はじめに
スマホの急速充電とは
スマホの急速充電とは、通常の時間よりも速いスピードで充電を行うことです。通常のスマホ充電時間は0%から100%になるまでに最大3時間ほどかかります。時間がない時や緊急時には充電がたまるのを待つのはストレスですよね。そんなときこそ、急速充電が便利なのです。
しかし、どの機種でも急速充電ができるわけではありません。iPhoneとAndroid、それぞれの最適な充電器でないと高速で充電はされず、火事や故障などのトラブルに繋がってしまいます。
スマホの急速充電の定義
「スマホの急速充電とは」について話しましたが、明確に「こういうものが急速充電です」というものはありません。とはいえ、充電器が急速充電対応と明記されているものは急速充電ができます。
また、「充電されるスピード」という点においても、正確に決まっているものはなく、おおよその時間が分かるくらいになります。問題としては、思ったよりも早くないなと感じることもあることです。しかし、スマホ側と充電器側が最適なものであれば最大値で急速充電ができます。
スマホを急速充電する仕組み
通常よりも早いスピードでスマホを充電する「急速充電」の仕組みについてみていきましょう。簡単な話、充電器を通して多い電力を流すことで通常よりも早いスピードで充電しています。
充電器には「V=ボルト」と「A=アンペア」の数値が記載されていて、この数値によって通常の充電器か、急速充電可能な充電器か分かれます。ちなみに、電気を押し出す力を「ボルト」、電気の流れる量が「アンペア」、普通の充電器でもiPhoneとAndroidで8パターンになります。
スマホの急速充電のやり方
スマホの急速充電方は主に3種類!
スマホを急速充電する方法は主に3種類。1つ目は、いわゆる通常の充電器(USB規格)の中でもボルト・アンペアが高いものを買うやり方です。低いものもあり、多くの方は知らずに低い方を使用しています。
2つ目は急速充電器を購入するやり方です。急速充電の機能が充電器の方に備わっているものを使用する方法もあります。
そして、3つ目はスマホのQuickcharge機能を使うやり方です。こちらはポイントと注意がありますので、次の項目に詳しく記載しました。
Quickchargeのポイントについて
Quickchargeについては当記事でのちほど詳しく紹介しますが、Quickcharge自体は充電システムです。Quickchargeの充電器はケーブルさえ合えばどのスマホでも使用できますが、Quickchargeの機能で充電する場合はAndroidでQuickchargeが内蔵されていないと使用できません。ご注意ください。
対応機種についてもQuickchargeのページにてご紹介いたします。
スマホの急速充電を普通の充電器で行う
iPhone規格
iPhoneの機能として急速充電が可能なのは、最大で50%の充電を所要時間30分です。また、急速充電をするにはiPhone8以降の機種である必要があります。それ以前の機種では急速充電できないので注意が必要です。
充電器の規格は4種類で以下の表を見てください。このうち急速充電に対応しているのは「5V/2.4A」「9V/2A」の2種類のみで、「9V/2A」にするとボルト数が高いため急速充電を確実に行いたい方は9Vの購入がおすすめになります。
Android規格
Androidでは、最大で80%まで急速充電が可能です。80%以降の充電は通常の充電器と変わらないスピードでの充電となります。Androidの充電器規格は4種類で以下の表のとおりです。このうち急速充電に対応しているのは「5V/3A」「9V/2A」の2種類のみです。
ですが「9V/2A」にするとボルト数が高いため急速充電を確実に行いたい方は9Vの購入がおすすめです。また、Androidは急速充電するためにいくつか設定をしなくてはなりません。
スマホの急速充電を専用充電器で行う
SuperCharge(スーパーチャージ)
HUAWEI(ファーウェイ)が独自に作り上げた「スーパーチャージ」。「スーパーチャージ」は純正品に限りますが、最大40Wのパワーで0%から71%まで30分ほどで回復してくれるところが魅力です。スマホの機種や使用ケーブルによって、多少の誤差がありますが、高速充電は魅力があります。
また、HUAWEIの充電器は周りの温度や、スマホの充電量を管理するシステムが搭載されているので充電器本体が熱くなりにくく、スマホのバッテリーにも優しい充電器です。
Smart IC(スマートアイシー)
株式会社オウルテックが開発した「スマートアイシー」はiPhone、Androidともに使用可能な充電器です。オウルテックで発売している急速充電器は、ほとんど「スマートアイシー」が組み込まれています。
充電器に搭載されたシステムで、接続したスマホの機種を自動で識別して最適な電力を流してくれます。iPhoneであれば「5V/2.4A」に、Androidであれば「5V/1.5A」という風に判断して充電が始まり、最適な速さで高速充電が可能です。
USB PD(ユーエスビー ピーディー)
「USB PD」は最大100Wまで力を出せる充電器で、今までの充電器だと7.5W前後だったことからも、かなりの進化が見られます。実はお持ちの方も多いのではないでしょうか。スマホユーザーには有名で、充電器は持っていなくてもケーブルとして使用している方は多くいます。
また、電力が高いためスマホだけではなくタブレットやiPadなどの充電もいつもより早く行うことが可能です。充電器と対になるケーブルがないと高速充電になりませんので、ご注意ください。
80W Mi Wireless Charging Technology
最後にご紹介するのは、「シャオミ」が発売している充電システムです。「シャオミ」は中国にあるスマホのメーカーさんで、スマホ市場では4位を誇ります。こちらもスマホの機種によりますが、10分未満で50%までスマホを回復できる充電器で、満タンまでには、約20分といわれています。
