桜紅葉について知ろう!
桜紅葉の意味とは?
「桜紅葉」という言葉をご存知でしょうか?紅葉というのは、木々が落葉する前に葉っぱの色が赤や黄色に変わることを言います。木の品種や時期、エリアによって色付き方が変わるため、全国にはさまざまな紅葉の名所があるのです。
桜紅葉とは、名前の通り桜の木が紅葉することを指します。桜の木に紅葉のイメージがない方も多いかもしれませんが、桜も落葉樹のひとつなので紅葉するのです。春に開花する桜が紅葉することを、特別に「桜紅葉」と呼びます。
茜色のような独特な色味をする
桜紅葉は、茜色のような独特な色味が特徴的です。普通紅葉と聞くと、真っ赤や真っ黄色を思い浮かべる方が多いでしょう。しかしそういった色味になるのはもみじやイチョウの木で、桜は少し違った色に色付きます。
桜紅葉の色を茜色に例える人が多く、夕焼けのような落ち着いた色味に紅葉するのです。また、桜紅葉は葉っぱ1枚1枚が異なる色味になるので、1つの木々でさまざまなコントラストが楽しめます。少し変わったテイストの紅葉なので、紅葉に新鮮さを感じたい方におすすめです。
桜紅葉の季語としての意味
桜紅葉の基本的な意味についてお分かり頂けたかと思いますが、季語に関する意味も理解しておきましょう。季語とは和歌や俳句で主に用いられるキーワードで、その季節を表す言葉です。桜紅葉も立派な季語であり、昔から使われてきました。
桜紅葉を季語として使用する場合の季節は、10月が適当です。おおよその時期であるため、厳密に10月である必要はありません。しかし秋の季節を表す意味であることは覚えておきましょう。
桜紅葉は秋の季節を表す季語としては時期が早い
秋の季節を表す季語として使われてきた桜紅葉ですが、妥当な時期は10月です。普通秋の季節を表す季語は10月から11月が多いため、桜紅葉はそれより早い季節を表現できます。これは桜紅葉が色づく時期に関係するのです。
桜紅葉は、もみじやイチョウといった代表的な紅葉よりも早く色付き始めます。だいたい9月の終わり頃から色付き始め、10月の中頃にピークを迎えるのです。そのため、季語の意味としても他の紅葉よりも少し早い時期を表現します。
桜紅葉は仲秋を表す
桜紅葉は秋を表す季語ですが、厳密には仲秋を表します。仲秋とは秋の中頃という意味で、季語の季節では9月の終わりから10月の中頃です。現代の季節に当てはめると秋の中頃には少し早いですが、旧暦に換算すると妥当な時期になります。
桜紅葉はそんな仲秋を表すのにふさわしい季語なので、和歌や俳句を嗜む方は覚えておきましょう。季語を知っておくと、季節を感じるのが新鮮になります。是非、桜紅葉以外の季語にも目を向けてみてください。
桜紅葉の魅力
桜紅葉について知ったところで、いったいどんな魅力があるのかチェックしてみましょう。春になると満開の桜を開花させますが、夏を経て秋になると茜色に色付きます。そんな桜紅葉の魅力を知れば、秋と春どっちの桜も好きになれるはずです。是非、桜紅葉の魅力を知って、今年の秋は見物してみましょう。
①ボリュームがある
桜紅葉の魅力の一つとして挙げられるのが、ボリュームです。夏に桜の葉を見た方なら分かるはずですが、桜の葉というのは1枚が大きくて分厚くなっています。そのため紅葉を代表するもみじやイチョウよりも、桜紅葉は1枚のボリュームがあるのです。
これこそが桜紅葉の魅力であり、他の落葉樹とはまた違った味わいを感じられます。そんなボリュームのある桜紅葉が一斉に色づくと、迫力のある景色が楽しめるのです。
桜紅葉は光を通さない
桜紅葉は1つ1つの葉にボリュームがあるとご説明しましたが、その分光を通しません。紅葉の代表格であるもみじは、葉が薄いため光が透けて見えます。もみじの木々を通過した光は、また幻想的な景色を作り出すとして人気です。
しかし桜紅葉の場合、葉っぱが分厚いため光を通すことはありません。そのため逆光でも紅葉をしっかり見ることができ、もみじとはまた違った味わいが感じられるのです。紅葉一つとっても、木々の種類によって全く違う景色が楽しめます。
②紅葉並木が楽しめる
