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苗からの栽培が手軽&簡単!アスパラガスのプランターでの育て方を解説!

アスパラガスは大きくなりますが、プランターでも意外と簡単に栽培できる野菜です。また、プランターでも追肥をしたり、植替えをなどの世話をすることで市販のアスパラガスと同じ太さで収穫できますよ。今回はプランターでどうやってアスパラガスを育てるのか紹介します。
2021年8月14日
揚げ餅
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アスパラガスとは

新芽を食べる野菜

アスパラガス(アスパラ)は観賞用のものと野菜として栽培されるものがある植物です。観賞用のものは食べられないのですが、野菜として栽培されるものは新芽が食べられる違いがあります。

また、観賞用、食用ともに葉(正確には葉ではない)は涼しげで庭のアクセントにもなり、魚のように鮮度が非常に落ちやすく、鮮度が大事な野菜です。そのためアスパラガスはプランターでも畑でもいいので家庭菜園で育てたほうがおいしくなります。

アスパラガスの基本情報

アスパラガスはキジカクシ科の植物です。成長すると葉のように見える茎が広がりキジが隠れる場所にちょうどいいことから名付けられたと言われていて葉は鱗片状になっていて退化している不思議な植物になっています。

多年生草本植物に分類され地上部分は秋に枯れますが、根だけで越冬しよく春には新しい芽がでるというサイクルを繰り返していく植物で寿命は食用の植物としては非常に長く、少なくとも10年は栽培できる生命力のある野菜です。

雌雄異株ので雄と雌で性質が少し異なる

栽培方法は変わりませんが、アスパラガスは雄と雌分かれている植物です。イチョウと同じで実のなる株、花だけ咲く株に分かれています。また、性質も少し異なり雄株のほうが樹勢が強く新芽が発生しやすいことから収穫量が多くなりやすいですが、雌株では太くしっかり育つという違いがあり他の植物とは少し異なる点が多いです。

選べるといいのですが、雌雄を見分ける方はないためルーレットのように運で好きな株を引き当てるしかありません。

アスパラガスをプランターで育てるポイント

1:プランターはできるだけ大型で深型を用意

Photo bySamueles

アスパラガスは数年規模で育てていく野菜です。根は長くなることからできるだけ大きく深型のプランターで育てるようにしましょう。また、基本的には種から育てず苗から育てることが多いためプランターが小さいと苗が入らない可能性も高いです。

数年育てられたアスパラガスの苗(根)は40cm程度になる物が多く、必然的に用意するプランターは20cm以上の深型で直径30cm以上の大きさがあるプランターが必要になります。

2:数年単の長い栽培期間

Photo bytigerlily713

前述したように一度植えると数年~10年程度の長い栽培期間が必要になります。計画的に栽培していきましょう。逆にいうと一度プランターにアスパラガスを植えると何年もずっと収穫できるということになり栽培していて非常に愛着がわく植物です。

また、アスパラガスはすぐに味が落ちることから採れたてを何年も食べられるというのは、栽培する大きなメリットになります。日当たりのいい位置が数年以上占領される点だけ覚えておきましょう。

3:苗から育てたほうが楽

家庭菜園でアスパラガスを育てる場合は種から育てるのではなく苗からの栽培がおすすめです。栽培期間が長いということは収穫までの時間がかかります。種から育てると収穫までに3年ほどかかりますが、苗を植え付けると翌年から1年程度の栽培時間で収穫できるようになるためおすすめです。

4:定期的に植え替えが必要

Photo by yuko_ppp2501

プランターでの家庭菜園で簡単に栽培できるアスパラガスですが、根が大きくなることから植えっぱなしというわけには行きません。数年ごとにプランターを大きくする、または株分けして根詰まりしないように管理していきましょう。

また、アスパラガスは栽培期間が長い植物ですが連作障害を持っている野菜です。一度アスパラガスを育てた土で再度アスパラガスを育てないようにしたり、定期的に土を入れ替えるなど手入れが大切になります。


連作障害とは

連作障害とは同じ植物を同じ場所で育てることで病気や生育不良などの悪影響が出ることをいいます。連作障害は身近な野菜でも持つものが多くトマトやナス、ピーマンなどの夏野菜は連作障害をもつものが多いです。アスパラガスのプランターでの栽培は土の再利用をしない限りは連作障害はあまり気にしなくても問題なく、土の交換だけ行いましょう。

POINTアスパラガス栽培のポイント

  • 深型の大きいプランターが必須
  • 長い栽培期間が必要
  • 苗からの植え付けが簡単
  • 定期的に植え替えなどが必要

プランターを使ったアスパラガスの育て方

1:プランターを置く場所

Photo by ysksmz

プランターでアスパラガスを育てる場合は、どこにプランター置くのかが非常に重要になります。アスパラガスは日当たりのいい場所で育てましょう。また、日当たりも大切ですが、一度植え付けると数年から数十年占領するためじゃまにならない場所というのも大切です。

