はじめに
カンパニョーロは、自転車ホイールを選ぶ点で必ずと言っていいほど目に・耳にするメーカーです。この記事では、多くのメーカーの中でも不動の地位をもつカンパニョーロホイールについて紐解いていきます。ホイールのグレード(ランク)ごとに違う魅力や特色・種類がありますが、それらの評価も含めて比較・おすすめを紹介します。
Campagnolo(カンパニョーロ)とは
自転車部品メーカー主要3社のうちの一つがCampagnolo(カンパニョーロ)です。自転車の本場イタリアの老舗メーカーで、独特のスポークデザインや長い歴史に基づいたブランド力と技術力ゆえに根強い人気と高評価を誇っています。他の2社がシマノ(日本)、スラム(アメリカ)ですが、姉妹ブランドにはフルクラムがありこちらも有名です。
自転車ホイールとは
ホイールの構成はリム、ハブ、スポークの3つの部品から成り、フレームの次に重量のある部品です。リムの高さや幅、スポーク数、使われている素材によって重量も性能も異なります。ホイールというと「剛性」という用語がよく飛び交っていきますが、それがこれらのステータスによって左右され、用途も分かれるのです。これらの数値が選び方としての基準であったり、グレードや価格を決める要因となっています。
ホイール素材
アルミ
アルミ素材は軽く、剛性のバランスに長けているという長所があります。カーボンと比較すると軽さと剛性の高さの点では劣りますが、カーボンより価格は手ごろで、ロードバイクに乗り慣れていない方や脚力の弱い人にはアルミ素材はおすすめです。また、アルミホイールは熱にも強く、カーボンホイールよりも扱いやすいといったメリットもあります。このように、素材の違いによる選び方もできます。
カーボン
カーボンホイールは高価で敷居が高い印象がありますが、近年は価格が下がってきており、雲の上の存在ではなくなりました。黒くてシックであることも人気の一つです。アルミホイールよりも軽いためディープリム化ができ、結果空気抵抗を減らし巡航性能を向上させられたのは大きなメリットと言えるでしょう。熱に弱いために下り坂でのリムブレーキとの相性が悪く破損の恐れもありますが、現在はディスクブレーキの台頭で改善されています。
カンパニョーロホイールのランク分け種類
まず、ここで紹介するホイールのグレード(ランク)は2018年カタログに記載されているものです。その12あるランクをさらにハイ、ミドル、エントリーとに大別し、並び方は上位から下位の順でご紹介します。1つの選び方としてご参考いただければ幸いです。※以前のカタログに掲載されていたホイールヴェントなどはカットしています。
カンパニョーロホイール:ハイグレード
カンパニョーロ:BORA ULTRA(ボーラ ウルトラ)
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ) WHEEL ボーラ ウルトラ 50 カーボンクリンチャーホイール 前後セット
●重量:1435g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/24本/G3 ●リム材質:カーボン ●リム高/幅:50mm/24.2mm ●CULTベアリング ●2018年モデルにAC3加工
リム高が50mmかつクリンチャーということで、ボーラシリーズの中では最も重いタイプになります。それでもカーボンを使用しているだけあって、アルミクリンチャーよりも軽量なのはさすがでしょう。クリンチャーは比較的扱いやすいですし、高速域での走りをより安定して楽しめます。
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ) WHEEL ボーラ ウルトラ 50 カーボンチューブラーホイール 前後セット
●重量:1215g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/24本/G3 ●リム材質:カーボン ●リム高/幅:50mm/24.2mm ●CULTベアリング ●2018年モデルにAC3加工
チューブラーはもともとクリンチャーよりも軽めにできていますが、それでもボーラウルトラ50クリンチャーよりも200gの差がつきました。もちろん、換装後にはほぼ互角の重量になるとしても魅力的な数字です。
