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クエ釣り攻略ガイド!夢の巨大魚が釣れる仕掛けや揃えるタックルを徹底紹介!

ベテラン釣り師が口を揃えて「夢」だと語るのがクエ。大して深くない岩礁地帯で悠々と暮らしているはずなのに、クエはその巨体から「狙わなければ釣れない魚」認定されています。今回はそのクエ釣りの仕掛けや釣れる場所なども交えて、クエ釣りの攻略法をお教えいたします。
更新: 2022年5月6日
kuma10
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クエ釣りはアングラーの夢!

苦労の先に喜びあり、を地で行くのがクエ釣りです。ベテラン釣り師が恋い焦がれるのはクエが「幻の魚」だから。クエは「ポイント」「時期」「タックル」に仕掛けやエサ、そして釣り人の腕、全てが揃って初めて釣れる魚だと言っても過言ではありません。しかも美味くて高級とくれば、どうぞ釣れた時には自慢して下さい。夢を叶えましょう!

まずは「クエ」を知ろう

生息地域・生息場所

スズキ目ハタ科のロックフィッシュであるクエは関東以西の岩礁地帯や沖の根回りに生息しており、おおむね水深50mあたりがテリトリーだと言われています。 成魚の平均体長は約60㎝前後ですが、中には130㎝30㎏などという巨体になるものがいます。ちなみに地域によっては「アラ」や「モロコ」などと呼ばれています。

特異な生態

ナポレオンフィッシュなどが良く知られていますが、珍しい雌性先熟という性転換を行う生態を持っていて、生まれて成魚になるまではメスとして生き、身体の大きくなる時期が来るとオスになります。ですから大物が釣れたらそのほとんどがオスで間違いありません。群れを作らず縄張りを持つので、大物が釣れたらその近くにはメスがいる可能性があります。

クエ釣りタックルの基礎

とにかくでかい!

クエ釣りのタックルはとにかく大きく、市販の仕掛けの中では最大最強のものばかりです。画像の釣り針一つとっても奥の「石鯛針」との大きさの違いがわかるでしょう。

これから船釣りと磯釣りのタックルの説明をしていきますが、現在の「全日本磯釣連盟認定日本記録」では奄美大島で釣れた161㎝65㎏が最大です。大人一人分ですよね。心して仕掛けを作りましょう。

ラインは50ポンド以上

これは船釣り仕掛けの最低ラインです。磯となれば(釣り方も変わりますが)もっと太い仕掛けが必要になります。船からは軽くて強いタックル、磯からは重くても頑丈なタックルなど、クエ釣りのポイントを押さえて解説していきます。

船のクエ釣りタックル1「ジギング」

ジギング:ロッド

ダイワ ソルティガ 61B

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
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重いジグを日がな一日操って、何十キロもある大物と格闘するのですから、船からのジギングロッド選びのポイントは軽量で強いこと。そしてできればティップ(竿先)が敏感なことです。文字にするのは簡単ですが、これが両立できる竿はなかなかありません。

まずはルアー範囲300g、ライン範囲PE3号(推奨)、ロッド自重150g前後で2m以下のものをおすすめします。

ジギング:リール

シマノ ジギング 17 オシアジガー 1001HG

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

リールもまた剛性の高いものを選びます。クエの生息深度からラインはPE3号が200mも巻ければ充分です。そしてできれば錆に強い物を選んで下さい。

あと重要なポイントとして、クエ釣りに特化した仕掛けを作るのならば「レベルワインダー」の付いていない物を使用しましょう。ヒットと同時に根に潜られるのを回避する釣り方をするため、荷重が一点に掛かるものは避けましょう。

レベルワインダーとは


「レベルワインダー」の説明をしておきますが、スプールにラインを巻いていく時に左右に動いてラインを平均的に巻いていくガイドです。

これがあると巻き取り時のトラブルが少ないですが、クエ釣りなどの大物狙いの時にはここに力が掛かってしまい、ラインブレイクや、最悪リールクラッシュが起こります。ジグを落とすスピードも落ちる事からクエ釣り仕掛けには不要なものです。ただし上手く巻くには練習が必要ですから頑張って下さい。

船のクエ釣りタックル2「エサ釣り」

エサ釣り:ロッド

出典: https://www.amazon.co.jp/14New-%E5%88%B6%E8%A6%87ST200-200%EF%BD%9E400-%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC-210085/dp/B00LJTTZIO/ref=sr_1_10?ie=UTF8&qid=1516771465&sr=8-10&keywords=%E8%88%B9+%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%89%E3%80%80%E3%83%A2%E3%83%AD%E3%82%B3

