はじめに
観葉植物とは?言葉の意味どおりに捉えると間違えやすい
部屋のインテリアグリーンとして観賞用に飾る人も多い観葉植物。草花を育てるのが得意か苦手かに限らず、一度は買ってみたり育ててみたという方も多い植物です。
しかしこの観葉植物とはどのような植物をさす言葉なのか?と聞かれたらとっさに答えられない人も多いのではないでしょうか。観葉植物とはその言葉の意味だけでは計り知れない定義が存在します。
観葉植物という言葉の意味とは?人気の育てやすい種類もご紹介!
それでは本当の観葉植物の定義、言葉の意味とはどのようなものなのでしょうか。今回は人気の観葉植物の解説とこの植物が持ついろいろな意味、人気の観葉植物が多い地域や原産地を解説します。
後半では実際に観葉植物を育ててみたいとお考えの方におすすめの、初心者でも失敗しづらい育てやすい種類もご覧ください!
観葉植物の定義や原産地を解説!
観葉植物と呼ばれる植物にはある共通点が多く見られます。それは植物が生育しやすい地域・原産地に顕著に現れるものです。
観葉植物の特徴ともいえる自生地域は、育て方にも影響するので実際にお世話するときにも役立ちます。まずは観葉植物とはという基本から解説していきましょう。
意外?観葉植物の原産地は偏っている
日本で売られているものに限らず、観葉植物として扱われる植物のほとんどが熱帯地域に自生するものです。しかしこれはその地域に限られたものだけではなく、日本やアジアにも自生する亜熱帯植物でも観葉植物に分類されているものも見られます。
観葉植物とは観賞用の植物全般をさす言葉
観葉植物とは漢字のままなら葉を観る植物。ここに落とし穴があります。実際の観葉植物は葉だけでなく花や茎・枝ぶりなど広義に見て楽しむ用の植物をさすので注意してください。サボテンや多肉植物・エアープランツ・食虫植物などがそのよい例えとなるでしょう。
観葉植物の定義は個性的であるということ
たくさんある植物の品種の中から特に鑑賞用に特化したものが観葉植物と言い換えることが出来ます。ですから観葉植物とは他の植物とは変わったおもしろい姿をしていて、見る人を楽しませてくれるのが観葉植物の定義となるでしょう。
観葉植物を歴史的観点で解説
もっと深く観葉植物とはどんなものかを知るには、観葉植物の歴史に注目してみるとよいですよ。なぜ人は観葉植物を飾るようになったのか、人の歴史とともに変わるもとめられていた植物たちをご紹介します。
観葉植物とは1.その歴史的生い立ち
庭のグリーンは繁栄や長寿のシンボルとして一種のステータスであった
人は古くから植物を愛しそれぞれに意味を持たせて生活を豊かにしてきました。神話の世界の勝利者には月桂樹の冠をかぶせ、オリーブの木には平和と勝利を運ぶと考えられていたのがその例です。
枯れることなく1年中緑をたたえる今の観葉植物とは、人がのぞみあこがれる永遠に変わることない若さや活力の象徴として扱われていました。しかしこの時代はまだ今のような室内栽培ではなく庭に植えるという育て方であったのです。
観葉植物とは2.産業革命と観葉植物の関係性
ヴィクトリアのシダぐるいという言葉を聞いたことがあるでしょうか。産業革命も円熟期に入りガラスの製造がさかんに行われるようになった時代には、透明度が高く日光が降り注ぎ温かい常夏の室内でたくさんのグリーンを育てるのが流行しました。
ガラスの使用が楽になり温室が作られ観葉植物ブームが来る!
その中でも特にイギリスにおいてはシダ植物が爆発的な人気をほこっており、みなこぞってシダを栽培したのです。またこの時代にはシダだけでなく観葉植物の種類が温室により爆発的に増えたともいわれます。
最先端のガラスをふんだんに使った大規模な珍しい観葉植物用の温室建設はまさに力と富のアピールでありました。
観葉植物とは3.工業の発展と観葉植物の人気
公害による空気汚染のため見直された観葉植物たち
ヴィクトリア朝と呼ばれる時代のイギリスでは産業革命で公害汚染に悩まされたという歴史もあります。それまで権力の象徴であった植物が一転して実用性を持った時代でもありました。
もちろん単純に植物栽培を楽しみ大切にしていたのは変わりありませんが、観賞用だけでなく空気を綺麗にしてくれる植物がもてはやされたのもこの時代の特徴です。
あのシャーロック・ホームズも愛した観葉植物たち
これはフィクションですがコナン・ドイルが描いた有名な推理小説のシャーロック・ホームズシリーズの中でもホームズが観葉植物を非常に大切にしていた描写があります。
コナン・ドイルはホームズの物語を描くにあたって当時のイギリスの様子を細かく物語に落とし込んでいました。その中に大切な鉢植えを持ち出そうとされて慌てて止めるホームズとハドソン婦人の会話のシーンもあります。
観葉植物とは4.近年の住居の形と観葉植物
集合住宅住まいで庭が減ったことと観葉植物の増加の関係性
それから時代は進み近代になると人と植物の関わり合いとは住宅様式の変化にともない、屋外から室内栽培へと変化してきました。都市部に人が集中するようになりマンションやアパートなど集合住宅で暮らす人が増えたからです。
それまでは庭で草花や木を育てていた人でも、室内で面白い姿の小さな鉢植えの植物を育てるようになりました。
面白い観葉植物を紹介
観葉植物とは古い時代から西洋を中心に繰り返されてきた植物栽培ブームで進化したといわれています。例えばお金のある人はプラントハンターと呼ばれる職業の人間を雇い、まだ未開の地で珍しい植物を集めさせるということもおこなわれました。
面白い観葉植物とは1.食虫植物
食虫植物とは小さな昆虫をにおいで誘い食べてしまうという普通の植物とはまったく違った栄養のとり方をもする変わった植物のこと。ハエトリグサやモウセンゴケなどは日本のホームセンターでも時々見かけることがあるくらい実は密かに人気のある観葉植物です。
面白い観葉植物とは2.サボテンなど多肉植物
観葉植物とは木であるというイメージがある人が多いかも知れませんが、サボテンなどの多肉植物も室内栽培に適している観葉植物に入ります。これらの特徴とは水やりの頻度が低く、乾燥した環境でも成長をして室内栽培をすることができるため人気があるものです。
面白い観葉植物とは3.紅葉も観葉植物
観葉植物とは熱帯地域の植物が多いとご紹介しましたが、一部には日本の紅葉などもその仲間として扱われることもあります。そのほかにも笹・シュロ・オモトなども観葉植物扱いされる例も見逃せません。
育てやすいおすすめの観葉植物とは!
