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コウイカについて知ろう!
どのターゲットを狙うにせよ、まずは釣る相手のことを知る必要があります。 ターゲットの性質を知っているか知っていないかでは玄人であれ、大きな差が生まれてしまうのです。 それでは、コウイカの生態について一緒に勉強していきましょう。
コウイカとは?
コウイカは通常のイカとは異なり、体内に貝殻(甲)を持つイカになります。 アオリイカを狙ってエギングをしている時にゲストとして釣れることの多いイカでもあるでしょう。
また、別名”スミイカ”とも呼ばれており、釣りあげた際にはブーブ―と鳴きながら大量の墨を吐きますので取り込みには注意が必要です。
エギングとは?
エギングとは上記の画像の様なエビの形をした疑似餌を使用してするルアーフィッシングの釣法の一つになります。 エギングのターゲットは、主にアオリイカ・コウイカなどのイカ類。
稀にですが、青物(サバ、ハマチ等)、真鯛などの大型魚、同類の軟体動物のタコなどが釣れる場合もあります。 また、足場が安全な堤防から投げて釣りをすることができ、誰でも気軽に始められるのも人気の理由の1つです。
コウイカの生息域
生息域については、日本近海では本州中部~九州、中国大陸の沿岸などに分布しています。
コウイカの性質について
水深が10~100m程度の海底(砂泥底)に生息しています。 捕食しているエサは、主に甲殻類(エビやカニ)、小魚(イワシやアジ)。 特にシャコが大好物で、生き餌にするならシャコをオススメします。
水族館で飼われているコウイカを観察するとよく分かるのですが、 周辺の色と同化した状態で海底(砂泥底)に身を潜め、エサを見つけると2本の触腕をシュッと 素早く伸ばし、先端の吸盤で捕らえた後に残りの腕で抱き着いて捕食するのです。
コウイカ釣りの仕掛けについて
"陸(堤防や岸壁)から投げて釣る場合"と"船から釣る場合"とでは、仕掛けが異なりますので、 2つに分けて説明していきます。
陸(堤防や岸壁)から投げて釣る場合の仕掛け
堤防(湾内)や岸壁などの陸から狙うのであれば、アオリイカと同じタックルを使用すれば問題ありません。 イカ釣り(エギング)専用のタックルが無い場合は、バスロッドや投げ竿・磯竿等を代用することも可能です。
竿先が柔らかく、根本が硬めのロッドがオススメ。陸(堤防や岸壁)から狙う場合は代表的な仕掛けが2つあります。
通常のエギングで狙う!
アオリイカと同様の仕掛けでエギをキャストしてコウイカを狙います。 エギの大きさ(重さ)については、2.5号~3.5号を数本ずつ用意しましょう。根掛かりで、数本無くす場合がある為、5~7本あればベスト。
また、コウイカ釣りはタコ釣りとよく似ている部分がありますので、タコエギを使用しても効果的です。
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タコエギはタコ専用につくられている為、海底を攻めるのに特化した仕様のエギになります。 カラーについては、できる限り派手なカラー(ピンクやオレンジなど)を選ぶようにしましょう。 (イカは色盲と言われており、色の濃淡で色のトーンを判別しているそうです。)
ダウンショットリグで狙う!
ボトム付近を狙うコウイカ釣りでは非常に有効な仕掛けです。 ダウンショットリグと聞けば、バス釣り経験のある方はご存知かと思います。 それでは、ダウンショットの仕掛けに必要な材料と組み方を説明しましょう。
■必要な材料 ・リーダー2種類(枝スと捨て糸用) ・三又サルカン ・ナス型オモリ(手持ちのシンカーでも代用可能) ・エギ又はスッテ(オモリの無いエギ)
■ダウンショットリグの組み方 ①道糸(メインライン)と三又サルカンを結びます。 ➁枝スを約15㎝とり、三又サルカンとエギ結びましょう。 ③捨て糸を約30㎝とり、三又サルカンとナス型オモリを結びます。
ここでポイントなのが、捨て糸は道糸よりも細いラインを使用することです。 細いラインを使用することで、根掛かりをしてもナス型オモリだけが切れて、エギは回収することができます。
船釣り(沖)での仕掛け
船釣りでは、テンヤ釣りでコウイカを狙うのが一般的です。 テンヤ釣りとは、オモリと針が一体化した道具にターゲットの好むエサ(エビや魚など)をセットし、 人間が竿を動かすことで生き餌を演出して誘う釣り方になります。 コウイカの場合、大好物であるシャコをセットしましょう。
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近年では、広範囲のイカをアピールする為に、テンヤから約30センチ上側に スッテ(オモリが付いていないイカ釣り専用のルアー)や小型のエギをセットするのが主流であり、 仕掛けや釣り方も多様化しています。
どのレンジを狙う必要がある?
