ジャスミンについて
日本人にも昔から人気が高いジャスミンですが、植物の分類としてはモクセイ科ソケイ属のつる性植物を総称した名前です。一般的にジャスミンと呼ばれているのは主に茉莉花やハゴロモジャスミンなど香りのよい花を咲かせる種類の総称になります。
カロライナジャスミンなどジャスミンが付いた名前で流通している植物がありますが、花の形や香りが似ているために名付けられただけでジャスミンとは別の植物です。
ジャスミンの詳細情報
ジャスミンはモクセイ科ソケイ属に分類される植物の総称で、同じジャスミンでもさまざまな種類の花があります。ジャスミンのペルシャ語で神からの贈りものという意味を持つYasminという言葉が語源です。
原産地は熱帯性や温帯性の地域がなので、日当たりがよい生育環境で栽培することが育て方の基本になります。以下にジャスミンの詳細情報について整理するので参考にしてください。
ジャスミンの情報 | |
園芸分類 | 草花 |
草丈 | 1~3m |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 弱い |
耐陰性 | 普通 |
花色 | 白など |
ジャスミンティーの歴史
ジャスミンと聞いてジャスミンティーを思い浮かべる人は多いと思いますが、数多いジャスミンの種類の中でジャスミン茶に使われるのは数種類だけになります。
約200年前の中国で皇帝に献上するお茶が長時間の運搬で香りが落ちるため香り付けとして使われたのが始まりとの説が定説です。昔はジャスミンを不老不死の薬として信じられていた時代があります。
ジャスミンの育て方
鑑賞用としても人気の高いジャスミンですが最近は自分で育てる人も多いので、初心者の人でも失敗しない育て方について詳しく紹介します。注意点を守って大切に生育して、美しい花を咲かせましょう。
ジャスミンの育て方①重要なのは日差し
ジャスミンの育て方として1番目に大切な項目として、まずは栽培する環境を整えること言えます。ジャスミンは南国が原産の植物で耐寒性に劣るため、栽培する環境としては日当たりがよくて風通しのよいところに置くことが育て方のポイントです。
日当たりがよい環境が適しているものの真夏の直射日光は避けることが大切なので、季節によって置き場所を変えるなど栽培に工夫をしましょう。明るい日陰なら枯れずに育ちますが、花付きをよくする育て方は日当たりがよい環境が大切と言えます。
ジャスミンの育て方②用土に適した土
ジャスミンの育て方として2番目に大切な項目が用土の種類で、ジャスミンの栽培に適した土は水はけのよい土となります。赤玉土に腐葉土を6:4で混合して用土を作るか、ガーデニング店で売られている培養土を使用すると簡単です。
育て方のポイントとしては他の植物を植えていた用土を使い回さず、新しい土を準備する点になります。地植えの場合は、土といっしょに腐葉土や肥料、堆肥などを混ぜ込んで2~3週間置いてから植え付けましょう。
ジャスミンの育て方③水やりの頻度と量について
ジャスミンの育て方として3番目に大切な項目が水やりの方法です。失敗しないジャスミンの育て方として、水やりは土が乾いたら水をたっぷりと与える方法になります。土が乾燥しにくい冬場は水やりの頻度を下げて構いません。
鉢植えの場合は鉢底皿に水が溜まると根腐れの原因となるので、たっぷりの水やりした後は皿に残った水をその都度捨てましょう。育て方のチェックは、茎や葉が垂れ下がってきたら水が不足している証拠と覚えてください。
ジャスミンの育て方④肥料の与え方
ジャスミンの育て方として4番目に大切な項目が肥料の与え方になります。基本的には2~3月に与える寒肥で、リン酸とカリなどで構成されたハーブ専用の肥料が手軽です。
失敗しない育て方として寒肥として油粕などの有機化学肥料を上手に活用することをおすすめします。その他に開花後の5~6月頃にも寒肥と同様の肥料を与えることで、更なる生長を促すことができますが、固形の肥料を根元に蒔くと肥料焼けを起こすので注意しましょう。
ジャスミンの植え付けと増やし方
ここからはジャスミンの育て方の中でも、植え付けや剪定、増やし方について詳しく説明します。基本的な育て方を学んだうえで、毎年花を楽しんだり増やしたりしてガーデニングの幅を広げましょう。
ジャスミンの植え付けのポイント
ジャスミンの育て方として5番目に大切な項目が、根がとても重要だという点です。植え付けと植え替えをするときはジャスミンの苗を必ずポットから取り出して、土を崩さないように注意して植え付けることが上手な育て方と言えます。
植え付けや植え替えのときに根を傷つけることが枯れる原因です。植え付けを行なうのに適した季節は、3月下旬~4月あるいは9月下旬~10月頃と覚えておきましょう。
鉢植えする場合の注意点
鉢植えでジャスミンを育てる場合の育て方は、まず鉢の底に小石や軽石を敷いて鉢の土が漏れないようにしておきます。続いて用土を鉢の8分目あたりまで入れて真ん中に穴を開けてから、根に土が付いたままの状態で苗を植える手順です。
穴の大きさはあまり小さくせず余裕をもって開けておくと、植え付けによって大事な根を傷つけなくて済みます。苗を植えたら根元まで土でしっかり覆っておくことが栽培のコツです。
地植えするときの注意点
地植えでジャスミンを育てる場合に注意する点は水はけです。土を水はけが良い土にするだけではなく、傾斜の付いた場所に植え付けることがよい環境作りにつながります。
