カスピ海ヨーグルトの基本情報
簡単、健康的、美味しい
カスピ海ヨーグルトは、近年人気を集めているヨーグルトです。他のヨーグルトよりも簡単に家庭で作ることができ、また健康効果も多数確認されています。そして美味しい点も大きな魅力です。簡単に作れて、健康によく、美味しいと三拍子そろったヨーグルトです。
失敗しない作り方を紹介
たくさんの魅力があるカスピ海ヨーグルトですが、実は発見されたのは最近のことになります。カスピ海ヨーグルトのあまり知られていない歴史、健康への効果、そして失敗しない作り方を紹介します。
カスピ海ヨーグルトの歴史
はじまりは長寿の研究から
カスピ海ヨーグルトの歴史は、京都大学名誉教授の家森幸男さんの研究から始まります。家森幸男さんはヨーロッパ東部のコーカサス地方の長寿と健康について研究を進め、その地方でよく食されていたヨーグルトに目をつけました。この出会いがカスピ海ヨーグルトの始まりになります。
人づてに評判に
家森幸男さんは、1986年にコーカサス地方のヨーグルトの種を日本に持ち帰りました。はじめはヨーグルトを自宅で増やして食べていましたが、人づてに長寿のヨーグルトが評判になっていったそうです。カスピ海ヨーグルトが人口に膾炙しはじめます。
2002年から頒布開始
2002年から家森幸男さんは、NPOや企業と連携してカスピ海ヨーグルトを作るための種菌の頒布を開始します。3年後の2005年には100万セットを突破し、2015年には500万セットの販売を記録しています。現在では申し込み受付・製造・発送の全てをフジッコ株式会社が展開しています。
カスピ海ヨーグルトのルーツ
カスピ海ヨーグルトの由来
カスピ海ヨーグルトのルーツのコーカサス地方は黒海とカスピ海に挟まれたエリアになります。ちなみにカスピ海ヨーグルトという名前は、コーカサス地方がカスピ海に面していることが由来です。私たち日本人よりも前からカスピ海ヨーグルトを食べているコーカサス地方の人達は非常に健康です。
カスピ海ヨーグルトで免疫力アップ
コーカサス地方の一般家庭には、手作りのヨーグルトがあり、これをそのまま食べるだけでなく料理などをして食べます。朝晩に丼で一杯分のカスピ海ヨーグルトを食べるそうです。そしてカスピ海ヨーグルトを食べることにより免疫力が高まっていると考えられています。
長寿の秘密にカスピ海ヨーグルト
コーカサス地方では100歳を超える人でも元気に暮らしていることが珍しくないという長寿エリアです。寝たきりなどの状態ではなく健康で社会の中で尊敬されて生きている方が多いそうです。そして、健康で長寿の秘密のひとつとしてカスピ海ヨーグルトが位置づけられています
カスピ海ヨーグルトと他のヨーグルトの違い
カスピ海ヨーグルトのクレモリス菌
カスピ海ヨーグルトと他のヨーグルトで何が違うのかというと、大きくは菌が違います。ヨーグルトは菌の発酵によって作られ、有名な菌の名前としてはビフィズス菌などがあります。カスピ海ヨーグルトではクレモリス菌という菌を使います。
粘り気を発生させるEPS
クレモリス菌と他の菌との違いにクレモリス菌は生きたまま大腸まで届くということがあります。また発酵中に生成されるEPSと呼ばれるカスピ海ヨーグルトにねばりを発生される物質も生きたまま大腸まで届きます。この大腸まで届く2つがカスピ海ヨーグルトの健康効果を発生させていると考えられています。
カスピ海ヨーグルトの健康効果
高い整腸効果
カスピ海ヨーグルトの健康効果には様々なものがあります。その一つ目が整腸効果です。他のヨーグルトにも整腸効果は期待されますが、カスピ海ヨーグルトの方が効果が高いと言われています。これは大腸まで届くクレモリス菌の効果だと考えられています。
免疫力向上にも高い効果
整腸効果同様にヨーグルト全般には免疫力向上の効果があると言われています。免疫力向上においても他のヨーグルトよりもカスピ海ヨーグルトの方が効果が高いと考えられています。マウスを用いた試験において、その効果が証明されています。
アレルギーの改善も
カスピ海ヨーグルトにはアレルギーの改善にも効果があるというのが定説です。1ヶ月カスピ海ヨーグルトを食べた結果、アレルギーの原因となる抗体が減少したという効果が見られています。またアトピー性皮膚炎の改善の効果を期待されています。
その他にも様々な効果
この他にも、美肌効果や生活習慣病への効果、血糖値上昇抑制などの効果がカスピ海ヨーグルトにはあるのではないかと考えられています。長寿の秘密であるカスピ海ヨーグルトの健康効果をぜひ実感してみましょう。
カスピ海ヨーグルトの作り方1
カスピ海ヨーグルトの作り方を紹介
