湯殿山の温泉に行ってみよう
湯殿山は出羽三山と呼ばれる羽黒山、月山とともに山岳修行の霊山として古来から有名です。拝殿や社殿のない湯殿山神社にも多くの人が参拝に訪れています。今回は湯殿山にある神社への参拝方法と、近くに湧く温泉について詳しく解説していきます。
この記事は2022年5月11日現在の情報を元にしています。観光客の受け入れ状況や天候などで変更になることがありますので、訪れる前に必ず確認してください。
湯殿山は山岳修行の場
湯殿山は修験道などの山岳修行で有名な山です。湯殿山に登り神社に参拝することは「湯殿詣」と呼ばれ、夏の季語になっているほど昔から親しまれてきました。標高は1,500mで、松尾芭蕉の『おくのほそ道』にも登場します。
湯殿山全体が霊場になっていて、湯殿山神社周辺については昔から「語ってはならない」とされてきました。現在でも写真撮影は禁止で、どんな場所かは訪れてみてのお楽しみとなっています。
湯殿山への道路は有料
湯殿山へは湯殿有料道路を通る必要があります。自動二輪車は200円、普通乗用車は400円です。冬季は閉鎖されており、例年6月の1日の開山祭に合わせて閉鎖が解かれて11月の上旬に閉鎖されます。
湯殿山神社へは自家用車などで立ち入ることは禁止されているので、参拝バス乗り場にある駐車場に停めましょう。参拝バスは大人往復400円ですが、バスの終点までは歩いて30分ほどで到着するため歩く人もいます。
注意事項
湯殿山は湯殿山神社を含め、11月上旬から5月末にかけて冬季は閉山しています。また麓にある湯殿山参籠所も営業していないため、訪れるときは時期に注意しましょう。2022年は6月1日に開山祭が行われます。
この記事でご紹介する参拝時間や宿泊料金、入浴料などは変動する可能性に注意してください。公式ホームページでの情報を確認して計画を立てましょう。
神社は撮影禁止の厳格な修行の場
湯殿山神社への参拝バスの終点からは、石畳の階段を登っていきます。かつては詳細を語ることが禁止されていたように、現在でも写真撮影が可能なのは入り口までになっているので注意しましょう。10分ほど歩くと御神体のある場所に到着します。
さらに隣にある月山に向けて登っていくことも可能ですが、鎖場など靴や服装によっては危険な場所もあるため、出羽三山を巡る旅行のときは服装に注意してください。
参拝にはお祓いが必須
湯殿山神社の本宮は、裸足になってお祓いを受けるというめずらしい参拝方法になっています。写真撮影が禁止のためどのようなところかはわかりませんが、紙でできた人形を渡され、お祓いを受けて人形を水に流す方法を取ります。
お祓いが終わると御神体や御神湯である足湯のあるエリアに入り、参拝になります。お祓い料として500円が必要で、御神体や足湯のある場所に入るために必ず必要なため用意しておきましょう。
温泉の足湯に入ってみよう
湯殿山神社では、御神湯を足湯という形で堪能できます。撮影が禁止されているエリアのため訪れた人にしか詳しくはわかりませんが、御神体の傍に設置されていると言われていて、ゆっくり過ごせると評判です。
厳冬期の積雪の中でも凍ることがないとされ、湯が湧いて尽きないことから「湯殿山」と名付けられたと言われるほどの湯量を誇ります。出湯大神という神様が祀られているため、お参りを忘れないようにしましょう。
湯殿山神社
- 住所〒997-0532
山形県鶴岡市田麦俣六十里山7 - 公式サイトURLhttp://www.dewasanzan.jp/smarts/index/52/
- 電話番号0235-62-2355
- アクセス山形自動車道湯殿山ICから約14km
入浴や宿泊が可能な参籠所に寄ってみよう
湯殿山の麓には宿泊や食事、御神湯への入浴が可能な参籠所が設けられています。今年の湯殿山参籠所は神社や有料道路と同じく2022年は6月1日から営業開始です。
湯殿山への有料道路や神社が冬季閉鎖になるのと同時に営業終了になりますので、訪れるときは公式サイトなどで営業しているかどうか確認しておきましょう。
