レンガの規格
規格とは、工業製品などの寸法・形・品質について定められた”標準”を指します。ホームセンターに行くと沢山の種類のレンガを見かけると思いますが、どれも規格がしっかりと定められています。 もっとも、まずは「職人さんが使いやすい」ことが大前提のようですが!
国ごとにサイズが違う?!
規格は国や地域によって違いがあります。 例えばレンガの標準的なサイズ・寸法は、 ・アメリカ 203mm x 102mm x 57mm ・イギリス 215mm x 112.5mm x 75mm ・日本 210mm x 100mm x 60mm となっています。
レンガのJIS(日本工業規格)
また日本には、日本工業規格(JIS=Japanese Industrial Standardsの略、以下JIS)があります。これは今回紹介するレンガに限らず、日本の工業製品や情報処理にも定められている国家規格です。
レンガに関するJISには、 ・普通レンガ(JIS R1250) ・建築用レンガ(JIS A5213) ・耐火レンガ(JIS R2204〜2206、JIS R2213) が挙げられます。
JISの目的について
規格を定める理由には、 ・経済面や社会面における利便性の確保 ・生産性の効率化 ・消費者と生産者の取引の公正さを保つ ・技術進歩を促進 ・安全面の確保 ・環境保全 などが挙げられます。 規格はレンガの種類・寸法を決めるだけでなく、さまざまな役割を担っているんですね。
レンガの主なサイズ
日本で使われているレンガの主なサイズは以下の通りです。 おなま 210mm×100mm×60mm はんぺん 210mm×100mm×30mm ようかん 210mm×50mm×60mm せんべい 210mm×30mm×60mm 半ます 105mm×100mm×60mm さいころ 100mm×100mm×60mm
サイズと名称の関係
標準的なレンガのサイズは「おなま」が基本。寸法を半数倍にしたりすることで、サイズや名称が変わっていきます。例えば、高さを1/2にすると「はんぺん」、縦に1/2にしたものが「ようかん」など。
ユニークな名称ですが、見た目とよく似た名称になっているので、種類豊富でも覚えやすいですね。
DIYする時はサイズと数に要注意!
なお、レンガを使ったDIYを楽しむ時には、用意するレンガのサイズと個数に注意しましょう。DIYを楽しむ前に、必要になるレンガのサイズや個数をあらかじめ計算する必要があります。
例えば、基本となるサイズ「おなま」を使う場合、1㎡に敷くことを考えると、寸法が210mmx60mmx100mmなので「おなま」のレンガが約50個弱必要になります。
レンガのいろいろな種類
JIS規格には、 ・普通レンガ(JIS R1250) ・建築用レンガ(JIS A5213) ・耐火レンガ(JIS R2204〜2206、JIS R2213) が挙げられています。
基本は「レンガ=普通レンガ」
普通レンガはもっとも基本的なレンガです。
特に指定がなければ「レンガ=普通レンガ」と考えてよいでしょう。 もちろん普通レンガ以外にもさまざまな種類のレンガがあります。用途によって使い分けられているので、自分のやりたいDIYに合わせて選び、活用しましょう。
建築用レンガ
建築時に活用される「建築レンガ」は、外壁に使われることが想定されています。強度が高く、吸水性が低いのが特徴です。
耐火レンガ
耐火レンガは、オーブンやピザ焼き窯をつくってみたい人にオススメのレンガです。名前の通り、耐熱性があります。もちろん、オーブンづくり以外のDIYにも使うことができますよ。
なお、耐火レンガはサイズにもJIS規格が定められており、230mm×114mm×65mmと普通レンガよりも大きいのが特徴です。
焼き過ぎレンガ
焼き目の強いレンガです。普通の赤いレンガより、高温で焼かれているため、色が赤黒いのが特徴です。吸水率が低く、かなり固いレンガです。
オーストラリアレンガ/ベルギーレンガ
日本国内で販売されているレンガよりも大きいレンガで、柔らかい質感が特徴です。吸水率があまり低くないため、レンガに苔が生えてしまうこともあります。
ただ苔が生えてしまったレンガには、雰囲気があります。レンガを使ってガーデニングをおしゃれに楽しみたい人には、苔が生えたままのレンガを活用することもおすすめですよ。
飾りレンガ
文字やマークが入っているレンガです。ホームセンターで販売されているので、手軽に買うことができます。普通レンガと一緒に使えば、おしゃれなアクセントになります。かわいいデザインも多く、DIYが楽しくなりますね。
穴あきレンガ
その名の通り、穴の開いたレンガです。穴が開いているため軽量です。その分、強度が低いので取り扱いには十分注意しましょう。
軽量レンガ
飾りとして使うことのできるレンガで、いわゆるレンガとは素材が違います。両面テープを使って貼り付けることができるタイプも多く、室内DIY用に活用できます。DIY初心者の人は、軽量レンガから始めてみるのもいいかもしれません。
レンガにも個性豊かな色が存在
土の種類や焼き方などでレンガの色は変わります。お気に入りの色を揃えて使ってみましょう!
