世界遺産の下鴨神社と森の紅葉が見もの!
「下鴨神社」は京都市左京区にある神社で、京都古都の文化財の一つとしてユネスコ世界遺産に登録されています。広大な境内には、2棟の国宝と31棟の重要文化財の社殿が存在し、歴史散策に最適で見ごたえ十分なスポットです。
下鴨神社にはおすすめの紅葉名所が多数
敷地内にある鎮守の「糺の森(ただすのもり)」は、市内でありながら森林浴やバードウォッチングが楽しめる市民の憩いの場所となっています。秋になると見渡すかぎり周辺は美しい紅葉が見られる京都でもとっておきの紅葉の名所です。(2021年8月28日現在の情報をもとに記事を作成しています。)
紅葉スポット・下鴨神社について
下鴨神社は、正式名称を賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)と言い、鴨川の下流に祀られているお社というところから、地元では「下鴨さん」と呼んで親しまれています。
神社は鴨川と高野川の合流地点から一直線に伸びた参道と、その正面に国宝の神殿が鎮座。周辺には31棟の社殿が点在しています。また、下鴨神社の広大な敷地には糺の森が広がり、秋には色づいたカエデが見ものです。
平安京を守る京都最古の神社
下鴨神社の創建年は不明ですが、紀元前90年に神社周囲の垣根が修造されたという記録が残るほか、奈良時代には既に大きな社であったことが俗日本紀からも分かり、枕草子や源氏物語にも何度も神社が登場しています。いずれにせよ京都の社寺の中でも特に古い神社の一つと言えるでしょう。
二柱のご祭神
平安京造営以前にすでに京を治めていた豪族・加茂氏の氏神で、ご祭神は西殿に賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)、東殿に玉依媛命(たまよりひめのみこと)です。平安京遷都にあたり、下鴨神社で造営祈願が行われました。以来、厄除け・縁結び・安産・学問・交通安全など、国民の平穏を祈願する神社と定められ崇拝されています。
平安時代より守るお祭り
祇園祭、時代祭と並んで京都の三大祭りに数えられる葵祭。それらのお祭りは神社の例大祭が基盤ですが、葵祭は賀茂祭と言われ、上賀茂神社と下鴨神社の例祭が基盤です。
今から1400年前、凶作のため疫病が蔓延したときに、欽明天皇が勅使を遣わされ、鴨の神の祭礼を行ったのが始まりと言われています。京都御所を出発し、下鴨神社から上賀茂神社へと向かう、王朝風の優雅な列が市中を練り歩く路頭の儀は華やかで必見です。
下鴨神社の紅葉について
糺の森と呼ばれる約24000平方メートルの原生林が自生する広い森や、下鴨神社の境内にある33棟の社殿を囲むように、周辺に落葉樹林や深緑樹林などが自生しています。自然の特色から京都市内でも最も遅い時期の紅葉を迎え、黄色みがかった風景も特徴です。
下鴨神社の紅葉は12月が見ごろ?
下鴨神社の参道に広がる糺の森では、京都の中でも紅葉の見ごろが遅いほうなので、見逃した方も大丈夫です。紅葉の色づきは例年遅めで、特にここ数年は12月に入ってから見ごろを迎えています。
12月上旬から下旬が見ごろで、わりと長い期間紅葉散策が楽しめるのが特徴。ただし紅葉の見ごろはその年の気候や気象条件により多少残後する場合があるので、詳細は神社のホームページを確認してください。
下鴨神社の紅葉時期の混雑状況は?
