フィカスバーガンディとは?
フィカスバーガンディは、バーカンディ(褐色がかった深い赤)色の新芽が、成長すると黒色の葉っぱに変わっていくのが特徴のとてもおしゃれな観葉植物です。”フィカス”とはゴムの木のことで、葉が黒くなる特徴から「クロゴム」とも呼ばれています。
インドや東南アジアが原産国なので、日光が好きで暑さに強く寒さに弱い木です。冬の寒さに気をつければ、春から秋にかけて日本でも屋外で管理することができ、初心者でも手軽に育てられる観葉植物として人気があります。
フィカスバーガンディの特徴
フィカスバーガンディのデータ
属性 | クワ科フィカス属 |
原産国 | インド北東部、マレー半島 |
耐暑性 | あり |
耐寒性 | なし(5度以上) |
耐陰性 | あり |
フィカスバーガンディは、フィカスロブスターと同じようンジデコラゴムノキの枝変わり品種で、インドゴムノキの園芸品種の1つです。
また、フィカス属の特徴として花の咲き方は、一般的な花のような咲き方をせずに、いちじくのように花嚢と呼ばれる実のようなものの内側に咲いて表面から見えません。実はいちじくもフィカス属に属してます。
フィカスバーガンディの花言葉
フィカスバーガンディなどのゴムの木の花言葉は「永遠の幸福」「永久の幸せ」です。ゴムの木が丈夫で強いことに由来しています。インドにおいて、ゴムの木は神聖な木として扱われていて、愛する人への贈り物として使われている観葉植物です。
フィカスバーガンディの風水
風水でゴムの木は「陽の氣」を持っていて、運気アップの観葉植物とされています。人鉢置くだけで穏やかな気に変え、住んでいる人を明るくさせるでしょう。運気を取り込む玄関、気がたまるキッチン付近に置くとよいです。
また、フィカスバーガンディの葉っぱが丸いという特徴から、葉がお金やお金を包み手のひらのように見えるこということで、金運アップの観葉植物とも言われています。
フィカスバーガンディの育て方
フィカスバーガンディは初心者でも簡単に育てやすいですが、特徴的な綺麗な葉色を保つにはお手入れが欠かせません。フィカスバーガンディの育て方をわかりやすくご説明します。
植え付け時期・用土
生育期の5月から8月の間の暖かい時期が植え付け時期です。用意する用土は水はけの良い、赤玉土小粒7:腐葉土3を配合したものが適しています。もちろん観葉植物用用土を使用してもよいですが、赤玉土や鹿沼土を生育や環境によって混ぜましょう。
フィカスバーガンディを室内管理する時に、腐葉土のにおいやコバエが気になるのならば、鉢土の表面に鹿沼土や赤玉土、化粧砂などの無機質の土でおおうと防げます。
植え替え時期は?
フィカスバーガンディの株はどんどん大きくなり、根も張るので1~2年に一度植え替えます。時期は植え付けと同じ、生育期の暖かい時期が植え替え時期です。株より一回り大きな鉢を用意し、鉢底石を底に入れ、その上に用土を鉢の1/2~1/3入れます。
フィカスバーガンディの株を鉢から抜き、根鉢を1/3ぐらい落として、傷んだ根を整理して切り落とします。その後、植え替える鉢に株が斜めにならないように入れて、鉢のふちから2~3cm下まで用土をかけ、しっかりと水やりをします。
フィカスバーガンディの屋外での管理・育て方
春から秋にかけての管理・育て方
春から秋にかけては、日光の当たる屋外でも管理できます。日当たりは好きですが、真夏の35度を超えるような日には、室内に入れるか日陰に移動させましょう。その上、夏の炎天下では葉焼けしないように30~50%の遮光が必要です。
遮光ネットや寒冷紗を使用すると直射日光からかんたんに遮光できます。ホームセンターや100均でも安価で購入することができるので、フィカスバーガンディの葉っぱの色をきれいに保つために用意しておきましょう。
冬の管理・育て方
フィカスバーガンディは、冬場寒くなると休眠期に入ります。耐寒性はあまり強くないので、5度以下になると室内に入れましょう。室内でも日当たりの良い場所に置きます。エアコンの風に弱いので、風が当たらない場所を選ぶほうがいいです。
冬の休眠期には、他の観葉植物と同じで大きくなったりしませんが、乾燥しすぎないように数日に一度の水やりと、葉のホコリ取りや葉水やりだけしましょう。
フィカスバーガンディの屋内での管理・育て方
フィカスバーガンディには耐陰性があるので、1年中屋内管理できます。その場合、窓際の日当たりの良い場所に置きましょう。屋内と言っても真夏の直射日光はきついので、葉焼けしないようにレースカーテンを引いて遮光してください。
