はじめに:プリムラの育て方は簡単か?
美しい花が次々にたくさん咲くプリムラ!
プリムラは開花時期となるとひと鉢数百円でカラフルな花が咲いたものがたくさん出回る、花壇を飾ったり日当たりのよい室内でも育てることができる鉢花としてご覧になったことがある方が多い植物のひとつ。
次々と下から花芽があがってきて長く開花が楽しめること、単価が安くいろいろな花色があるためたくさんの株が必要な場合に使いやすいのが人気です。
プリムラの簡単な育て方と時期別の管理方法を解説!
鉢花で値段が安い・花色が多いだけでなくプリムラの種類は育て方が簡単で、水やりや適当に肥料をあげておくだけで初心者でもそれほど失敗なく育てられる園芸品種です。
しかし病気や害虫や翌年も咲かせようとすると夏越しなどの問題点にあたる場合もあります。今回は基本的なプリムラの育て方と時期別の管理方法を解説しましょう。
育て方の前に知りたい!プリムラについて
育て方の前にまずはプリムラという植物についてご紹介させていただきます。はじめての花を育てる時や現在育てているけれどうまくいかないことがあるという方は、その植物の性質や特徴をご存知ないためつまづいている場合も多いです。そんな育て方の役にも立つ基本情報や特徴・開花時期や花言葉から御覧ください。
プリムラの基本情報
科・属 | サクラソウ科サクラソウ属 |
原産地 | 中国やヨーロッパ |
英語名/学名 | Primrose/Primula |
育て方難易度 | 簡単 |
プリムラの特徴
プリムラは日本名を西洋さくらそうといいます。ジュリアンなどは花は大きいですが形をよく見るとサクラソウそのままで、納得いく名前なのではないでしょうか。花色は白から紫・黄色・ピンク・青や赤と豊富なだけでなくストライプ入りなどの珍しいものと多彩です。
葉の形にも特徴があるプリムラ
花の大きさは品種によって大きな違いがありますが、小さなものでは1センチ強から大きなものとなると10センチ近くまでなります。葉はちりめん状のものが放射状に地表近くに広がっていくのも特徴的です。
プリムラの開花時期
花の咲く植物の育て方で気にしたいのが、いつ花が咲くかですね。プリムラの開花時期についてもご紹介します。プリムラは秋になると開花鉢が出回りはじめるのですが、実際に自然環境で開花するのは11月から翌年の4月くらいまでの間です。
寄せ植えに使用したり花壇を1年中花で飾るという植物の育て方をしたい方は、特に花の咲いている時期に留意する必要があります。
プリムラの花言葉は「青春の恋」
プリムラは品種によってそれぞれ花言葉が付けられていますが、プリムラ全体の花言葉は青春の恋と青春のはじまりと悲しみのふたつです。これはプリムラの開花時期に関係した由来であるといわれています。
プリムラは寒い時期から春にかけて花を咲かせるのですが、夏(大人)を前にして開花時期が終わってしまうことから青春と花をすり合わせてイメージ・花言葉を付けられたりしたものです。
種類別・色別とたくさんの花言葉があるプリムラ
さきほど種類別に花言葉が付けられているといいましたが、プリムラは園芸店でよく見かける有名なものだけでも4つほど種類があります。それ以外の品種の花言葉もあったりさらに色別で花言葉も付けられているので、プレゼントや自分のイメージフラワーとして非常に使いやすい植物ですね。
用土や水やりの仕方は?プリムラの育て方基本
プリムラの基本情報や特徴・花言葉をご覧いただいたあとは早速育て方をご紹介しましょう。プリムラは秋から冬・春まで長いあいだ咲きますが寒さにも強いためそれほど育て方は難しくありません。
プリムラ育て方:日当たり
育て方で最初に気をつけたいのがその植物の好む日当たりです。プリムラ花を次々と咲かせるため、栄養をたくさん必要とします。また葉や花芽が株の下の方に密集するため風通しもよくないと病気や害虫被害が心配です。
上手な育て方のコツは日当たりをよくすること
プリムラの植木鉢は冬の花という時期的な問題で室内でも栽培されることが多いですが、日当たりの悪い場所に置くと花芽が付かない・葉が黄色く変色して枯れるなどの問題が起こります。
育て方ポイントとして室内でもできるだけ明るい場所に置き、葉色が悪くなってきたら日中の温かいうちだけでも屋外の日当たりのよい場所に出してあげるのがおすすめです!
