登山ダウンジャケット
ダウンパンツ
メスティン
フリーズドライ
シュラフマット
ヘッドランプ
スリッポン
小型ナイフ
サコッシュ
シュラフカバー
テント泊成功の秘訣は持ち物の選び方
登山でテント泊を実行するときは、持ち物選びがテント泊成功の鍵。テント泊の持ち物は、普段の「衣食住」の道具を基本にして考えるとイメージしやすくなります。
そして登山におけるテント泊の持ち物選びで大切なポイントは、「保温性」「軽量性」「代替性」の3つ。これらのバランスを図ることも登山のテント泊では重要です。そこで雪のない時期で実施するテント泊の、具体的な持ち物について細かくご紹介します。
登山の基本かつ必要な装備
登山の基本的な装備や道具は、日帰りまたはテント泊に関係なく、「登山服」「登山帽子」「手袋」「登山靴」「ザック」「携行食と非常食」「飲料水」です。
さらに「レインウエア」「ザックカバー」「コンパス」「登山地図」「山行計画書」「救急セット・薬」「ビニール袋」「ヘッドランプ」「健康保険証のコピー」も必要です。荷物になりますが、日帰りまたはテント泊に関係なく大切な持ち物なので、忘れないように準備してください。
登山であると便利な装備
日帰りまたはテント泊に関係なく、登山であると便利な装備や道具は、「ゲーター」「トレッキングポール」「折りたたみ傘」「エマージェンシーシート」などです。
初心者は、登山に必要な装備・道具以外は初めからすべてを揃える必要はありません。あると便利な装備などの持ち物の準備は、低山歩きから始め様子を見ながら判断してください。
登山のテント泊で必要な「衣」の持ち物
①「山めし」タイムを過ごす衣類
登山ダウンジャケット
登山でのテント泊には、お楽しみの「山めし」タイムがあります。就寝前のひと時を楽しく過ごすためにも、体温低下を防ぐ保温性の高い服が必要です。
上半身はセーターやダウン、防寒ジャケットなどのアウターに毛糸の帽子もあると便利です。気温によってはダウンパンツも準備してください。これら登山衣類の持ち物は、軽量性も大切なポイントです。
ダウンは寒い日に役立つ
ダウンパンツ
ダウンジャケットやダウンパンツは、寒い季節や寒冷地での夏登山テント泊でも必要な持ち物です。ダウンパンツは地面から足に伝わる冷えを防いでくれるため、気温が低いときのテント泊には欠かせません。
最近ダウンパンツはルームウェアとしても人気なので、一着準備して登山のテント泊用の持ち物として代替するのもよいでしょう。
②寝るときの衣類
登山のテント泊で寝るときの衣類選びは、翌日の快適な山行のためにも重要なアイテムです。しかし全体の荷物の軽量化を図る観点からは、「代替性」を考慮します。山めしのときに着用したセーターやダウン、防寒ジャケットなどのアウター、下半身はダウンパンツなどを上手に活用してください。
テント泊はシュラフの保温性が高いものがベストですが、心配な場合は上記の持ち物に加えて暖かい服装を準備しましょう。
万が一の場合に着替えも必要
登山のテント泊では暖かい服装のほかに、登山中に汗をかくことや沢渡りで濡れることも考え、登山着の着替えも持ち物として準備します。着替えは、登山用の下着の上下やTシャツ・フリースなどのミドルインナー、そして靴下も1着用意しておくと安心です。
多少は荷物になりますが速乾性のあるものを準備すると、登山のテント泊でも最低限の枚数でよいので便利です。
登山のテント泊で必要な「食」の持ち物
①調理道具
クッカー
テント泊で必要な調理アイテムは、クッカー(鍋)・食器類(フォークやスプーン、箸など)・燃料などです。お皿やカップなどの持ち物は、割れにくくて軽量なプラスティックやシリコン素材をおすすめします。しかし軽量化を図るためには、代替性のあるクッカーを利用するとよいでしょう。
煮炊きに使う燃料はガスバーナーとガスコンロを用意します。デザインも大切ですが、持ち運びしやすいコンパクト性や軽量性も考慮した持ち物をご準備ください。
人気な調理道具は「メスティン」
メスティン
最近人気がある調理道具は、100円ショップでも販売されているメスティンです。メスティンはご飯料理はもちろん、煮物・スープ・燻製・パンなどあらゆる料理に重宝します。
グループ登山であれば人数分のメスティンを持参し、それぞれに種類の違う料理を楽しむのもおすすめ。おしゃれで美味しいメスティン料理を参考にして作ってみましょう。
②テント泊数分の食料
フリーズドライ