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ) WHEEL ボーラ ウルトラ 35 カーボンクリンチャーホイール 前後セット
●重量:1360g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/24本/G3 ●リム材質:カーボン ●リム高/幅:35mm/24.2mm ●CULTベアリング ●2018年モデルにAC3加工
リム高35mmとボーラウルトラ50よりも100gほど軽量になりました。登りを走ることを考えた時、リム高の安定性と重量の関係を鑑みて35mmにするか50mmにするか、まさに各人の状態にもよりますから購入に悩むところです。
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ) WHEEL ボーラ ウルトラ 35 カーボンチューブラーホイール 前後セット
●重量:1170g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/24本/G3 ●リム材質:カーボン ●リム高/幅:35mm/24.2mm ●CULTベアリング ●2018年モデルにAC3加工
数字だけを見ると「軽い」の一言に尽きます。ボーラウルトラ50クリンチャータイプと持ち比べると、雲泥の差ではないでしょうか。スポーク本数もパターンも剛性が強くなる造りになっています。もちろん、ディープリム特有の横風に弱いという性質はもっていますが、2018年モデルからAC3加工がされたことによって、カーボンの弱点であったブレーキの効きはよくなっているので、安心できる要素が増えました。
ボーラウルトラの比較評価とおすすめな点
リム高35㎜と50㎜、チューブラーとクリンチャーと選べる豊富なラインナップです。高価な分、ワンランク下のボーラワンよりも使用している素材や部品がチェンジアップしています。ハブはカーボンを、ベアリングはCULTを採用したことによってホイールの高剛性や回転性の向上、ベアリングの寿命や扱いやすさの点が改善されました。
カンパニョーロ:BORA ONE(ボーラ ワン)
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ) WHEEL ボーラ ONE 50 カーボンクリンチャーホイール 前後セット
●重量:1485g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/24本/G3 ●リム材質:カーボン ●リム高/幅:50mm/24.2mm ●USBベアリング ●2018年モデルにAC3加工
ボーラワンはボーラウルトラと比較すると全体的に約50gほど重くなっています。また、USBベアリングなので、グロスのないCULTほど回転性能はあがりません。しかし、価格としては圧倒的にボーラワンの方が低いです。リムハイトのカーボンホイールを楽しみ、無理のない範囲で購入できる選択肢の一つとしておいておけます。
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ) WHEEL ボーラ ONE 50 カーボンチューブラーホイール 前後セット
●重量:1265g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/24本/G3 ●リム材質:カーボン ●リム高/幅:50mm/24.2mm ●USBベアリング ●2018年モデルにAC3加工
チューブラーが軽いのは共通ですが、やはりボーラウルトラに比べると約10万円ほど低いです。チューブラーの特性上、一見するとランニングコスト的にはこちらの方が魅力的に見えます。また、ボーラシリーズは2018年モデルにはAC3加工もされており、制動性のネックも改善されていますから、ブレーキ面の弱さを理由に購入を悩む必要はなくなりました。
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ) WHEEL ボーラ ONE 35 カーボンクリンチャーホイール 前後セット
●重量:1405g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/24本/G3 ●リム材質:カーボン ●リム高/幅:35mm/24.2mm ●USBベアリング ●2018年モデルにAC3加工
