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今年の見頃はいつからいつまで?広島県の絶景スポット、帝釈峡の紅葉情報まとめ!

日本百景の一つとされる広島県の帝釈峡の紅葉は、例年10月下旬~11月上旬に見頃を迎える美しいスポットとして人気です。渓谷が織りなす絶景と紅葉の競演を観に出かけませんか。3つのエリアに分かれている帝釈峡の、それぞれの紅葉の時期や観光情報についてご紹介します。
2021年9月9日
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紅葉が美しい帝釈峡は3エリアに分かれる!

Photo byFree-Photos

広島県庄原市東城町と神石高原町にまたがる帝釈峡の3エリアは「上帝釈峡」「神龍湖」「下帝釈峡」となり、それぞれに特色が異なります。「上帝釈峡」は約1.5キロメートルの遊歩道を歩きながらの紅葉散策、「神龍湖」は駐車場からすぐ目の前に広がる紅葉景色、穴場な紅葉名所が点在する「下帝釈峡」とバラエティに富んだスポットです。

エリアごとの紅葉の時期がいつからかなどの情報もまとめたので、ぜひチェックしてください。(この記事は2021年9月8日時点の情報です)

帝釈峡の成り立ち

帝釈峡(たいしゃくきょう)は、東西に約500キロメートル長く伸びる中国山地内に位置する、南北全長18キロメートルの渓谷です。国の名勝に指定されている、比婆道後帝釈国定公園の重要な景勝地の一つになります。

帝釈峡が名所である理由は天然記念物もある、石灰岩の浸食による数多くの天然橋や洞窟の存在です。これらの奇岩怪石を観ながらの自然歩道の紅葉ウオークは、帝釈峡観光のハイライトともいえます。

帝釈峡を流れる川

帝釈峡を流れる川は地名どおり「帝釈川」といいますが、岡山三大河川(旭川・吉井川)の一つである高梁川水系の成羽川の支流です。水源は広島県庄原市付近にあり、帝釈峡を流れて成羽川に合流します。

帝釈川などの支流の水を引き受けた成羽川は、最終的に備中湖から新成羽川などのダムを通り抜け、瀬戸内海がゴール地点です。現在の流れからはあまり想像できませんが、大昔は渓谷をつくるほどに勢いが激しかったといわれています。

帝釈峡の紅葉スポット:上帝釈峡

上帝釈峡の全体ルート

出典:photo-ac.com

上帝釈峡の場所は上流部にあり、帝釈川がつくった渓谷沿いに整備された、散策道の"中国自然歩道"からの紅葉が楽しめるエリアです。「白雲堂」や「鬼の唐門」を始めとする奇岩怪石の名所を眺めながら、片道約1.5キロメートル・約20分で、メインの"神の橋"とも呼ばれる天然記念物の「雄橋(おんばし)」に到着します。

雄橋からさらに進むと約10分で「断魚渓(だんぎょけい)」、そこから約10分でゴールの「素麺滝」です。

上帝釈峡の基本情報

上帝釈峡の紅葉はいつからかというと、2020年は10月下旬は少し早く、11月3日に見頃を迎えていました。

駐車場は、帝釈第1駐車場と第2駐車場が入口付近にあり、観光バスの駐車場は少し離れた場所にあります。車や観光バスで来るときは駐車場が3ヶ所あるので、上帝釈峡の紅葉観光から戻るときに間違わないようにご注意ください。

 

上帝釈峡

  • 住所
    広島県庄原市東城町帝釈未渡
  • 公式サイトURL
    http://taishakukyo.com/area/kami/
  • アクセス
    中国自動車道・東城ICから車で約20分芸備線「東城駅」下車、備北バス「帝釈」下車し、徒歩約25分(1日4便、土日祝日運休) ※大阪からは東城駅まで高速バス利用。広島からは高速乗り合いバスで東城駅前下車...
  • 駐車場
    あり

上帝釈峡の名所①:「白雲洞」

歩きやすく整備された紅葉の散策道を少し進むと、「白雲洞」入口に到着します(大人300円)。石灰岩でできている帝釈峡には、長い年月をかけて隆起や浸食を繰り返してできた数多くの鍾乳洞があります。しかし見学できるのは白雲洞の200メートルだけ。

