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ネジバナとは?雑草だけど根強い人気!育て方や花言葉をご紹介!

まっすぐな茎にらせん状に巻きつくように花をつけるネジバナ。公園などで見かけることもあるのに、いざ育ててみるとむずかしい雑草です。今回はそんなネジバナの失敗しない育て方や手入れ法、増やし方のほか、花言葉などもご紹介します。
更新: 2024年6月2日
水木誠人
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目次

ネジバナってどんな花?

ラン科の多年草

ネジバナは、日当たりがよく、それでいて湿っている低草地でよく見かける雑草です。雑草なのにラン科の多年草で、根元に集まるように葉が生えます。葉は厚みがあり、まっすぐに伸びた茎にらせん状に花がつきます。ピンク色の花は春の季節に花を咲かせ、5㎜ほどと小さく、その独特な形で人気が高いです。

ねじれ方はいろいろ

ネジハナの花の巻きつき方は、実は一定ではありません。右巻きもあれば左巻きもあります。なかには、らせん状にねじれないものや、途中からねじれ方が変わるものも。「ねじり草」や「ネジレバナ」などの呼び名が生まれたのも、そんな特徴的な姿ゆえです。

季節によって姿を変える葉

ネジバナには夏葉と冬葉があります。夏葉は冬葉の中心から生え、細長く大きな形をしているのが特徴。秋になると、夏葉のわきから冬葉が出てきます。冬葉は短くて丸く、冬葉が出ると夏葉は終わり。ネジバナはこのサイクルを繰り返します。

ネジバナの花言葉

花言葉は「思慕」

ネジバナの花言葉は「思慕」。だれかを愛おしく思うという意味です。ここでいう「だれか」とは、必ずしも恋人に限らず、大切な人に当てはめることができます。言葉ではなかなか表現しにくい思慕の念、ネジバナに託してみてはいかがでしょうか。


由来は万葉集

ネジバナの花言葉は万葉集の歌、「芝付(しばつき)の御宇良崎(みうらさき)なる根都古草(ねつこぐさ)逢ひ見ずあらば吾(あれ)恋ひめやも」が由来。「ねつこぐさ」にネジバナの説があり、「あなたと逢うことがなかったら、こんなに恋しく思うだろうか」という思慕の念が表現されています。

ネジバナを栽培しやすい環境とは?

ネジバナは世界中に分布

ネジバナは日本をはじめとするアジア、アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパと、世界各地に分布しています。各地にさまざまな品種が存在し、開花時期や花の色などもまちまち。ネジバナを栽培するのに国境はなく、育て方や手入れの方法も基本的には同じです。

ネジバナの花が咲く季節

ネジバナの花が開花する季節は3~4月ごろです。まれに見つかるアキネジバナの花は夏の終わりから秋ごろに開花します。花が終わり、種を散らしてしばらくすると、同じ株からふたたび芽が出すことも。冬の寒さには強い方ですが、霜で根が傷んで枯れることもあります。冬は霜が当たらない場所で管理を。

日当たりと湿り気

ネジバナは、日当たりがよく、多少の湿気がある環境を好みます。水はけのよい土を使うと、水やりを頻繁に行わなければならないため、ある程度は保湿性の優れた用土を使うようにしましょう。また、芝生のある公園などに自生することから、ほかの草や芝といっしょに育てると、翌年もよい結果を出します。

ネジバナの育て方

水やり


土の表面が乾きはじめたら、完全に乾ききる前にたっぷりと水やりを行います。ネジバナ水切れさせると枯れてしまうことがあるので注意が必要。夏や冬になったらとくに気を配ってあげるようにしましょう。水切れさせないことが上手に栽培していくための重要ポイントです。

肥料

ネジバナは肥料は与えなくても育つため、手入れはかんたん。肥料を与えると、大きく育ちすぎてしまうため、ネジバナのかわいらしさが半減してしまいます。それでも与えたい場合は、春と秋、十分に薄めた液肥を施すか、固形の緩効性肥料を施します。

ネジバナの増やし方

植え替え

ネジバナの植え替えは春か秋に。ネジバナの太い根は切らず、腐った根を切り落とします。植え替えの際、根が乾燥しないように、手早く作業をするのが手入れのコツ。春の植え替えは、根が動きはじめる3月ごろ、秋の植え替えは株分けを兼ねて9月ごろが適期です。

寄せ植え

ネジバナは、一株だけで植えると枯れてしまうことが多いため、いくつかの株をいっしょに植えるほか、ほかの草と寄せ植えにするとよく育ちます。コケ類や芝生などとの相性が良好。庭のある家庭では、寄せ植えに使うと、あちこちに芽生えて楽しく栽培できます。

株分け・種まき

ネジバナの増やし方は、株分けと種まきの二種類あります。株分けは春の3月か秋の9月ごろ。茎が4~5本で1株となるように分けます。種は、花が咲き終わると比較的短期間でできます。種まきをする場合、元の株のそばか、ほかのランが生えているそばにまくようにしますが、一般的な増やし方は株分けです。

ネジバナを育てる上での注意点

夏の乾燥


ネジバナを栽培する上で重要なのが水やり。夏は乾燥しやすいため、とくに水切れに葉注意が必要。土の表面が乾きはじめたら水を与え、完全に土が乾燥しないように心がけます。水切れしてしまうと育ちが悪くなり、枯れてしまうことも。

冬の霜

冬のネジバナも水やりの管理は重要です。ほかの植木のように水分を少なめにすると、水切れさせてしまうこともあるため、気をつけるようにします。また、霜に当たると根が浮き上がることがあるため、軒下などに移動させましょう。多少の凍結であれば、枯れることはありません。

害虫

春~夏にかけてアブラムシがつくことがあります。アブラムシがつくと花茎がゆがむほか、ウイルス病に媒介し、枯れてしまいます。感染した株は復活しないため、捨てなければなりません。また、ナメクジやカタツムリの食害を受けることもあります。湿気の多い日などは注意して観察するようにしましょう。

まとめ

かんたんそうでむずかしく、むずかしそうでかんたんなネジバナの育て方、いかがでしたか。さほど手をかけなくても、しっかりとポイントを押さえれば、花がつき、翌年も芽が出てきます。花言葉のように、思いやりを持って育ててみてください。うまく育ったら、大切な人にそっと手渡してみましょう。