フィカスバーガンディの管理方法
フィカスバーガンディの水やり
春から秋の生育期には、表土が乾いたら鉢の下から水が流れるぐらいたっぷり水やりをします。下に受け皿をしているのならば、少し時間をおいて溜まった水を捨てましょう。根腐れの原因になるからです。
冬場の休眠期には、表土が乾いてから2~3日後、温かい午前中に軽く水やりをしましょう。乾燥させることでフィカスバーガンディの樹液の濃度を上げ、耐寒性を高めるのです。ただし、乾燥させすぎると葉が落ちるので、その時は水やり回数を増やしてください。
フィカスバーガンディに葉水を与える
水やりのしすぎは根腐れの原因になりますが、鉢に水やりするのではなく葉水を1日1回与えましょう。そうすることで、乾燥を防ぎます。また、フィカスバーガンディは葉っぱに厚みがあり、ほこりがたまりやすい特徴があります。
なので、葉水の代わりに濡れた布で拭き取ってやるといいでしょう。葉っぱもきれいになり、乾燥も防げます。
フィカスバーガンディの肥料のやり方
春から秋の生育期には、定期的に置き肥として緩効性化成肥料を与えます。有機肥料ではコバエがわく原因となるので、特に室内管理では化成肥料がおすすめです。水やり代わりに10日に1回液体肥料に置き換えてまくのも効果的でしょう。
他の観葉植物と同じく、フィカスバーガンディには冬場には休眠するので、肥料をやる必要ありません。
フィカスバーガンディの剪定
春から秋の生育期ならば回復が早いので、その間に剪定します。全体のバランスを見ながら、枝先に数枚の葉っぱを残すように剪定しましょう。その時、成長点を潰さないように気をつけて、ぎりぎりを切らずに少し枝を残し気味に剪定します。
剪定した時、ゴムの木の特徴的な白い樹液が溢れることがあります。ゴムの木の樹液でかぶれる方も多いので、注意してください。皮膚の弱い方、ラテックスアレルギーの方は皮膚に直接触れないように手袋を着用するようにしましょう。
フィカスバーガンディの増やし方
フィカスバーガンディは、比較的容易に増やせます。挿し木、水挿し、取り木で増やすことができ、いずれも新芽がでる5~6月が適期です。それぞれの方法を簡単にご説明します。
フィカスバーガンディの挿し木での増やし方
フィカスバーガンディの葉を数枚残してて、10~15cmぐらい枝を切ります。葉を落とし、葉と葉の間で2~3本に切り分け、水揚げしやすいように切り口を水の中で斜めに切りましょう。
そして、発根促進剤入の水(真水でも可)に浸けて1~2時間水揚げさせます。その後、赤玉土など新しい清潔な土に挿し、風通しの良い日陰に置いて管理してください。その時、常に土が濡れているように水やりをしましょう。
フィカスバーガンディの水挿しによる増やし方
挿し木と同じように、フィカスバーガンディの挿し穂を用意します。1本の枝をいくつかに切り分けた後、水差し用に水を入れた容器に入れましょう。水が腐らないように管理し、根が出そうになければ、葉っぱを全部落としてしまいます。
その後はフィカスバーガンディの挿し穂を水に浸けておくだけです。だいたい2週間から1ヶ月で根っこが出てきます。少しでも発根すれば、土に植え替えましょう。
フィカスバーガンディの取り木による増やし方
取り木の方法
取り木とは、枝や幹の一部に傷をつけて、そこから根を出すことです。ゴムの木はどこでも取り木ができる特徴があるので、樹形を整える6~9月の選定時に行います。葉が残っている下の幹や枝に、そこの倍ぐらいの長さに1~2mの深さに切れ込みをいれます。
そのまま1周皮をはがし、木質部を露出させ、水で湿らせた水苔を団子状に包んでいきましょう。その上を蒸発しないようにビニールなどをかぶせ、日光が当たらないところで休ませます。
だいたい2ヶ月で発根
水苔が乾燥しないように、水苔部分に水やりをしましょう。だいたい2ヶ月で発根するので、発根を確認してから水苔をきれいにはがし、発根している部分の下で切り取り、植え替えます。土は植え替えの時と同じ配合です。
選定した枝で、水苔を巻きつけても同じように発根させることができます。植え付けた子株は1ヶ月までは日陰に、その後は日光のよく当たる場所で育て方通りに管理してください。親木も植え替え、選定すれば1年後には美しい枝ぶりに戻るでしょう。
フィカスバーガンディの注意が必要な病害虫は?
