運転席で寝ることになったなら
車中泊で一番寝るのが大変な運転席
キャンプ用などに改造された車であれば車中泊は主に後部座席をフラットにしてベッドを置くことが多いです。
しかし何の用意もせずに突然何らかの原因で車中泊をしなければいけなくなったとき、よいのは助手席や後部座席で寝ることですが、人数がいると運転席で寝ることにもなりかねません。
車中泊では後部座席・助手席・運転席という順番で体を伸ばして寝ることがしやすく、運転席は一番寝づらい場所といわれています。
車で寝る時の安全を必ず確認!
運転席で寝ることを余儀なくされるような突発の車中泊の場合、車中泊についての知識もないことも多いでしょう。車中泊には普段の生活では思っていないようなことが起こりえます。
運転席で眠らなくてはいけないような車中泊では、車で寝ることの安全性にもチェックが必要です。
より快適に運転席で寝るためにできることもある
一番眠りが取りにくい運転席での車中泊ではありますが、何の用意もなくても車に付いている機能を活用したり現在あるものも活用できます。運転席のシートや足元のスペースを埋めて運転席で寝る車中泊を快適にしていきましょう。
運転席睡眠が何日も続くようなら注意!
自然災害など運転席での睡眠を何日か続けることになる場合、まず車中泊では体力が回復しづらいことを考慮して無理はしないようにしてください。
さらに怖いのが足を下げた状態で長時間続けていることにより起こりやすい病気です。
シートに座ることで起こりやすくなるエコノミー症候群がそれであり、運転席での睡眠ではハンドルやペダルによって足が伸ばしにくいことから、特に配慮が必要になるでしょう。
怖いエコノミー症候群
エコノミー症候群とは飛行機のエコノミークラスの座席で起こりやすいことから付けられた病名で、くだいて説明すると血栓ができやすくなり脳や心臓の血管で詰まると重大な症状が起こるとされ恐れられています。
これには足を下げて寝るのが一番悪い姿勢とされているので、運転席での車中泊ではリスクが高くなる病気です。できれば運転席ではなく助手席や後部座席に移動して、足を上げて眠るのが予防方法となります。
道具なしで運転席で寝る方法
どうしても運転席で寝ることになった場合でも、用意がなくても多少は安全性をあげたり快適にできることもあります。運転席を車中泊しやすい空間に道具なしでする方法からご紹介しましょう。
運転席で寝るために簡単にできること1.
ハンドルの高さを上げる
運転席で寝るとき邪魔になるものにハンドルがあります。寝返りがうちにくいため安眠できなくなるでしょう。しかし多くのタイプの車でこのハンドル位置は調整する機能が付いています。
多少ではありますができるだけハンドル位置を上にあげることで、何もしないよりもずっと車中泊で眠りやすい状態にできるでしょう。
運転席で寝るために簡単にできること2.
後部座席とフラットになるか確認
これは車種によるのですが、運転席のヘッドレストを取り外すことで後部座席とのスペースにすっぽり収まり後ろまでフラットになるタイプの車があります。例としてトヨタのピクシスメガがこれにあたります。
運転席から後部座席までシートが繋がるので3人で寝るという場合は後部座席にひとり、助手席にひとりで運転席の人は後部座席のシートまで使って寝ることができるのでだいぶ楽でしょう。自分の車はどうなのか確認してみてください。
フルフラットになる車種なら車中泊もより快適に
運転席や助手席・後部車両で各々寝るよりもフラットなシートで並んで寝る方がずっと体をまっすぐにして寝ることができます。よくわからないという方は車の取り扱い説明書をチェックしてください。
お持ちの車のシートがどのようにリクライニングするのか、シートとシートの間の隙間のありなしなどを考え、できるだけ平らな状態に変形させて寝るようにしましょう!
運転席で寝るために簡単にできること3.
荷物を運転席の足元に置く
突然の車中泊なのでエアクッションなどの準備がないという場合でも使えるものがあります。運転席や助手席での車中泊で気になる空間は手持ちの荷物を置いて高さをあげてみてください。
これにより準備ができていなかった車中泊でも、運転席の足元の高さを埋め、落ち着いて寝ることが可能です。
運転席で安全に車中泊する工夫
運転席で寝る場合に限らず車中泊では安全に注意しないといけません。自分の家の敷地内にいるわけではありませんので、いつどこから誰が来るか・車が止まっていたら不審がって中を覗く人もいたりして心配です。
運転席で寝るだけにとどまらず、車中泊をより安全にするためにやっておきたい工夫をご紹介しましょう。
安全な運転席車中泊の工夫1.
車を止めてよい場所かをまず確認しよう!
