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自然の中を滑る、バックカントリースノーボードの魅力とは?必要な装備&道具も紹介!

自然の中を滑るバックカントリースノーボードの人気が今高まっています。バックカントリーとは一体どんな滑り方なのでしょうか。バックカントリースノーボードの魅力とリスク、必要な装備や道具、心構えなどを初心者でもわかりやすく紹介します。
2021年11月12日
eiji0601
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バックカントリースノーボードとは

大自然の雪山を滑り降りるスノーボード

出典:unsplash.com

バックカントリースノーボードとは、スキー場のゲレンデのように圧雪されたコース以外の、自然のままの新雪の雪山を滑り降りるスポーツです。誰のトラックも一切描かれていない雪面を、雪煙を上げながらスノーボードで滑り降りるバックカントリーの快感は、他に例えることはできないでしょう。

自分だけのトラックを真っ白なキャンパスに描く。これこそがバックカントリースノーボードの最大の魅力になります。

バックカントリースノーボードは魅力と危険が隣り合わせ

バックカントリーを滑るスノーボードは、サラサラのパウダースノーや自然とふれあいうことができて、非常に魅力的で爽快です。しかし管理されたスキー場のゲレンデとは違い、雪山の自然には危険やリスクが隣り合わせに潜んでいます。

ですので、安全に快適に滑るためにバックカントリースノボードはグループで行動することが推奨されているのです。バックカントリーを滑るスノボードの魅力とリスク、必要な装備や道具を詳しく紹介します。

バックカントリースノーボード3つの魅力

①パウダースノウを滑る爽快感

出典:pixabay.com

フカフカのパウダースノーが、まるで無重力の宇宙遊泳のような浮遊感を味合わせてくれます。ターンで巻き上げる雪煙や、滑り降りたルートを振り返り自分が残したトレースを見たときの達成感と満足感はたまりません。これは圧雪されたゲレンデでは絶対に味わえない感覚です。

②大自然の絶景と達成感

バックカントリーは基本的にリフトを使わずにハイクアップして雪山を登ります。仲間といっしょに自分の足で登る冬山の自然は、リフトとは違う風景と澄んだ空気を運んでくれます。目標地点(頂上など)に到達したときの絶景と達成感は例えようがありません。名峰が並ぶ雪山の自然を堪能できるのがバックカントリースノーボードの魅力です。

③雪山本来の姿を直に感じる

出典:pixabay.com

バックカントリーの雪面は、人工的に作られたゲレンデとはまったく違います。雪山本来の地形の凹凸や立木や岩などの天然のジャンプアイテムで不規則なコースを作り出すのがバックカントリースノーボードです。

自然の森を通り抜ける風や雪を踏みしめる音など、バックカントリーでなければ味わえない雪山本来の姿をスノーボードを通して直に感じられるのが魅力です。

バックカントリースノーボード4つのリスク

バックカントリースノーボードは、雪山の自然の中を滑る爽快なスポーツというイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。実はバックカントリースノーボードはれっきとした冬山登山のひとつなので、冬山登山と同じリスクがあるのです。バックカントリースノーボードの主なリスク4つを紹介します。

①道に迷いやすい


出典:unsplash.com

雪山のバックカントリーは夏山と違い登山道は雪の下に隠れ見えません。目印の道標や山小屋さえ雪に埋もれていることがあるのです。また目標にしていたものが急な天候変化で見えなくなり自分の居る位置さえ見失い道に迷うリスクがあります。

ちょとした判断ミスでコースを間違え1〜2分スノーボードで滑走しても、正しいコースに戻るには1時間以上登る必要が出てくるので、常に自分の位置を確認するのが絶対条件です。

②雪崩に遭遇する危険

出典:pixabay.com

バックカントリースノーボードで最も怖いのが雪崩に遭遇する危険です。雪の斜面の状態は見た目では判断がつきません。その日の天候や気温、シーズン中の雪の降りかたにより雪崩のリスクは変わってきます。

入山前と滑走前の天候予想や、雪質と滑走エリア情報の安全確認は欠かせません。雪崩に遭遇すれば命の危険に即つながるので、雪崩対策に必須の装備の携行は絶対です。

③滑落の危険

バックカントリーの雪の斜面は新雪が積もってパウダースノウに見えても、その下が硬いアイスバーンになっていることが多々あります。滑りやすいアイスバーンにスノーボードのエッジが取られ転倒すれば、急斜面を何十メートルも滑落し怪我や骨折のリスクがあるのです。

またハイクアップの途中でも険しい斜面や岩場に直面することがあります。ここでの滑落にも細心の注意を払うことが大切です。

④天候の急変による体温低下

出典:unsplash.com

雪山のバックカントリーでは急な天候変化で強風や吹雪にさらされるリスクがあります。近くに山小屋があり避難できればよいのですが、ない場合には体温が奪われ低体温症になり動けなくなって遭難の危険があるのです。

最悪の場合は死亡事故につながるので服装や装備を万全にしておきましょう。ただし防寒重視だけの服装は逆に中にたまった湿気や汗が低体温をもたらすので、防水透湿性のあるウェアにするのが必須です。