実は船釣りのエサ用ロッドのチョイスが一番難しいような気がします。生餌で泳がす釣り方にしてもエサで探る釣り方にしても、群れを作らないクエを探る釣り方になるのでどこで何が食って来るか分かりません。状況に合わせて自在に魚を掛けられ、本命が掛かった時にあわてないロッドを選びたいものです。

スタンディングファイト

当然竿をロッドキーパーに掛けて釣る「ウィンチ」という釣り方はおすすめしません。もしも本命のクエが掛かった場合一気に底から剥がさなければなりませんから、ロッドを手持ちで闘うスタンディングファイトになります。船長からは「1分我慢しろ!」ないしは「10m剥がせ!」と声が掛かるでしょう。その衝撃に耐えられるロッド選びをして下さい。

エサ釣り:リール

リール選びのポイントは「安心感」があるかないかです。クエ釣りでの安心感とは、やはり実績と機能です。 実績は釣具屋さんや先輩釣り師などの意見を聞いてみて下さい。こればかりは釣り場(地域・地方)でも違いますから。

船のクエ釣りタックル3「はえ縄」

漁師仕掛け

漁業権の問題などがありますのでこれは閑話休題的に読んで下さいね。 漁師さんの船に乗ることがありましたら釣り方よりも「釣れ方」をしっかり観察してみて下さい。一度に500本もの針を投げ込み釣れるのは何本かだけ。その前後にはウツボの山(クエ居る所にウツボあり)。ある程度浮いてくると急激に戦意を無くすクエ。いろいろ勉強になりますよ。

磯のクエ釣りタックル

基本の仕掛け

まずは磯のクエ釣り仕掛けの説明です。どんなエサを使うにしても磯釣りの基本は一つです。強い竿に強いリール、太い仕掛けです。 画像の補足を少ししますと、オモリはいざという時に切れる「捨てオモリ仕掛け(10号ほどのナイロン)」にして根掛かり防止をします。

ロッドの尻手はウインチ釣法が主となりますからキーパーに取り付けやすく、ホールド(尻手紐用)のあるものを使用します。

ロッド

オルルド釣具 スーパーゴリルドGOD

出典:Amazon
出典:Amazon

磯でのクエ釣りでは船でのタックルとは違い長めのロッドを使います。岩礁地帯でポイントにエサを投入したり魚をコントロールする釣り方にはどうしても少し長めの物が必要になります。全長が5m前後の物が一般的です。 剛性はオモリ付加が50号~70号くらいのものを目安にするといいでしょう。

リール

ペン セネター ベイトリール

出典:Amazon
出典:Amazon

磯のクエ釣りで使うリールは「両軸リール」と呼ばれている頑丈なものを使います。構造的には「ベイトキャストリール」と同じような作りですが、投げるようには作られていません。

ですから磯のポイントにエサを入れるためにはある程度の練習が必要です。頑丈でナイロン100号を巻けるものを選んで下さい。

ライン

サンライン クインスター 600m 30号

出典:Amazon

磯での釣りは根ズレ、根掛かりとの戦いでもあります。ミチイトはPEよりもスレに強いナイロンをおすすめします。そして脅かす訳ではありませんが、ナイロン30号は最低ラインだと思って下さい。釣行時期や場所にもよるでしょうが、釣行先の情報によって100号くらいまでは用意しておいて下さい。


ウインチ式

磯からの釣り方でウインチ方式を使うのはよほどの大物狙いになります。しかし磯からのクエ釣りではこれが基本だと思って下さい。相手が相手だけにスタンディングファイトでは海に引きずり込まれてしまう危険性があります。 固定専用の工具もタックルの内です。

竿の固定用工具

「四点張り」は、ピトンで岩に固定したロッドにさらに4本のワイヤーで補助的に固定するもので、大物が掛かった時に後悔しないよう必ず装備して下さい。またハンマードリル等の電動工具はバッテリーなどのチェックを欠かさないようにしましょう。

磯のクエ釣りは生半可では無理

さて、ここまでで実は30㎏から40㎏の荷物になっていることに気が付いたのではないでしょうか。磯のクエ釣りは釣り方やタックルだけでなく、情熱や体力、財力までも要求されます。

地磯に上がる時にはこの他に活きエサ釣りのセット、冷凍エサ、何日か分の水と食料が必要になります。 私の地元(奄美大島)の渡船の船長に話を聞いたところ、一人平均50㎏以上の荷物を持ち込むそうです。クエ釣りは本気で挑みましょう。

