キャンパー目線で防災について考えました
3月1日に日本赤十字社からこのようなツイートがされました。
【3月を災害に備えるきっかけに】
— 日本赤十字社 (@JRCS_PR) March 1, 2022
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2011年3月11日に発生した「東日本大震災」から11年が経ちます。この時期になると、テレビなどであの日の出来事を題材とした番組をよく視聴するのではないでしょうか?
私は「東日本大震災」の被災者ではないものの、子ども時代に阪神・淡路大震災を経験し、寒い避難所・心細い思いをしたことが記憶に残っています。
実際、被害に遭われた方のお気持ちのすべてを、私が理解することはできません。しかし、キャンプがどのように防災の役に立つかを自身の経験から発信できます。
当記事では、キャンプがどのように防災に役立つのかと、どのくらいの備えがあれば安心できるのかを解説します。
キャンプは防災に役立つ?
私は、キャンプ歴8年目のキャンパーです。最初は「宿泊費用が安い・アウトドアを楽しめる」などの動機でファミリーキャンプを始めました。
キャンプのレベルとしては、火の扱い方やロープワーク、ナイフの使い方など「普通の人よりちょっと知っている」程度です。
最近、実感しているのが「人よりもちょっと知っているだけで、便利・得・楽に生きられることが多い」。
例えば、「積立NISA」がどんな制度なのかや、「確定申告」の意味がわかると、ルールに乗っ取り、やっていない人よりも「お得」に生きられます。
キャンプ知識は身を助ける
防災に関しても同じことがいえ、ナイフを人よりもスムーズに扱えるだけで、窮地を脱するかもしれません。ほかにも、火起こしを知っていれば、寒さから身を守れる可能性も高まります。
ほんの少しだけでもキャンプに関する知識があれば、自分の身を助けることにつながるでしょう。
キャンプと避難生活は似ている
同列に比べられるものではありませんが、キャンプの環境と避難生活は似ています。キャンプ場では季節によって、暑さ・寒さをそのまま感じますし、どんなに優れた道具を使っても自宅の快適さには及びません。
一方、避難生活は自宅・避難所に限らず、日常と比べると環境は劣ります。さらに避難所での生活を余儀なくされる場合は、プライベートの確保もままならないことも考えられるでしょう。
つまり、「日常生活よりも不便な環境」が共通しています。
キャンプが趣味だと適応力が高まる
月に1回や季節ごと、または半年に1回など、人によってキャンプの頻度は異なります。しかし、定期的にいつもより過ごしにくい環境に身を置くことで、適応力が高まります。
私の経験ですが、このご時世で数年キャンプから遠ざかっていました。当サイトの企画をきっかけにソロキャンプデビューし、今では最低でも月に1回はキャンプ場へ訪れています。
最初はデイキャンプから始めて、徐々に慣らすようにしました。今ではある程度の設備が整っているキャンプ場であれば、楽しい時間を過ごせる状態です。
そのため、万が一のことがあっても、普段より不便な生活に耐えられるといえるでしょう。
キャンプギアも役立つ!
テントやランタン、ナイフなど、キャンプに使うギアはすべて避難生活に役立ちます。テントは、自宅や避難所でプライベートを確保でき、ランタンは停電時にも明るく照らし、ナイフは調理や避難に使用可能です。
それぞれのギアが、どのように役立つのかを数え上げればキリがないほど、避難生活の不便さを補ってくれます。
また、普段からキャンプギアを使い慣れていると、快適な環境を確保でき、避難生活で溜まりがちなストレスを最小限に抑えられるといえるでしょう。
こんなに使えるキャンプギア!