桜紅葉の魅力として、紅葉並木も挙げられます。春に開花する桜の木を想像すればお分かり頂けるかと思いますが、桜は並木になって植えられていることが多いです。そのため紅葉する時期になると、見事な桜紅葉並木を楽しめます。
もみじやイチョウの木は並木になっているスポットやエリアが少ないので、紅葉並木を見たい方には桜紅葉がおすすめです。桜紅葉の下を歩けば、いつもとは違った紅葉の景色を楽しめます。
③一年で二度楽しめる
1年で2度楽しめるのも、桜紅葉の魅力です。桜は春の時期になると開花する花ですが、秋になるとその葉っぱが茜色に色付き始めます。1年のうちに2度見頃を迎える植物は、桜の他にあまりありません。特にもみじやイチョウなど、他の落葉樹が見頃を迎えるのは1年の中で紅葉のシーズンだけになります。
そのため、桜は他の紅葉する木々よりも見どころがあるのです。また、夏に生い茂る青々とした桜の葉っぱも見どころとするのであれば、1年で何度もさまざまな顔を楽しめます。
桜紅葉の見頃
桜紅葉という現象に馴染みがない方にとっては、一体いつが見頃なのか気になるはずです。夏に緑色になった葉が赤く染まっている桜紅葉は、他の紅葉とは少し違った時期に見頃を迎えます。エリアごとにピークは異なりますが、大まかな桜紅葉の見頃について知っておきましょう。
一般的な紅葉よりも見頃が早い
桜紅葉の見頃についてですが、基本的にもみじやイチョウなど他の落葉樹よりも見頃が早いです。紅葉はエリアによって見頃が異なりますが、関東ではだいたい10月の終わりから11月一杯が見頃になります。しかし桜紅葉の場合、その半月程前が見頃になるのです。
そのため少し早めの紅葉を楽しみたい方にもおすすめで、毎年9月の終わり頃から色付き始めます。色づいた桜紅葉は、もちろん葉が落ちる時期ももみじやイチョウより早いので、注意しましょう。
寂しい時期を彩ってくれる貴重な存在
桜紅葉が見頃を迎える時期はコスモスの見頃が終わって、イチョウやもみじなど他の落葉樹がピークを迎える時期までの間です。その間は他に見頃を迎える植物が少ないため、桜紅葉は貴重な存在と言えます。
桜紅葉の存在を知らない方も多いかもしれませんが、案外身近なエリアやスポットで見つけられるものです。毎年桜が開花する場所を思い出して、是非近くのスポットを訪れてみてください。桜紅葉の名所に出会えるかもしれませんよ。
個体差によってのバラつきもある
他の紅葉よりも半月ほど早くピークを迎える桜紅葉ですが、個体差によってばらつきがあります。東北エリアと九州エリアなど、エリアによって色づく時期にラグは生じるものです。しかし桜紅葉の場合、同じエリアであっても壌土の状態などによって紅葉の季節や色合いは変わります。
必ずしも全ての桜紅葉がキレイに色づくわけでもないので、数か所のスポットを回って名所を探すのがおすすめです。
桜紅葉はピークを見逃しやすい
桜紅葉は、ピークを見逃しやすいのも特徴的です。普通「紅葉」と聞くと、もみじやイチョウをイメージします。しかし桜紅葉はそれらのように鮮やかに色づくわけではなく、少しくすみがかった色味になるのです。
そのため、普通の紅葉を想像していると、桜紅葉の見頃の時期を逃してしまいます。桜紅葉は茜色と表現されますが、人によっては薄汚れた色と表現する場合もある程です。予め、見頃を迎えた桜紅葉の画像を見て、ピークがいつ頃なのか判断できるようにしましょう。
落葉するまでの期間も短い
桜紅葉があまりメジャーでない理由の一つが、落葉するまでのスピードが早い点にあります。もみじやイチョウなど、一般的な紅葉する木々は1〜2週間程見頃の時期が続くのが普通です。しかし桜紅葉の場合、見頃を迎えると数日のうちには落葉してしまいます。
そのため桜紅葉が満開になるのを見るのは難しく、毎日チェックする必要があるのです。気になった桜紅葉の名所やスポットがある場合は、毎日情報をチェックして落葉する前に訪れましょう。
桜紅葉の品種
桜紅葉と一口に言っても、桜にはソメイヨシノなどさまざまな品種があります。今回は、桜紅葉を生み出す品種についてまとめてあるのでチェックしてみましょう。特に身近なソメイヨシノは、桜紅葉でも美しい景色を生み出します。是非、桜紅葉の品種についても覚えておいてください。
①ソメイヨシノ
