検索アイコン
エックス
Facebook
LINE

日帰りで富士登山はできる?初心者には無理?1日で堪能するスケジュールをご紹介!

富士登山は日帰りでも可能ですが、長距離のため体力のある登山経験者に限られます。日帰りできるおすすめ富士登山コースは山梨県側の吉田ルートとなり、早朝出発であれば夕方前に下山可能です。日帰りの富士登山について、登山行程や登山口までのアクセス方法などをご紹介します。
更新: 2022年2月26日
ring-ring
※商品PRを含む記事です。当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。当サービスの記事で紹介している商品を購入すると、売上の一部が弊社に還元されます。

体力があれば日帰り富士登山はできる!

Photo bymonicore

富士登山の登山ルートは山梨県側の「吉田ルート(標高2,300m)」、静岡県側の「富士宮ルート(2,400m)」・「御殿場ルート(1,450m)」・「須走ルート(2,000m)」の4つがあります。

いずれも登山口は富士山五合目ですが、おすすめの日帰り富士登山ルートは「吉田ルート」です。しかし登山初心者には厳しいため、充分に経験を積んでから日帰り富士登山に挑戦してください。(この記事は2022年2月25日時点の情報です)

「吉田ルート」が日帰り富士登山によい理由

日帰りの富士登山におすすめな3つの理由

Photo bydenchu

「吉田ルート」が日帰り富士登山におすすめな理由は、主に「休憩に立ち寄れる山小屋が最も多い」、「ルート上のどこからでもご来光が眺められる」、「五合目登山口がにぎやか」の3つがあげられます。

これらの点について他のルートと比較しながら説明するので、ぜひご参考にしてください。

①山小屋が4ルートの中で一番多い

Photo by jetalone

吉田ルートにある山小屋は現在、合計で15軒あります。他のルートの山小屋は、富士宮ルートが8軒・御殿場ルートは6軒・須走ルートは8軒です。

山小屋は、休憩できる点・救護所がある点・食堂がある点から万が一の際に安心です。しかし吉田ルートは登りの登山道と下りの登山道が異なり、下りの登山道にはほとんどない(2軒のみ)点にご注意ください。

②ルート上のどこからでも朝日を観られる

Photo byKanenori

太陽は、″真東″から昇るのは9月23日の秋分の頃で、それ以前の7月~8月は真東から北寄りに昇ります。吉田ルートは北東側のため、日帰りの富士登山では山頂に行かずともルート上のどこからでも朝日を眺められるのです。

須走ルートは、五合目と樹林帯を抜ける七合目以降で朝日が眺められます。富士宮ルートと御殿場ルートは富士山の山体に遮られるため、山頂近くまで登らないと観られません。

③五合目登山口がにぎやか

Photo by Noah Chiao

4つある富士登山口で一番にぎやかなのは、吉田ルートの富士山五合目です。登山期間中は登山客の約60%が吉田ルートの五合目に集中し、一大観光地化しています。他のルートは「富士宮ルート」が約25%・御殿場ルートは約5%・須走ルートは約10%です。

好みではありますが、人が多いということは万が一の際に安心ですし、富士登山客同士の情報交換の機会を持てます。

富士登山の「吉田ルートの概略」

吉田ルートの特徴・全行程の概略

Photo by Ikoma_photo

日帰りで富士登山をするときの吉田ルートの開始場所は、有料道路の富士スバルライン五合目駐車場(2,305m)です。徒歩約50分で、吉田ルートの六合目に合流します。

山頂までの全行程は、標高差約1,450m・往復距離14㎞で、平均的な日帰りの富士登山の所要時間(休憩は含まない)は、登り約6時間10分で下りは約3時間30分です。

合目ごとの目安の所要時間

Photo byfancycrave1

吉田ルートの合目ごとの登りの目安時間は以下のとおりです。六合目~七合目は約70分、七合目~八合目が約80分、八合目~本八合目も約80分、本八合目~九合目は約50分、九合目~吉田頂上は約40分かかります。

下りは、吉田頂上~八合目まで約50分、八合目~七合目は約90分、七合目~六合目まで約30分、六合目~富士スバルライン五合目が約40分です。

山小屋の所在ポイント

Photo by jetalone

吉田ルートの登り道にある15軒の山小屋は、七合目と本八合目の付近に集中し、それ以外の区間も山頂に到着するまで点在しています。吉田頂上にも3軒の山小屋があり、日帰りの富士登山の際は、どこの山小屋も休憩を取るポイントとして利用可能です。

下り道にある山小屋は、本八合目と須走ルートとの分岐手前に各1軒あるのみです。疲れが出やすい日帰り富士登山の下りは、山小屋でしっかり休憩を取りましょう。

トイレのある場所

吉田ルートの公衆トイレは、登り道では有料道路富士スバルラインの駐車場・六合目・山頂の三か所で、他に山小屋のトイレも借りられます。下り道では七合目にしかありませんが、2軒の山小屋も利用可能です。