- アウトドアチェア:冷たい床に座らなくて済む
- アウトドアテーブル:食卓や物置きとして使える
- ガスバーナー:湯沸かしや調理に使える
- 斧:避難時にエスケープハンマー代わりに使える
- 焚き火台:屋外生活を余儀なくされたときの暖房として使える
- レザーグローブ:割れたガラス破片などから手を守れる
- ウレタンマット:シートや簡易的なイスとして使える
- シュラフ(寝袋):布団がなくても快適に眠れる
どれくらいの備蓄があればいいか
災害に遭ったとき、食料や燃料などは3日〜1週間を目処に備蓄しておきましょう。一般的に、災害支援は当日から3日程度で到着することがほとんどです。しかし、大きな災害や地域によっては1週間以上孤立してしまう可能性もあります。
そのため、ライフラインが復旧するまで食いつなげる分量を目安として、備えておきましょう。ここでは、キャンパー目線で水や食料の備蓄しておくべき目安量を解説します。
飲料水は1日3リットルを目安に
飲料水は人が生きる上で欠かせません。そのため、備蓄するときは多めに見積もっておくのが大切です。2Lペットボトルであれば、1ケース(6本)で大人が必要とする4日間分の飲料水を確保できます。
また、基本的には水だけで凌がなければなりませんが、粉末で水でも溶かせる緑茶やコーヒーなどがあればストレス軽減にもつながります。
生活用水の考え方
飲料水以外にも、汚れ物を洗う・トイレを流すためにお風呂の残り水を貯めておく習慣がおすすめです。避難生活では、普段よりも衛生環境を保つのが難しいため、生活用水を確保できると役立ちます。
注意点があり、集合住宅などでは配管が損傷していると、階下に水漏れをしてしまうおそれがあります。そのため、流し水としては利用しないようにしてください。
食料は米と保存が効くものを中心に
米は保存が効くため、普段から余裕を持って備蓄しておきましょう。おかずとしては、ライフラインが途絶えた場合、火を使えなくなることから、そのままでも食べられる缶詰を中心に備えてください。
ほかにも、インスタントラーメンや、レトルトカレーなどがおすすめです。省スペースにもこだわるのであれば、登山用のフリーズドライ食品をストックするのもよいでしょう。
食事は避難生活において重要な役割を果たします。普段通りの生活を送れない状況では、美味しい食事が数少ない楽しみとなり、ストレス軽減につながるでしょう。
好みや不足しがちな栄養素にも配慮する
自分と家族それぞれの好みに合わせた食品を備蓄しておき、災害時だからこそ美味しい食事をし食べられるように備えてみてください。
また、栄養面では新鮮な野菜や果物が不足しがちです。そのため、マルチビタミンなどのサプリメントも余裕を持って備蓄しておきましょう。
備蓄食料品の目安量
農林水産省のウェブサイト“特集1 非常食(2)”を参考に、3日分の必須備蓄食の目安量を紹介しますので、参考にしてみてください。
即席麺:1個
豆腐:1食
肉・魚・豆の缶詰:5個
パン:1食
レトルト食品:2パック
レトルトごはん:7パック
乾物:適量
詳しくはウェブサイトをチェックしてみてください。
ローリングストック
水や缶詰、レトルト食品には、それぞれ賞味期限が定められています。毎日の買い物に少し余分を持って備蓄しておくと、極端に長い賞味期限がある防災用食品でなくても、万が一に備えられます。
賞味期限を細かくチェックする必要はありませんが、先に購入したものを食べたら、買い足すサイクルを取り入れてみましょう。
先人の知恵
昔、私が教えられたのは「多めの塩を常備しておくこと」です。冷蔵庫が壊れると、当然生ものや冷凍食品は傷みます。
ライフラインが止まったときは、優先的に消費していきますが、どうしても食べきれない場合もあるでしょう。そんなときに、食材に塩を振りかけて塩干しや塩漬けにしてみてください。塩には殺菌効果があり、食材が腐敗するのを防ぎます。
同じ理由で、砂糖やお酢にも菌の繁殖を抑える効果があるため、消費し切れない野菜や果物などは、とりあえず漬け込んでしまうのがおすすめです。
3月を機会に防災への備えを見直そう!
3月は東日本大震災が起こった月です。ライターの目線からキャンプが防災にどのように役立つのかを考えてみました。キャンプを趣味にしていると、ギアを避難道具として使えるのはもちろん、体がイレギュラーな状況に対応しやすくなります。
併せて、キャンパーであるライターの目線から備蓄について解説しました。3月を機会に防災に対する備えを見直してみてはいかがでしょうか。
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