”コウイカの性質について”でも説明しましたが、砂地や岩礁(ゴロタ)が混じった砂地を好みますので、 狙うタナ(レンジ)は海底付近に絞る必要があります。 コウイカ釣りではタナ取りが非常に重要で、底を取って海底付近を探らないと殆ど釣れない場合もあるのです。
底取りが難しい場合はどうすればいいの?
まず初心者がぶつかる最初の壁は、恐らく”底取り”だと思われます。 ”潮の流れが緩やかな場所”や”水深が浅い場所”では容易に底取りすることが出来ると思いますが、 逆に”潮の流れが速い場所”や”水深が深い場所”では、底取りが難しい場合があるのです。
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底取りが思った様に出来ない場合は、DEEPタイプのエギ(通常のエギよりオモリが重いエギ)を使用する、又はエギの鼻先につけているスナップ(エギの着脱を容易にする為の金具)にナス型オモリをセットしてやることで、底取りが容易になります。
また、エギ直結よりもダウンショットリグにすることで底取りが容易になる場合も。 ダウンショットリグしても底取りが困難な場合は同様に、オモリを重くして底取りをしてください。
海底に障害物が多い場所で釣りをするには?
地域差もあると思いますが、海底に障害物の多い場所で釣りをせざるを得ない状況は必ずあります。 障害物が多い場所で釣りをするには、ダウンショットリグがオススメ。
前述にも記載していますが、捨て糸を細くしてやることで根掛かりをしてもナス型オモリだけが切れて、 エギは回収することができるためです。
コウイカが釣れるシーズン
通年を通して釣ることが可能ですが、 ベストシーズンは、春先からゴールデンウイーク頃までの4月~5月、 秋から冬の10月~1月の年2回になります。 それでは、時期毎の釣り方について解説していきましょう。
春(4月~5月)について
海水温が上がり始めると、アオリイカと同様で産卵の為に接岸します。 流れが穏やかな内湾や浅場に集まって海藻や沈木に卵を産み付けることが多いようです。
その為、陸からキャスティングして狙うのであれば、この時期が最もオススメ。 また、この時期に釣れるのは親イカが多く、大型が良く釣れる時期でもあります。
春(4月~5月)の釣り方
春は日中に大きく潮が動く時期。 その為、夜釣りよりも日中に釣行したほうが釣果が上がりやすいです。 また、この時期は親イカ狙いになりますので、活性が高い時間帯の”朝マズメ”か”夕マズメ”に 釣行することでより釣果UPに繋がるでしょう。
具体的なマズメの時間帯は、朝マズメの時間:日の出の30分前後、夕マズメの時間:日の入りの1時間前からの90分間となります。日の出と日の入りの時間は時期や地域によって異なりますので、釣行前にチェックしておきましょう。
この時期のアクション
アオリイカの場合、春はスローなシャクリがお決まりですが、 コウイカの場合は、海底付近であれば激しくシャクっても構いません。
コウイカは海底付近で身を潜めている場合が多いですが、餌を発見すると、 海底から2~3メートルくらいまでは追ってくるからです。 またアオリイカよりも獰猛な部分があり、釣り上げてもエギをガジガジと齧っている場合がよくあります。
エギ直結のアクション
基本的なアクションは2~3段シャクった後、エギを海底まで沈めます。この動作を繰り返し行い、足元付近まで誘いましょう。このときのポイントは3つあります。
1つ目は、しっかり素早くシャクること! 重いエギを使用する場合が多い為、しっかりロッドを動かしてコウイカにアピールしましょう。 海底から50㎝~100㎝浮かせるイメージでシャクリます。
2つ目は、ゆっくり沈めること!ロッドを立ててラインにテンションをかけた状態でカーブフォールさせ、エギをゆっくりと沈めていきましょう。(潮の流れに合わせて、ロッドと水面との角度を変えると尚良いです。) 1と2の組み合わせで緩急のあるアクションを生み出すことができます。
3つ目は、必ず海底へ着底させること! アオリイカ狙いの場合、エギを海底へ着底させない場合がありますが、コウイカを狙う場合はシャクった後、必ずエギを着底させましょう。
先程、海底から2~3メートル付近まで追ってくると記載しましたが、活性が低い場合や追いきれない個体もいる為、生息域である海底まで毎回エギを沈めるとよいです。
ダウンショットでのアクション
海底付近を移動するエビをイメージして竿を動かしましょう。 基本的なアクションは①ズル引き→ステイ ➁小刻みなシャクリ(1~2回)→ステイ、上記の2パターンになります。 もちろん①➁を組み合わせてアクションするのも有効です。
秋(10月~11月)について
秋(10月~11月) は春~梅雨時期までに孵化し、成長した仔イカが釣れるシーズンです。 サイズは春より小さいですが、地域によっては数釣りが出来るシーズンでもあります。
秋(10月~11月)の釣り方
秋は春とは逆で、夜間に大きく潮が動く時期でもあります。 その為、日中よりも夜中に釣行したほうが釣果が上がりやすいです。 夜間釣行の時間帯は、日の入り1時間後~日の出30分前になります。