クエ釣りのエサ1「ジグ」

一番手軽なエサ

オシア スティンガー イージーぺブル 

出典:Amazon
出典:Amazon

船からのジギングで使うジグで大切なことは、素早いフォールでのポイント直撃と素早く水平アクションが取れる事です。早いフォールはライバルを出し抜くにも必要ですし、オマツリ防止にもなります(ブレが少ないため)。

しかし底に着いてからすぐに水平アクションがとれないと、ただのキレイなオモリになってしまいます。新製品のインプレなどをまめにチェックしましょう。

時にはこんな大きさも

狙うクエの大きさや時期によっては画像のようなものまで使う場合があります。ちなみにこれは500gのものです。

クエ釣りのエサ2「活きエサ」

現場で用意

クエの釣り方で一番オーソドックスなのが「活きエサの泳がせ釣り」です。 もちろん「ブクブク」で活きエサを買って現場まで持って行って釣るのは構わないのですが、やはりその時期その時期の旬(クエにとって)の生餌を使いたいものです。

ぜひ現地で釣って使って下さい。掛け方は色々ありますが、弱い魚の背掛けはおすすめしません。海流でくるくる回るエサにはクエは飛びつきませんよ。

調達が難しいイカ

クエの大好物の一つに「イカ」があります。もちろんイカは釣れる時期がはっきりしているので、その時期限定での活きエサになりますが、手に入りましたら頭の三角部分(エンペラ)にちょいと引っ掛けて投げ込んでみて下さい。たとえ死んでしまってもエサとしては有効です。

クエ釣りのエサ3

ナマ(冷凍)エサ

磯のクエ釣りの場合、ナマのエサは二つの使い方があります。一つは当然付けエサとしての役割。もう一つは撒き餌です。ポイントに到着したらピトンを打ち込んだり、活きエサを釣ったりと仕掛け投入まで仕事は尽きません。

その間にぶつ切りにしたアジやサバなどをクエのポイントに打ち込んでおきましょう。匂いにつられて寄ってきたところをガツンと釣りましょう。

冷凍イカ


先ほども解説いたしましたが、クエはイカが大好きです。食い渋りの時でも時期など関係なくイカには反応したという話もあります。可能であれば冷凍イカを付けエサに持って行ってみて下さい。ただし撒き餌だけで一日30㎏も撒く場合のあるクエ釣りですから、他の荷物との加減も考えて持ち込みましょう。

エサ釣りのフックについて

基本は「活きエサは小さめのフック」、「ナマエサは大きめのフック」です。 せっかくの活きエサをフックで弱らせてはもったいないですからね。ただし、船釣りで活きエサを使う場合は船長の意見を聞いて下さい。サバなどは元気が良すぎるとおまつりの原因になりますから、少し弱らせて使う事もあります。

クエの美味しい食べ方

どうやっても美味い!

クエの一番美味しい時期はいつでしょう? 冬と答える方が多いと思いますが、答えは「一年中」です。 冬の時期に鍋で食され、それが絶品なため「鍋はクエを食べたらほかの物は食べられない」と言われますが、それが通説になってしまい、クエイコール冬のような錯覚をしてしまったようです。

煮つけでも刺身でも味は一年中変わりません。「クエに時期無し!」が答えです。

養殖クエの最新情報

超巨大魚タマカイ

クエの仲間に「タマカイ」というものがいます。最大身長270㎝(非公式では3m超)、体重はなんと400㎏にもなるモンスターです。 クエ自体成長が早いと言われていますが、それでも養殖の場合2㎏になるのに約4年かかります。そこでクロマグロの完全養殖に成功した近畿大学がクエとタマカイの交雑種の育成を始めました。

2017年クエタマ完成!

元々掛け合わせには2014年に成功していましたが、試験育成で育成状態を調査したところなんとクエの4倍の速さで成長しました。味もクエに劣らないそうです。 幻のクエを追いかける事は諦めないにしても、クエの味だけは距離が近くなるかも知れませんね。

クエ釣りは本気で挑め!

クエ釣りのポイントをいろいろ書いて参りましたが、クエをやるなら(特に磯)本気で挑んで下さい。クエ釣りを始めて結局一本も揚がらず引退という釣り師を何人も知っています。しかしそれだけに釣れた時の喜びもひとしおです。自分の考えた釣り方、自分の目で決めたポイント、そこで揚がってくる幻の巨魚。最高の瞬間を味わって下さい!