桜紅葉はエリアだけでなく、品種によっては色付き方が異なります。そんな中でもソメイヨシノは、最も美しく色づくと言われている種類です。基本的にソメイヨシノは全て同じ遺伝子を持っているため、エリアが同じであれば桜紅葉時になる時期も同じになります。
一度にソメイヨシノが色づく様子は、相関で美しいです。また、ソメイヨシノは桜並木のほとんどを占める品種でもあります。桜紅葉の魅力である並木姿も、ソメイヨシノであれば堪能できておすすめです。
②枝垂れ桜
風情あふれる美しい姿を見せる枝垂れ桜は、あまり桜紅葉に向かない品種と言われています。ソメイヨシノのように色づく前に落葉してしまうことが多く、美しい紅葉姿を見られるのは稀です。しかしエリアやスポットによっては、枝垂れ桜でも美しい桜紅葉を見ることができます。
枝垂れ桜の桜紅葉が見たい場合は、事前にどのスポットが美しく色づくのかをチェックしておきましょう。夏の間に真緑になった葉っぱが赤くなる様子は、風情があって美しいです。
③山桜・里桜
桜の品種の一つである山桜や里桜も、秋になると桜紅葉として紅葉します。ただし山桜や里桜は個体差が激しく、葉っぱが赤く色づく前に散ってしまうケースも多いです。そのため、山桜や里桜の桜紅葉が見たい場合は、事前に情報収集をしておきましょう。
また、山桜や里桜は黄色に染まるケースもあります。ソメイヨシノは赤く染まるため、珍しい桜紅葉が見たい場合は是非チェックしてみてください。色味の違いも土壌やエリアによって変わるので、スポットごとの違いを見つけるのも楽しいですよ。
桜紅葉のおすすめスポット
桜紅葉のことについて知ったら、実際に見に行ってみたくなるはずです。今回は、そんな桜紅葉の名所についてまとめてみました。東京・関西のおすすめな名所をまとめているので、自分が訪れやすいエリアをチェックしてみてください。
①新宿御苑
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— schinn/kassa (@SchinnKassa) November 13, 2017
東京で桜紅葉を見たいのであれば、新宿御苑がおすすめです。新宿御苑は紅葉シーズンになるとさまざまな木々が色付き、多くの人々で賑わいます。そんな新宿御苑ですが、最も多い本数の木が桜なのです。そのため、桜紅葉の時期になると、無数の木々が茜色に染まります。
イチョウやカエデなど他の紅葉の木とは少しシーズンがずれているので、一足先に秋を感じたい方はアクセスしてみてください。新宿御苑は、春も夏も楽しめるスポットです。是非、1年を通して自然を体感しに行ってみましょう。
新宿御苑
- 住所〒160-0014
東京都新宿区内藤町11 - 電話番号03-3350-0151
- アクセス東京メトロ新宿御苑前駅出口1より徒歩5分
②大覚寺
大覚寺大沢池の桜紅葉 pic.twitter.com/FWl3p6pHJQ
— ranzan1959 (@rannzann1959) October 31, 2017
京都の桜紅葉の名所が、大覚寺の大沢池です。桜と紅葉の名所でもあるため、桜紅葉も毎年美しく染まります。紅葉のピークは11月下旬からですが、桜紅葉は11月上旬がおすすめです。桜紅葉は他の紅葉よりもピークが早いため、紅葉の名所でも人がまばらな時期に訪れることができます。
そのため写真を撮ったり、ゆっくり散策したりすることができておすすめです。大覚寺は由緒正しきお寺なので、桜紅葉と境内の厳かな雰囲気が独特な風情をもたらしてくれます。
大沢池がおすすめ
紅葉の名所である大覚寺で桜紅葉を楽しむ場合、大沢池の周辺がおすすめです。大沢池は周りを囲むようにソメイヨシノが植えられており、池と桜紅葉のコラボレーションが楽しめます。そのため、風情ある景色を堪能したい方におすすめです。
また、大沢池の入口側にある桜並木は、大覚寺の他の桜よりも真っ赤に染まると言われています。真っ赤な桜紅葉とまだらな桜紅葉、どっちが好みなのか大覚寺でチェックしてみてください。
大覚寺
- 住所〒616-8411
京都府京都市右京区嵯峨大沢町4 - アクセスJR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅より徒歩14分