登山テント泊の「山めし」タイムは山で過ごす時間を彩ってくれるひとときですが、食料は携行しやすいように軽量化を図る必要があります。初心者にもおすすめの食料は、お湯を注ぐだけで温かくなるフリーズドライ食品です。
当日の夕食と翌日の朝食(下山が遅くなるときは昼食も)を用意してください。さらにハイカロリーで適量の行動食も必要です。初心者のうちは持参する食料を欲張らず、「山めし」体験そのものを楽しみましょう。
インスタントラーメンもおすすめ
フリースドライの他に登山のテント泊での山めしは、アレンジしたインスタントラーメンもおすすめの持ち物です。トッピングや食材を一工夫することで、ありきたりなインスタントラーメンが見違えるはず。
「山でインスタントラーメンなんて味気ない……」と思う人こそ、とびきり美味しいオリジナルラーメン作ってみてはいかがでしょうか。登山のテント泊で役立ってくれる軽量な持ち物です。
登山のテント泊で必要な「住」の持ち物
①家代わりの「テント」
テント
登山のテント泊において大切な「住」のアイテムは、ずばり″家″代わりの「テント」です。他人からの視線を遮ってくれ、ある程度の「保温性」もあります。しかし持ち物としての「軽量性」も重視しなくてはいけません。
デザインや使いやすさだけではなく、ソロテントを選ぶ際は自分で担いで歩き続けられる重量かどうかを考えてください。ただしベテラン同行のグループ登山の場合は、共有の持ち物を分担することが多いのでそこまで心配する必要はありません。
②布団代わりの「シュラフ」
シュラフ
布団代わりになるシュラフは、テントと共に翌日の快適な山行を左右するアイテムといえます。シュラフは山中の想定気温に応じた保温性重視のタイプがありますが、サイズ選びを間違えるとザックに入りきらない大荷物になるため注意が必要です。
シュラフの型は「封筒型」「マミー型(人形型)」「エッグ型」、などさまざま。登山のテント泊初心者は、最初は高価なものは買わず、テント泊に慣れてから持ち物を揃えるとよいでしょう。
敷布団代わりの「シュラフマット」も必要
シュラフマット
さらに、登山のテント泊における「住」の部分で必要な持ち物は、敷布団代わりの「マット」です。「マット」は地面の冷えを遮断するため、絶対に欠かせない道具になります。マットは銀マットの他に、携行しやすい折りたたみタイプが人気です。
「枕」はお好みで準備
登山枕
「枕」は、テント泊では荷物になるため持ち物には加えない人も多いアイテムです。しかし枕がないと寝付けないという人には、「携帯枕」をおすすめします。携帯枕もいろいろなタイプがあるため、なるべく軽量性と収納性の高いものを選んでください。
携帯枕は荷物になるので必要ないというに人は、持参したフリースなどを代用する方法もおすすめです。
③電灯代わりの「ヘッドランプ」
ヘッドランプ
登山テント泊では、電灯代わりになるヘッドランプが必須です。テント泊ではなくても登山では、緊急時のことも想定して必ず一つは準備しておくと安心できます。不測の事態を考えて、予備の電池も用意しておきましょう。
″あると便利″な登山のテント泊での持ち物
①「衣類」関係
スリッポン
あると便利な「衣類関係」の持ち物は、「サンダル」や「スリッポン」です。登山靴でも構いませんが翌日の登山も考え、できるだけ登山靴以外の履物で足を軽くしておいたほうがよいでしょう。
サンダルでもよいですが、転倒しても危険性の少ない「スリッポン」がおすすめです。靴ずれ防止のために裸足ではなく靴下も必ずはいてください。
小物入れやサングラス
サコッシュ
衣類関係の持ち物は、「ウェストポーチ」や「サコッシュ」などの小物入れもあると便利です。ハンカチやティッシュ・筆記用具・登山地図を入れておけば、必要な時にすぐ取り出せます。他にはサングラスもあると、直射日光のきつい山行や雪渓歩きに役立つでしょう。
②「食事」関係
小型ナイフ
あると便利な「食事」関係の持ち物は、「小型ナイフ」です。食材を切るときの他に非常用にも使えるため、一本用意しておくとよいでしょう。中でも缶切りやワインオープナー兼用品が便利です。
さらにあると便利な持ち物は、「2個目のクッカー」です。クッカーが2個あれば煮炊きが同時にできるため、2種類以上のお料理も一度で楽しめます。「ライター」は、自動点火装置付きのストーブでも念のために用意しておきましょう。
③「住」関係
シュラフカバー