下鴨神社の紅葉は、12月に入ってから見ごろを迎えるので、多くの紅葉スポットがシーズンのピークを過ぎているため、人もさほど多くなく、敷地も広いので比較的ゆっくり散策が楽しめます。そんな下鴨神社のおすすめ紅葉スポットを、詳しくご案内しますので、散策の参考にしてください。
下鴨神社の紅葉の見どころ
下鴨神社の紅葉スポット:①糺の森
下鴨神社の紅葉の見どころは何といっても神社が鎮座する糺の森でしょう。面積約12万4千平方メートル、東京ドーム3個分の敷地に縄文時代から生き続ける原始林が自生する太古の森で、広葉樹を中心に樹齢数百年以上の樹木が600本以上。
秋の紅葉の時期はケヤキなどの木々が色づき、荘厳な雰囲気を作り出しています。見渡すかぎりの紅葉トンネルは、色づいた木々を愛でながら散策するとリフレッシュできます。
森を流れる小川も見どころ
糺の森には潮見の小川と泉川という2つの小川が流れています。瀬見の小川に架けられた紅葉橋周辺の景色や、散った紅葉と川を流れる様子がとても美しいです。情緒溢れる光景は写真映え間違いなし。下鴨神社に参拝をした後に、ゆっくりと糺の森を散策してみてください。
下鴨神社の紅葉スポット:②御手洗社
本殿東側、イチョウの木に囲まれた御手洗社も紅葉スポットとしておすすめです。御手洗社は、湧き水の上に社殿を建てたことから井戸の上の社殿、井上社とも呼ばれています。
社殿前にある御手洗池では、毎年7月の土用の丑の日に池に足をつけて厄を払う足つけの神事が行われ、多くの人が厄除けを祈願します。
イチョウの大木の色づきは見事!
なかでも目を引くのは1本のイチョウの大木で、紅葉シーズンには見事なまでの色づきで迫力もあります。御手洗池から流れる御手洗川に架かる輪橋(そりはし)とのコントラストも美しく、川面に映るイチョウもまた見どころです。
下鴨神社の紅葉スポット:③河合神社
下鴨神社の摂社である河合神社は、潮見の小川の西側にあります。御祭神は玉依姫命で、女性守護や美麗の神様として親しまれている神社です。秋には境内の大銀杏やモミジが鮮やかに色づき、神社周辺は秋景色に変わります。
下神神社の紅葉スポット:④散り紅葉
下鴨神社の表参道のひらひらと舞う散り紅葉とモミジの絨毯も見どころです。紅葉のピークを過ぎたころ、糺の森周辺をはじめ下鴨神社の境内は、イチョウやモミジの落葉が舞い散り絨毯となって地面を埋め尽くします。ふわふわの落葉を踏む音を聞きながら歩くと、映画のワンシーンのようでロマンチックです!
下鴨神社のご利益スポットとは?
下鴨神社は京都で有数のパワースポットとして人気を集めています。ご祭神は賀茂建角身命、玉依媛命。五穀豊穣や厄除け、学業成就、交通安全などのご神徳がありますが、女性の神様の玉依媛命がおられることから、女性向けのご利益を授かるパワースポットとしても知られています。
心身ともに美しくなりながら、縁結びや美のご利益を得られるよう詳しくご紹介します。
①美の神様・河合神社
糺の森に入ってすぐの、森の南橋に鎮座しているのが「河合神社」です。女性に人気の神社で、「日本第一美麗神」という看板が掲げられており、「美しくなりたい!」と願う女性が多く訪れています。
河合神社のご祭神は、玉のように美しいと言われている玉依姫命。縁結びをはじめ、安産、育児といった女性に嬉しい願い事を叶えてくれる神様です。
手鏡風の絵馬に願いを込めて!
