ジビエ「鹿肉」を調理して食べる!
キャンプへ訪れる前日に、友人からジビエ肉を譲り受けました。そのため、「キャンプのディナーは鹿を料理して食べる!」と決意。たくさんの鹿肉を送ってもらい、一度のキャンプで全てを調理することはできません。
キャンプ地では、「鹿のサイコロステーキ」と「ロースト鹿」を、自宅に帰った翌日に「鹿カレー」を調理しました。私が調理したレシピや注意点を紹介しますので、チェックしてみてください。併せて、鹿の栄養価や調理時に注意したい寄生虫についても解説します。
近年では、鹿肉の人気は非常に高く、ECサイトからでも購入可能です。私が作ったジビエ料理が気になる方は、ECサイトを利用して鹿肉を手に入れてみてはいかがでしょうか?
私が作ったジビエレシピ3選!
1:鹿のサイコロステーキ
サイコロステーキは、牛肉や豚肉と同じ調理手順で作ります。注意点としてはしっかり中心まで火を通すことです。
材料
- 鹿肉:適量
- 肉のコバヤシ肉専用スパイス:適量
- 焼肉のたれ:適量
調理手順
- 1:鹿肉を食べやすいサイズにカット
- 2:肉専用スパイスを表と裏に振りかける
- 3:鉄板を熱して全体を焼く
- 4:中心まで火が通っているか確認する
- 5:赤身がなくなれば完成
味の感想
しっかりと表面を焼き上げた鹿肉は香ばしく、臭みを感じません。下味をしっかり目につけているため、そのままでも美味しくいただけます。味わいとしては、牛ヒレ肉のやわらかさに近いと感じました。
2:ロースト鹿
ロースト鹿は、私が普段ローストビーフを作る湯煎調理で仕上げました。冬のキャンプ場で調理しましたので、ソロバーナーの弱火にかけ、お湯を一定の温度にキープするのが美味しく作るコツです。
材料
- 鹿肉:適量
- 肉のコバヤシ肉専用スパイス:適量
- タレはポン酢・わさびなどをお好みで
調理に必要なもの
- アルミホイル
- ジッパーバッグ
調理手順
- 1:鹿肉はブロックのまま全体に肉専用スパイスを擦り込む
- 2:熱した鉄板で全面に焼き色を付ける
- 3:鹿肉をアルミホイルで包む
- 4:ジッパーバッグに入れて空気を抜く
- 5:60度のお湯に浸けて1時間待つ
- 6:肉を30分休ませて削ぎ切りにし、盛り付ければ完成
味の感想
私個人としては、あまり臭みを感じることなく美味しくいただきました。家族に尋ねたところ、「臭みを感じる」との意見が多かったため、ジビエ肉独特の風味が苦手な人には不向きな調理法といえるでしょう。
ライターおすすめスパイス
肉のコバヤシ 肉専用スパイス
肉料理の味がグッと引き立たたせる、肉のコバヤシ「肉専用スパイス」を使用しました。この1本をキャンプに持っていくだけで、肉料理はもちろん炒飯や唐揚げなどの料理もグレードアップします。下味としてや味変のスパイスとしておすすめです。
3:鹿カレー
鹿カレーは、キャンプから帰った翌日に仕込み始めました。「臭みを感じる」と家族から意見をもらったことから一度茹でこぼしてから調理。あっさりとした味わいに仕上がりました。
材料(5〜6人前)
- 鹿肉:適量
- ローリエ:2枚
- 玉ねぎ中:1個
- じゃがいも中:2個
- カレールー:1箱
- 水:1,400ml
調理手順(前日)
- 1:鹿肉が浸るくらいの水で煮込む(約1時間)
- 2:水を替えてからローリエを加え、再度煮込む(1時間)
- 3:一晩寝かせる
調理手順(当日)
- 1:鹿肉を一口大にカット・玉ねぎは薄くスライスする
- 2:じゃがいもはよく洗い、皮に爪楊枝で穴を開ける
- 3:500Wの電子レンジで3分加熱(柔らかくなるまで)
- 4:マッシャーで潰す
- 5:鹿肉を茹でた出汁に水を加える
- 6:玉ねぎ・鹿肉を加えてアクが出るまで加熱し、アクを取る
- 7:カレールーを加えてとろみがつくまで煮込む
- 8:ごはんとマッシュポテトを盛り付け、カレーをかけたら完成
味の感想
しっかりと下ごしらえした鹿肉は、臭みを感じることなく美味しく食べられ、家族からも好評でした。ジビエの臭みが気になる方は、カレーなどの煮込み料理を作ることをおすすめします。
鹿肉が気になったら楽天でチェックしてみてください!
スーパーなどではなかなか手に入りずらい鹿肉ですが、通販では手軽に入手できます。
この記事を読んで鹿肉の味が気になった方は是非購入して、独特の味わいを楽しんでください。
鹿肉
鹿に含まれる栄養素は?
