ヤコ|オーブン陶土「工作用」 400g
ステッドラー フィモソフト|ホワイト 8020-0
中部電磁器工業 ヴァナーキン polyclay 2オンス
プレモ|2oz 5001 ホワイト 39005001
オーブン粘土で手作り陶器
温かみと高級感があり、落ち着いた大人の雰囲気をかもしだす陶器のうつわは、こだわりの食器として憧れる人が多いことでしょう。陶器のうつわは素朴な印象ながらも、洗練された美しさを感じられるものです。
陶器の湯のみやマグカップ、お皿やプレートなどで飲食すれば、視覚的な面から美味しさを引き出してくれます。そして陶器といえば陶芸です。職人の手作りしたうつわは素晴らしいものですが、自分でも手作りできます。
オーブン粘土を使って自宅で陶芸
自分で作るということは陶芸をおこなうわけですが、陶芸教室などへ通うことを想像されるかもしれません。実際に陶芸教室に通う場合、時間と費用がかかります。
自作による陶器のうつわに興味があるけど、そこまで本格的な陶芸をする余裕はないという場合におすすめなのが、オーブン粘土です。作り方は簡単で、誰でも気軽に自宅での陶芸ができるようになります。
オーブン粘土について
自宅で陶芸がおこなえるオーブン粘土とは、本格的な陶芸よりも低い温度で焼き固まる粘土のことです。樹脂などが含まれた「低温度硬化型粘土(ていおんどこうかがたねんど)」というものになります。
自宅で使うオーブンで焼きあげられるため、オーブン粘土という名称がついているのです。メーカーや種類によって異なりますが、110度〜190度ぐらいの温度で焼成(しょうせい)できます。オーブンがあれば作れるので簡単です。
どんなものが作れる?
オーブン粘土を使った作り方でできる陶器は、さまざまなものがあります。湯のみやマグカップ、おわん、お皿やプレート、はし置きやスプーンなどの小物といった食器類はもちろん、インテリアオブジェやアクセサリーなど、アイデアしだいで何でも作れるのです。
食器にするなら、オーブン粘土で使うことのできる防水と耐油のコート剤による加工が必要になります。コート剤を塗る作り方も簡単なので、安心してください。
ハンドメイド作品の素材になる
食器類も手作りしたものはハンドメイド作品と呼べます。でも陶芸によるものは、陶器の食器にカテゴライズされるのが一般的です。現在ハンドメイド作品といわれているのは、主にアクセサリーや小物になります。
そういったハンドメイド作品は、オーブン粘土を使って自宅で手作りできるのです。ピアスやイヤリング、ブローチとピンバッジなどのアクセサリーから、キャンドルホルダーなどがあります。
オーブン粘土は最適な素材
ハンドメイド作品は、いろいろな素材から作られています。どの素材を使うかは作家さんのアイデアしだいです。型にはまらない自由な発想が、ハンドメイド作品の面白いところでもあります。
陶芸によって作られたアクセサリーは目を引きますし、陶器の質感が他の素材にはない優しい印象を与えてくれるのです。それは素朴でほっこりとするかわいらしさの演出になります。ハンドメイドが本来持っている温かみと相性がぴったりです。
オーブン粘土を使って陶器作り!おすすめの粘土4選
オーブン粘土はいくつかのメーカーから販売されていて、複数の種類があります。強度など初めて使う場合は迷ってしまうことでしょう。初心者でも自宅で簡単に扱える、有名でおすすめなオーブン粘土をご紹介します。
とりあえずはこの内のどれかを使えば問題ありません。作品をいくつか制作して慣れてきたら、違う種類のオーブン粘土も試してみてください。上級者は作る作品によって最適な種類を選びましょう。
おすすめオーブン粘土①
ヤコ|オーブン陶土「工作用」 400g
ちゃんと強度があり実用できるものを作るなら「ヤコのオーブン陶土」がおすすめです。包装にコアラのイラストがシンボル的に描かれています。練らないでも使用できるため、子供でも安全です。
実用強度があるので陶器のうつわなどに向いています。ですが食器として使う場合は、コート剤の「Yu~」を塗らないといけません。うつわを作るのであれば、コート剤も一緒に購入しましょう。工作用、黒木節、エコ、Milkなど数種あります。
おすすめオーブン粘土②
ステッドラー フィモソフト|ホワイト 8020-0