可能であれば一年中しっかり太陽が当たる場所を用意しましょう。アスパラガスは葉が退化している分、光合成できる茎葉が生い茂るため日当たりがいいほど旺盛になります。

風通しについて

風通しが悪いとカビなどが増え病気の原因になるため、プランターを置く場所は風通しも適度にいい場所がおすすめです。アスパラは細長い茎に大きな葉(茎葉)が広がるため強い風を受けると倒れやすいため強い風が当たらないようにすることも大切になります。

また、アスパラガスは草丈が1mほどに伸びるため風の影響は受けやすい野菜です。詳しい育て方は後述していきますが、日当たりのいい場所、適度な風通しがある場所に植え付けしましょう。

2:植え付け時期・販売時期

フリー写真素材ぱくたそ

プランターにアスパラガスの苗を植えていく時期は秋となり販売時期も基本的には秋から冬、早春の活動休止時期に販売されています。販売時期が秋から翌春になることから植え付け時期も秋から翌春の3月ぐらいまでです。

苗の大きさによっては翌春から収穫可能なものもあります。苗のパッケージなどよく読んで何年育てられたか確認しましょう。一般的に1年苗、翌春に収穫可能な3年苗があり、1年苗を小苗、3年苗を大苗と呼ぶこともあります。

3:プランターの準備

Photo by haru__q

プランターを準備しましょう。アスパラガスは大根や人参のような主根と側根ではなく、小さな根がランダムに広がるひげ根をしているため大きめのプランターが必要になります。ポイントとして前述したように10号(直径30cm)の広さと20cm以上の深型のプランターを用意しましょう。

ひげ根ですが根が長いため深さも広さも必要になるため注意してください。また、必ず丸形という必要はなくコンテナのような四角い容器でも大丈夫です。

プランターの材質について

基本的にどんな素材のプランターでも栽培可能ですが、プランターは素材で特徴が異なります。例えばプラスチック(樹脂)は安価でデザインが多いですが夏場は根がやけどしてしまうほど熱くなることから注意が必要です。

アスパラガスのように日当たりを好む野菜をプランターで育てる場合は、温度が上がりにくい陶器などがおすすめになります。ただし陶器は陶器で苔が生えるなどの注意点もあるため好きなプランターを用意してくださいね。

4:プランターの土の準備

Photo by __U___

土は家庭菜園畑でもプランターでもアスパラガスの成長に作用する重要なポイントです。家庭菜園畑なら土の量が多いため石灰を撒いて消毒、酸度調整したり、元肥を入れて土作りから始めるというのが多いのですがプランターは土の量が少ないため市販の野菜の土で十分代用できます。

市販の野菜の土を使うメリットは元肥が入っているため、最初の肥料(元肥)を足さなくても大丈夫です。また、酸度調整も不要で簡単に家庭菜園が始められます。

プランターへの土の入れ方

プランターに野菜の土をそのまま入れると排水しにくい状況になるため、プランターの底部には水を排出する穴があるため必ず底石を入れましょう。また、そのまま底石を入れると土を入れ替えるときなどに大変なためネットに底石を入れてプランターに入れるとその後の手入れがしやすいです。

底板がついている場合は、底石をわざわざ入れなくてもある程度は土が詰まらないようになっているので底石を使わなくても簡単にアスパラガス栽培できます。


5:アスパラガスの植え方

Photo by yuko_ppp2501

プランターに土を1/3~半分いれたあとできるだけアスパラガスの根を放射状に広げながら植えていきましょう。根が非常に長いためプランターで完全に広げるのは無理なため、ある程度広げられたら大丈夫です。

根の中心部分から新芽が出るためその部分が埋まるように土を浅くかぶせて植え付けていきましょう。根の部分が2~3cmほど埋まると大丈夫です。植え付けた後は他の植物と同じで底から排水されるまでたっぷり水を与えてくださいね。

プランターのぎりぎりまで土を入れない

プランターの深さが重要と紹介しましたが深さを稼ごうとしてプランターのギリギリまで土を入れないようにしましょう。深さを稼ごうとたくさん入れてしまうと水やりをした際に土が浮き上がって容器の外に流れてしまいます。水やりのたびに土があふれるのはもったいないです。

アスパラガスの小苗の管理

大きく株を育てる

Photo by yuko_ppp2501

まずは小苗の管理を紹介します。秋~早春に植え付けると気温が高くなる4~5月になると新芽が出てきます。一年目の小苗は収穫せず来年、再来年に向けて栄養を充実させましょう。

