はじめに
夢のパンクレス生活!
自転車は通勤通学からスポーツや趣味やレジャーのための使用に至るまで生活に密接した身近な移動手段です。ただ、自転車に乗ったことのある方は覚えがないでしょうか?ちょっとした段差、ちょっとした小石でいつの間にかタイヤがパンクしていた。
ペダルを漕ぐたびに「ガタンゴトン」と異音を鳴らしながら走らざるをえなかった通勤通学の帰り道。そんな苦い思いを二度としなくてすむ夢のような製品、ノーパンクタイヤについて紹介します。
パンクしない自転車とは
ノーパンク自転車の概要
パンクしない自転車とは、「パンクしないタイヤ」が採用されている自転車になります。いわゆるパンクレスタイヤとも呼ばれるそれは、実はかなり昔から市場に出まわっていた製品なのですが、なかなか自転車ユーザーの間では浸透することなく発売されては消え、また発売されては消えというサイクルをひたすらに繰り返してきたのです。
現在のノーパンク自転車は
現在、パンクしない自転車は各自転車メーカーからいろいろな車種が販売されています。歴史の積み重ねからこのタイヤにもちいられている技術も少しずつ進化を重ねていき、現在のこの自転車は20年前のものとは最早別物といえるまでに進化しました。
パンクしないタイヤとは
ノーパンクタイヤは素材が違う
通常の自転車用タイヤは中に空気を入れるためのチューブが入っていてそれを覆うようにゴムのカバーがついています。その空気入りのチューブが何かの原因で破れてしまい、その破れた箇所から空気が漏れることが、タイヤのパンクの原因です。ただ、ノーパンクタイヤの場合には、チューブの中には空気がそもそも入っていません。
チューブ内部にはウレタンが
パンクしないタイヤとパンクしてしまうタイヤの違いをご存知でしょうか?パンクをしないタイヤとは、簡単にいえば内部に空気が入っていないタイヤのことをいうのです。空気の代わりとなる素材をタイヤチューブの中に入れておくことで、地面に転がる小石やきつい段差からの衝撃をカバーするという仕組みになります。
パンクをさせないためにそもそも空気を入れないタイヤにしようというメーカーの発想は当たり前のようで盲点だったのかもしれませんね。
パンクレスの秘密
従来のゴムを使用して耐衝撃性を持たせたタイヤではパンクはある意味で宿命のようなものでした。しかし、はじめからウレタンで耐衝撃性があるように設計されたノーパンクタイヤは「パンク」という概念そのものがありません。パンクレスの秘密、それはウレタン製のチューブにあるというわけです。
パンクしないタイヤのメリット
自転車のタイヤ交換が不要になる?
パンクしないタイヤのもっとも大きな特徴、それはパンクの心配なく自転車に乗ることが可能となるところでしょう。タイヤのチューブに空気を詰めている従来のタイヤと違い、パンクレスのタイヤはチューブにウレタンと呼ばれる樹脂素材をつめているものが主流なので角のはった段差を踏もうと鋭利な小石を踏もうとチューブが破れる心配はありません。
パンクによるタイヤ交換の心配が不要になるのは日常的に自転車を使用している人にとっては大きなメリットといえます。
※タイヤの摩耗によるタイヤ交換は必要となります。
空気圧の点検が不要になる
内部には空気ではなくウレタンが入っているということは、自転車を使用する前に逐一空気の減りを点検する必要がなくなるということです。基本的にパンクしないタイヤの場合はベストな状態を常に保って日常で使用できるのでその意味でも手間が省けます。
通常の自転車の場合では、乗る前の空気圧チェックは安全に自転車を使用する上では必須の行為です。
パンクしないタイヤのデメリット.1
ノーパンク自転車は乗り心地が悪い
従来の空気圧で衝撃をやわらげるタイヤと違って、パンクしないタイヤの場合にはウレタンという素材を利用して衝撃への対策としています。
そのため、従来のものと比べて路面からの衝撃が運転者にダイレクトに伝わりやすく、乗り心地は従来の自転車よりも悪いとの評判が多数を占めています。
ノーパンク自転車はペダルが重い
内部に空気を入れる構造の従来の自転車のタイヤチューブはそれだけチューブ内に空洞ができるために重量は軽いです。パンクしないタイヤの場合にはチューブの内部はウレタン素材で一杯となります。
そのために、従来のタイヤチューブと比して重さはずっとあるのです。自転車のペダルの重さはタイヤの重さに影響を受けます。そのため、重量のあるノーパンクタイヤを使用している自転車はペダルが従来のものよりも重くなるというわけです。