鹿や猪をはじめとしたジビエ肉は、近年注目を浴びています。特に鹿肉は、牛肉と比較すると高タンパク・低脂質ヘルシーな食材です。カロリーも1/2以下、また、鉄分やビタミンなどの栄養素も多く含んでいます。
(100gあたり) | エネルギー(kcal) | タンパク(g) | 脂質(g) | 鉄分(mg) | ビタミンB1(mg) | ビタミンB2(mg) |
シカ肉 | 119 | 23.9 | 4.0 | 3.9 | 0.20 | 0.35 |
牛肉 | 294 | 17.1 | 25.8 | 2.0 | 0.07 | 0.17 |
鹿の栄養価が高い理由!
野生の鹿は山を駆け回り、家畜よりも筋肉が発達しています。そのため、高タンパク・低脂肪な肉質であるとともに、肉に含まれる鉄分量が増加。
他にも、脂肪をエネルギーに変換するビタミンB2や亜鉛、ビタミンB12など豊富な栄養素が詰まっています。
また、鹿肉には青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸が含まれており、ダイエットやアスリートの食事としても注目されている食材です。
鹿肉を食べるときは寄生虫に注意!
鹿をはじめとしたジビエを調理する際、適切な調理をしなければ、寄生虫の感染や食中毒などのリスクが伴います。ここでは、鹿肉を食べるときに注意したい寄生虫や感染した場合の症状、対策をご紹介。注意点を知って、美味しくいただきましょう。
1:トキソプラズマ
トキソプラズマは、猫を終宿主とする寄生虫です。妊娠している人が感染すると、流産や水頭症のリスクが高まります。私の記憶では、妻が妊娠している頃に猫トイレのお世話専任係になった思い出がある寄生虫です。
猫の体内で有性生殖しますが、哺乳類のほとんどに感染する寄生虫となっており、人はもちろん鹿にも感染します。
対策としては、ジビエを刺身などの生の状態や、生焼けの状態で食べないことです。中心までしっかりと加熱して食べるようにしましょう。
2:住肉胞子虫
住肉胞子虫は、筋肉に潜む寄生虫です。人に害はないとされていましたが、馬刺しを食べて感染した例が報告されています。住肉胞子虫に感染すると悪寒や吐き気、下痢などの症状が起こります。生肉を食べたときに発生する事例が多いようです。
対策としては一旦冷凍処理すると、住肉胞子虫は死滅するため、-20℃で48時間以上冷凍してから調理しましょう。また、中心までしっかりと火を通して食べるようにしてください。
3:動物由来回虫
動物由来回虫は、入り込んだ動物によっては成虫にならずに体内を彷徨う性質があります。腸に卵や幼虫の状態でいるうちは、比較的容易に駆除できるとされていますが、臓器や筋肉に入り込むと厄介です。
回虫の感染は、鹿などのジビエ肉を食べて、感染する例が増えているといわれています。感染した影響は多岐にわたり、回虫がいる場所によってさまざまな障害を伴う可能性が考えられるでしょう。
対策としては、肉の中心部まで火が通るようにしっかり加熱調理してください。併せて、調理に使用した器具はすぐに洗い、消毒するなど取り扱いに気をつけましょう。
ジビエ肉を食べる注意点!
- 1:しっかり中心まで加熱する
- 2:生食は避ける
- 3:使用した調理器具は消毒する
鹿肉の特徴を知って美味しく食べよう!
今回はキャンプへ出かける前に、鹿肉を送ってもらえる幸運に巡り合えました。これまで、鹿や猪をはじめとしたジビエ料理を食べたことはありましたが、調理したのは初めてです。
調理前に調べたことや注意点を解説しましたので、ポイントを押さえて鹿肉料理を作るときの参考にしてみてください。
多少の臭みも「旨味」と感じられる人には、ロースト調理を、臭みが苦手な人はステーキか煮込みをおすすめします。目安としては、マトンやラム肉が好きかを基準にするとよいでしょう。
鹿肉の特徴や栄養、注意点を知って、美味しく料理してみてください!
ライターのSNSアカウント
Twitter・Instagramのアカウントで、ライターとして情報発信しています。こちらもよろしければフォローしてみてください。
こんな記事を書いています!
冬キャンプデビューに関する連載や、ギアの使用感をキャンパー目線で記事にしています。キャンプへお出かけ前にチェックしてみてください!
【ギアレビュー】DOD「スゴイッス」はアウトドア・自宅で大活躍!
DODから販売されている快適なアウトドアチェア「スゴイッス」。私もソロキャンプ企画のために購入しました。せっかく買ったのだから『自分が使うだ...
ライター撮影:上手に切り分けられた鹿肉