姫りんご寄せ植え
極太幹の姫リンゴ
小品盆栽:姫りんごちゃん
はじめに:姫りんご盆栽方法!種まきもやり方も
姫りんごは盆栽でも楽しめる
姫りんごはりんご飴の屋台などでも人気の果物。庭や畑に植え付けて大きな木にして収穫する目的で栽培することもできますが、もっとコンパクトに楽しめる盆栽でも育て方が簡単なため楽しむ方が多いです。
今まで盆栽の育て方が難しそうと思っていた方も姫りんごなら簡単ですので盆栽をはじめてみてはいかがでしょうか。
花や実を楽しむ姫りんごの盆栽の育て方
姫りんごは盆栽としての樹姿を楽しむだけでなく、白い花や小さな赤い実も楽しむことができるおすすめの初心者向けの盆栽です。これから姫りんごの盆栽を育ててみようとお考えの方へ、今回は姫りんごの盆栽の特徴や育て方・おすすめ品種をご紹介していきます。
盆栽にも人気!育て方の前に知る姫りんごについて
姫りんごの盆栽の育て方の前に、まずは姫りんごについて知っておきましょう。盆栽の特徴や花の見ごろの季節や実を楽しめる時期など、栽培にも役立つ情報となっていますので、こちらからチェックしてください。
姫りんごの基本情報
科・属 | バラ科リンゴ属 |
原産地 | 中国北部 |
英語名/学名 | Chinese apple/Malus prunifolia (Willd.) Borkh. |
盆栽難易度 | 簡単 |
姫りんごはイヌリンゴの別名
姫りんごという名前は俗称のようなもので、日本での正式な名前はイヌリンゴとなっています。イヌリンゴや姫りんごという名前の由来は、果実がりんごに似ていてとても小さいことからといわれています。
盆栽でも結実可能!姫りんごの特徴
姫りんごは通常のりんごの実のように先端がへこんでいないのが大きな特徴です。樹木的な特徴としては耐寒性が高くて日本の冬でも育てやすいところがあげられるでしょう。
日本では盆栽で楽しまれることがメインであまり食用にされることはありませんが、食用にする品種もあるのでそちらを育てれば収穫して食べることも可能です。
盆栽の姫りんごの見ごろと収穫時期
盆栽の姫りんごの開花時期
姫りんごは盆栽でそのかわいらしい花を楽しめます。開花時期は4-6月ころ。咲き始めはピンク色がかっていますが、次第に白くなる様子も美しいものです。結実には複数の種類の同じ仲間の花の花粉が必要となってきます。
姫りんごの実がなる時期は
複数の姫りんご(または同じようなりんごの別の品種)の木を植えていれば、受粉して果実を実らせます。姫りんごの実の収穫時期は秋・9-11月ころ。1つの盆栽の木の大きさや個数にもよりますが、ピンポン玉程度に大きくなり赤く色づいたころが収穫タイミングです。
観賞用と食用の姫りんご
食用で有名なのはアルプス乙女
姫りんごのでき方は偶然既存のりんごが自然交配してできたものも多くあります。その中で食用のりんごとしても有名なふじとジャムなど加工用に使用される小型の紅玉が自然交配したものがアルプス乙女という姫りんごの種類です。
こちらは食用の姫りんごとしてかなりポピュラーな種類ですので、収穫したものを食べてみたいとお考えならばアルプス乙女はおすすめとなっています。
観賞用姫りんごも多い
ただし盆栽として売られている姫りんごには食用には適さない観賞用専門のものも多いです。食べようとするのであれば、食用とされているものを選ぶことが必要となってくるでしょう。
姫りんごの盆栽栽培に必要なものは
姫りんごの育て方。まずは準備するものからチェックしましょう。盆栽では通常の植物の園芸用品とは違うものが必要な場合もあります。手持ちのガーデニングツールで足りるかチェックしてから栽培をはじめてください。
姫りんごの盆栽に要るもの1.
姫りんごの盆栽
まずは姫りんごの盆栽を用意しましょう。園芸店などで購入可能です。選び方は早く花や実を楽しむためにはすでに盆栽に仕立てられているものを購入するのが一番です。
姫りんごのポット苗というものも存在しますが、それは1から盆栽を仕立ててみたい方用に。初心者の方はポット苗で数年育てるよりもまずは花や実を鑑賞できるような育て方を知ってからの方がよいでしょう。
姫りんごの盆栽に要るもの2.
