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【プランターで野菜づくり】ジャガイモの育て方を解説!種芋の植え付け方法も!

プランター栽培のジャガイモは地植えとは異なり、気軽にガーデニング感覚で取り組めます。ジャガイモは温暖な地域では春と秋の年2回栽培でき、植え付けから3か月後に収穫できるため家庭菜園におすすめです。地植えと異なるポイントも併せてプランターでの育て方をご紹介します。
2021年8月14日
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ジャガイモはプランター栽培におすすめ

Photo byHolgersFotografie

家庭菜園のプランター栽培は庭がなくても充分に楽しめるのがよい点です。花と同じ感覚で野菜を育てられるプランター栽培ですが、プランター栽培に向かない野菜もあるので注意しましょう。その点ジャガイモ栽培は初心者でも失敗が少ないため、安心して取り組んでください。

秋植えは8月下旬が種芋の植え付ける時期となり、春植えの時期は地域差がありますが2月上旬~4月です。今回は秋植え栽培のポイントをご紹介します。(この記事は2021年8月13日時点の情報です)

秋植えの栽培の大まかなポイント

秋に植え付ける場合は適切な期間が1週間~10日間と短いため、植え付けるタイミングを逃さないように注意してください。また残暑の時期に植えるため、種芋が腐敗しないように小ぶりのサイズ(50グラムほど)を選んで切らずに植え付けます。収穫は初冬、霜が降りる前に終えるようにしましょう。

ジャガイモの品種いろいろ

Photo bystanbalik

ジャガイモは大きく分けて粉質の"ホクホク系"と粘質の"しっとり系"に分けられます。ホクホク系では北海道で開発された「男爵イモ」や「キタアカリ」が有名です。しっとり系ではイギリス生まれの「メークイン」や貯蔵性に優れた「シェリー」、濃い紫色の「シャドークイーン」などが知られています。

食味が異なるため、ホクホク系はふかしたり揚げたりなどの料理によく、しっとり系はカレーや肉じゃがなどの煮物におすすめです。

秋ジャガもおすすめ

秋に植え付ける場合におすすめの品種は次のものがあります。皮が赤くて中は淡い黄色の「アンデス赤」、長崎生まれの皮も中も黄色い「ニシユタカ」、同じく長崎生まれの紛質と粘質の中間の「デジマ」です。好みによってそれぞれですが、料理に合わせて品種を選ぶのもおすすめします。

ジャガイモのプランター栽培①下準備

プランターの準備

Photo by yto

園芸店などで販売されている野菜栽培用のプランターは、標準的なサイズが幅65×奥行20×深さ20センチメートルのものです。根が少し深くなるジャガイモは、奥行も深さも30センチ以上のプランターがあると上手な育て方ができることでしょう。

プランターの素材は木製・素焼き・紙製などがありますが、プラステチック製のプランターは軽くて価格も安く、初心者でも扱いやすいのでおすすめです。

プランター以外に用意するものと準備

家庭菜園でプランター以外に用意するものは、次の4点となります。

培養土(肥料入りの「元肥入り野菜用」または「花と野菜用」)・鉢底ネット(プランターの底穴に敷いて土の流出防止)・鉢底石(排水性をよくするためのプランターの底敷。袋状のネットに入れると便利)・ジョウロ(水を入れたときに持ち運びやすい重さと大きさ。蓮口が付いていると便利)です。

プランターに培養土を入れる

用意するものが揃ったら、さっそくプランターの準備に取り掛かります。まずプランターの鉢底穴をネットでふさいでください。次に袋状のネットに入れた鉢底石を入れます。鉢底石をネットに入れる理由は、ジャガイモを栽培中に培養土との見分けをつきやすくするためです。

培養土をプランターの縁から2~3センチメートル下まで入れてください。ちなみに空いた部分は、水を貯める"ウオータースペース"と呼ばれています。

プランター栽培の管理方法

Photo by iyoupapa

プランター栽培のメリットは、日当たりと風通しのよい場所を選んで移動できる点にあります。ガーデニングの栽培に適した場所を確認してジャガイモを植えたプランターを置いてください。

コンクリートに直置きするのではなく、棚や鉢置き台、レンガ、すのこの上に置くなどの工夫をします。こうすることで太陽熱による温度上昇やナメクジなどの害虫を避けられるでしょう。

ベランダでのプランター栽培

ジャガイモをベランダでのプランター栽培にするときは、家庭菜園の場合でも以下の点に注意してください。手すりの上にプランターを置かないのはもちろんのこと、ベランダの外側も避け、避難経路もふさがないようにします。共同住宅のルールを守ってプランター栽培を楽しみましょう。