こちらも50mmのクリンチャーやチューブラー同様USBベアリングなので、ボーラウルトラと比較すると劣るように見えます。しかし、登りが軽いアルミクリンチャーのシャマルやニュートロンウルトラ、その他の個性的なホイールと比べると見方が全然違ってきます。ディープリムのカーボンホイールかつ20万円台というアドバンテージは強みと言えるでしょう。
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ) WHEEL ボーラ ONE 35 カーボンチューブラーホイール 前後セット
●重量:1215g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/24本/G3 ●リム材質:カーボン ●リム高/幅:35mm/24.2mm ●USBベアリング ●2018年モデルにAC3加工
チューブラーですから後々重量は増えますが、ボーラワン中最も軽いタイプとなりました。ヒルクライムでも活躍できるディープリムホイールですから、少しでも軽いと嬉しいものです。カーボン特有の黒いホイール・G3パターンという、デザイン面でも惹きつけられます。
ボーラワンの比較評価とおすすめな点
アルミ最高峰のシャマルと比較すると、漕ぎだしにはシャマルに軍配があがり、軽さと高速域の巡航性能ではボーラワンに高い評価があります。ハブはカーボン、ベアリングはUSBということで、ワンランク上のボーラウルトラと比較すると、やはり廉価版ホイールというレッテルを貼られがちです。しかし、この約10万円の差は大きく感じますし、とりあえずシャマルより上のホイールがよいというだけならボーラワンで妥協することもできるでしょう。
カンパニョーロ:BULLET ULTRA(バレット ウルトラ)
Campagnolo(カンパニョーロ) BULLET ULTRA バレットウルトラ クリンチャー シマノ用 CULT ホイールセット
●重量:1590g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/21本/G3 ●リム材質:アルミ/カーボン ●リム高/幅:50mm/20.5mm ●ベアリング:USB/CULT
バレットよりも軽量でUSB/CULTベアリングを採用している分回転性能が向上しています。アルミとカーボンを使用したホイールはこのバレットシリーズのみなので、ニュートロンと並んで個性的なタイプです。
バレットウルトラの比較評価とおすすめな点
カーボンとアルミの2素材どちらも使用しているホイールです。双方の素材の長所を兼ね備えており、弱点を補い合っているため、耐久性の高さとアルミの扱いやすさが売りです。さらに、カーボンの弱点であるブレーキ面はアルミを使用しているので、制動性や熱変性への恐れが小さくなりました。バレットウルトラはCULTを採用しているので、下位グレードのバレットよりもホイールの回転性能が向上しています。
カンパニョーロ:BULLET(バレット)
カンパニョーロ Campagnolo バレット 50 BULLET 50 ロード ホイール 前後セット クリンチャー (カンパ用)

●重量:1755g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス/21本/G3 ●リム材質:アルミ/カーボン ●リム高/幅:50mm/20.5mm ●ベアリング:スチール
バレットはバレットウルトラと同じリム高50mmですが、重量はウルトラに比べると約150gほど重くなっています。また、こちらはナットやニップル材質が真鍮であったり、カップ&コーン式ベアリングであったりと細かな違いがあります。
バレットの比較評価とおすすめな点
バレットウルトラ同様カーボン+アルミ素材を使用したホイールです。ベアリングによる回転性能や重さの面ではバレットウルトラに劣る面もありますが、ミドルやエントリーからのステップアップホイールの一つでもあります。同じ価格帯のシャマルと比較するとシャマルの方が選ばれやすいですが、個性の強さでは負けていません。
カンパニョーロ:SHAMAL MILLE(シャマル ミレ)
Campagnolo(カンパニョーロ)SHAMAL MILLE C17
●重量:1459g ●スポーク材質/本数/パターン:アルミ/21本/G3 ●リム材質:アルミ ●リム高/幅:27-30mm/22mm ●ベアリング:USB ●プラズマ電解酸化処理