姫りんご用の土
姫りんごの盆栽用の土は市販の果樹栽培用の培養土を使うのが簡単です。盆栽でしたらあまり植え替えの心配はありませんので、すぐに用意する必要はありませんが、苗を購入した場合は鉢に植え替えるため土をご用意ください。
盆栽の鉢を購入したらその年は安全のために植え替えはしない方がよいでしょう。姫りんごの盆栽の植え替え周期は1-2年に1度ですので1年植え替えをしなくても平気です。
姫りんごの盆栽に要るもの3.
盆栽用の鉢
ポット苗を購入した場合は、自分で盆栽鉢に植え替える必要が出てきます。鉢の大きさは株の大きさに合わせて選ぶのが定石ですが、盆栽は小さな鉢で芸術性を求める部分も多いので、好みで選んでしまってもかまいません。
また形を整えたりなどの盆栽に仕立てることも必要になってきますが、それは針金かけを取り上げた別記事がありますので暮らしーののガーデニングカテゴリ内で盆栽の針金かけで是非ご確認ください。
姫りんごの盆栽に要るもの4.
一般的な園芸ツールも揃えておく
植え付けや植え替え・剪定などをおこなうのに一般的な園芸用ツールはひととおり揃えておくと便利です。もちろん盆栽の育て方でも水やりや追肥をする必要はほかの植物同様ありますので、これらの道具も必要となってきます。
少し慣れて本格的に盆栽をはじめてみたいという方は盆栽用に便利な道具や必要なツールもありますが初心者の方はどんな園芸でも使えるようなものを揃えておくと無駄なく活用でるでしょう。
姫りんごの盆栽を栽培してみよう
姫りんご盆栽1.日あたり
姫りんごの盆栽の置き場所はりんごの木の性質から涼しい高原が合っていますが、もともと姫りんごという木はとても丈夫であるため盆栽であっても水切れに注意すれば失敗することはありません。
しかし花を咲かせたり実のらせたりには日光が必要になってきますので、室内で管理している場合でも時々は日あたりのよい屋外に置いて日光浴をさせてあげましょう。
姫りんご盆栽2.植え付けや植え替え
購入した姫りんご苗を盆栽用の鉢に植え替えるには3月の上旬が適しています。それ以外のタイミングで欲しくなったら鉢植えになってるものを手に入れて育てるのがおすすめです。
植え付けには先程ご紹介した果樹用の土が必要。鉢に鉢底網を設置して土を入れ根鉢はあまり崩さないようにしつつ植え付けてください。
姫りんご盆栽3.肥料や水やり
盆栽の水やりと肥料の時期は
盆栽は鉢が小さいのですぐに水切れします。水やりは毎日おこなうようにしましょう。盆栽の肥料は定期的に与える方法ではなく、季節であげるようにすると失敗することが少なくなるのでおすすめ。
6-7月ころに1度と9-10月と涼しくなったらもう1度あげてください。肥料をあげすぎると実が落ちたりするのであげすぎには注意が必要です。株の大きさによっては寒肥も与えるようにするとよいでしょう。
寒肥の時期と肥料の種類
寒肥は寒い時期に果樹などに与えることが多い肥料の名前でかんごえまたはかんぴと読みます。寒肥を与える時期は1-2月くらいまで間が一般的でこの与える時期から寒い時期の肥料で寒肥です。
この時期の植物には化成肥料では吸収されにくいことから有機肥料を使うのがほとんど。りんご用の有機肥料としてぼかし肥が売られていますのでそれを利用するとよいでしょう。
姫りんご盆栽4.受粉
花の季節になったらそのまま放置しても周りに同じ種類の仲間で別品種の姫りんごの木があれば受粉することもありますが、確実に受粉させるには手で作業をすることも考えましょう。
姫りんごは1本だけで自家受粉することはないので、2本以上同種のりんごの木を置き同時期に花が咲いていることが必要となります。
姫りんごの人工受粉の方法
確実に受粉させたい場合は人工受粉を試してみることをおすすめします。姫りんごの人工受粉のやり方は簡単で、まず姫りんごの別の種類または通常のりんごの木から花をひとつ摘んでくることからはじまるのです。
それを現在開花している姫りんごの盆栽の花につけてあげるだけ。100%受粉するわけではありませんが、自然な受粉に任せるよりも結実量は増えます。
姫りんご盆栽5.摘果