鍾乳洞のためひんやりしており、紅葉時期はさらに寒く感じられるので暖かい服装をご用意ください。両側から石灰岩の岩壁が迫り、人ひとりがようやく通れる場所もあります。

上帝釈峡の名所②:「鬼の唐門」

「鬼の唐門」は鍾乳洞が崩れて入口部分だけが"天然橋"として残された名所です。帝釈峡はメインが石灰岩ですが、鬼の唐門がある周辺は海底火山から噴出したとされる玄武岩由来の緑色岩の2つの地質による、地質学的に珍しい場所となります。

高さが約8メートルある岩門はくぐり抜けられ、さらに門の上にある「鬼の窓」と名付けられた4メートルの穴も見所です。白雲洞から100メートルほど先の場所になります。

上帝釈峡の名所③:「雄橋」


出典:photo-ac.com

「雄橋(おんばし)」は、全長90メートル・幅24メートル・川底からの高さ40メートルの、自然にできた石灰岩の橋です。帝釈川が巨大な石灰岩の岩盤を浸食し、下部を貫いて橋のようにしたのです。まさに神様がつくった橋と考えてもおかしくありません。

かつて帝釈峡は東城と西城・庄原方面をつなぐ備後路の重要な街道で、馬や籠が通った跡も残っているそうです。紅葉と天然の橋がつくる景色の中、歴史に思いを馳せてみませんか。

上帝釈峡の名所④:「断魚渓」

雄橋から少し先にある「断魚渓(だんぎょけい)」は帝釈峡で一番の急流とされ、これ以上魚が遡上できないことから名付けられました。太古、石灰岩と共に海底火山の噴火によって堆積したと考えられている輝緑凝灰岩が、長い年月をかけて帝釈川によって浸食された場所です。

サンゴやウミユリなどの数多くの化石が発見される、帝釈峡で一番古い地層といわれています。紅葉と急流のコンビも、秘境的な美しさを感じられることでしょう。

上帝釈峡の名所⑤:「素麵滝」

「素麺滝」は名前どおり素麺のように、川から33メートル上の断崖にある洞窟から、幾筋もの白い流れが落ちる滝です。上段は樹木に隠れて見えにくいですが、2段になって落ちています。

駐車場から素麺滝までは約2.2キロメートルありますが、10月下旬~11月上旬に見頃を迎える紅葉と帝釈峡の美しさは、歩いてよかったと思えることでしょう。

上帝釈峡から神龍湖まで歩くときのルート

かつて素麺滝から神龍湖までの遊歩道も歩けましたが、崩落のため現在は通行止めになっています。神龍湖の紅葉見学へは車でも行けますが、元気な人は自然散策道の迂回路をトレッキングするのもおすめです。

素麵滝と断魚渓の中間にあるマス養魚場近くの橋を渡り、紅葉も楽しめる森の道を3キロメートルほど歩くと神龍湖に到着します。所要約2時間、帝釈峡駐車場から4、5時間のため、携行食などの準備を忘れないようにしてください。

帝釈峡の紅葉スポット:神龍湖

神龍湖の全体ルート

出典:photo-ac.com

神龍湖(しんりゅうこ)は帝釈川ダムともいい、1924年完成の発電専用の人造湖です。帝釈峡のほぼ中央に位置し、湖を取り囲む紅葉を観賞できる一番便利な場所となります。

全長8キロ・周囲24キロの入り組んだ湖は、上空からは龍のように見えることから名付けられたそうです。10月下旬~11月上旬には高さ200メートルの岸壁が紅葉の絶景ポイントとなり、2つの赤い橋を渡る湖一周の散策道や遊覧船での観賞が人気です。

神龍湖の名所①:「桜橋」「神龍橋」

出典:photo-ac.com

紅葉をのんびり楽しみたい人は、自然をたっぷり満喫できる神龍湖の散策道がおすすめです。湖の中心近くに紅葉が映える2つの赤い橋が架けられており、共に写真に収めるときれいな一枚になるでしょう。