ノーパンク自転車は高速走行できない
ノーパンクタイヤは道路の衝撃を従来のタイヤよりも吸収できないので高速で走行することは危険です。そのため、クロスバイクやロードバイクのようなスポーツバイクにはノーパンクタイヤは向かないとされています。
パンクしないタイヤのデメリット.2
ノーパンクタイヤは価格が高い
従来の自転車に採用されている空気注入式のタイヤに比べて、パンクしないタイプのものは価格が高い傾向にあります。とりわけタイヤという部分は自転車が安全に走行する上で重要な部分です。きちんとした信頼のおけるメーカーのものを購入しようとした場合には両者の価格差はより広がります。
ウレタンは磨耗する
ウレタン製のノーパンクタイヤは雨に弱いという性質があります。また、使用していく間にチューブに注入されたウレタンがどんどん磨耗していき、経年劣化でウレタン部分がぽろりと欠落するという話もあるほどで、メーカーによっては砂利道などの凹凸の激しい路面での走行を推奨していないところもあります。
パンクしないタイヤの評判
高評価
パンクのストレスから解放されるのは実際に乗っている方だけではありません。お子様がいる方の場合には通勤の際にパンクが原因で不測の事故に繋がる可能性もあります。パンクレスの自転車ならその心配はご無用です。修理の手間からも解放されます。
これはいいです。タイヤが重たいので初めはペダルが重たいそうです。二人学生の娘がいてパンク修理が大変でした、、、。今はパンクの心配なくて嬉しいです。
仕事で疲れて帰ってからの娘のタイヤ修理から解放された。 最高:exclamation:ありがとう:exclamation:
低評価
やはりチューブに空気を入れる従来のものと比較するとペダルが重くなったという評判が多くあります。チューブタイヤにはチューブタイヤのメリットがあり、それを重視する方にとってはパンクしないタイヤでパンクレス生活となっても一概に高評価とはなりません。
パンクしないのは魅力だけど、重く感じるのは気のせいかと毎日思う、、 チューブタイヤにはチューブタイヤの良さがあるんだね。
パンクしないタイヤの新製品.1
デメリットを克服したノーパンクタイヤ
ノーパンクタイヤは乗り心地が悪い、ペダルが重いという評判を受けてメーカーが試行錯誤を重ねた結果、誕生したのが新生代のパンクしないタイヤです。新しいこのタイヤは乗り心地とペダルの重さというデメリットを克服するために、根本の原因となっていたウレタンという素材の見直しから入りました。
ウレタンを使わないノーパンクタイヤ
ウレタンでは従来の空気を入れるチューブタイプのタイヤと比較して衝撃を吸収しきれず、そして重いというのがデメリットの原因でした。そのため、各メーカーはウレタンの代わりとなりかつ従来のタイヤと比較しても遜色ないほどの乗り心地を達成できる素材の探求をはじめたのです。
そこでウレタンの代わりとしてあげられたものは数種あり、例えば高分子ポリマーや特注の内部を空洞化したチューブで代用しようとしたメーカーもあります。
従来のタイヤと比較するとまだまだ
各メーカーが試行錯誤を重ねて何度もトライアンドエラーを繰り返していたわけですが、それでもなかなか従来の空気を入れるタイプのタイヤと並ぶほどの快適性のある製品はできませんでした。それがパンクしないタイヤの普及率が低い大きな原因であり、そしてメーカー各社にとっての課題でもあったのです。
パンクしないタイヤの新製品.2
マステック社製「リペアムゲル」
新世代のパンクしないタイヤはいろいろな自転車メーカーやタイヤメーカーが鋭意努力して開発改良を重ねてきましたが、それでも空気を入れるタイプの従来のタイヤと比較して、その評判はあまり芳しいものではありませんでした。そんな「パンクレスタイヤにとっての冬の時代」に颯爽と登場したのがリペアムゲルです。
リペアムゲルとは
この材質はゴムとオイルで構成されています。温度環境によって形を変えるという素材でできており、自転車のタイヤに使用される素材として理想的な衝撃に強い特性と磨耗に対しても抵抗のある特性をあわせ持っているのです。この素材を利用して完成されたタイヤは、従来のものと比較しても大変乗り心地に優れており、メディアを騒がせたほどの有名な製品となりました。
リペアムゲルの評判
リペアムゲル製のものは乗り心地がよいと評判の一品です。むしろ、空気を入れるタイプのタイヤと比較しても負けず劣らずの快適性だといわれています。ただ、リペアムゲル製のノーパンクタイヤでも「重さ」という面は克服できず、従来の空気注入式のタイヤよりも自転車は重くなります。