姫りんごの盆栽は鉢の容量も小さいですし木も細いものが多いので、たくさん果実を実らせようとすると実が小さくなったり、自然に落ちてしまったりします。狙ったところに姫りんごの実が欲しいときは、あらかじめ実らせたいものを残して摘果する必要がでてきます。
姫りんごの摘果の仕方
摘果の仕方もその盆栽を作っている人によって変わりますが、1箇所から複数結実が見られるものは一番大きいものを残して他は摘果してしまうという方法が一般的です。
手でも取り除くことができますができれば清潔な剪定バサミで切るのがおすすめ。より大きくて確実に実らせるにはある程度の果実の数をセーブすることも必要でしょう。
姫りんご盆栽6.種まきでの増やし方
収穫したりんごから種を採取してまく
姫りんごの種を入手するには姫りんごの実を完熟させる必要があります。まずは種を充実させてから種を採取した方が確実ですので、種まきをする目的であれば実った姫りんごの果実はできるだけ木に付けたままにしておく方がよいでしょう。実を収穫したら割って種を取り出しましょう。
姫りんごの種まきのやり方
りんごをカッターナイフなどで種を傷つけないように筋を入れて手でわっていきます。小さな実に反して種は大きいですが、ピンセットなどがあった方が取り出しやすいです。
種を採取したら1晩水に付けます。このとき浮かんでいるようなものは種まきしても発芽はほぼ望めません。沈んでいるものを選んで鹿沼土や種まき用の土に種まきをします。翌年春になると発芽しますのでそのまま大きくしてから、ポットなどに苗をあげて育てていきましょう。
ギフトにもピッタリ!おすすめ姫りんごの盆栽
最後になりますが手に入りやすくおすすめな姫りんごの盆栽をいくつかご紹介しましょう。姫りんごを育てるのが大変だと感じる方や、敬老の日のギフト用など。おめでたい木の組み合わせで姫りんごの盆栽の寄せ植えは喜ばれる人気商品です。
姫りんごの盆栽1.
姫りんご寄せ植え
おめでたい色の植物や人気の盆栽と姫りんごを組み合わせた寄せ植え的な鉢は、ご高齢者を中心にして評判がよく贈り物として好まれています。数があまりないということも、珍しがられる理由です。
育て方が簡単ということで普段ガーデニングをされない方でも水やりをするだけでよい姫りんごは、どなたにでも安心して送れるギフトといえるでしょう。
姫りんの盆栽2.
極太幹の姫リンゴ
たくさん果実をならせて収穫したいとお考えならば幹の太いものを購入しておくとよいでしょう。幹の太さによって水の吸い上げ量も変わってくるため、水やりが重要ですが多く付いた果実を落とさずに完熟させることができるためです。
基盤がしっかりできている姫りんごは、たくさんの実を付ける姫りんごを育てたいという方に向いている盆栽の選び方です。
姫りんごの盆栽3.
小品盆栽:姫りんごちゃん
マンションにお住まいの方など和風な盆栽の鉢がインテリアとマッチしなくて困るという方には、このようなモダンな洋風な鉢植えにされた姫りんごの盆栽もあります。赤い実が生える白い鉢で、洋間に置いても雰囲気を壊しません。
またこちらの鉢は2本の姫りんごの木を鉢に植え付けていますので、この品種が違えば1つの鉢で翌年以降も結実させることが可能です。
まとめ:姫りんごの盆栽を手軽にはじめよう
ギフトにもおすすめの姫りんごの盆栽
小さな盆栽で花も果実も楽しめる姫りんご。赤い実がたくさん鈴なりになる姿は、かわいらしさもあり盆栽という形であることから日本ならではの侘び寂びも感じることができます。
自然の造形ではなく自分で形を整えたいなどする人は別として、姫りんごの盆栽の育て方で気をつけることは水やりを欠かさないことくらいですので、初心者の方にでもまずここから育ててみましょうとおすすめできるものとなっています。
盆栽が気になる方はこちらもチェック
今回は姫りんごの盆栽の育て方について解説してきましたが、暮らしーのではこのほかにもたくさんの植物の盆栽の栽培方法解説記事があります。盆栽をこれからはじめてみたい方も、盆栽をすでに育てている方でもわからないことがあったら是非参考にしてみてくださいね。

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出典:https://photo-ac.com/