「桜橋」は遊歩道用に建設された新しいもので、湖上からの景色も抜群です。上流の「神龍橋(旧紅葉橋)」は戦前に建設された道路用のトラスト橋でしたが、現在は移設されて有形文化財として桜橋と共に遊歩道として愛されています。

神龍湖の名所②:「幕岩橋」「柏岩橋」

神龍橋の先にある「幕岩橋」と「柏岩橋」は、幕岩と柏岩に連続してかかるアーチ橋です。自然歩道は、幕岩橋と柏岩橋に行く手前で二手に分かれます。左手の自然歩道は上帝釈峡に続く森の中の迂回路です。

幕岩橋と柏岩橋のある右側の道は、以前は上帝釈方面に続く自然散策道でしたが、現在は奥の柏岩橋から先は落石と橋梁調査のため通行できません。手前の幕岩橋から、歴史を感じさせる趣のある橋と紅葉の競演を写真に収めましょう。

神龍湖の名所③:「湖上遊覧観光」


神龍湖は観光遊覧船が運行されており、気軽に湖上から紅葉が織りなす帝釈峡の絶景を眺めたい人におすすめです。所要時間は約40分となり、料金は大人1,500円です。船内では神龍湖の名所案内もあるため、帝釈峡の知識も増やせることでしょう。

晴天時には屋根がなくて開放的な、湖上からの紅葉の絶景を楽しめるオープンボートも人気です。料金は大人2,000円となっています。いずれも湖上からの紅葉風景が絶景と評判です。

帝釈峡遊覧船の口コミはこちら

神龍湖の名所④:「帝釈峡ダム」

帝釈峡ダムは日本一の縦長ダムとして知られており、堤高62.1メートル、堤頂長35.2メートルと縦と横が逆転している珍しいコンクリートダムです。日本では最も早い時期の大正13年に建設され、当時は日本一の高さでした。平成18年に修理され、11,000キロワットの水力発電が行われています。

湖上から眺める人工物のダムと紅葉の組み合わせは異彩を放っており、まさに絶景というしかありません。

帝釈峡ダムへのアクセス

帝釈峡ダムは神龍湖の下流にありますが、一般車の乗り入れについては観光協会の情報がありません。個人の方の情報では神龍湖の駐車場から自然歩道経由で行けるようですが、かなり距離があります。自然歩道はあまり手入れされていない箇所もあり、また照明のない素掘りのトンネルなどとマイナーなルートです。

冒険とダムが好きな人は行く価値は大きいですが、そうでない人は無理をせず、遊覧船に乗って湖上からお楽しみください。

神龍湖の基本情報

神龍湖の紅葉はいつからかというと、2020年は10月31日に見頃を迎え、ピークは11月10日でした。

駐車場は神龍湖をまたぐように走る県道25号沿に、西側の1か所と東側の2か所があります。遊覧船や貸しボート乗船場、農産物直売所、民俗資料館、売店などがあるのは西側の駐車場です。紅葉が見頃になる時期には混雑するので、早めのお出かけをおすすめします。どちら側に停めても湖は一周できるのでご安心ください。

神龍湖

  • 住所
    広島県神石郡神石高原町永野5034-7
  • 公式サイトURL
    http://taishakukyo.com/momiji/page/2/
  • 駐車場
    あり

帝釈峡の紅葉スポット:下帝釈峡

下帝釈峡の名所①:「花面公園」

花面公園は(はなづらこうえん)は、帝釈峡を一望できる自然公園です。100本の桜が咲き誇る春だけではなく、10月下旬~11月上旬に紅葉の見頃を迎える秋には、渓谷を染め上げる絶景スポットとして人気があります。

しかし公園の奥ではサルなどの野生動物に出合う可能性が高いため、奥には行かずに中ほど当たりで紅葉鑑賞をしたほうがよさそうです。

花面公園

  • 住所
    〒729-3602
    広島県神石郡神石高原町永野
  • 公式サイトURL
    http://taishakukyo.com/spot/%E8%8A%B1%E9%9D%A2%E5%85%AC%E5%9C%92%EF%BC%88%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%A5...
  • 電話番号
    0847-86-0611(帝釈峡観光協会)
  • アクセス
    東城ICから車で約20分
  • 駐車場
    あり