プリムラ育て方:植え付け植え替え
数があまり多くない冬の花として寄せ植えにも使われることの多いプリムラ。植え付けや植え替えには少しだけ育て方のコツが必要です。プリムラはたくさん花こそ咲かせ続けてくれますが株の大きさは最初から最後まであまり変わりません。
特に寄せ植えという育て方をするときには、ほかの植物との株間を開けすぎないように注意しましょう。プリムラの周りだけ土が見えていてかっこ悪いなどということが起こります。
上手な育て方のコツは深植えにしないこと!
植え付けや植え替えの時期は開花前の9月頃が適期です。先程も申し上げたように株元に葉や茎が密集しますので根元が湿ってしまわないよう水はけを良くしてあげるのがコツ。
鉢やポットから出したら周りの土は株元よりも1センチほど低くすると上手くいきます。わかりやすく説明すると鉢の縁より1センチほど下にプリムラの根鉢の上が来て(ウォータースペース)、そこよりさらに下(鉢の縁から2センチ下)まで土を入れてください。
プリムラ育て方:病気と害虫
植物の育て方で心配なのは病気と害虫ですね。プリムラの育て方で注意するのは過湿と風通しの悪さで発生する灰色かび病と春から出てくるアブラムシ被害です。
灰色かび病は葉にあらわれる病気でひとめ見ただけで他とはちがってかびが生えているとわかる見た目になり、光合成を阻害します。アブラムシは冬場は心配ないのですが暖かくなると出てきますので、見つけ次第捕殺するかオルトランを株元に散布して防ぎましょう。
上手な育て方のコツは病気や害虫に負けない健康な株づくり
冬の間は病気に気をつけ春になったら害虫被害に注意します。どちらも正しいお世話をすることで株を健康にし被害を最小限に抑えることができるでしょう。
水やりのしすぎや風通しと日当たりのよい置き場所を選んであげるのがよい育て方です。
プリムラ育て方:水やりと肥料
育て方は冬からですので花が咲いているうちにも水やりは控えめにします。春から夏越しをして秋までは土が乾いたら水をあげるの方法でよいですが、プリムラは土が乾いてから3日ほどしてから水をあげるくらいがちょうどよい育て方。
特に室内で管理している場合は置き場所や暖房器具のありなしで土の乾燥具合も変わってきますので、実際自分が育てている鉢の土を観察して判断をしてください。
上手な育て方のコツは開花時期の定期的な肥料あげ
肥料あげの方法はプリムラの中でも2種類に分けられます。ひとつがジュリアンやポリアンサ・ジェシカに共通する春と秋にあげるタイプ。もうひとつがマイコデスでこちらは春と夏には一切与えず秋・冬のみにあげます。
どちらのタイプも固形の緩効性肥料か即効性のある液体肥料、どちらでも肥料の種類は選びません。あげるタイミングは肥料の種類に依存しますのでパッケージを参考に適した間隔であげます。
プリムラ育て方:開花時期のお手入れ
花が次々と咲いてきて花数も多いプリムラでは開花時期には肥料あげのほかにもやってほしい育て方があります。それは花がら摘みというお手入れで、終わった花(花がら)を取り除くことで病気を防いだり養分を新しいつぼみに集中させるという意味も含む育て方です。
やり方はどの種類のプリムラでも共通で花が終わって見栄えが悪くなったものを花茎の根元までたどり付け根から剪定してしまいます。
上手な育て方のコツは清潔な剪定ハサミを使うこと
爪で手折る派の方もいるでしょうが、プリムラの花がら摘みは清潔な剪定バサミを使うのがおすすめです。花数が多いので剪定はこまめにおこなう必要があります。
ほかの花や植物からの病気の伝染を防ぐためにも、必ず消毒した清潔なハサミを使用してこまめに花がら摘みをしてください。
時期別のプリムラ育て方!各季節の管理方法
小学生の頃に理科の学習で育てることが多いのは、春まきで夏に咲く育てやすい植物です。それと比べるとプリムラは冬から春に咲く宿根草で夏越しや冬の間のお世話も必要という育て方という違いに注意してください。慣れていない方も多いこのような冬に咲く花の育て方例を解説します。
