新潟県糸魚川でホタルイカ釣りを体験しよう。釣れる時期やコツ、注意点も解説！

深夜に幻想的に光るイカ

富山湾の名物ホタルイカ

出典：photo-ac.com

ホタルイカは日本海全域に生息し、青白く光る幻想的な光景を演出する小型のイカです。漁獲高は兵庫県が最も多いのですが、富山湾周辺のホタルイカは型も鮮度もよく、沖漬けや酢味噌和えなどお酒のおつまみやご飯のお供に非常に美味しい富山の名物です。

冷凍や冷蔵技術や流通が発達した現在では各地で食べられるようになりましたが、かつては富山地方でしか味わえない貴重なイカでした。

ホタルイカは新潟県糸魚川でも釣れる

ホタルイカ釣りは富山湾の専売特許のように思われがちですが、実は隣接する新潟県糸魚川でも良型が獲れるスポットがたくさんあります。

今回は糸魚川に焦点を合わせ、ホタルイカの生態と習性や釣れる時期とポイント、釣り方のコツや道具にホタルイカ釣りを体験できるおすすめのスポットとツアーを紹介します。（当記事は2022年9月15日現在の情報をもとに制作）

ホタルイカの生態と習性

①成長と日本海回遊

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ホタルイカは日本海の山陰沖で春先に卵から孵化し、対馬暖流に乗って山形・秋田沖まで約400kmを成長しながら北上し、のち南下に転じ翌年の春に元の山陰沖まで産卵のために戻る回遊説が有力視されています。

南下の途中で本流の一部が富山湾や糸魚川周辺に入り込み産卵します。そのホタルイカは当然全てメスで、型が大きく味も美味しいのが特徴です。海水の温度が高いほど成長と産卵に適しているので、水温が高い年ほど豊漁が期待できます。

②寿命とオスの行方

ホタルイカの寿命は1年と短く産卵を終えると死滅します。成長とともに海底深く潜って生活する習性があり、どうやらそこでオスとメスは交接するらしのですが、その後オスがどうなるのかははっきりしていません。水揚げされるホタルイカの99％はメスで、オスの運命は死滅？はたまた行方不明。

③ホタルイカの身投げ

ホタルイカには「身投げ」と言う珍しい現象があります。通常深海に生息していますが、産卵期には卵を生む場所を求めて海岸近くの浅瀬に群れをなして集まってきます。

ホタルイカは夜行性で月の明かりで方向を見定める習性があります。月が見えない新月前後の夜には産卵を終え沖に戻ろうとしても月の光がないため方向を失い力尽きて死滅し、浜に大量に打ち上げられる現象が「身投げ」です。

糸魚川でホタルイカが釣れる時期と時間帯

①糸魚川で身投げがおきる時期

普段は水深の深い沖に生息しているので釣り上げることは不可能ですが、身投げが起きる3月〜5月の春には産卵場所を探して浅い岸に集まるのでその時期がホタルイカ釣りの旬になります。しかし産卵後の弱ったホタルイカは身が細り食用には不向きなので、素早く動く元気なホタルイカを狙いましょう。

②新月の深夜〜明け方

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ホタルイカは月の光を頼りに泳ぐので月明かりがない新月の夜には方向感覚を失い大量のホタルイカが浜辺周辺を泳ぎ回ります。深夜から明け方近くまでの時間帯がホタルイカすくいのベストタイミングです。

少し眠いかも知れませんが釣果をあげるなら頑張りましょう。またホタルイカの群れの幻想的な発光現象が見られるのもこの時期なので同時に楽しんでください。

③天気がよく波が静かな夜

ホタルイカは透き通ったきれいな海水を好むので、天気がよく波が静かな夜を選びましょう。雨の日は濁った川の水が海に注がれるのでホタルイカが嫌います。また泳ぐ力が弱いので風があり波が立つ日は海底深くに潜ってしまいます。潮の満ち干にも敏感なのでホタルイカ釣りに臨む日の天気予報や海情報に注意しましょう。

必要な道具と釣り方のコツ

①タモ網と投光器（懐中電灯）

ホタルイカは体長が数cmと小さいので釣竿とエサで釣ることはできません。実際にはタモ網ですくって獲るのが基本です。ホタルイカは光に集まる習性があるので海面を投光器や懐中電灯で照らすとどんどん集まってきます。そこをタモ網で一網打尽にするのがホタルイカ掬い（すくい）です。

②バケツとクーラーボックス

タモ網ですくったホタルイカを一旦バケツに入れますが、最初は元気よく泳ぎ回りますがすぐに死んでしまいます。鮮度落ちが早いので美味しく食べるためには、なるべく早くこまめにクーラーボックスに移して冷やすのがポイントです。ただし氷や保冷剤に直接当たると身が凍り細るので、ビニール袋などに入れて冷やすように注意しましょう。