プランター栽培の水やり

Photo byannawaldl

プランター栽培は地植えと異なり、季節や生育時期に合わせた適度な水やりが必要です。基本的にプランター栽培の水やりは、「土の表面が乾いてから鉢底から水が出るまでたっぷり」与えるようにしてください。

しかし一度水やりをしたあとは、少し乾かし気味にしておきます。いつも湿った状態にしておくのがNGな理由は、ジャガイモの根が呼吸できなくなるからです。

植え付け直後と発芽するまでの水やり

水やりのポイントは2つあります。まず、植え付け直後はたくさん与えてください。次に、発芽するまでは表土を乾かさないように小まめに水やりします。

注意点としては、夏場は高温になるため日中の水やりは避けて涼しい早朝や夕方に与えます。秋植えの場合は、冬に気温が上昇する昼前に与えるとよいでしょう。

ジャガイモのプランター栽培②種芋の準備

種芋は2株用意する

Photo byPublicDomainPictures

種芋は、植え付ける2~3日前に手元に用意しておきます。個数は、幅60×奥行30×深さ30センチメートルのプランター1個ならば2株あるとよいでしょう。

ジャガイモを春に植え付けるときは大きなものを切り分ける作業をしますが、秋に植え付けるときは切り分けせずにそのままの種芋を使ってください。ジャガイモの大きな種芋は病気になりやすく、小さい種芋は丈夫なジャガイモを育てるといわれています。

食用の種芋は使わない

ジャガイモ栽培の初心者が間違いやすいのは、食用のジャガイモを種芋にしてしまうケースです。しかし食用のジャガイモは、食べる分には問題ありませんが、ウィルス感染している場合は栽培中の彼や収穫量激減の原因になるため決して使わないようにご注意ください。

必ず園芸店などで購入したジャガイモ栽培用の種芋を利用しましょう。

春植えの場合の種芋

今回は秋に植え付ける育て方ですが、春に植え付ける場合の種芋の処理も簡単にご紹介しておきます。春に植える種芋は、大きなものは芽が均等になるように、1片が30~40グラムになるように切り分けてください。コツは、くぼんでいる部分を下にして縦方向に切ります。

ただし春に植える場合でも小さめのジャガイモは切り分けず丸ごと使います。切り分けた芋は腐敗防止のため、草木灰や専用の切り口処理剤をまぶすとよいでしょう。

ジャガイモのプランター栽培③植え付け

プランターに種芋を埋める

Photo byCouleur

ジャガイモの種芋は、培養土を入れておいたプランターの半分ほどの深さまで埋めてください。その上に培養土を2~3センチメートルかぶせます。種芋と種芋の間隔はなるべく離して埋めますが、プランターに寄せ過ぎないように注意してください。


植え付け時の元肥・追肥などの肥料は不要

ジャガイモのプランター栽培では、元肥入りの培養土を使用しているため、植え付けするときに元肥と追肥などの肥料は必要ありません。こういった点からも家庭菜園のプランター栽培は地植えに比べてコンパクトな育て方ができるため、手軽さが感じられるのです。

植え付けた後も水やりはたっぷり

ジャガイモをプランターに植え付けた後の水やりは、鉢底から水が出るくらいにたっぷり与えてください。また、ジャガイモが発芽するまでは表土が乾いていたら小まめにジョウロで水やりをします。自然に雨が降って表土が濡れているときは、さらに水やりをしなくても問題ありません。

ジャガイモのプランター栽培④芽かき

丈夫な芽を二本だけ残す

Photo byulleo

ジャガイモの種芋を植えて一ヶ月ほど経つと、順調に生育していれば10~15センチメートルの苗に育っています。このときに芽かきという、芽の選別作業を行ってください。ジャガイモの株には芽が三本以上付きますが、勢いのある丈夫な芽を二本残し、他の芽はかき取ります。

芽かきは残ったジャガイモの芽に養分を行き渡らせ、大きく育てることができるのです。芽かきは上手な育て方のポイントになるので、忘れずに行いましょう。

培養土を補充して「増し土」をする

地植えの場合は芽か気をした後に追肥や元肥を施しますが、プランター栽培でジャガイモの芽かきをした直後は追肥ではなく、新しい培養土を入れる「増し土」をしてください。培養土をかける目安は、株元に4~5センチメートルほどかぶさるようにします。