カスピ海ヨーグルトは高い健康効果も魅力ですが、自宅で簡単に作ることができる点も大きな魅力です。作り方も簡単で、常温で発酵させることも出来るので誰でも作ることができるでしょう。カスピ海ヨーグルトの作り方を紹介します。
種菌を入手する
カスピ海ヨーグルトを手作りするためにまずは種菌を入手する必要があります。カスピ海ヨーグルトの種菌はフジッコ株式会社が販売しているので購入しましょう。種菌は百貨店での購入、市販店での購入、通信販売での購入の3種類があります。種菌の内容にはどれも大きな違いはありません。
準備するものは4点
種菌を入手したら早速カスピ海ヨーグルトを作ります。準備するものは未開封の新鮮な牛乳500ミリリットル、フタつきの500ミリリットル以上の耐熱容器、スプーン、そして種菌の4点です。この4点があればカスピ海ヨーグルトを作ることができます。
カスピ海ヨーグルトの作り方2
熱湯消毒で失敗防ぐ
手作りカスピ海ヨーグルトを失敗しないためのポイン卜として事前準備があります。カスピ海ヨーグルトを作る前に容器とスプーンを消毒しておきましょう。消毒方法は熱湯を容器とスプーンにかけるだけで大丈夫です。美味しく安全に失敗しないで作るためのポイントです。
牛乳と種菌を混ぜる
容器とスプーンの熱湯消毒が済んだらいよいよ手作りカスピ海ヨーグルトを仕込みます。はじめに容器に牛乳を半分入れ、その後に種菌一袋を加えてスプーンでよく混ぜます。混ぜたら、残りの牛乳を容器に加え、再度スプーンで混ぜましょう。あとはフタをすれば仕込みは完了です。
常温で20度から30度が適温
あとは発酵を待つだけですが、手作りカスピ海ヨーグルトの発酵までの時間は季節によっても違います。夏の場合は12時間から48時間、冬の場合は24時間から72時間が目安です。常温が20度から30度の環境がカスピ海ヨーグルトの発酵には適しています。
カスピ海ヨーグルトづくりの注意点
ヨーグルトメーカーの使用は注意
手作りカスピ海ヨーグルトを作る時に多い失敗がヨーグルトメーカーの使用です。ヨーグルトメーカーとは一定の温度を長期間保つことでヨーグルトやその他の発酵食品を作る道具です。通常のヨーグルトを自作するときには重宝しますが、カスピ海ヨーグルトを作るときには失敗の原因にもなります。
菌が死滅してしまうことも
通常のヨーグルトは発酵させるための温度が高く40度前後です。しかし、カスピ海ヨーグルトの場合は常温でも作れる点が魅力であるように27度前後での発酵になります。40度前後では発酵どころか菌が死んでしまうということもあります。
専用のヨーグルトメーカーなら可
カスピ海ヨーグルト専用のヨーグルトメーカーや、温度を設定できるものであれば調整することで発酵させることができます。しかし、温度の不明なヨーグルトメーカーは使用しない方がよいでしょう。ヨーグルトメーカーを使用するときには注意してください。
カスピ海ヨーグルトづくりの注意点(夏)
常温が30度超える場合は注意が必要
カスピ海ヨーグルトは30度を超えると発酵が上手く進まなくなってしまいます。また雑菌の発生などにより駄目になってしまう可能性もあります。そのため夏の期間で常温が30度を超える場合などは対処が必要になります。
固まる時間が早いことも
夏のカスピ海ヨーグルトづくりは常温で30度を超えない涼しい場所に置くことを心がけましょう。風通しの良い場所に置いたり、常温が30度を超える場合はエアコンで冷房を入れておくという対処が必要になります。また固まる時間も早くなっているので、固まってきたら冷蔵庫に入れるようにしましょう。
カスピ海ヨーグルトづくりの注意点(冬)
冬は発酵を促す必要も
冬の場合は夏とは逆に寒さから発酵があまり進まず思ったように固まらないということもあります。カスピ海ヨーグルトの容器を暖かい場所に置くなどして、発酵が進むようにしましょう。またエアコンで暖房を入れて常温をあげておくという方法もあります。
お湯で温める
発酵を促すための方法として容器を30度以下のお湯に入れるという方法もあります。この方法を取る場合は温度が30度以上にならないように気をつけましょう。容器を温めるための直火や電子レンジの使用、ストーブの上に置いたり、コタツの中に置くということは危険もあるのでやめましょう。
カスピ海ヨーグルトの作り方(応用編1)
カスピ海ヨーグルトを植え継ぎしよう
カスピ海ヨーグルトは種菌で一度作ったら終わりということはなく、植え継ぎをして繰り返し食べることも可能です。上手く植え継ぎをして、長くカスピ海ヨーグルトを食べ続けましょう。
植え継ぎ用を取っておく
カスピ海ヨーグルトを植え継ぎするためには、はじめに種菌から作ったときのヨーグルトを取っておく必要があります。この時に重要な点として、カスピ海ヨーグルトの食べ残しを使用するのではなく手をつける前に植え継ぎ用の分をとっておくことです。植え継ぎには中心部分を使用してください。