シャマルシリーズはベアリングがUSB、スポーク材質がアルミになったことが特徴です。さらに軽量に、楽に走るためのスペックと言えます。スポーク材質がアルミになったことによる剛性のバランスのよさも付加されているのも魅力です。
シャマルミレの比較評価とおすすめな点
シャマルミレは、ほぼシャマルウルトラと同じ構成・ステータスのホイールですが、唯一異なる点がリムの加工の有無とそれに伴う価格です。シャマルミレには「プラズマ電解酸化処理」が施されていますが、シャマルウルトラにはそれがありません。この加工がされていることでブレーキ性能が向上し、滑りやすい雨の中でもブレーキが比較的効きやすくなるというメリットが生まれています。
カンパニョーロ:SHAMAL ULTRA(シャマル ウルトラ)
Campagnolo(カンパニョーロ) SHAMAL ULTRA シャマルウルトラ C17 クリンチャーホイールセット
●重量:1449g ●スポーク材質/本数/パターン:アルミ/21本/G3 ●リム材質:アルミ ●リム高/幅:27-30mm/22mm ●アルミ製トリプル切削 ●ベアリング:USB
シャマルミレもシャマルウルトラもどちらもほぼ同じ性能です。シャマルミレの方はプラズマ電解酸化処理が施されているので、雨の中でのブレーキも効きやすい設計になっています。そのため、もし雨天走行の必要があるなら、ミレの方がおすすめです。
シャマルウルトラの比較評価とおすすめな点
シャマルウルトラはまさにカンパホイールの顔とも言えるほどに知名度が高く、巷では「シャマル」と呼ばれています。軽量かつ剛性のバランスに秀でて柔らかであることが特徴です。このランクの性能ともなるとさすがの価格ですが、その分活躍してくれますし、評価も高いです。山でも平地でも走れますが、どちらかといえばヒルクライム向きのホイルといえます。
カンパニョーロ:EURUS(ユーラス)
Campagnolo(カンパニョーロ) EURUS ユーラス ホイールセット クリンチャー カンパ用 ブラック
●重量:1465g ●スポーク材質/本数/パターン:アルミ/21本/G3 ●リム材質:アルミ ●リム高/幅:27-30mm/20mm ●アルミ製球面状切削 ●ベアリング:スチール
ユーラスの立ち位置はハイとミドルの間、どちらでも通じるグレードでもあります。エントリーグレードのゾンダとは違い、スポークの材質もアルミとなり、軽量です。価格も10万円以下と、ハイエンドクラスの域に達していません。
ユーラスの比較評価とおすすめな点
ユーラスから上位のグレードになり、材質もアルミになりました。アルミホイールになったことによってゾンダよりも剛性と巡航性能、踏み込みに対する反応のよさなどが向上しています。また、軽量化かつリムハイトゆえに漕ぎだしが軽く、ゾンダに比べると登り向きです。大人気のゾンダとシャマルの間に挟まれて存在感が薄くなりがちですが、ユーラスも十分おすすめできるホイールです。
カンパニョーロホイール:ミドルグレード
カンパニョーロ:Neutron Ultra(ニュートロン ウルトラ)
カンパニョーロ Campagnolo ニュートロン ウルトラ NEUTRON ULTRA ロード ホイール 前後セット クリンチャー (カンパ用)

●重量:1470g ●スポーク材質/本数:ステンレス・スチール/24本 ●リム材質:アルミ ●リム高/幅:18mm/20.5mm ●ベアリング:スチール
カンパニョーロホイール中ここまでのローハイトはありません。それだけでも魅力的ですが、カンパホイールの顔とも言えるべきG3スポークパターンではないことも十分な個性です。ローハイトが欲しいという人はもちろん、カンパニョーロ製でオンリーワンなホイールが欲しいという人にもおすすめです。
ニュートロンウルトラの比較評価とおすすめな点
スポークパターンがG3ではない、カンパホイールの中では異色のホイールです。G3の張り方にも剛性の高さと柔軟さを持ち合わせていましたが、こちらのホイールでもカンパ特有の剛性は保たれています。2018年カタログのグレード中最もリム高の低い18㎜であり、重量も1470gと軽めであることからもっぱらヒルクライム向きです。ただ、登りは軽くても、速度維持では劣るので平地向きではありません。
カンパニョーロ:ZONDA(ゾンダ)