傾斜地に植えたら周りに溝を作って水はけをよくすることが大切です。地植えの場合は夏の厳しい日当たりを避けて、葉焼けしないように半日は日陰になる場所を選んで植え付けや植え替えをします。
ジャスミンの育て方で剪定は重要
ジャスミンの育て方として6番目に大切なのが剪定と言え、ジャスミンの生育を早めるために剪定は毎年行うことが大切です。剪定のタイミングは花が終わってから10月までの期間がおすすめで、花芽を付ける晩秋から冬にかけての時期は避けましょう。
花が枯れた後に脇から出ている部分を2/3程度切ればよく、半分までなら切っても枯れることはありません。
失敗しない育て方のポイント
ジャスミンの育て方を整理すると、春から秋の期間は一日中日当たりのよい場所で栽培することと、そして真夏の日差しは避けて直射日光が当たらないように移動させることです。6~7月の梅雨の季節には水が多すぎて枯れることがあるため栽培するときは注意しましょう。
鉢植えであれば雨除けをし、地植えの場合はマルチなどで水はけを高める工夫をして環境を整えます。10月以降の冬場は室内にいれて寒さから守ることも育て方のポイントです。
ジャスミンの花の収穫と増やし方
ジャスミンの育て方に続いて、ここからは花を収穫してジャスミンティーに使用する方法や苗の増やし方について詳しく解説します。注意点もしっかりチェックして、ジャスミンを大切に長く楽しむためのポイントを確認しましょう。
ジャスミンの花の収穫
ジャスミンの花を収穫してジャスミンティーとして利用するためには注意すべき点があります。ただしイエロージャスミンとカロライナジャスミンについては毒性が強いため収穫しないように注意が必要です。
毒性がある種類のジャスミンを間違えて飲んでしまうと、体に悪影響を及ぼす恐れがあります。事前にジャスミンティーとして使用できる種類かどうかチェックしましょう。
ジャスミンの増やし方
他の植物と違ってジャスミンの増やし方は初心者には難しいようです。増やし方などの詳細なことまで解明されていない部分が多い不思議な植物なので、通常はジャスミンは挿し木で増やします。
専門家が挿し木で増やした苗木をガーデニングショップで購入できるので、ジャスミンの育て方に自信がない場合は苗木を購入して育てましょう。
挿し木で増やす方法
ジャスミンを挿し木により増やす場合は、開花後の8月頃から10月になる前の期間に十分成長した枝を選んで枝の先から数節ほどに短くします。1時間程度水に浸してから新しい用土に挿して、十分な水をあげてください。
挿し木から出た根がしっかりと張るまでは日当たりが強くない明るい日陰に置いて
育てます。育て方は適度に水やりをしながら土が乾かないことが大切です。
ジャスミンの主な種類
ジャスミンは同じ属の中に約200種類あると言われており、知れば知るほど奥の深い植物です。ソケイなどの馴染みのある種類からあまり聞いたことがない種類まで数多くあります、主な種類をピックアップして特徴を詳しく紹介します。
①ソケイの特徴
ソケイはコモンジャスミンの別名があり原産地は中央アジアの落葉性ツル植物に分類される種類です。場合によっては900cmまで成長する長い茎が特徴で、アーチや構造物に這わせて育てるのが一般的と言えます。
ピンクの蕾から純白かクリーム色の花を咲かせ、非常に香りがよい花を穂状に咲かせるのが特徴です。7~10月の開花時期には株を覆うほどに多くの花が咲き乱れるジャスミンの種類になります。
②ハゴロモジャスミンの特徴
中国が原産地のハゴロモジャスミンは、分類としては常緑ツル植物に属する種類です。茎は600cmまで伸びることがあり、鉢植えでアーチや構造物に這わせて育てる場合に使われます。
葉は卵型で花はピンクの蕾から純白の香りがよい花を穂状に咲かせますが、他のジャスミンよりも生育が早くソケイよりも更に矮性があり寒さに弱いのが特徴です。夏の暑さには強いのですが、寒さに弱いので越冬させる場合は育て方に気をつけて慎重に栽培する必要があります。
③アラビアンジャスミンの特徴
アラビアンジャスミンは、別名マツリカやサンバックジャスミンと呼ばれるインド亜大陸と東南アジア原産のツル植物です。一般的なジャスミンに比べると生育が早くふんわりとした白い花を咲かせますが、強烈な香りから夏の香りの女王と呼ばれます。
アラビアンジャスミンの育て方として寒さに弱いため屋外での越冬は難しく、日当たりがよい場所に植え替えたり鉢植えとして室内で育てるのがよいでしょう。収穫した花弁と茶葉を袋の中で数日保管し、ジャスミンティーとして楽しめます。
④ケソケイの特徴
ケソケイは別名スタージャスミンとも呼ばれる東南アジア原産の常緑ツル植物です。茎の長さは300cmまで成長し、3cmほどの直径の純白の花を半球状に咲かせます。
葉色は緑色で葉形は卵型で、開花時期は晩春から初夏にかけです。ケソケイの育て方は夏の暑さにはめっぽう強く寒さが苦手なため、霜に当たって枯れないように越冬させる場合は鉢植えにして室内で生育する必要があります。
ジャスミンの育て方:まとめ
ジャスミンの育て方を詳しく整理しましたが、日当たりなどの生育環境を整えて上手に植え替えたり鉢植えにしたりすれば長く花を楽しめます。育て方の各項目を参考にしていろいろな種類のジャスミンを育ててガーデニングをエンジョイしましょう。
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