約50グラムで牛乳500ミリリットル分
種ヨーグルトはできたてのものを使用するのがよいですが、すぐに使わずに冷蔵庫で保存も可能です。冷蔵庫で保存しておけば1週間以内であれば種ヨーグルトとして使えます。種ヨーグルトは約50グラムで牛乳500ミリリットル分の種となります。
カスピ海ヨーグルトの作り方(応用編2)
作り方はほぼ同様
カスピ海ヨーグルトを植え継ぎも作り方は種菌のときとほぼ同様です。容器に種ヨーグルトと牛乳を混ぜてフタをします。あとは種菌のときと同様に発酵されるのを待ちます。牛乳は冷蔵庫から出してすぐではなく常温で温度を戻しておいた方がいいようです。
よくある失敗1
植え継ぎでよくある失敗としては、種ヨーグルトの入れすぎがあります。種ヨーグルトをたくさん入れると発酵が進みやすくなると思ってしまうかもしれませんが、逆効果です。牛乳に対して適量でないと上手く固まらなくなります。適量を入れるようにしましょう。
よくある失敗2
もうひとつよくある失敗が食べ残りのヨーグルトを種として使うことです。これでも植え継ぎが上手くいくこともありますが、食べ残りのヨーグルトには雑菌が混入しています。衛生的によくないので、必ず手をつけていないカスピ海ヨーグルトを使用しましょう。
カスピ海ヨーグルトの作り方(応用編3)
増やし方と増やし方の注意点を紹介
カスピ海ヨーグルトはひとつの種菌から増やしていくこともできます。例えば最初はひとつの容器で500グラムだけのカスピ海ヨーグルトだったのが、2倍、3倍と増やすことも不可能ではありません。手作りカスピ海ヨーグルトの増やし方と増やし方の注意点を紹介します。
増やし方は植え継ぎの応用
増やし方は植え継ぎの応用になり、完成したヨーグルトを使います。種菌からつくったカスピ海ヨーグルトを植え継ぎの要領でヨーグルトを取っておきましょう。この時に種ヨーグルトとして取っておく量を増やすことで、ヨーグルトを増殖します。種ヨーグルトを今度は容器を2つで作るなどして増やしていくことが可能です。
増やし方の注意点1
増やし方の注意点としては、カスピ海ヨーグルトを取る時に出来るだけ中心部分から取ることです。表面部分は細菌がいる可能性もあるので、増やしてくときには適しません。植え継ぎ同様に増やすときには中心部分を使うようにしましょう。
増やし方の注意点2
増やし方の注意点としてもう一点あります。植え継ぎにも関連しますが、カスピ海ヨーグルトの菌は使用を続けると弱ってきます。粘りや風味が変わってきたら種菌が弱ってきている合図です。基本的には季節ごとの種菌の交換が推奨されています。
カスピ海ヨーグルトづくりの豆知識
市販のヨーグルトを使った作り方
カスピ海ヨーグルトは市販のカスピ海ヨーグルトからでも増やしてくことができます。作り方や必要な時間は種菌を使った場合と同様です。種菌が手元にないという場合は市販のヨーグルトを使用するという方法もおすすめです。
低脂肪牛乳を使った作り方
手作りカスピ海ヨーグルトに使用する牛乳は低脂肪牛乳でも大丈夫です。しかし、低脂肪牛乳の場合はホエーと呼ばれる牛乳から出る水溶液が多く出るとも言われています。一般には成分無調整牛乳などの方が手作りカスピ海ヨーグルトには適しています。
豆乳カスピ海ヨーグルトの作り方1
いつもの味を変えたいときにおすすめなのが豆乳カスピ海ヨーグルトです。牛乳と一緒に豆乳を混ぜることで豆乳カスピ海ヨーグルトを作ることができます。使用する豆乳は大豆固形分6パーセント以上のものになります。牛乳を加えなくても作ることはできますが、豆乳だけでは固まりにくいです。
豆乳カスピ海ヨーグルトの作り方2
豆乳カスピ海ヨーグルトは、種菌からでなく種ヨーグルトからの方が作りやすいです。種菌は豆乳の使用では活性に時間がかかり、上手く活動しないこともあるようです。また、豆乳カスピ海ヨーグルトは種ヨーグルトには不向きになりますので、食べる専用にしましょう。
カスピ海ヨーグルトの作り方まとめ
時間もかからず常温で作れる
カスピ海ヨーグルトの手作りの仕方を紹介しました。時間もあまりかからず常温でも作ることができるためおすすめです。ぜひ自宅で手作りカスピ海ヨーグルトに挑戦してみましょう。
他の健康食品を知りたい方はこちら記事がおすすめ
カスピ海ヨーグルト以外の健康食品を知りたい方はこちらの記事もおすすめです。美味しく食べて健康や美容にも良いと一石二鳥の健康食品を他にもチェックしましょう。
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