河合神社が女性に人気の理由は、鏡絵馬の存在でしょう。手鏡の形をした絵馬に、自分の化粧品で顔を書き、化粧を施して裏に願い事を記入して奉納するというもの。絵馬に願いを託しながら美しく仕上げることで、外見だけでなく内面も美しく磨かれるといわれています。
また、美白を願い御白石(おしらいし)に手を触れるとご利益がいただけると言われているので、ぜひ触れてみてください。
②縁結びの神様・相生の社
楼門を出て南側すぐにあるのが末社の「相生社(あいおいのやしろ)」。御祭神は、造化三神の一柱である神皇産霊神(かみむすびのかみ)です。相生社は結びの神の霊験により縁結びのご利益があるお社として大人気となっており、多くの人が縁結びの絵馬を奉納しています。
参拝方法は、絵馬に願い事を書き、女性は反時計回り、男性は時計回りにお社を2周し、3週目の途中で絵馬を掛け、お社の前に戻って二礼二拍手一礼をしてお参りします。
連理の賢木
そしてご神木「連理の賢木(さかき)」も見どころです。2本の木が途中から1本につながる姿は縁結びの象徴とされています。
参拝後、この連理の賢木につながれている御生曳(みあれびき)の綱を正面から2回引いて参拝が完了します。カップルの場合は左右両側から引いてください。
自分だけのお守りでご縁を祈願
授与所では、一つ一つデザインが異なるちりめんの可愛いお守り・媛守(ひめまもり)(1,000円)や、源氏物語にちなんだ縁結びおみくじ(300円)が販売されています。恋愛や縁結び、厄除け、運気向上を願う女性にぴったりです。
③御手洗社で水みくじ
御手洗社の池は、土用の丑の日の足つけ神事のころになると、常に水が流れるわけではない池底から水が湧き出てくるため、下鴨神社の「鴨の七不思議」のひとつに数えられているパワースポット。
その御手洗の池に浸すと、文字が浮き出ておみくじの結果を見ることができる水みくじ(300円)が人気です。何が書かれているのかワクワクしながら待ちましょう。
紅葉スポット・下鴨神社へのアクセス方法
京都市内・左京区にある下鴨神社は、京都駅や四条河原町駅からアクセスがよく、交通機関を利用して30分ほどで行ける紅葉の名所です。バスや電車と徒歩での行き方や時間、料金や、車での行き方と駐車場情報も併せてご案内します。
市バスでのアクセス方法
京都駅から乗り換えなしで行きたいなら市バスがおすすめです。市バス205系統もしくは4系統に乗車し「下鴨神社前」で下車。混んでいなければ約30分で到着し、料金は230円、市バス停留所から徒歩すぐです。
また、両市バスとも河原町駅からも乗車可能なので、阪急電車との乗り継ぎに便利。ただ下鴨神社バス停は本殿に近い西参道から入ることになります。表参道から入りたいのであれば、「新葵橋」で下車してください。
電車でのアクセス方法
下鴨神社の最寄り駅は京阪電車「出町柳」駅になります。阪急電車「京都河原町」駅から四条通を徒歩約3分、京阪電車「祇園四条」駅から「出町柳」駅までは3駅、料金は220円です。出町柳駅から神社までは徒歩で約10分かかります。
京都駅からなら市バスを利用するか、市営地下鉄烏丸線で「北大路」駅まで行き、バスに乗り換えて「下鴨神社前」もしくは「糺ノ森前」で下車します。ただし時間と料金がかかるのであまりおすすめしません。
車でのアクセス方法
車を利用する方法は、名神高速「京都南IC」より国道24号、府道32号経由で約30分で到着します。ただしこの時間は通常の所要時間で、紅葉シーズンは市内の道路は大変混雑することが予想されますので、時間に余裕をもってお越しください。
駐車場について
下鴨神社には約150台駐車可能な駐車場があります。駐車料金は30分200円です。休日や混雑時には満車になることもあるので、周囲に多くある有料駐車場を利用すると参拝がスムーズです。
下鴨神社の詳細情報
拝観時間 | 【夏時間】6時30分~18時 【冬時間】6時30分~17時 |
拝観料 | 境内:無料 特別拝観:大人500円 |
下鴨神社(賀茂御祖神社)
- 公式サイトURLhttps://www.shimogamo-jinja.or.jp
- 住所〒606-0807
京都市左京区下鴨泉川町59 - 電話番号075-781-0010
- アクセス市バス 下鴨神社前バス停下車すぐ
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下鴨神社周辺の紅葉スポット2選
下鴨神社と縁の深い上賀茂神社と、上鴨神社周辺の紅葉の名所をご紹介します。紅葉の見ごろや見どころなどをご案内しますので、下鴨神社と併せて紅葉散策を楽しんでください。
下鴨神社周辺の紅葉スポット:①上賀茂神社
京都・鷹峯・上賀茂エリアにある「上賀茂神社」は、下鴨神社と同様に世界遺産「古都京都の文化財」の1つです。京都で最も歴史のある神社で、正式名称は賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)、下鴨神社とともに賀茂氏の氏神を祀る神社として地元で親しまれています。
真っ赤な紅葉のトンネルは必見!