下帝釈峡の名所②:「星居山森林公園」

星居山森林公園は、広島県東部では最高峰の星居山(835メートル)の麓に広がるキャンプ場もある公園です。遊具広場などのファミリーも安心して遊べるスポットとなります。周囲は紅葉する広葉樹も多く、レジャーをしながらののんびり鑑賞がおすすめです。

山名の由来は孝徳天皇の時代、昼にもかかわらず明るい星が幾度も降り、天皇自ら出向いて体験されたことにあります。星ではなくUFOだったという説もあるミステリーな場所です。

星居山公園

  • 住所
    広島県神石郡神石高原町阿下1091
  • 公式サイトURL
    http://www.jinsekigun.jp/town/introduction/public/1/sinrinkouen/
  • アクセス
    福山駅から車で75分

下帝釈峡の名所③:「幻の鍾乳洞」

Photo bylapping

昭和初期の記録以降、表に出てこなかった鍾乳洞は1992年に入口が発見されました。発見された部分の総延長が780メートルと、広島県では最も長い鍾乳洞とされています。しかし2016年と2017年の地震で崩落の危険性があるため立ち入り禁止となり、現在は再び幻の鍾乳洞となってしまいました。

周囲は広葉樹が深い森のため、ドライブがてら看板のある入り口まで行き、周囲の紅葉を楽しむのもよいかもしれません。

幻の鍾乳洞

  • 住所
    広島県神石郡神石高原町永野
  • 公式サイトURL
    http://taishakukyo.com/spot/%e5%b9%bb%e3%81%ae%e9%8d%be%e4%b9%b3%e6%b4%9e/

帝釈峡の紅葉の種類とおすすめコース

帝釈峡の紅葉の種類

Photo byMabelAmber

帝釈峡の渓谷の斜面の下側が渓流の周辺は、ケヤキやオニイタヤ、コクサギなどの落葉広葉樹林が多く自生しています。特に紅葉の名所ともいわれるようにカエデ属が多く、鮮やかに彩る渓谷での紅葉散策は楽しみが倍増することでしょう。

紅葉がピークの時期に帝釈峡を訪れると、歩くたびに個性的な奇岩怪石や渓流を演出する紅葉の素晴らしさに、きっと目を見張るに違いありません。

紅葉鑑賞のおすすめコース

Photo byLUM3N

帝釈峡の紅葉は、やはり上帝釈峡と神龍湖は外せません。先に帝釈峡の自然歩道を1時間~2時間ほど歩いて天然記念物の雄橋までの紅葉鑑賞し、それから神龍湖でまったり過ごすのがよさそうです。元気であれば、神龍湖まで中国自然歩道を歩くのもよいでしょう。

下帝釈峡は上帝釈峡や神龍湖に比べると自然の名所は少ないようですが、花面公園などの紅葉スポットもあるので、上帝釈峡と神龍湖のあとにぜひお出かけください。

今年こそは帝釈峡の紅葉を愛でよう!

出典:photo-ac.com

広島屈指の紅葉名所である帝釈峡の見頃はいつかというと10月下旬~11月上旬となり、メインの場所は「上帝釈峡」と「神龍湖」です。上帝釈峡は自然歩道を往復で1時間以上歩くため、歩きやすい靴と活動的な服装が必須です。

神龍湖は遊覧船に乗船して湖上からの紅葉鑑賞が人気となます。元気な人は桜橋や神龍橋、さらに幕岩橋と柏岩橋方面に足を延ばすのもよいでしょう。時間に余裕があれば下帝釈峡までお出かけください。

帝釈峡周辺の宿泊施設はこちら

広島県の観光地が気になる人はこちらをチェック!

広島県の紅葉スポットは帝釈峡が人気ですが、まだ他にも素敵な場所がたくさんあります。定番の観光地から穴場のスポットまで紹介されてあるので、ぜひご参考にしてください。せっかくの広島をとことん楽しんでくださいね。