DOD「いつかのタープ」
夏キャンプはタープ泊がおすすめ!
いつもシーンごとに合わせて使っているタープやテントですが、ギアを組み合わせて設営すればあらゆるシーンに対応できます。先日訪れたキャンプ場は海に面しており、日を遮るものがほどんどないシチュエーションでした。
そのため、タープを設置してインナーテントを吊るすスタイルに挑戦。当記事では、タープ泊のメリット・デメリットから設営の手順まで解説します
当記事でのタープ泊の定義
「一般的なアウトドアテントを設営しないスタイル」をタープ泊と定義しました。本来の「タープだけで寝床を確保する」とずれてしまうおそれもあります。カンガルースタイルの亜種とも言えるかもしれませんが、ご了承ください。
タープ泊のメリットは?
1:軽量化
タープだけで寝床を確保するため、持ち運ぶ荷物を減らすことにつながります。テントとタープをセットで持ち運んでいる人はたくさんいるかもしれませんが、その一方を持ち出さずに済みます。
例えば、テントとタープで5kgの重量があるとします。タープだけを持ち出すと、半分の重量・容量となるため、荷物の軽量化につながります
2:時短設営
タープを張ってリビングを確保し、そこへテントを設営するのが一般的な楽しみ方でしょう。しかし、タープ泊の場合はタープを張れば設営完了です。そのため、設営・撤収ともに時短につながります。準備と後片付けを短縮できる分、くつろげる時間を増やせるでしょう。
3:開放感
タープのみを設営して眠ると、生地で覆われている面以外は、外の景色を常に見渡せます。これはテント泊にはない魅力と言えるでしょう。例えば、星空を寝ながら見たり、自然の風景を眺めたりと開放感を味わいながらキャンプを楽しめます。
タープにはデメリットもある
1:雨に弱い
タープ1枚で寝床を作るため、雨が降ると濡れてしまいやすいのが弱点です。特に、風が伴う強い雨の場合、あっという間にタープ内のスペースが水浸しになってしまいます。
また、グランドシートがない場合はマットやコットも濡れてしまい、逃げ場がありません。タープ泊をする際、事前に天気予報をチェックしておきましょう。
2:プライバシーの確保が難しい
通常の設営方法だと、タープ内が外から丸見えとなってしまいます。そのため、キャンプ場の繁忙期などでは、となりのサイトから覗かれ放題の状態となってしまいがちです。対策としては、閑散期にタープ泊をしたり、眠るときはタープを直接ペグダウンしたりと外から見えにくいようにアレンジしましょう。
3:虫を除けきれない
蚊帳を吊るさなければ、地を這うアリや空を飛ぶ蚊などが身近にやってきます。蚊取り線香や虫除けスプレーなどの対策をしても、物理的に虫が入ってこないようにしなければ虫に刺されてしまうでしょう。
ご紹介する設営方法では、インナーテントを使用して虫除け対策をしていますが、蚊帳の外には驚くほどのアリがいましたし、バッタもたくさんいました。ほとんどの場合、虫ととなり合わせの状況となるため、蚊帳の準備は欠かせません。
おすすめの設営方法「タープ+インナーテント」
使用したアイテム
これまでのキャンプに使用してきたアイテムを組み合わせて、タープ泊にチャレンジしました。タープとワンポールテントに含まれるインナーメッシュを使用しています。ここでは、それぞれのアイテムの特徴をご紹介します。
1:DOD「いつかのタープ」
DOD「いつかのタープ」
タープの設営に必要なものが全て揃っているオールインワンアイテムです。タープ泊に向いている理由は、ランタンフックにもなる延長ベルトが付属していることです。延長ベルトをポール間に張れば、簡単にインナーテントを吊り下げられます。タープ生地自体の遮光性も高く、快適な空間を作れるのがポイントのアイテムです。
2:Preself 「ワンポールテント」
簡単に設営できる煙突穴付きのワンポールテントです。スカートが付属しており、冬のキャンプにも使用できます。最大で2人まで収容できますが、インナーテントは1人サイズです。実質、荷物置き場があるソロテントとして考えておくとよいでしょう。
タープ泊を思いついたきっかけ
キャンプ場に到着して、まずはその暑さに参りました。やはり海に面したサイトは日照りが強く、気温も高い傾向にあります。そこで、タープ泊を試してみようと閃きました。
しかし、虫刺されは避けたいものです。車には全てのギアを積み込んでいるため「タープとインナーテントを組み合わせて設営すれば解決できる」と考えました。
設営の概要はその場で閃きましたが、肝心のカラビナが見当たりません。代用として、いつもキーホルダーとして使っているチャムスのカラビナを活用しました。インナーテント自体は重量がないため、問題なく設営できました。
タープ+インナーテント設営の手順
1:タープを張る
いつも通りタープを張ります。このときにランタンロープを張り忘れないように注意が必要です。タープ泊に限らず、しっかりとテンションをかけて設営すると、ちょっとした風なら影響しません。
2:インナーテントを吊るす
ランタンロープにインナーテントの頂上にある接続部分をジョイントします。このときにカラビナがあると簡単に吊るせるので、忘れずに準備しておきましょう。テントを吊るしたあと、グランド部分をペグダウンすれば、タープとインナーテントの設営は完了です。
3:コットを入れる
最後に、寝床となるコットをインナーテントに入れれば全ての手順は完了です。今回タープ泊を試したところ、インナーテントの入り口が小さいため、テントの中で組み立てました。
タープ泊の睡眠環境
1:クーラー並の涼しさ!
日中は日差しが強く、焼けるような暑さを感じました。しかし、海に面しているキャンプ場なので、日が落ちたら強い海風が吹いてきます。そのおかげで涼しさを感じられました。
目線を遮る面以外の3方向から風が入るため、夏でもとても快適な睡眠環境です。夜中には涼しさがクーラーに当たっているような肌寒さに変わり、そこで目覚めました。つまり、夏のタープ泊は快適な就寝環境を整えられると言えるでしょう。
2:虫除け
地面には食べ物を狙う蟻、タープの天井には蜘蛛、インナーテントのメッシュにはバッタと虫が周辺にたくさんいました。そのため「蚊帳を使ってよかった」と実感。いつもテントを設営したら使うワンプッシュ虫除けも併用していましたが、タープとメッシュだけでは成分が飛散してしまうのか効果を感じられませんでした。
3:自然を身近に感じる
夜中に目覚めて、夜空を眺めながら時間を潰していました。天幕の下にいながら星を見られるのはタープ泊の魅力です。4〜5時頃になると、次第に日が昇ってきます。すると眼前にはぼんやりとした水平線が一望でき、朝から夜までずっと自然を身近に感じられました。
いつも使っているギアを組み合わせてみよう!
いつものキャンプで使用しているギアを組み合わせると、快適な環境づくりに役立ちます。今回は、DOD「いつかのタープ」とPreself 「ワンポールテント」のインナーを組み合わせてタープ泊にチャレンジしました。
持っているものだけで、環境に合わせた設営で乗り切れると自信もつきますし、何よりも楽しめます。当記事を参考にタープ泊に挑戦してみてはいかがでしょうか?
こんな記事を書いています!
ソロキャンプ未経験者が冬キャンプデビューまでの道のりや、読者さんからの質問にお答えした記事を担当しています。気になるトピックがあればぜひチェックしてみてください!
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出典:ライター撮影