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ)ゾンダ C17 クリンチャーホイール 前後セット(カンパ11S)

●重量:1596g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス・スチール/21本/G3 ●リム材質:アルミ ●リム高/幅:27-30mm/22mm ●アルミ製トリプル切削 ●ベアリング:カップ&コーン式
ミドルグレードの中でも脚光を浴び続けているだけあって、使われている技術もこのランクから高くなってきました。軽量化、回転性能の面でもエントリーグレードのホイールより上がっています。
ゾンダの比較評価とおすすめな点
シャマルウルトラ以上に知名度を誇るカンパホイールです。プロが練習用に使うほどで、安定した性能と高評価を維持しています。コストパフォーマンスがよいことも人気の一つです。完成車の鉄下駄ホイールからランクアップしたい人には、まずおすすめできるホイルです。
カンパニョーロホイール:エントリーグレード
カンパニョーロ:SCIROCCO(シロッコ)
カンパニョーロ Campagnolo シロッコ 17 SCIROCCO C17 WO ロード ホイール 前後セット クリンチャー (カンパ用) 2018
●重量:1654g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス・スチール/21本/G3 ●リム材質:アルミ ●リム高/幅:35mm/22mm ●ベアリング:スチール
シロッコはリム高が35㎜と高めになっており、スポーク本数もそれに伴って減らしてはいますが、やはり重いです。しかしながら、カンパニョーロホイールの中でもリム高35㎜といえば、上にはバレットとカーボンのボーラシリーズしかありません。たとえカーボンよりも重くとも回らなくとも、低価でリムハイトを経験したいという人はこちらの選択もありでしょう。
シロッコの比較評価とおすすめな点
シロッコはエントリーグレードに位置しますが、特筆すべき点はそのコストパフォーマンスでしょう。従来の特徴とも言えるリムハイトは空気抵抗を減らしているほか、2018年モデルからはワイドリム化もされました。完成車についているような鉄下駄ホイールから低予算で取り替えたい方にはおすすめのホイールです。
カンパニョーロ:KHAMSIN(カムシン)
CAMPAGNOLO(カンパニョーロ)カムシン アシンメトリック G3 クリンチャーホイール 前後セット
●重量:1790g ●スポーク材質/本数/パターン:ステンレス・スチール/24本/G3 ●リム材質:アルミ ●リム高/幅:27.5mm/20.5mm ●ベアリング:スチール
カリマに次ぐ重量を持つホイールです。カリマは4/26時点の日本国内通販サイトには出回ってないホイールですから、現在日本にあるカンパニョーロホイールで最も重いタイプと言えるでしょう。もちろん、重いということはデメリットだけではありません。脚を鍛えるトレーニング用、まだロードバイクに乗り慣れていない、転倒して壊さないか心配、という方向けの頑丈なホイールでもあります。
カムシンの比較評価とおすすめな点
ランクアップするために新調するホイールとしては、ゾンダなどと比較すると劣勢にあるようです。しかし、カムシンは比較的手ごろな価格に設定されており、かつ頑丈なのでトレーニング用としての需要もあります。フロントとリアでリム高が違い、初心者向けの性能になっているという特徴もあります。
カンパニョーロ:CALIMA(カリマ)
Campagnolo Calima C17フロントロードホイール
●重量:1826g ●スポーク材質/本数/パターン:スチール/27本/G3 ●リム材質:アルミ ●リム高/幅:24mm/22mm ●ベアリング:スチール
2018年カタログに新規追加されたホイールです。2018/4/26現在では日本語サイトでの販売や評価・価格表記などが見当たりませんが、海外での販売はされています。横剛性に強く耐久性のあるアルミホイールで、1826gと重量が鉄下駄ランクです。海外の販売サイトではトレーニング用としておすすめされています。
用途別おすすめカンパホイール
各グレードの性能的な要素を考えてそれぞれ何が向いているのか、というのは気になるところです。例えば登りや平地にはどのランクがよいか、またはそれすらも決めかねている方もおられるでしょう。ここでは選び方の一つとしておすすめホイールをご紹介します。