宿泊できる部屋は2種類
参籠所での宿泊は、襖で区切られた大部屋か個室の2種類です。大部屋の料金は8,800円、個室は大部屋料金に5,500円が追加になります。コンセントはありますがテレビはなく、静かに時を過ごせる空間です。
アメニティは浴衣と販売されているタオル以外はありませんので、宿泊するときには必ず持参するようにしましょう。敷き布団などは旅館などとは違って自分で管理することに注意してください。
精進料理を始めとした食事も可能
湯殿山参籠所は宿泊しない人でも食事ができます。ニジマスの田楽や手作りのごま豆腐が魅力の御沢膳や、よもぎ麦きりという名のうどんがメインのよもぎ麦きり膳は予約なしで食べられますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
食堂の営業時間は午前11時半から午後2時までになっています。団体の予約が入っている場合は食べられないこともありますので、事前に確認しておくといいでしょう。隣のレストハウスでも食事は可能です。
参籠所での過ごし方
参籠所という修行のための施設のため、消灯時間が決められています。午後10時には電気が消えるため、大部屋に泊まる際は物音を立てて迷惑にならないようにしましょう。トイレも部屋ごとではなく共通なので、マナーを守って使用してください。
参籠所の中には売店やソフトドリンク、アルコールの自動販売機があります。また隣に土産物が売っているレストハウスもあるため、参拝の疲れを癒すのにおすすめです。
湯殿山参籠所
- 住所〒997-0532
山形県鶴岡市田麦俣字六十里山7 - 公式サイトURLhttps://www.shoko-travel.jp/yudonosan_sanrousyo/
- 電話番号0235-54-6219
- アクセスJR羽越本線鶴岡駅より庄交バス湯殿山行1時間30分
参籠所の御神湯に入ってみよう
1階のお風呂で身体を洗おう
湯殿山参籠所の1階にあるお風呂は温泉ではなく普通のお風呂で、日帰り入浴が可能です。料金は500円で、日帰り入浴の時間は午前9時から午後3時までになっています。アメニティはタオルが300円で販売されているだけなので注意してください。
こちらは参拝疲れの汗を流すために立ち寄る人が多いです。湯船は一度に7人ほどしか入れないので、混雑している可能性もあります。順番を守って入浴しましょう。
地下1階にある御神湯
湯殿山参籠所の地下1階には、湯殿山から湧いている温泉があります。ナトリウム・カルシウム-塩化物冷鉱泉というめずらしい冷泉で、源泉の温度は18℃と冷たい温泉です。御神湯として大切にされていて、浴室には神棚が祀られています。
御神湯には洗い場やシャワーがないため、まず1階の浴室で身体を洗ってから入ることが推奨されています。料金は500円で1階のお風呂と御神湯の両方に入ることが可能です。
入浴前に参拝を
地下一階の御神湯のある浴室には、天照大御神の妹神である丹生都日女神が祀られている神棚があります。御神湯は湯殿山神社の御神体の付近から湧いているとされているため、入る前に神棚に一礼して入ることがマナーです。
源泉は18℃という冷泉のため、源泉を加熱しています。保温用の蓋があるので、出る際には必ず忘れないように湯船に蓋をしましょう。照明も利用者が付けるようになっているため、入浴後は電気を消して出ます。
湯殿山神社参拝のあとはぜひ温泉へ!
湯殿山神社への参拝や本宮にある足湯、参籠所の御神湯について解説してきました。湯殿山神社は撮影が禁止されているため伝聞が多く、想像力がかき立てられる神社です。御神湯が足湯として提供されていたり、麓の参籠所で入浴できたりと、温泉としても面白い場所になっています。
湯殿山を始めとする出羽三山の周辺には、古来から続く山岳信仰が未だに息づいています。参拝や温泉を楽しみながら観光してみてはいかがでしょうか。
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