そのため、グラム単位で重量を削る必要があるスポーツバイクを愛用している方やロードバイクレーサーからの評判はあまり芳しいものではなく従来のタイヤを利用している方が主流といった状況です。
パンクしない自転車と通常の自転車を徹底比較.1
パンクしない自転車の場合
パンクしない自転車は通常の自転車と比較して購入時にかかる費用は高額となる傾向がありますが、その後のパンクの心配もありませんし空気を入れて空気圧を調節する必要もありません。
通常の自転車ですと、本来なら乗る前に空気圧、空気の入り具合を確認して空気を充填させてから運転するのがベストなのですが、現状でそこまで丁寧に自転車を扱っている方は少ないのではないでしょうか。
リペアムゲルなどを採用している場合
新素材リペアムゲルを使った新しいノーパンクタイヤを採用している場合でも、重量の重さからくるデメリットで多少のペダルの重さを感じる方も多いようです。また、ロードバイクなどを乗られる方の場合には、やはり車体全体の重量が重くなることに不安を覚える方も多いことでしょう。
パンクしない自転車と通常の自転車を徹底比較.2
通常の自転車の場合
通常の自転車の場合には、パンクしないタイヤ採用の自転車と比べて一般的には安価で入手できることが多いので初期費用の面では通常の自転車に軍配があがります。ただし、通常の自転車はタイヤパンクによる修理やチューブ交換のために費用や手間がかかるというデメリットがあります。
タイヤ交換は自分でも可能だが
タイヤ交換は自分でも可能な作業ではありますが、通常のシティサイクルを利用している方にとってはタイヤの修理や交換にかかる作業を自身で行うのはハードルが高いのではないでしょうか。
その場合にはタイヤがパンクするたびに店舗に赴き、数千円程度の作業代を含めた修理代金やチューブ交換代金を支払うことになります。ランニングコストという面では一概に通常の自転車が優れているとはならないでしょう。
パンクしない自転車と通常の自転車を徹底比較.3
どちらがいいか?
ロードバイクなどのスポーツサイクルの場合には通常の空気入りチューブを採用した自転車の方をおすすめします。スポーツサイクルは一般使用のシティサイクルなどと比較して高速度を求められ、かつ重量に気にかける必要があるので、そういった面でいえば通常タイヤの方が適しているでしょう。
逆に、街乗りに使うシティサイクルの場合にはノーパンクタイヤも選択肢に入ります。
リペアムゲルなどを上手に利用する
従来のものはもちろん新素材リペアムゲルを使ったノーパンクタイヤは乗り心地の面で通常の空気注入式のタイヤを採用した自転車と比べても見劣りしないレベルの乗り心地を実現しています。空気圧を調整する必要もなくタイヤ交換の心配もないパンクレス自転車のほうが、より安心して快適に運転できるでしょう。
まとめ
進歩するタイヤ技術
パンクしないタイプの自転車はまだまだ一般の空気をチューブに入れたタイヤを採用しているタイプの自転車よりも一概に優秀なものだとは断定できない状況にあります。ただ、新しい製品のなかには従来のデメリットの大部分を克服した優秀なものがあるのも事実です。
夢のサイクリングを
通勤通学で使用するのか、それともスポーツやレジャーとして使用するのかで最適なタイヤ選びは変わります。また、自分で利用するのか、お子様にご利用いただくのかなどのその他の事情も選択の際の重要な要素となりえます。
両タイプのタイヤそれぞれのメリットとデメリット、そして詳しい特性を把握してより快適なあなたにとっての夢のサイクリング生活を実現しましょう。
さらに自転車情報をお求めの方はコチラもチェック!
自転車の鍵を紛失!そんな時に活躍する開ける前の注意点&壊し方まとめ!
毎日のように自転車を乗りこなしている人ほど、自転車の鍵を紛失する確率も高くなります。鍵を紛失したら乗って移動できないので壊すことも考えますが...
ブレーキシュー交換方法を解説!3つの手段で初心者でもできる!
ブレーキシューは命を守る大切な部品です。その為、時期がきたら交換ををする必要があります。ですが、交換時期も交換方法もわからなければどうしよう...
自転車を使用している際にありがちなトラブル、故障についての情報を知っていざというときに対処できるよう準備しましょう!
デミングLX ノーパンクタイヤチューブセット(一般車用)