車中泊で寝る時に気をつけなくてはいけないのが、そこは駐車しておいて大丈夫な場所かどうかです。道端などに安易に止めて寝るのはNGです。おすすめは夜間の駐車OKな道の駅の駐車場での車中泊で、これは趣味で車中泊でアウトドアを楽しむ人もよく利用しているスポットとなります。
まず道の駅の駐車場ですので、警察官の見回りなどで違法駐車車両として窓を叩かれることもなく落ち着いて寝ることができ、駐車場代もかかりません。
安全な運転席車中泊の工夫2.
暗い場所に車を止めない
車中泊で車を止める場所でもうひとつ気をつけたいのが、少し意外に感じるかもしませんがまわりから確認できないような暗い場所には止めないことです。
車中泊は近隣住民への配慮も必要で、暗いところでずっと車を止めているとなると警察へ通報される事例もあげられます。
またこれは相手の車がヘッドライトを付けていれば避けられないことではありませんが、気づかず追突される危険も考えた方がよいでしょう。
安全な運転席車中泊の工夫3.
エアークッションなどでできるだけフラットに
運転席での車中泊で寝る安全性アップといえば、最初にご紹介したエコノミー症候群予防です。これは足をできるだけ心臓と同じ高さにキープすると防げます。
車中泊で寝る足元の空間に荷物やエアークッションなどを置いて、エコノミー症候群のリスクを減らしていきましょう!
運転席での車中泊を快適にするやり方
車中泊で寝る安全を確保できたら、運転席での睡眠をより快適にする方法も試してみましょう。ペダルやハンドルなどいろいろなものが付いていて寝るのが難しい運転席ですが、いくつかの快適にできるやり方が存在します。
快適に運転席で寝る方法1.
運転席シートの背もたれとの境にクッション
運転席で寝る車中泊の安全では足元の空間に着目しましたが、快適な睡眠にもうひとつ埋めておきたい空間があります。意外な盲点であるその場所は運転席シートと背もたれの間の隙間です。
たいした角度ではないと見落としがちですが、こんな微妙な角度でも熟睡するのが難しいものとなります。
そんなときに簡単にできる体を伸ばす方法が、シートと背もたれの間のくぼみにクッションを置く・丸めたタオルやTシャツなどを置いて寝ることです。
快適に運転席で寝る方法2.
間違えてサイドブレーキを踏まない工夫
運転席で快適に寝るには、心配がないことも大切ですね。もし間違えて寝ている間にサイドブレーキペダルを踏んでしまったら、そこが坂であれば車が動き出して壁や塀に激突!などということもあります。
安心して眠れませんし快眠を考える以前の問題です。そこでおすすめなのが、荷物やクッションよりも高さを作りやすい発泡スチロールのブロックの使用です。
発泡スチロールブロックがおすすめの理由
発泡スチロールブロックは持ち歩くのに場所は取りますが、車中泊を考えているならトランクに入れておいて損なものではありません。
高さ調整が簡単なこと・軽くて移動も楽で運転席だけでなくどのシートに対しても使えるのも魅力です。物理的に足がサイドブレーキペダルにかからないようになるので、安心して運転席でも車中泊ができるでしょう。
快適に運転席で寝る方法3.
目隠しで光やひと目をできるだけ遮断する
窓が多い車は、家の中より太陽の光がまぶしいです。車中泊で快適に寝るには、目隠しをしっかりと心がけます。これには光だけでなく車の中を覗かれないための配慮としても必要です。
フロントグラスであればサンシェードを利用する・サイドの窓であればタオルを挟んでおくだけでも違います。車中泊専用の道具がなくても快適に運転席で寝る工夫はできるでしょう!
まとめ
運転席で車中泊!できるだけ快適に寝る方法!
どうしても運転席で寝るしかない車中泊を安全かつ快適に寝るためにできること、気をつけて欲しいことを解説してきました。これまで車中泊をしたことがない方は、驚かれたこともあったのではないでしょうか。
車を止める適切な場所を選び、運転席という狭いスペースでもできるだけ体をまっすぐに伸ばせる状態に整えてあげることが快適に睡眠を取れるポイントです。
急に運転席での車中泊になっても慌てないために
車中泊では足元の空きスペースやシートの空間にクッションや発泡スチロールブロックを詰め込むのがおすすめのやり方です。ホームセンターやカーショップでは専用のクッションなども売られています。
しかし急に車中泊をする場合は手持ちで使えそうなもので代用することも可能です。車のタイプによってはシートすべてがフルフラットになるものもありますので、自分の車について日頃から説明書なども読んで確かめておきましょう!
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