「STAEDTLER FIMO(ステッドラー・フィモ)」は通称が「フィモ」で、初心者におすすめのオーブン粘土です。柔らかくて扱いやすいことと、24色という色数の多さが特徴になります。
柄を入れるなら絵付けは必要ですが、希望の色がある場合は色付けといった着色の手間が省けます。強度などはバランスがよいです。フィモの種類は三つで、フィモソフト、フィモクラシック、フィモエフェクトがあります。作品によって使い分けましょう。
おすすめオーブン粘土③
中部電磁器工業 ヴァナーキン polyclay 2オンス
強度が欲しいなら「ケイトポリクレイ」がおすすめです。21色あり各色は濃いことが特徴で、混色にも向いています。それに複数の色をマーブル状にして柄にすることも可能です。
自分だけの色を作りだせればオリジナリティーがでますし、色付けの着色がいらなくなります。しかし定まった絵柄を描くなら絵付けは必要です。色と強度の持ち味を活かした作品を制作できます。特に強度に関しては、オーブン粘土の中で上位です。
おすすめオーブン粘土④
プレモ|2oz 5001 ホワイト 39005001
「プレモ!」も有名で人気のあるオーブン粘土です。実用的な強度と耐久性を兼ね備えています。細かい作品を作るのに向いていて、細くしたり薄くしたりと、難易度の高い加工もスムーズに行える粘土です。
「ケイトポリクレイ」と同様に混色も簡単なので、絵柄を描く絵付けは別として、多くの場合は色付けの着色が必要なくなることでしょう。焼く前と焼いた後で、形や色の変化があまりないことも特徴になります。
必要な道具をチェック
オーブン粘土の種類が決まったら、道具を用意しましょう。アートナイフは粘土のカットや線引きなどに使います。粘土ベラは多様に使える便利な道具です。粘土を引き伸ばすための伸ばし棒も必要になります。
細かい部品を取り付けたり模様をつけたりするには、つまようじがおすすめです。成形するならクッキーなど製菓用の型があると、簡単きれいに形を作れます。粘土の焼き方で使うのはクッキングシートです。
絵付けや色付けの着色に必要な道具
絵付けや色付けの着色には、アクリル絵の具を使います。絵付けは絵筆が適していて、色付けはスポンジやティッシュで着色すると味わい深い仕上がりです。ツヤをだすためにニスも用意してください。
道具のほとんどは100均で販売されていて110円(2021/9/26時点の価格)で購入できます。なければ手芸店やネットショップで簡単に購入が可能です。
オーブン粘土で手作り陶器【作り方】
オーブン粘土と道具をそろえたら、自宅で陶器づくりを開始しましょう。まずは焼き方に入る前の作り方です。
粘土は大きなサイズでひとかたまりになっていますので、これをカットして加工しやすくします。小さく切り分けてコロコロの状態にしてから、手や伸ばし棒を使って伸ばしてください。この工程をおこなうことで粘土がやわらかくなります。
成形し模様をつける
粘土がやわらかくなると加工しやすくなります。作りたい形に整えていきますが、器用な人は手でも大丈夫です。でも上手に形を作れない人は、クッキーなど製菓用の型に入れると簡単に成形できます。
ただしオリジナリティーある自由な形にはなりません。細かい部分は指が一番の道具です。水に少し濡らした指で軽く整えていきます。形ができたら模様をつけましょう。つまようじで絵付けするように描いてください。
オーブン粘土で手作り陶器【焼き方】
オーブン粘土を理想の形にして模様が描けたら、焼き方に入ります。注意しないといけないのは、オーブン粘土の種類によって焼き方が異なることです。温度と時間が種類ごとに違うため、説明書をよく確認して適した温度と時間の焼き方をしてください。
今回は「ヤコのオーブン陶土(工作用)」での焼き方の解説になります。温度が高すぎたり低すぎたりすると、うまく仕上がりませんし、強度にも問題がでてきます。
オーブン粘土の焼き方
焼き方を始める前に成形したオーブン粘土は、一日〜数日そのままにして乾燥させてください。乾燥後、きれいな焼き方をするために化粧土を塗ります。塗る順序は表から側面です。
化粧土のおかげでなめらかな仕上がりになって、絵付けや色付けといった着色の色合いが映えるようになります。そしてクッキングシートにのせた粘土を自宅で使うオーブンへ入れましょう。温度は180度で、30分〜1時間ほどの焼き方です。
オーブン粘土で手作り陶器【色付け】