バックカントリーに必要な4つの装備と道具

バックカントリーを滑るスノーボードは非常に魅力的ですが、前述のようなリスクがあるスポーツです。そのため初心者はバックカントリー経験者とグループで行動することと必要な道具の装備が必要です。バックカントリースノーボードに必要な基本装備を紹介します。

①バックカントリー用スノーボード

出典:unsplash.com

バックカントリーのパウダースノーに適したスノーボード(板)を選びましょう。バックカントリー用のスノーボードは、浮力とターンの操作性を向上させるため、通常よりノーズの幅が広く長めで反り返りが大きく、両足の間がアーチ状の設計のボードが主流です。

スプリットスノーボード

スノーボードの中央から2つに分割できる「スプリットスノーボード」というバックカントリー専用のボードがあります。ハイクアップ時にスキーのように両足に履いて登ることができスノーボードを背負わずに体力の温存にもなる優れものです。ゆるい傾斜や深い雪ではスノーシューより登りが楽で、連結すれば快適な滑りができます。

②スノーシュー


出典:unsplash.com

スノーシューは雪国でおなじみの「カンジキ」のような道具で、リフトがない雪山を自力で登るバックカントリーでは必須のアイテムです。またカカト部分がせり上がっているヒールリフター機能付きや、歯(スパイク)がスノーシュー全面についているモデルは登りの疲労感がぜんぜん違うのでおすすめです。

③トレッキングポール

形状はスキーのストックと似ていますが、機能はハイクアップするときに使用する道具です。スノーボードで滑走するときには使わないので軽量で折りたためるようになっています。スノーシューだけで登ることが可能で一見必要なさそうですが、ポールを使用することで体力の消耗がまったく違うのでおすすめです。

④バックパック

出典:pixabay.com

バックカントリースノーボードでは、携帯すべきものを入れるバックパックが必ず必要になります。背負って登ったり激しく滑走するので収納性があり軽量で体にフィットすることが必須条件です。また素早く必要なものを取り出せることも重要なポイントになります。

雪崩の危険に対応する4つの必須アイテム

雪崩はバックカントリースノーボードで命に関わる最も怖い危険です。自分だけでなく仲間の危険を回避するため必ず携行しなければならない必須アイテムが4つあります。瞬時を争うことなのでしっかりと把握しておきましょう。

①ビーコン

出典:unsplash.com

ビーコンは電波を発することで位置を知らせるアイテムで、雪崩に遭遇したときに必要不可欠なので必ず携帯が必要です。雪崩の雪にのみ込まれた場合に自力の脱出はまず不可能になります。

ビーコンの電波を頼りに雪に埋まっている場所を捜索隊や仲間が探すアイテムです。窒息や低体温で命の危険があるので一刻を争います。ビーコンは絶対に携帯しなければならない装備です。

②ショベル

出典:pixabay.com

ビーコンで埋まっている場所が特定できても、掘り起こせなければ意味がありません。捜索隊の到着を待っていては命のリスクが高まります。ショベルはいち早く埋まっている仲間を助ける道具なのでバックカントリーでは必携です。

雪質が重い場合もあるので丈夫な金属製で、しかも軽量なショベルを携帯しましょう。またショベルは天候の急変でビバーク時に雪洞を掘ることにも必要なので重要なアイテムです。

③プローブ(ゾンデ)

ビーコンで埋まっているポイントを確認して、雪に刺して遭難者の深さの位置を特定するアイテムがプローブ(ゾンデ)です。そんなものでと思う方もいると思いますが、これが現在世界共通で最適な救助方法になります。

プローブは折りたためば20〜30cmですがコードを引けば2〜3mに自動的に伸び位置確認が可能になるのです。プローブは自分を守るより仲間を助けるアイテムと言えます。

④エアバッグ


エアーバックは万が一雪崩に巻き込まれ雪に埋もれたときに、バックパックに内蔵されて入れば瞬時に膨らみ埋没の深さを軽減させリスクを最小限にするアイテムです。エアバックが膨らむことで空間が広がり窒息の危険を回避し救助までの時間を稼ぐ効果があります。

バックカントリーの服装と持ち物

バックカントリースノーボードの服装

出典:unsplash.com

服装で最も大切なのは防寒と透湿性に加え、アウターとインナーの選び方です。バックカントリーではハイクアップ時と滑走時では条件が違います。ハイクアップでは防寒より汗を排出する透湿性が求められ、滑走時は防風と耐寒が必要です。つまりバックカントリースノーボードの服装は条件に合わせて着替えができる重ね着がベストと言えます。

バックカントリースノーボードの持ち物

出典:pixabay.com

バックカントリースノーボードは体力を使うので、補給食やドリンク類は必須の持ち物になります。ただしペットボトルの飲料は凍る可能性があるのでNGです。暖かいお湯を入れたものと冷たいドリンクの2種類の携帯用魔法瓶で用意しましょう。

ゴーグルや手袋、帽子にヘルメット、そのほか怪我をしたときの消毒薬やバンドエイドなどは何もない雪山では非常に役に立ちます。

バックカントリーでスノーボードを堪能!

出典:pixabay.com

バックカントリースノーボードは、フワフワのパウダースノーを滑ることができるのが最大の魅力です。しかしその爽快感の隣には、雪山の危険やリスクが存在しています。ここまでの記事を参考にしてリスクを回避する準備を整えて、バックカントリースノーボードを最高に堪能して楽しんでください。

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