スマホの急速充電Quickchargeについて
Quickchargeとは
Qualcomm社が独自に作った充電システムで、いくつかのAndroidに内蔵されています。さまざまな会社が独自に充電システムを作る中で、QuickChargeは有名なシステムです。現在では「1.0、2.0、3.0、4、4+、5」の6バージョンがあります。
メリットは少しの充電で何時間とスマホが使用できることにあり、ほかの充電システムに比べて短い時間での充電が魅力的です。それぞれのバージョンごとで、充電の速さや使用コードが異なります。
Quickchargeでの急速充電方法
Quickchargeには互換性があるため、充電コードが合えば使用が可能といわれています。Quickchargeには2種類の充電方法があり、Androidに搭載されたQuickcharge機能を使って急速充電するやり方と、Quickchargeの充電器のみで充電するやり方です。
Androidの機能を利用するには設定を行う必要があります。次に充電器頼りの急速充電は供給される電力が一気に上がるために、急速充電は可能ですが注意がより必要です。
Quickcharge搭載機種
Androidの中でも内蔵されているのは、ドコモやソフトバンクAUからは「Xperiaシリーズ」「galaxyシリーズ」「AQUOSシリーズ」「TORQUEシリーズ」「HTC10」「HTC U11」「DIGNO J」です。
そして、ワイモバイルからは「Android Oneシリーズ」にQuickchargeが内蔵されています。現在では、今回記載したもの以外にもQuickchargeが搭載されていますので、ご利用の際は必ずご確認ください。
スマホをより急速充電するための設定
設定の必要性
「この設定をしないと急速充電ができません。」というわけではなく、この設定をすることでQuickchargeが対応していない方でも、より早い急速充電が可能になるという設定です。
設定を行うことで、充電中の電力消費が最小限に抑えられて、しないよりも早く充電ができます。
設定方法
さっそく方法です。AndroidとiPhoneでは設定方法は異なってしまいますが、スマホの設定アプリやページを開いていて「機内モードをオン」「Wi-Fi・Bluetooth停止」「GPSのオフ」「使用していないアプリを閉じる(Androidのみ)」の4つを設定してください。
ちなみに、最後の項目に関してiPhoneはアプリを落とさなくても充電に影響はなく、さらに落とさない方がバッテリーに優しいようです。
スマホの急速充電への注意
スマホの急速充電は劣化しない
スマホの急速充電をするときに、スマホのバッテリーの劣化は心配になりますよね。しかし、スマホの急速充電でバッテリーが劣化することは、ほぼありません。「ほぼ」というのは、スマホを充電をすることで少なからず劣化してしまうからです。
急速充電自体に劣化の要因が微量なのは、最近のスマホには充電が満タンになったら自動で充電をストップする機能があるからです。また、iPhoneだと生活リズムに合わせて充電満タンまでの時間を調節してくれる機能もあります。
充電するときの温度
バッテリーの劣化を最小限にしながら急速充電をするには、温度に気を付けてください。普通にスマホを充電する際に、スマホだけでなく充電器も熱を持ちます。急速充電をする場合もこの現象は起こりやすく、火事になることも多いです。
ポイントは熱さだけでなく、寒さにもバッテリーは弱く室温管理も重要です。寒い地域にお住まいの方は冬場の充電は特に注意してください。対策としては、熱を持っている時はスマホケースを外し、寒い部屋での充電を避けるようにしましょう。
販売元は明確に
現在ではスマホの急速充電がたくさん普及しているために、大勢のメーカーさんがこぞって販売しています。その中でも、個人が独自で開発し、商品化している方もいて安全が保障されていないものが販売されることもあります。信頼性の低いものはトラブルが起きやすいです。
そのため、急速充電器を買う場合は大手の電気屋さんで買うようにしましょう。さらに、急速充電器を選ぶ際にも、販売元やメーカーさんをチェックして、信頼があるものを買うことをおすすめしています。
早目の充電を
急速充電を行う場合に限らず、電池がなくなる前に充電をするとバッテリーの劣化が軽減されます。充電をするベストタイミングは残り電池量が「20%をきるころ」です。ちなみに、0%からバッテリーを起こすと、かなりのちからを使うようで消耗が激しくなってしまいます。
数回繰り返してしまうだけで最大充電量が5%ほど落ちてしまうこともあります。急速充電に限らずスマホを長持ちさせるために、「残量が20%」が表示されたら、充電を行うように気を付けてください。
まとめ
今回は、スマホ急速充電の最適な対応機種や充電時の注意点について紹介してきました。スマホの急速充電には、「iPhone」と「Android」でそれぞれやり方が分かれおり、さらにはAndroidの中でも対応機種によっては最適な充電器が変わってきます。
現在でも、スマホと充電器の規格にあっていないことを知らずに使っている方は多く、スマホの劣化や、故障に繋がるケースが頻発しています。バッテリーの為にも、最適な急速充電器を探してみてくださいね。
スマホの充電について気になる方はこちらをチェック!
スマホの充電トラブルはつきもので、上手く充電されないときや、いつもより充電が遅い時ってありますよね。充電器の故障なのか、スマホに問題があるのか、不安に感じたら、ぜひこちらの記事もチェックしてみてください。
これらは、急速充電をしていても起こりがちなトラブルです。また、スマホの機種によって原因や対処法が変わりますので、注意が必要となります。このほかにもスマホの充電に関する記事がありますので、もっと詳しく知りたい方は参考に読んでみてください。
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