、いわゆる根に着く魚です。根魚と言ってもカサゴやアイナメのように岩礁帯に隠れているのではなく、根の上を群れで泳いでいます。ですから、釣りで狙う場合は根上まで付けエサを届けることができる仕掛けが必要です。

イサギの釣りターゲットとしての特徴

浅場で群れて暮らすイサギの幼魚は、堤防釣りでもよく釣れます。ウキ釣りで一匹ずつ釣ってもよいですが、アミコマセを使ったサビキ釣りでたくさん釣ることができます。

磯の上物釣りの場合、夏はオフシーズンと言われていますが、イサギ釣りは夏が本番。食べて美味しいイサギは、夏磯のメインターゲットです。暑さ対策をしっかりして、もちろん美味しく食べるためにクーラーにしっかり保冷剤を入れて夏磯に向かいましょう。

夜釣りのターゲット

夜釣りターゲット用に夜光塗料が塗られたハリがあります。仕掛けにも夜光ビーズを使い、ハリスに通しておくのも有効です。

沖磯や船釣りでは日中も釣ることができますが、陸からの釣りでは夜釣りがメイン。そのため夜光塗料の施されたハリや夜光ビーズなどのアイテムが効果的です。

白いものに反応する特徴があります

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漁師さんは、イサギ釣りのコマセに茹でたそうめんを入れることがあります。イサギは白いものに特に反応するようです。ウキフカセ釣りでも、集魚剤に白いタイプのものを使うとよいでしょう。

イサギの旬を解説

魚の「旬」の基礎知識

魚の旬は難しいもの。釣り人の言う旬は、「浅い場所に寄ってくるので釣りやすい」という意味だったりします。 漁師さんの立場からすると、大量に獲れる時期や高値で取引される時期が旬です。 一般的には、栄養を十分に取って魚が太ってきた時を旬と呼びます。

イサギの旬は産卵前の初夏から秋

イサギは、幼魚も成魚も群れているのが特徴。刺身で食べるなら特に保冷が重要です。釣れる時は大量に釣れるので、素早く血抜き、しっかり保冷がおいしいイサギ料理のための基本です。

イサギの旬は、産卵間際の初夏から秋にかけてと言われています。 関東では、梅雨時からイサギ釣りのシーズンが始まります。 船釣りでは秋頃までのターゲットとして、ライトタックルで釣るのが一般的です。

イサギのさばき方を解説

あまり大きくない魚なので、アジのさばき方を知っているなら難しいことはありません。イサギの特徴でもある硬い骨と鋭く尖った背びれに注意。どんなレシピでも下ごしらえでイサギをおろさなくてはいけませんから、イサギの特徴と、さばき方の注意点をいくつか挙げておきます。

正しいさばき方1 細かいウロコをしっかりと取る

正しいさばき方の第一歩はウロコ取り。イサギは細かいウロコが特徴です。包丁でもウロコは取れますが、専用のうろこ取りのほうが効率的に処理ができます。

「ウロコ三枚」という言葉があります。ウロコの取り残しがあるとうまくさばけず、最悪料理に入ってしまいます。しかし確実に全てを取り除くのは無理。残っているウロコが3枚までなら許そう、という意味です。イサギのウロコは細かく取りにくいですが、目指すはウロコ0枚です。

正しいさばき方2 血合いをしっかり取り除く

刺身の魚が臭いのは、たいてい血が抜けていないか血合いの処理が甘いからです。腹を出した後、背骨のそばの血合いをしっかり除去しましょう。血抜きについては以下の動画が参考になりそうです。

正しいさばき方3 やたらと触らない、水をかけない

正しいさばき方ができていない人は、何度も魚を水洗いしたりあちこち触ったりしますが、上手な人は魚の身を潰さないよう最低限しか魚を触りません。おいしい刺身のために、やたらと水で洗わないようにしっかり下処理をして、水気を拭き取ってからさばきましょう。

イサギの下処理を解説

臭みを残さないようにすぐ締めて血抜きをする

エラブタを開き、背骨のあたりからエラと身の間の薄い膜にナイフを刺して一気に締めます。

頭を下にして、水汲みバケツに入れると血が抜けていきます。当然入れっぱなしは禁物。水の中で揺すって血を抜き、持ち上げて赤い血が出てこなくなったらすぐにクーラーで保管します。

おいしく調理するための保存運搬方法

クーラーには保冷剤と海水を入れ、冷たい海水の中で魚を保管するようにします。ベストなのは神経じめと血抜きを済ませた魚をしっかり洗ってビニール袋に入れ、冷温で家に着くまで保管することですが、釣りの最中のそれは無理。血抜き〜クーラー保管までを徹底しましょう。

魚体に負担をかけると、身の組織が壊れてドリップが出てしまいます。運搬前にはクーラーの海水を少なくして、あまり揺れないように運びましょう。

おいしいイサギの刺身をつくるためのポイント

しっかり下処理をして身を落ち着かせる


ドリップの流出や身の乾燥を防ぐため、キッチンペーパーなどで身をくるんで冷蔵庫で保管します。

さばいた後、キッチンペーパーで包んで冷蔵庫で保管します。どんな食べ方でも共通ですが、寝かせるのは魚の身の旨味成分が出てくるのを待つ意味合いもあります。特にイサギのような身の弾力のある魚は、身を落ち着かせることで釣りたてとは違った食感が楽しめます。