この時期のアクション
アクション自体は、春~夏の時と変わりはありません。 仔イカがメインの時期になりますので、エギのサイズは2.5号~3号を選びましょう。 海底に着底したかがわかりにくい場合は、3号のエギを使用することをオススメします。
夜間の釣り方
夜間は日中と異なり、目からの情報が限られた状況下での釣りになります。 その為、足場がしっかりした堤防やある程度は外灯で明かりが確保された場所で釣りを行いましょう。
また外灯があると言っても光量の少ない場所や、暗闇の中での釣行は非常に危険ですので、ヘッドライトは 必須アイテムです。 夜釣りのコツは、まず釣り場の水深を把握することが重要になります。 それでは、暗闇の中で水深を把握する方法とヘッドライトについて紹介していきましょう。
テンションフォールで水深を把握する場合
エギをキャストし、ラインテンションをかけた状態でフォールさせていきます。この時、ロッドを持っていない方の手はラインに触れた状態を維持してください。着底した時、ラインテンションが無くなる又は障害物がある場合は、コツコツとした振動が伝わるはずです。
フリーフォールで水深を把握する場合
エギをキャストし、ラインテンションをかけない状態でフォールさせていきます。この時、ロッドを持っていない方の手はスプールを覆う様にしてラインに触れた状態を維持してください。着底した時は、ラインの出が止まるのがわかるはずです。
夜釣りでのヘッドライトの役割
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夜間の釣行には、必ず必要となってくるのがヘッドライトです。ヘッドライトの主な役割は、移動している時に足元を照らす、手元を照らす、獲物の取り込み時、取り込み後に海面や手元を照らす、等。
ただし、ヘッドライトを使用する際は海に向けてライトを照射するのは極力控えましょう。 イカは例外ですが、夜行性の魚類は人工的な光を嫌う為です。 最低限のマナーとして、他に釣りをしている方がいた場合は、むやみに海に向けてライトを照射するのはやめましょう。
冬(12月~1月)について
海水温が下がると、コウイカは沖の水深が深い場所へ移動してしまいます。 その為、堤防や岸壁からキャスティングして釣ることが難しいシーズンです。 また、海水の温度が低下することでプランクトンが浅場にいなくなります。
冬場に海水の透明度が上がるのはこの為です。 透明度が上がることで人からは仕掛けが視認しやすくなりますが、獲物に仕掛けが見破られやすいデメリットも発生してしまいます。
冬(12月~1月)の釣り方
船釣りで沖の水深が深い場所へ移動したコウイカを、テンヤ釣りで狙うのがメインの時期になります。 船釣りでは、船頭が今までの経験や知識を活かして釣れるポイントへ案内してくれるので、 釣果が上がる場合が多いです。
また堤防や岸壁からの陸から狙うのとはひと味違った景色で釣りが出来るのも、船釣りの醍醐味。 ただし、一度出港すると途中で戻れない場合もありますので、船酔いし易い方は酔い止めを事前に飲んでおきましょう。
この時期のアクション
船頭の指示に従い、テンヤを海へ投入します。 ラインの出方を見ながらテンヤを確実に海底へ着底させます。 (竿先のテンションがフッとなくなったら着底です。) 着底後は糸フケを巻き取り、テンヤは動かさずに上側のスッテのみを動かすイメージで鋭くシャクります。
シャクり上げた後、5~10秒程度静止させて食わせの間をつくるのがポイント。 次にシャクり上げた時にズシッとアタリがあれば乗ったことになりますので、テンションをかけた状態でラインを巻き取っていきます。アタリがなければ、テンヤを海底に沈めてはシャクり上げての繰り返しで誘いましょう。
コウイカは刺身でも調理してもおいしい!
見た目はグロテスクなコウイカですが、身が分厚く、甘みがある為、刺身で食べると非常に美味しいです。 刺身で食べる場合は、釣ったその日に食べるのではなく、捌いた身を冷蔵庫で1日寝かせて食べることをオススメします。
一日寝かせてやることで、透明な身が白くなり、たんぱく質がアミノ酸に分解されて甘みがグッと 増す為です。 もちろん、天ぷら・炒め物・煮物にしても美味しいので、自分流の食べ方を見つけて調理するのも 1つの楽しみ方でしょう!
まとめ
コウイカの釣りを時期別にご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。コツをつかめばオールシーズン楽しめるので、エギングを初めてみたいという方はぜひコウイカもターゲットにしてみてはいかがでしょうか。
エギングが気になる方はこちらをチェック!
今回はコウイカにターゲットをしぼってご紹介してきましたが、以下の記事ではエギングについての方法や場所、釣り方をもっと幅広くご紹介しています。エギングに興味がある方はぜひ合わせてチェックしてみてはいかがでしょうか。
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