フィカスバーガンディは、病害虫には強いという特徴があります。かかる病気としては、多湿によるカビや細菌による「炭疽病」「斑点病」「褐斑病」などに注意してください。いずれも病変した部分を切り取り、病気にあった薬剤散布します。
害虫は、新芽につく「アブラムシ」「ハダニ」に注意しましょう。排泄物がすす病のもとになります。見つけたら殺虫剤をまきます。また「カイガラムシ」も増えるので、見つけたらすぐに歯ブラシ等で虫をこそげ落としましょう。
フィカスバーガンディの葉が枯れる原因と対処法は
フィカスバーガンディの枯れる原因は、大きく分けて根腐れ・日当たり・害虫の3点です。それぞれの原因と対処法についてご説明します。ちょっとしたコツでフィカスバーガンディの葉枯れを防ぐことができるでしょう。
日光は適切に当てる
フィカスバーガンディの葉が枯れる原因は日当たりです。耐陰性があっても、日当たりがよくないと葉っぱが枯れてきます。半日ぐらいは日光が当たる場所に置きましょう。特に午前中の日光に当てるのが大切です。
しかし、真夏の直射日光には弱く、葉焼けの原因になります。真夏は直射日光が当たりすぎないように、遮光をしっかりしてください。あと、春先から屋外に置く場合、徐々に慣らしていくことも大切です。当たりすぎても葉焼けしてしまうので注意しましょう。
水やりは様子をみながら
夏の暑い時期、特に屋外管理している場合、土の表面が乾いたらたっぷり水やりをしましょう。こまめにチェックして、水を切らさないように、時には葉にも水をやります。ただ、日中の暑い時間帯はあまり適さないので、朝晩の涼しい時にやりましょう。
冬の休眠期に入る11月頃からは、逆に水やりは控えめにしてください。休眠期に入ると元気がなくなってくるように見えるので、水切れしていると思い込み、やり過ぎてしまいます。やり過ぎると根腐れするので注意しましょう。
肥料は用量を守って
観葉植物の葉の色をよくしようと、肥料をどんどん与えると根腐れし、枯れる原因となります。肥料は用量を守って適量やりましょう。回数多めにまくのならば、規定量より薄めた液肥をやります。そして、休眠期には肥料はいりません。
また、葉っぱの色が黄色なる症状がでたならば、生育不良なのでチッソが多めの肥料をまいてください。また室内管理で葉がひょろひょろと細かったり色が悪い場合は、肥料よりも日当たり不足です。しっかり日光を当てましょう。
葉が落ちるのは根詰まりが原因
育て方を守り、水やり・日当たり・肥料などが適切なのに葉が落ちるのならば、根詰まりが原因かもしれません。しっかり育つと、植木鉢の中で根っこがぐるぐるまいていっぱいになり、うまく水や肥料をとれなくなります。
長く同じ鉢で育てているのならば、一度鉢からフィカスバーガンディを抜き出してみましょう。根っこがいっぱい張っていたら、根っこを整理して植え替えます。
害虫・病気もチェック
フィカスバーガンディを室内管理して屋外に出していなくても、知らない間に虫がついたり病気になったりしてしまいます。葉の大きな観葉植物に虫がついても気が付きにくいということもあるでしょう。
病気や害虫が少量付いているのに気が付かず、気づいたときには増えてしまって手に負えなくなり、フィカスバーガンディが枯れる可能性もあります。葉色が悪いときには特に、葉水をやる時に確認することがおすすめです。
フィカスバーガンディの葉色の変化を楽しもう
フィカスバーガンディの特徴や育て方を見てきました。特徴的な葉色をしているのに育て方も簡単なので、初めて観葉植物を育てる方にもおすすめできます。このフィカスバーガンディを育ててみませんか?一年通して特徴的な葉色の変化を楽しみましょう。
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