あると便利な「住」関係の持ち物は、シュラフを保護する「シュラフカバー」です。シュラフカバーは防水機能の他に、シュラフの保温力を高める効果があります。特にダウンのシュラフは濡れると保温効果が薄れるため、登山テント泊でのダウンシュラフには必須の持ち物です。
タオルやティッシュペーパー
薄手のタオルは、布巾・汗拭き・洗顔、救急時などに便利なため2枚ほど持ち物として準備しておきましょう。他にティッシュペーパーも必要ですが、登山のテント泊ではトイレットペーパーの芯を抜いたものが、量も多くて携行しやすいことから一押しの持ち物です。
テント泊の持ち物リストを作成する
①リスト表を自分で作成する
衣item | check | 食item | check | 住item | check |
セーター・フリース | クッカー | テント | |||
防寒ジャケット | 食器類 | シュラフ | |||
毛糸の帽子・手袋 | ビニール袋 | マット | |||
ダウンパンツ | ガスバーナー | 枕 | |||
着替え用のTシャツ・肌着 | ガスコンロ | ヘッドランプ | |||
タオル | 食料(夕食) | シュラフカバー | |||
サンダルなど | 食料(朝食) | ||||
小物入れ | 食料(行動食) | ||||
サングラス | 小型ナイフ |
登山のテント泊に必要な装備・道具などの持ち物を忘れないようにするためには、リスト表を作成するのが一番よい方法です。基本的な装備・道具と併せて、登山のテント泊に必要な持ち物リストを用意しましょう。
ご紹介してきたように「衣食住」に分けてリストを作成すると、必要な持ち物が明確になるはずです。PCのエクセルシートは次回も使えるので便利ですが、メモ程度でもよいのでまずは持ち物リストを作成してみてください。
①リスト表をダウンロードする
自分で持ち物リストを作成するのが面倒な人は、インターネットでダウンロードするのもおすすめです。登山関係のサイトでは、いろいろな書式のリスト表がダウンロードできます。
初心者は、最初はベテラン登山者の持ち物リストを参考にし、登山のテント泊に慣れてきたら使いやすいものを作成するのもよいでしょう。慣れてくると、自分にとって便利な持ち物やアイデアが見えてくるかもしれません。
持ち物をザックに入れて確認しておく
①収納方法に注意する
登山テント泊用の持ち物を揃えたあとは、実際にザックに入れてみてください。収納方法には次のようなポイントがあります。「下側にはあまり使わないもの」「内側には一番重たくてかさばるもの」「中心から少し上の外側には重くてよく使うもの」です。
この原則に従うと、「下側にはダウンなどの衣類・シュラフ類」「内側にはテント・クッカー・燃料・食料」「中心から少し上の外側には携行食」になります。収納前にグループ分けしておきましょう。
②入りきらない場合は再チェック
1泊の場合のザックは50Lがおすすめされていますが、マットなどを外付けしても入りきらないときは取捨選択が必要です。もう一度、本当に必要なものと不要なもの、または代替性があるかどうかを確認してください。無くても困らないものは持ち物からは外し、代替できるものも外します。
またすべてを収納できても背負いきれないときは、やはり取捨選択が必要です。重量オーバーしているため、アイテムを同種類の軽量なアイテムに変更してください。
登山はテント泊で大自然を満喫しよう!
登山のテント泊で必要な持ち物は、基本アイテムに加えて「衣食住」の観点で揃えてください。必要最低限の持ち物を厳選しなければいけませんが、真夏でも気温が低くなる山中では「保温性」が大切です。次に携行しやすい「軽量性」、使いまわしできる「代替性」もチェックしておきましょう。代替できる持ち物ならば軽量化が図れるため、初心者でも登山のテント泊が楽に感じられるはずです。
持ち物リストをしっかり作成し、登山のテント泊をお楽しみください。
初心者用のテントが気になる人はこちらをチェック!
登山のテント泊用の持ち物をチェックしたあとは、初心者向けのテントも確認しておきましょう。テントは一人用のソロテントから7人用のグループテントなどいろいろなサイズと種類があります。記事を参考にして自分に合ったテントを見つけ、素敵なテント泊をご体験ください。
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出典:ライター撮影