富士登山のトイレはバイオ式や燃焼式、汲み取り式などの環境に配慮したトイレです。日帰りの富士登山も各施設のマナーとルールを守ってご利用ください。

富士登山の「五合目に行く方法」

①富士スバルラインの駐車場に向かう


Photo by jetalone

富士登山の日帰りで富士スバルライン五合目まで行く方法は、マイカーまたはタクシーを利用してください。富士スバルラインの営業時間(通行可能時間)は月によって変わりますが、7月と8月は早朝3時から18時までで、終了時間は19時45分です。

日帰り富士登山の際は、富士スバルラインの開通早々に五合目に向かいましょう。一合目にある料金所から五合目までは約24㎞・約30分です。

富士スバルラインの駐車場

富士スバルラインの駐車場は第1・2、坂下バスの3か所があり、普通車は約330台駐車できます。料金はすべて無料で、予約の必要はありません。この3か所以外は路傍駐車場も利用できます。

マイカー規制の期間に注意!

富士スバルラインはマイカー規制期間があるのでご注意ください。例年の期間は、7月21日~8月31日までです。この期間の駐車場は、山梨県立富士北麓駐車場(富士山パーキング)に駐車し(1台1,000円)、シャトルバスまたはタクシーに乗り換えて向かいます。

シャトルバスは、登り時間は早朝6時~17時30分、下り時間は7時~18時30分で、いずれも60分間隔の運行です。日によっては5時15分発と6時15分発もあります。

富士山有料道路 富士スバルライン

富士登山の「日帰りスケジュール」

①登りのスケジュール

Photo by jetalone

日帰り富士登山の開始地点は富士スバルライン五合目駐車場で、約6時間10分かけて山頂を目指します。人によって差はありますが休憩も含めて7時間と見ておくと安心です。

そのため日帰り富士登山の行程は、単純計算では富士スバルライン五合目駐車場を早朝の3時30分に出発し、吉田頂上へは10時30分~に到着を目安にしましょう。

②下りのスケジュール

Photo by jetalone

吉田頂上から富士スバルライン五合目駐車場までは、目安は約3時間30分です。日帰りの富士登山では、山頂到着後に30分~60分ほど休憩し、準備を整えてから下山を開始してください。

単純計算では、11時30分に吉田頂上を出発して富士スバルライン五合目駐車場は、休憩も含めると15時過ぎに到着します。

シャトルバスを利用したときの行程

マイカー規制中は、始発の6時発のシャトルバス利用のため、登山開始時間が通常期間より遅くなります。単純計算では、五合目駐車場出発が6時30分吉田頂上到着は12時40分~です。山頂で1時間休憩を取って13時40分に下山開始すると、五合目は17時10分に到着します。

7月~8月の関東の日の入りは18時50分~18時30分です。富士スバルラインの閉門は19時45分のため、日帰り富士登山の行程としては無理なスケジュールではありません。


富士登山を日帰りするときの注意点

①高山病に注意

Photo by HIRAOKA,Yasunobu

日帰りの富士登山で注意しなければいけない点は、途中リタイアの理由に多い「高山病」です。富士山五合目の2,300mから山頂の3,776mまでは標高差が1,476mもあります。これだけの標高差を日帰りで登るため、高山病のリスクが非常に高まるのです。

適切な水分補給や休憩を取るなどの予防が必要ですが、万が一、疲労感や脱力感、めまいや頭痛、吐き気などがしたときは日帰りの富士登山は諦めてください。

②緊急時は付近の山小屋にSOS

富士登山の日帰りは、時間的にも体力的にもかなり厳しい行程です。早朝出発のため前後の日程もきつく、初心者はもちろんのこと登山者でも体力がなければ無理な行程といわれています。

ベテランでも決して無理はせず、体調不良などがあった場合は登りの途中でも引き返すのが鉄則です。自力下山が無理なときは最寄りの山小屋にSOSを求めてください。富士登山開始直後にきつく感じたら、すぐに御中道コースなどのハイキングに切り替えましょう。

万全の計画で日帰り富士登山に挑戦!

Photo byChrisTsien

吉田ルートでの日帰り富士登山は、ベテラン登山者であれば往復10時間前後で登頂できます。しかし早朝に出発しなければいけない点や休憩時間を充分に取れない点、高山病にかかるリスクがある点などに注意しなければいけません。

日帰りで富士登山をするときは、無理のない行程を組んで挑戦してください。少しでもリスクを感じたときは中止するか、大きな体調不良でなければ様子を見て五合目周辺のハイキングに切り替えましょう。

富士登山のお鉢が気になる人はこちらをチェック!

富士山の頂上には、約90分で一周できる噴火口の″お鉢″があります。日帰りの富士登山では無理ですが、回り方などを紹介してあるので山小屋泊りで日程に余裕があるときのご参考にしてください。