上賀茂神社も美しい紅葉の名所として有名で、紅葉の見ごろは11月下旬から12月上旬。広々とした境内の随所に紅葉の見どころがあり。楼門や二ノ鳥居付近などが名所で美しい紅葉が見られます。また、カエデの赤色のトンネルができる小川沿いの小道は、特に素晴らしいのでぜひ散策してみてください。
京都駅から市バス4系統「上賀茂神社前」バス停下車徒歩すぐで、料金は230円です。
上賀茂神社(賀茂別雷神社)
- 公式サイトURLhttps://www.kamigamojinja.jp
- 住所〒603-8047
京都市北区上賀茂本山339 - 電話番号075-781-0011
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下鴨神社周辺の紅葉スポット:②京都御苑
「京都御苑」は、江戸時代に多くの宮家や公家の邸宅が集まるエリアでした。明治になり都が東京へ移ったことから解体され公園として市民に開放されました。現在100ヘクタールに及ぶ苑内には、百年を超える木々が林立、京都御所、旧公家屋敷跡や庭園など、歴史的遺構が点在し、京都でも特別感があります。
一番の見どころは京都御所!
京都御苑の一番の見どころと言えばやはり1331年から1869年の内裏が現存する京都御所でしょう。紫宸殿を始め、清涼殿、御常御殿などの歴史的建築様式を見ることができます。四季折々の美しい庭も必見ですよ。見学は予約制なので事前にオンラインか電話で申し込みをしてください。
色とりどりの紅葉は必見!
京都御苑には木々が多くあり、紅葉する木の種類が多いのも特徴で、のんびり散策におすすめ。見どころも多くどの場所も素晴らしいですが、24メートルの凝華洞跡のイチョウの大木は圧巻。見ごろの黄金色に染まった姿に圧倒されます。また、京都御所の皇后門の近くにある立派なイチョウの木も必見。紅葉の見ごろは例年11月下旬頃から12月中旬頃です。
アクセスについて
京都御苑へのアクセス方法はいくつかあります。まず、地下鉄烏丸線を利用すると、丸太町駅もしくは今出川駅から徒歩5分でアクセスでき、最も便利な方法です、また京阪電車では、神宮丸太町駅もしくは出町柳駅下車徒歩15分。少し歩きますが、街を散策しながら歩くとあっという間に着きますよ。
京都駅からアクセスするならバスで行くのがおすすめです。「府立医大病院前」で下車し徒歩7分で到着します。河原町からも乗車可能です。
京都御苑
- 住所〒602-0881
京都府京都市上京区京都御苑 3 - 公式サイトURLhttps://fng.or.jp/kyoto/
- 電話番号075-211-6364
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晩秋の京都、下鴨神社の美しい紅葉を満喫!
下鴨神社の紅葉の見ごろはほかの場所より遅いので、紅葉を見逃した!というときにも間に合います。しかも下鴨神社は敷地が広大で見どころが多く、人が多くても気にならないでしょう。
堂々と立ち並ぶ森の中をゆっくり散策するだけでも十分満たされます。京都駅からもアクセスがよく、周辺には観光スポットもあるので、歴史深い下鴨神社で和の風情を感じてください。
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京都の紅葉の名所、下鴨神社の紅葉の見ごろや見どころなどをご案内しましたが、京都府周辺にはまだまだ紅葉の名所がたくさんあります。関西の紅葉情報、アクセス方法など、是非参考にしてください。
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