赤レンガ
もっとも定番の色味です。レンガと言えばこの色味が思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。レンガらしい色味と言えますが、味気ない印象を与えてしまうことも・・・。
焼き過ぎレンガ
赤レンガよりも赤黒いのが特徴です。赤レンガに比べると渋い色味なので、アンティーク調のDIYを目指している場合には、普通の赤レンガよりも雰囲気を出すことができます。
アンティークレンガ
アンティークレンガは、昔の建物を解体した時に回収されたレンガです。1つとして同じ色がなく、その色味は独特で、どこか懐かしい雰囲気を感じさせてくれます。 ただ、昔使われていたレンガなので、強度はあまり期待できませんね。
レンガの用途別おすすめ
レンガはDIYを盛り上げてくれます。ガーデニングが好きな人なら、レンガを使った花壇はいかがですか。イングリッシュガーデンのような雰囲気を醸し出してくれるでしょう。
よりいっそうガーデニングが楽しくなりますよ。 もちろん外観だけでなく、室内の飾りつけにもおすすめです。レンガを活用すれば、DIYがもっともっと楽しくなります!
ガーデニングにおすすめのレンガ
ガーデニングといえば、緑色豊かな植物や土を用意しますよね。緑や土によく合うレンガは、 ・赤レンガ ・焼き過ぎレンガ ・オーストラリアレンガ/ベルギーレンガ ・アンティークレンガ です。
オーストラリアレンガ/ベルギーレンガは苔が生えてしまうこともありますが、それがガーデニングの雰囲気をより魅力的にしてくれることも・・・。
外構におすすめのレンガは、サイズと強度に注意
外構なら、 ・赤レンガ ・焼き過ぎレンガ ・オーストラリアレンガ/ベルギーレンガ ・アンティークレンガ がおすすめです。
より強度を求めるなら
ただ、実用的な外構をつくるのならば、強度のある ・焼き過ぎレンガ ・赤レンガ を使うことをおすすめします。サイズもできるだけ合わせたほうがいいですね。
あまり向かないレンガ
・オーストラリアレンガ/ベルギーレンガ ・アンティークレンガ は、柔らかな質感だったり昔の建物に使われていたりと、強度面で少々不安があります。あくまでも飾りの用途で使いましょう。
焼き窯をDIYするなら、耐火レンガが欠かせない
焼き窯のDIYの場合には、耐火レンガが必須です。焼き窯DIYには、耐火レンガの他、耐火コンクリートなどのアイテムも必要です。今はネット通販などもありますから、必要なものを集めるのは難しくありませんよ。
レンガを使ったDIY、とことん可愛くするなら
レンガを使ったDIYで「とことん可愛くしたい!」という場合には、文字やマーク付きの飾りレンガを使ってみましょう。飾りレンガを普通レンガと合わせて使えば、かわいいアクセントになります。
室内の飾りつけならこれ
軽量レンガを使えば、簡単に部屋の雰囲気を変えることができます。両面テープで貼り付けるタイプもあり、飾りつけは簡単です。 「レンガを使ったDIYに興味があるけど、本格的なDIYを始めるのはまだ自信がない」という人には、軽量レンガを使ったDIYからおすすめしたいですね。
レンガを使ったDIYは、サイズや色にこだわると◎
レンガといえば、レンガをきれいに並べた外壁のイメージが強いと思いますが、いろいろなサイズ、色を使えば、DIYがもっと楽しいものになります!
サイズや色を不揃いに使うのも◎
レンガのサイズや色を不揃いにするのもおすすめです。普通レンガと小ぶりのレンガを組み合わせて積み上げると、個性的な印象を与えてくれます。
ただ、実用性のある外壁やガーデニング用花壇をつくる時には、寸法を合わせたほうがいいですね。用途によってうまく使い分けましょう。
小道をつくるなら、サイズを合わせるのがベスト
レンガを使って小道をつくってみましょう。庭への小道をレンガでつくれば、雰囲気が増してガーデニングがもっと楽しくなります。歩きやすさを重視して、サイズを合わせることをおすすめします。
個性を出したい時は、サイズは合わせながらも、「赤レンガ」や「アンティークレンガ」などレンガの種類や色にこだわってみましょう。
レンガは室内DIYにもおすすめ
室内のDIYにも活用できるのがレンガの面白いところ。積み上げるだけがレンガではないんです!
板と合わせて棚づくり
紹介した動画では、レンガの代わりにブロックが使われていますが、好きな色や形のレンガと板を積み重ねると棚に変身します。板は100円均一などで買うことができる”すのこ”もおすすめです。
オシャレな雰囲気を出すのなら、色や形の不揃いなアンティークレンガを使うのもおすすめです。でも棚としての用途を考えると、高さは合わせたほうがいいですね。
軽量レンガで壁に装飾
軽量レンガを活用すれば、レンガを積み上げた部屋のように変身させることができます。壁を全部レンガで覆う必要はありません。壁の一部にだけ貼り付けて、部屋のアクセントにするのもおしゃれですよ。
レンガを買うならどこがいい?
ホームセンターのメリット・デメリット
メリットは、レンガの実物を確認してから購入できるところです。「買ったけど、イメージと違う」という場面を避けることができます。
また、あらかじめ必要となる量や寸法を控えておけば、探しやすいのも事実。 ただし、DIYで大量のレンガが必要な時、自分で持ち帰るとなると不便です。ホームセンターによっては郵送サービスもありますが、持ち運びの不便さはデメリットですね。
ネット通販のメリット・デメリット
実物を見ることができないため「買ってみたらイメージと違った」ということもあります。 でも、ホームセンターには置いていない希少なアンティークレンガや海外のおしゃれなレンガを購入できるのはネット通販ならでは。また自分で持ち帰る必要がないので、大量購入しやすいのもメリットですね。
まとめ
DIYのアイテムとしておすすめのレンガ。ガーデニングや外壁のDIYに使うだけでなく、室内の飾りつけにも活用することができるので、その幅広い使い道に驚きます。 サイズ・色など豊富な種類がありますから、自分の理想に合ったレンガをつかってDIYを楽しんでくださいね!
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