登り向きのおすすめカンパホイール4選
登りに適した性能は剛性とリムの高さや軽さで、これが選び方として注目する点です。漕ぎだしの軽さや登りの楽さには軽量であることが求められますし、ダンシングをする頻度の多い登りでは剛性が高くなければホイールがたわみ、力が横に逃げてしまって進まないでしょう。どちらもともにバランスのとれた性能をもつホイールが最善です。
BORA ULTRA/ONE 35(ボーラワン/ウルトラ35)
ディープリムというと平地向きの印象がありますし、高速域ではじめてエアロ効果や巡航性能の高さを実感できるものです。アルミに比べるとブレーキ面での不安が残るので、下りでは注意が必要でしょう。しかし、ディープリムはそれだけでなく、スポークが短いので剛性が高いというメリットもあります。結果、ヒルクライムでもホイールがたわむことなく進むため、登りにも強いことになるのです。また、決戦用ホイールとしての需要もあります。
SHAMAL ULTRA/MILLE(シャマル ウルトラ/ミレ)
シャマルシリーズは乗り手との相性にもよりますが、登りも平地もどちらでも活躍できます。剛性のバランスがとれているので、ダンシングでホイールがたわむことも少なく済んでいますし、平地でも進んで乗り心地もよいからです。軽量かつUSBベアリングによってよく回るので、登りと漕ぎだしの楽さが体感できるでしょう。こちらも決戦用ホイールとしても選ばれています。
EURUS(ユーラス)
軽さと剛性の面でヒルクライム向きのホイールですが、実は何でもこなせます。専門性はありませんが、登りも平地も及第点の性能をもちます。そのため、他のヒルクライム特化のホイールと比較すると弱くても、活躍できるシーンが多いというメリットが強いです。
Neutron Ultra(ニュートロン ウルトラ)
カンパホイールの中ではヒルクライム特化型です。平地は苦手ですが、こと登りに関しては強いです。ローハイトになったことによってスポークの長さと本数が増えて剛性が高くなり、軽量かつ漕ぎだしと登りが楽な性能のホイールに落ち着いています。
平地向きおすすめカンパホイール3選
ロングライドには巡航性能が求められますが、それには主にリム高の数値が大きく関係しており、選び方の基準ともなります。リム高が高くなるにつれてホイールの重量は増えますが、平地であればむしろ速度維持が楽になるのでよいと言えるでしょう。また、剛性の高さも重要なのですが、高すぎると乗り心地が悪くなって長距離走行が辛くなるので、バランスのとれた性能が望ましいです。
BORA ULTRA/ONE 35(ボーラワン/ウルトラ35)
登りでも活躍したボーラシリーズですが、平地ではさらに楽しめます。実際時速35km以上での速度維持が楽でよく回り、巡航性能がよいというのは、走りを楽しむにあたり重要なステータスです。また、高速域に達することができるステージなので、たとえ向かい風が来てもエアロ効果で抵抗を緩和できます。
SHAMAL ULTRA/MILLE(シャマル ウルトラ/ミレ)
ステータス面ではどちらかといえば登り向きですが、平地にも強いホイールです。しかしながら、どちらが向いているかというのは乗り手が普段得意とするステージや技量に左右される傾向にあります。
ZONDA(ゾンダ)
さすが上位グレードの陰に隠れない人気ぶりで、長距離でも定評があります。もちろん、エントリーからのグレードアップに選ばれるホイールというひいき目もありますが、この価格帯でロングライドにおけるステータスのよさには、魅力があります。
まとめ
やはりカンパニョーロ製という硬い信頼を獲得しているだけあって、どのグレードのホイールも高評価でした。その中でも性能と価格的にも手を出しやすいシャマルとゾンダの二点は、ランクアップホイールのボーダーラインとしての位置づけが強く、性能的にも十分おすすめできます。もちろん素材にもよりますが、この二つのグレードを基準に比較する選び方もありでしょう。
他のホイールが気になる方はこちらもチェック!
自転車部品メーカーはカンパニョーロだけではありません。3大メーカー以外にも、魅力的なブランドがあり、特色があります。ホイール購入の選択肢としての裾野を広げてみたい方は、当サイト「暮らし~の」で取り扱っているこちらの記事もご覧になって選び方の参考にしていただけたら幸いです。