プリムラの育て方!夏越しについて
プリムラは宿根草なので夏越しを上手にすることで次のシーズンも花を楽しめます。夏は日差しも明るく植物にとってはよい季節と思われるでしょうが、それは少し違います。
過酷な日本の夏の高温・多湿な状況はほとんどの植物が苦手とする季節。特に秋から翌年春までが成長期であるプリムラではこの時期はお休みをする時期なので、肥料は与えず水やりも控えめにして置き場所も日なたを避け半日陰程度で育てます。
プリムラの冬場の管理方法
プリムラは夏には弱いですが寒さには強い植物です。霜がおりるような環境でなければ屋外に鉢を置いておいても大丈夫ですが、霜の心配がある地域であればひさしの下に移動する・夜間は室内であまり気温の変化が激しくない場所(暖房が効いているリビングよりも明るい玄関など)に入れます。
冬は開花時期ですので水やりは通常通り、肥料も必要とする時期ですので定期的に必要です。
育て方も簡単!人気のプリムラ4選
プリムラは個性的な花が多い園芸品種としても知られています。プリムラというと開花済みのポリアンサスの鉢植えの流通が多く目立って見られます。
しかし気をつけて探してみてみると、バラのような花が咲くもの・とても小さな花をたくさん付けたりほかのプリムラにはない銅葉の品種などバリエーションが豊富な植物です。
1.プリムラジュリアン
プリムラの中でジュリアンはいろいろな咲き方が楽しめる品種です。特にほかのプリムラの仲間には見られないバラの花のように花びらが巻いたものや花びらの先にフリルがかかったものが、ほかのプリムラにはない個性的な魅力を見せてくれる種類として人気が高いものとなっています。
2.プリムラポリアンサス
プリムラらしく大きな花弁が中心から放射状に開くよく見かける種類のひとつなのがプリムラ・ポリアンサスです。この次にご紹介するマイコデスが小花のプリムラの代表であるとすれば、ポリアンサスは大輪のプリムラを代表する花といえますね。
たくさん育てても楽しいですが、鉢植えをひとつだけ育てたいという方にも1株でも見栄えよくおすすめな種類です。
3.プリムラマラコイデス
プリムラの中で花が小さく、たくさん咲く特徴を持っているのがプリムラマイコデスという種類です。
プリムラは基本的には丈夫で栽培も簡単なものが多いですが、特にプリムラマイコデスは種まきから育てることが容易。ガーデニングコスパも安くすみ、花壇をカラフルに飾ったりたくさん鉢植えを作って並べてみたりと多くの花が必要なケースで人気の花です。
4.プリムラジェシカ
珍しいプリムラのひとつの種類にジェシカがあります。プリムラジェシカはその葉が銅葉(銅のように赤みがかかった茶色系)であるところが大きな特徴です!
また全般に茎が長く立ち花色は画像のようなクリーム色の他に白やピンク・それらが1つの花に混じった混色なども見られます。寄せ植えに変わった葉色と背の高い花が欲しい場合に使われる花です。
まとめ:プリムラの育て方と注意点
プリムラの育て方は開花時期と夏越しがポイント
育て方に注意をすれば開花鉢を購入した年だけでなくその翌年もかれんな花を見せてくれるプリムラ。ポイントはプリムラが苦手とする夏の育て方とこまめな花がら摘みというお手入れです。
肥料やりはマイコデスはほかのプリムラの種類とはあげ方が変わりますので気をつけますが、ほかは基本的にプリムラの育て方は共通でよいでしょう。
花の育て方が気になる方はこちらもチェック
今回は育て方も簡単でかわいらしい花が長く咲くプリムラの育て方や人気の種類・時期ごとの管理方法のコツなどを解説してきました。暮らしーのではこのほかにも人気の花の育て方解説記事をご用意しています。合わせてこちらもぜひご覧くださいね!

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出典:https://photo-ac.com/