最後になりますが初心者の方でも育てやすい人気の観葉植物をご紹介します。非常に種類が多く品種ごとに強い特徴がある植物が多いですが、意外とどれも育て方は素直で簡単。
丈夫なものが多いので、今まで植物栽培は枯らしてしまうことが多かったという初心者の方でも、ぜひひと鉢育ててみていただきたいものばかりです。
おすすめ観葉植物1.
マイナスイオンを発する植物サンスベリア
サンスベリア
空気を綺麗にし滝や森林などに多く発生するマイナスイオンまで出してくれると室内に置く鉢植えの観葉植物として人気があるのがサンスベリアです。
斑入りのものが多く葉は硬く先が尖っている形をしており、葉の長さは写真のような長いもののほかもっと短く丸みを帯びたものも見られます。乾燥に強く水やりを少しくらい忘れていても枯れにくいため、水やりを忘れがちな方や出張など家を開けることがある方でも育てやすいです。
おすすめ観葉植物2.
小さな葉がかわいらしい平和の象徴オリーブ
オリーブ 鉢植え
露地植えでは大きな木に成長するオリーブも鉢植えで管理すれば室内でも育てることができます。また鉢植えをベランダなど屋外で育てる場合でも、日本の厳しい冬でも枯れません。
また水やりもそれほど頻繁に必要にしないため初心者の方でも育てやすいことで知られています。西洋ではオリーブは平和の象徴という意味があり、家に植える方も多い植物として有名です。
おすすめ観葉植物3.
おしゃれなグリーンインテリアにおすすめのテーブルヤシ
テーブルヤシ
エキゾチックなテーブルヤシは少し変わり種のグリーンが欲しい方やアジアンインテリアがお好きな方におすすめの観葉植物です。育て方のポイントは葉が落ちてしまうため水切れに注意すること。
それさえきちんとお世話できればあとは気にするところがなく丈夫な植物です。そのうえ半日陰程度の場所が生育に適しているため、室内におきっぱなしでも育ってくれるので日に当てるという手間がかかりません。
おすすめ観葉植物4.
観葉植物初心者でも簡単に育つポトス
ポトス
ポトスにはいくつか品種があり緑の葉のもの・斑入り・つる性・立木性と好みで選べる観葉植物です。またとても丈夫な植物ですので室内の日陰のような場所でも枯れることなく、水やりも多少は忘れてもすぐに絶えてしまうようなことはありません。
ただし斑入り種は日陰よりも日に当ててあげた方がきれいな斑が入るので、室内でも日当たりのよいところに置くのがおすすめです!
おすすめ観葉植物5.
花も楽しめる観葉植物スパティフィラム
スパティフィラム
熱帯地域の映像などでよく見かけるアンセリウム・カラーなどの似た花の付く植物。こちらはスパティフィラムで白色の袍の形がすらっとまっすぐ上に伸びていくのが見分け方でありスパティフィラムの大きな特徴です。
熱帯の植物なので寒いところは苦手です。暖かな部屋で管理することで枯れることはありませんが、日に当たらない状態だと花が咲きにくい傾向にあります。温かい日中は時々屋外に出して日光浴させてあげるとよいですよ。
まとめ
観葉植物とは葉だけでなく楽しめる植物だった!
観賞用に主に室内で栽培される観葉植物とはどのようなものをさす言葉なのか。その意味や歴史・人気の品種を解説・ご紹介してきました。植物は古くから人と深い関わりがあり、人とともに時には癒やしを時には力の象徴とされてきました。
空気を綺麗にしてくれるものとして人間を助けてくれるアイテムでもありますね。観葉植物とは遠くにあって時々見に行くというものでなく、鉢植えなど身近に置くことができる私達に近い存在です。
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出典:https://photo-ac.com/