地植えの場合は追肥をした後に土寄せをしますが、ジャガイモのプランター栽培では増し土によってジャガイモが太るスペースをつくるのです。

ジャガイモの株元をぐらつかないようにする

培養土で増し土をしたあとは、ジャガイモの株元がぐらつかないように手でしっかり押さえます。残したジャガイモの芽を傷つけないように、両手で丁寧に培養土を固めてください。ぐらついたままだとジャガイモの苗が安定感を失ってしっかり育たなくなるため、忘れないように行いましょう。

ジャガイモの花が咲いたら再び培養土を入れる

Photo byDidgeman

再び培養土をジャガイモのプランターに入れるタイミングは、地植えの場合に肥料を入れるのと同じように花が咲いてからになります。ジャガイモは蕾を付ける頃から太り始めるため、さらに大きく育てるスペースが必要になるのです。プランターの縁から2~3センチメートル下まで培養土を入れて「増し土」をしてください。

芽かき直後と同じようにプランターの培養土を増やすことで、ジャガイモを大きくする育て方となります。

有毒物質のソラニンが含まれている芋と実

ジャガイモは育て方が順調にいって太り始めてくると、土の上にジャガイモが露出することがあります。露出したジャガイモは日光に当たると緑色に変化(緑化)し、ソラニンという有毒物質が生成されるのです。間違って食べてはいけないので、ジャガイモが土から出た場合は培養土をかぶせてください。

品種によっては花が咲いたあとに実を付けるものもあります。この実にもソラニンが含まれているためすぐ処分してください。

ジャガイモのプランター栽培⑤収穫と保存

ジャガイモの収穫作業

Photo by PfuiBoy

秋植えの場合の収穫時期は霜が降りる前の初冬の12月頃で、ジャガイモの葉が黄色くなったら収穫の合図です。数日間水やりは控えて土をしっかり乾燥させてください。

地植えの場合はスコップで優しく掘り起こしますが、プランター栽培では手を使って土ごとジャガイモを引き抜いてください。地中にジャガイモが残っていることもあるため、筵(むしろ)やビニールシートなどを敷いてからプランターをひっくり返して確認しましょう。

ジャガイモの収穫は天気のよい日に行う

Photo byivabalk

ジャガイモの収穫条件は地植えの場合も同様ですが、なるべく晴天時に行うとよいでしょう。移動できるプランター栽培の場合は地植えの場合とは違い、土中の湿り具合をコントロールしやすいです。

しかし雨がかからない場所で管理していても、湿気を吸収してしまうこともあります。水分は掘り上げたジャガイモを腐りやすくしてしまうため、充分に注意してください。

ジャガイモの保存

Photo by cotaro70s

収穫したジャガイモは、水洗いはしないで風通しのよい場所に広げて乾燥させます。ジャガイモに付いている土は乾燥させてから丁寧にこすり落としてください。それから日に当たらないように新聞紙などにくるんで13~14℃の冷暗所で保管します。

ただし冷蔵庫に入れると乾燥しすぎで水分が失われ、しわしわになってしまうので注意してください。野菜室に余裕があれば、新聞紙を敷き詰めて並べて保管する方法もあります。

おすすめのジャガイモの保存方法

ジャガイモの理想的な保存方法は、ひとつひとつを新聞紙でくるんでしまうことです。新聞紙はある程度の透湿性があるため、ジャガイモは乾燥しずぎず呼吸もできます。ビニール袋に入れてしまうと呼吸ができず汗をかいたようになってしまうのです。

リンゴと一緒に新聞紙に包むか箱に入れて置く方法もおすすめします。リンゴのエチレンガスは他の植物の成長や熟成を抑制する働きがあるとされ、休眠状態を保ってくれるのです。

プランター栽培のジャガイモを味わおう!

Photo byRitaE

ジャガイモのプランター栽培は、家庭菜園で気軽に取り組める人気の野菜です。時期は、暖かい地域であれば春と秋に植え付けて約3ヶ月後に収穫します。プランター栽培は肥料入りの培養土を使うため、地植えとは違って追肥する必要がないのもメリットです。

収穫量は少なくなりますが、手間もそれほどかからないため初心者でも挑戦しやすいといえるでしょう。細かいポイントもしっかり実行して美味しいジャガイモを育ててくださいね。

ジャガイモの品種が気になる人はこちらをチェック!

南米高地アンデスが原産のジャガイモは、現在は各地でさまざまな品種が開発されています。日本では男爵イモやメークイン、キタアカリ、インカのめざめなどが人気ですが、他にもまだたくさんの種類があるので選ぶのを迷うほどです。自分好みや珍しいジャガイモが紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。