作り方の項で好みのモチーフに成形したオーブン粘土は、正しい温度と時間で焼けば、こんがり焼き上がります。ここで完成という気分になりがちです。ですが絵付けや色付けといった着色もほどこした方が素敵な作品になります。
焼き終わったばかりの粘土は温度が高いので気をつけてください。絵筆で慎重に絵付けをしたり、スポンジに絵の具を含ませて軽くたたいて色付けしたり、仕上がりを予想して着色していきましょう。
着色のポイント
細かな絵柄を描くには絵筆などを使うしかありませんが、陶器にあう味わい深い色付けをおこなうには、スポンジが有効です。水を多めにして淡くするとよい雰囲気になります。それから異なる色を着色する際には、今まで色付けしていた色が十分に乾いてからおこなってください。絵付けの場合も同様です。
オーブン粘土で手作り陶器【仕上げ】
着色した色が十分に乾いたら、仕上げにニスを塗りましょう。ツヤがでて高級感を演出できます。それに見栄えだけでなく、オーブン粘土の表面や着色の保護にもなるのです。この仕上げまでがオーブン粘土の作り方になります。
上手に作るポイント
上手に作るポイントは、強度をふまえた作品を制作することと、粘土の種類にあった温度で焼くことです。これらに気をつければ、自宅で簡単に陶器の作品が手作りできてしまいます。
陶器作りの注意点
オーブン粘土を扱う上で、注意点があります。これらを念頭に制作してください。乾燥前の粘土は表面に何でも付着しやすいです。ホコリや毛くずは、どんな場所でもすぐに付きますので対策をとらないといけません。
それと素手で粘土を扱うため指紋が残ります。焼く直前で取り去るのがベストです。複数の色の粘土を使う場合、他の粘土へ色が移る可能性があるため、色を変えるごとに手を拭くか洗いましょう。
オーブン粘土は乾燥に注意する
オーブン粘土が乾燥すると粘着力がなくなってしまいます。パーツに分けて組み合わせる場合は、スピーディーに作業しましょう。組み合わせる前に焼いて、後から接着剤で接合する方法もあります。
粘土は練ってやわらかくさせ加工していきますが、乾燥してくると固まります。また練り直してから成形してください。オーブン粘土を一度に使い切ることは少ないです。ラップで包んだり、密閉ケースに入れたりして保管する必要があります。
オーブン粘土を使った手作り陶器の作品集
オーブン粘土で湯のみやマグカップを作れるということは、鉢植えポットも制作できます。決まった形のポットをそろえるのもよいですが、手作りならではの不ぞろいさをだすのもおしゃれです。水を排出する穴をあけ、受け皿も作るのがポイントになります。
オーブン粘土は好みのリングも作成できます。カラーも形も自由自在に作れますし、素朴な質感もとてもおしゃれ。リングだけでなく、ピアスやネックレスなど、アクセサリーにしても可愛いです。
簡単な形でも絵付けや色付けによって、個性的でおしゃれなアイテムに仕上げられることもオーブン粘土の楽しい部分となります。
こちらは犬をモチーフにしたブローチです。オーブン粘土はどんな形でも表現できます。細かな造形に仕上げ、丁寧な着色をほどこせば、リアルな動物も作れてしまうのです。大きさも自由なので、目的にあわせて設計してください。
オーブン粘土を焼いた後に着色しなければ、陶器の優しい質感を活かせます。形と模様を描くだけでも、奥深い作品を作れるのです。粘土の素材そのままを表現するために、あえて着色しない方法もおすすめ。
まとめ
オーブン粘土を使えば、自宅で陶芸体験ができます。陶器の作品を気軽に手作り可能です。うつわなどの食器から、インテリアオブジェ、アクセサリーや小物といったハンドメイド作品まで、さまざまな陶器アイテムがオーブン粘土で簡単に作れます。
種類によって異なる点は、強度や必要な温度などです。作る作品に最適な粘土を選びましょう。陶器ならではの質感を活かした、オリジナリティーある作品を制作してみてください。
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今回はオーブン粘土による手作り陶器の作り方や作品例の解説をしましたが、ハンドメイドできる作品についてもっと詳しく知りたいという方は、下記のリンク記事を読んでみてください。
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