皮をつけたまま霜降り造りにしてもおいしい

皮目を活かした刺身にするなら、湯引きをします。 ・サク取りした身を、皮を上にしてまな板に置く。 ・厚手のキッチンペーパーをかぶせ、上から煮立ったお湯をかける。 ・皮が反り返ってきたら皮に火が通った証拠。すぐに冷水に取る。

おいしいイサギの塩焼きをつくるためのポイント

塩焼きの究極は炭火焼

炭火なら、強い火力と遠赤外線効果で、焼き魚の基本「強火の遠火」が可能です。

塩焼きが生臭い原因は、主に下ごしらえの失敗です。もうひとつの原因が焼き方。弱火で延々火を通すと、身からドリップが流れ出て匂いも悪くなります。そうならないためには、強火の遠火で一気に焼き上げることです。炭火は、それが簡単にできるベストな方法です。

イサギの塩焼きは下ごしらえが重要

独特の香りがある磯魚は、塩焼きにぴったり。

尾頭付きで塩焼きにする場合、飾り包丁を入れて振り塩をしたら、余分な水分が出るまで1時間ほど置いておきます。頭や尾びれは焦げないように飾り塩をしておきます。

ほかにもいろいろ イサギを使ったレシピ紹介

イサギは旨味のある白身魚なので、和洋さまざまな料理に使え、生でも加熱しても食べ方を選ばない魚といえます。定番の刺身や塩焼きのほかにも、いくつかレシピを紹介します。

イサギのおいしいレシピ1 イサギのヅケ

刺身とは一味違った食べ方として、ヅケはどうでしょうか。サクどりした身を一口大に切り、だし醤油に漬け込みます。脂が乗っているなら1時間ほど漬け込めば完成。

イサギのおいしいレシピ2 イサギのタタキ

イサギのみを細かく切ります。味噌少々、長ネギ、ミョウガ、ショウガなどと一緒に包丁で叩きます。ねっとりするまで叩けばなめろう、荒く叩けばタタキの出来上がり。残ったタタキはさらに叩いてフライパンで焼けば、さんが焼きという別の料理に変身。

イサギのおいしいレシピ3 イサギのムニエル

身は半身ではなく2〜3個に切り分け、塩コショウをしっかり振ります。小麦粉をうすくつけてバターを熱したフライパンで皮目から焼きます。ひっくり返したらバターをかけながら焼き、火が通れば完成。

イサギのおいしいレシピ4 イサギのアクアパッツア

オリーブオイルとトマトだけで煮込んだ魚料理がアクアパッツァ。熱したオリーブオイルに赤唐辛子とニンニクを入れて香りを出し、下処理して塩コショウをしたイサギを入れて焼きます。焼き色がついたらトマトと白ワイン、付け合わせの野菜を入れて煮込めば完成。

イサギはどうやって釣る?

幼魚はサビキ釣りで

一般的なサビキ釣りで手軽に狙えるウリボウ。小さいながらもイサギならではの味はしっかりするので、半身ずつ寿司ネタにするなどの料理に使えます。骨が硬いので唐揚げには向きません。


夜釣りでのカゴ釣りが一般的

夏はゴロタ磯からもカゴ釣り師がずらりと並ぶ西伊豆。写真のような磯でも、沖に根があるところがポイントなので、遠投できるタックルが必要です。

イサギのカゴ釣りを紹介

カゴ釣りに必要なタックル

ロッドは5.3〜6.2mの遠投カゴ用ロッドが基準。両軸リールはAbuアンバサダー6500などがおすすめ。

カゴ釣りの場合、コマセの入ったカゴと大きなウキを遠投する必要がるので、専用ロッドがないとなかなか理想のポイントまで届きません。カゴ釣りをやりたいのなら、他のタックル流用よりも専用タックルを用意した方がストレスなく楽しめます。

カゴ釣りの仕掛けを解説

ハリスに夜光玉を通しておくとアピール度が上がります。カゴ釣りの仕掛けはシンプル。カゴの中に付けエサのついたハリを仕込み、着水後にコマセと一緒に付けエサを放出する仕掛け。そのため、単純でトラブルが少ない仕掛けにします。カゴとウキがセットになった市販仕掛けも販売されています。

カゴ釣りの一連の流れ

仕掛けの投入から回収までの一連の流れは、この動画でよくわかると思います。足場の悪い磯で、遠投が必要な釣りなのでトラブルの少ないシンプルで使いやすいタックルを選ぶべきです。

アタリから取り込みまでの注意

カゴ釣りのウキは、遠投しても視認性の良いものを選びましょう。アタリはわかりやすいのですが、その後の取り込みに注意。イサギは根上にいるので、すぐ根ズレで切られてしまう危険性があります。夜釣りの場合は事前に根のある場所を把握しておくことが大事です。

イサギの食べ方まとめ 塩焼きか刺身がおすすめ

旨味のある白身魚の美味しさを充分に堪能するため、シンプルな刺身や塩焼きでぜひ味わってほしい魚です。そのためにはしっかり締めて血抜きをして、保冷した魚を正しくさばいて調理しましょう。

おいしいイサギやカゴ釣りのことをさらに詳しく

ほかにもイサギ釣りに関する記事をピックアップしましたので、参考にしてください。