③鴨川
京都の観光名所である鴨川も、桜紅葉のおすすめスポットです。春になると満開の桜が美しい景色を生み出し、夏になれば川と緑のコントラストが美しい鴨川ですが、秋も負けていません。桜が赤く染まりだし、風情ある雰囲気を生み出すのです。
特に夕暮れ時の鴨川は、赤く染まる桜紅葉と茜空、そして穏やかに流れる川がなんともロマンチックな景色を作ります。是非カップルで、秋にしか味わえない鴨川の景色を堪能してみてください。
④隅田公園
2017/11/12(日)、東京スカイツリーと桜紅葉(さくらもみじ)。場所は浅草言問橋西詰の隅田公園。「桜紅葉ライトアップ」の点灯時間は17時~21時。11月15日までです。 pic.twitter.com/XYs3lHqlMu
— てつ (@tetsu_skytree) November 12, 2017
東京で桜紅葉がおすすめな隅田公園では、スカイツリーとのコラボレーションが楽しめます。隅田公園の桜紅葉は、木々の隙間からスカイツリーを見ることができ、ここでしか見られない景色が楽しめるのです。
また、桜紅葉の時期は「桜紅葉ライトアップ」が行われます。ライトアップされた桜紅葉と、光り輝くスカイツリーは実に美しいです。
隅田公園
- 住所東京都台東区花川戸1丁目
- 電話番号03-5246-1321
⑤上野不忍池
おはようございます!
— ぽんこつ@スマホ写真 (@ragnarok_yep) November 18, 2019
東京は早朝は小雨が降ったりして肌寒かったですが、徐々に東の空から青空が広がって参りました。
朝に上野不忍池を散歩して参りました!
桜紅葉(さくらもみじ)が広がっていて綺麗でしたよ~
NIKON D40x
Nikkor-Q auto 200mmf4#オールドレンズ#写真好きな人と繫がりたい pic.twitter.com/de4VbmiRaK
東京・上野公園の不忍池も、桜紅葉のおすすめスポットです。こちらの不忍池は中央に橋がかかっており、ボートエリアと蓮エリアに分かれます。桜紅葉の名所であるのは蓮エリアで、池に垂れ下がる桜紅葉が美しいです。
上野公園は毎年お花見の名所でありますが、秋に桜を楽しみたい場合は不忍池を訪れましょう。春と秋どっちの桜も楽しんで、どっちの良さも感じてみてください。不忍池にはベンチがあるので、座って桜紅葉をゆっくり楽しみましょう。
野鳥も訪れて風流な雰囲気
桜紅葉の名所である上野公園の不忍池は、野鳥が頻繁に訪れるスポットでもあります。そのため不忍池では、野鳥と池と桜紅葉という風情のある雰囲気を楽しめるのです。都会の真ん中で絵画のような美しい風景を楽しむことができます。
また、不忍池は春夏秋冬とさまざまな景色を楽しめます。是非、春夏秋冬全ての不忍池に訪れて、それぞれの魅力を感じてみてください。春と秋どっちの桜が好きかチェックするのも良いですよ。
不忍池
- 住所〒110-0007
東京都台東区上野公園5−20 - 電話番号03-3828-5644-5644
- アクセスJR上野駅から徒歩5分
- 営業時間5:00~23:00
桜紅葉を見に行ってみよう!
ソメイヨシノをはじめとする桜は、春だけでなく秋にも見頃を迎えます。桜紅葉と呼ばれるその現象はあまり馴染みがありませんが、風流で素敵な光景を見られるのです。そのため、春だけでなく秋の桜、どっちも楽しんでみましょう。
今回は桜紅葉の基本的な情報だけでなく、おすすめのスポットについてもまとめてみました。是非、桜紅葉の名所で、美しい秋の景色を堪能してみてください。
紅葉が気になる方はこちらをチェック
今回は桜紅葉に焦点を当ててご紹介しましたが、紅葉する木々は他にもたくさんあります。以下の記事では、東京のおすすめ紅葉スポットを紹介しているので、是非参考にしてみてください。もちろん、以下で紹介されているスポットの中にも桜紅葉はあります。
桜紅葉やイチョウなど、さまざまな木々の紅葉を楽しんで秋を感じてみてください。以下の記事ではそれぞれの見頃も掲載しているので、お出かけの参考にしてみましょう。
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