流れとしては、新芽を収穫せず茎を伸ばして光合成を促し栄養を根に溜め込むという作業を2年ほど繰り返していきます。細い新芽が次々と出てくるので大きくなる前に支柱できちんと支えてください。太い新芽(アスパラガス)が出ても収穫しないほうがいいでしょう。

一年目の肥料について

Photo by sorarium

アスパラガスは養分をどんどん吸収し根に蓄えるため、元肥が入っている肥沃な土を使った場合でも、一年目からどんどん肥料を与えるのも有効的です。肥料を与える場合は2週間に一回液肥を与えるようにしたり、5月頃の発芽して新芽が伸びてきた頃に追肥するといいでしょう。

肥料にはさまざまな種類がありますが、扱いやすく虫が発生しにくい化成肥料で大丈夫です。ただし、一般的に有機肥料のほうがおいしくなると言われています。

秋には茎葉が枯れる

寒くなってくると青々していた茎葉が枯れて黄色く変色します。変色したらハサミで茎葉を刈り取り処分しましょう。またプランターの中に落ちたアスパラガスの茎葉もできるだけきれいに掃除しましょう。

前述したように多年草のため地上部分は枯れてしまいますが根は生きています。気温低下とともに活動が鈍くなるため水やりは控えめにしていきましょう。この時期のアスパラガスは水分を根に蓄えているため乾燥気味に管理して大丈夫です。

翌春に追肥

Photo byJing

越冬して新しく芽が出る5月頃に再び追肥していきましょう。このサイクルを2年繰り返し3年目になると収穫できるようになります。収穫などについては大苗(3年苗)の管理として後述するので参考にしてください。また、春~秋までの地表部分が枯れないうちは土の表面が乾くと水を与えましょう。アスパラガスは比較的乾燥に弱めです。

アスパラガスの大苗の管理(収穫)

育てながら収穫

Photo byT_Kohei

大苗とは3年育てた苗のことで翌春から収穫できるものです。植え付け方などは前述した栽培方法となり大きな変化はありません。3年目からは収穫作業が追加されます。収穫方法は新芽が伸びてきたら2週間だけ収穫するか、勢いがよく太い新芽を4~5本程度残し後は収穫するようにしましょう。

収穫する際はハサミを使ってもいいですが、新芽は柔らかいため手で簡単折れます。好みによりますが15cm以上を目安に収穫するといいでしょう。

夏にも収穫可能


アスパラガスはプランター栽培でも春だけではなく夏まで新芽はどんどん発生します。たくさん残しすぎると混み合ってくるので4~5本程度残して後は収穫するようにしてください。

植え替えについて

Photo by __U___

アスパラガスの株はだんだん大きくなるため数年に一回、小さいプランターなら1年に一回植え替えをしたほうがいいでしょう。地表部分が枯れた後に根を掘り起こして絡み合った部分をほぐしたり、大きなものは株を2つに裂いて株分けするなどしてプランターに収まる大きさにします。

この際土は入れ替えたほうがいいでしょう、何年も使うと植物の成長にちょうどいい土の形状(団粒構造)が崩れて水はけが低下したり通気性が低下します。

プランターでのアスパラガス栽培の注意点

植え替え必須

Photo by yto

アスパラガスはプランターでも育てられますが、根が長く広がるため根詰まりをいずれ起こしてしまいます。行き場がなくなったアスパラガスの根がプランターの形に沿って根が広がり絡まってくるため必ず根をほぐしたり、株分けして植え替えするようにしましょう。

また、土が団粒構造だと水はけ、通気性などがよくアスパラガスなどの植物が成長しやすい環境になりますが、団粒構造は徐々に崩れるため植え替えの際には土も変えるようにします。

雑草・病気の予防

育て方で大切なのは雑草と病気の予防です。肥料をたくさん与えるアスパラガスではプランターの中に雑草が生えてきやすいです。雑草は肥料を横取りして増えていくため抜いておきましょう。病気は枯れた茎葉をプランターの中に残したままにしておくと発生しやすいため必ずきれいに掃除して翌春を迎えるようにすると病気の予防ができます。

プランターで育てるアスパラガスのまとめ

育て方は簡単

フリー写真素材ぱくたそ

プランターでのアスパラガスの育て方は、プランターのサイズが重要です。大きく深めのプランターを用意して毎年きちんと肥料を与え、数年ごとに植え替え、株分けして育てるようにしましょう。

家庭菜園で作るアスパラガスは採れたて新鮮なためスーパーで売られているアスパラガスよりもおいしく感じますよ。初心者でもおいしく作れる野菜です。

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