③進行方向からすくうのがコツ

ホタルイカは素早く泳ぐので後ろから追いかけて採ろうとしてもすぐ逃げられてしまいます。進行方向の進路をふさぐようにタモ網を入れ、さっとすくい上げるのがコツです。ホタルイカが群で泳ぐ場合は素早く前進しバックすることはほとんどありません。そのため進む進路にタモ網を入れて待構えるのが効果的です。

④糸魚川の春の夜は防寒が必要

ホタルイカ掬いのベストな時間帯は深夜から夜明け前です。糸魚川は春を迎えても深夜の海はかなり冷え込むので防寒対策はしっかりしましょう。夢中になりすぎて体調を崩しては楽しみが台無しになってしまいます。

海風は気持ちがよい反面体温を奪うので、美味しい糸魚川のホタルイカをゲットするためにもカイロやウェアなどの防寒対策は万全にしましょう。

ホタルイカ獲りができる糸魚川のスポット

①ヒスイ海岸（押上海岸）

出典：jalan.net

糸魚川の西側に当たる梶屋敷（かじやしき）から市振（いちぶり）に至る海岸は、ほぼ全域でホタルイカ掬いができるポイントです。中でも特に押上海岸（ヒスイ海岸）は大漁の実績が多い場所で、夏には海水浴場にもなり多くの人が訪れる人気の海岸です。

しかし実績があるからと言って必ず釣果が上がるとは限りません。人気の場所には多くの人が集まり、気象条件も絡むので冷静に現場の情報を判断することが肝心です。

海岸の名称の由来

糸魚川市は日本随一のヒスイの産地で、小滝川ヒスイ峡から姫川を下り海岸まで流れ出たヒスイがたくさん見つかることからヒスイ海岸と呼ばれています。ヒスイ以外にもルビーやサファイアなどが見つかることもあり、糸魚川の海岸で見られる石の種類は日本一と言われています。ホタルイカ掬いと合わせてヒスイ拾いも楽しんではいかがでしょう。

②姫川港

姫川港は糸魚川の市街地に近く一級河川姫川河口の右側に隣接する比較的大きな港で、特に夕日ヶ丘公園下と東埠頭周辺がホタルイカ掬いができることで有名です。足場がしっかりした広い埠頭なので、車を直接乗り入れてホタルイカ掬いを楽しめるのでファミリーに人気のポイントです。

かつては港湾各所でホタルイカ掬いが楽しめたのですが、現在は港湾の安全管理から立入は夕日ヶ丘公園下と東埠頭周辺の2ヶ所だけに制限されているので注意してください。

糸魚川でホタルイカを味わえるスポット

①ホタルイカ掬い体験ツアー

糸魚川にある民宿の中には期間限定で「ホタルイカすくい体験ツアー」を準備している「ペンション・クルー」あります。レクチャーを受けながらホタルイカすくいを体験できるので初心者でも安心して参加できます。

4月と5月の新月の時期のみの開催となり、非常に人気が高いので早めに予約することをおすすめします。ちなみに2022年はコロナ禍の影響で開催が中止されたので、事前に確認しましょう。詳細は下記サイトを参照してください。

②地魚とホタルイカ料理が楽しめる「膳処くろひめ」

出典：tabelog.com

糸魚川駅のすぐそばにある人気のお店で、鮮度抜群の地魚やホタルイカを使ったメニューが豊富に揃っています。ランチ営業もあるので体験ツアーで掬ったホタルイカのプロの料理を自宅に帰る前に味わうベストの場所です。駅に近いのでお酒を飲んでも安心です。

人気のランチは地魚の「お刺身定食（1050円）」で、浜ゆでしたホタルイカと新鮮な地魚と一緒に味わうことができます。刺身に焼魚（または煮魚or天ぷら）が付いたチョピリ豪華な「おまかせ地魚定食（1500円）」もおすすめです。

幻想的な春の風物詩を体験しょう！

富山湾の海を幻想的な光で演出する春の風物詩と言われるホタルイカは、隣接する糸魚川でもたくさん獲れ珍しい身投げも見られます。ここまでホタルイカの生態と習性、糸魚川でホタルイカ掬いが体験できる人気のスポットや関連情報を紹介してきました。これらを参考にして幻想的な春の風物詩「ホタルイカ掬い」を堪能してください。

ホタルイカの身投げが気になる方はこちらをチェック！

当サイトではホタルイカに関する記事をたくさん掲載しています。特にホタルイカの身投げに興味があり詳しい情報を知りたい方はぜひ参考にしてください。

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