おすすめのアメリカンバイク:はじめに
合理的なツーリングクルーザー
アメリカンバイクは大柄な車体や低い重心がツーリングを快適にしてくれます。低いエンジン回転数を常用域とする特性は初心者にも扱いやすいですね。大らかなハンドリングは急かされない大人の時間を演出してくれます。
ここではおすすめのアメリカンバイクを紹介します。なお、この記事は2021年7月30日現在の情報をもとに作成しますことをご了承ください。
アメリカンバイクの種類やタイプ
アメリカンバイクはハーレーを代表とするアメリカのバイクを模したスタイルが特徴です。チョッパーやボバーといったカスタムを含めると、種類やタイプは多岐にわたります。また、日本国内で独自のスタイルもはぐくまれてきました。
ここではアメリカンバイクの種類や特徴にも触れながら、人気のあるクラシック、スポーツタイプ、ドラッガーを中心に紹介します。
アメリカンバイクは初心者や女性にもおすすめ!
アメリカンバイクの操作性は思いのほかイージーです。ハンドルやステップの位置が体格にあっているかを確認しなければならないものの、シート高が低いので安心感も得られます。
アメリカンバイクは男らしさを強調するためのツール?いえいえ、アメリカンバイクは大人のツーリングクルーザー。仕事でもつれた心をほぐすバイク旅におすすめです
中型クラシック系アメリカンバイク4選
クラシック系のアメリカンバイクはロー&ロングなシルエットが特徴です。フロントタイヤが小径で太く、リヤフェンダーは深い形状になっています。ハンドル幅が広いのも特徴です。
中型のクラシック系アメリカンバイクは車両重量の割に蹴りだし感が弱いですね。しかし、ツーリングでの走行性能は必要にして十分だといえます。
シャドウクラシック400(NC44)の特徴
ホンダのシャドウクラシック400は普遍的なシルエットがかっこいい中型の国産アメリカンバイク。最大トルクを3500rpmで発生させる設定は扱いやすいですし、メンテナンスサイクルが長いシャフト駆動は初心者にもおすすめです。
コンディションがいい個体は多いものの、中古車在庫は多くありません。チェーン駆動のシャドウ400も含めて中古車を探しましょう。
シャドウ400(NC44)のスペック
車種名:シャドウクラシック400 最終型2009年モデル(NC44) |
|
メーカー | ホンダ |
種類/タイプ | クラシック |
排気量 | 398cc |
最高速度 (5速7500rpm) |
153.5km/h |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
4561rpm |
トルクウエイトレシオ | 70.857 |
イントルーダークラシックの特徴
スズキのイントルーダークラシックは大柄な車体と重厚な雰囲気がかっこいい中型の国産アメリカンバイクです。トルクウエイトレシオ(車両重量÷最大トルク値)は高く、軽快な加速には期待できません。しかし、静粛性の高いエンジンは紳士的なアメリカンバイクファンから評価されています。
初心者は取り回しで苦労するかもですが、アメリカンバイクならどれも似たり寄ったりです。
イントルーダークラシックのスペック
車種名:イントルーダークラシック 最終型2014年モデル |
|
メーカー | スズキ |
種類/タイプ | クラシック |
排気量 | 399cc |
最高速度 (5速8000rpm) |
161.5km/h |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
4953rpm |
トルクウエイトレシオ | 80.882 |
バルカンクラシックの特徴
カワサキのバルカンクラシックはロングストロークエンジンの鼓動を楽しめる中型の国産アメリカンバイクです。完成度の高いかっこいいデザインがおすすめ!ハーレーから乗り換えるユーザーも見かけます。
ツーリング性を重視するのがカワサキ流。ライトケースとサイドカバーにキー連動のアクセサリー電源が引き出されています。初心者でもスマホ用電源を取り出しやすいですね。
バルカンクラシックのスペック
車種名:バルカンクラシック 最終型2003年モデル |
|
メーカー | カワサキ |
種類/タイプ | クラシック |
排気量 | 399cc |
最高速度 (5速8500rpm) |
163.6km/h |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
5196rpm |
トルクウエイトレシオ | 76.667 |
ドラッグスター250の特徴
ヤマハのドラッグスター250は軽快でコンパクトな中型の国産アメリカンバイクです。フロントホイールは19インチですが、クラシックなシルエットを保ったまま、250㏄クラスにふさわしいサイズ感に仕上げられています。
キャラクターはアメリカンバイクというよりもストリート。初心者が始めてのアメリカンバイクに選んでも手強さを感じさせません。通勤や通学にもおすすめです。
ドラッグスター250のスペック
車種名:ドラッグスター250 最終型2016年モデル |
|
メーカー | ヤマハ |
種類/タイプ | クラシック |
排気量 | 248cc |
最高速度 (5速8000rpm) |
128.8km/h |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
6211rpm |
トルクウエイトレシオ | 84.221 |
大型クラシック系アメリカンバイク4選
大型のアメリカンバイクは巨体を難なく加速させる蹴りだし感がおすすめポイント。速度域は速くないものの、低いエンジン回転数でするすると加速します。車体サイズは中型のアメリカンバイクと大して変わりありません。
クラシック系のアメリカンバイクは重厚で迫力あるシルエットがかっこいいですね。当然ながら、排気量が大きいほど「らしさ」が高まります。
シャドウ750の特徴
シャドウ750はツーリングでの使い勝手が重視された大型の国産アメリカンバイク。アメリカンバイクに持つイメージを具現化したデザインがかっこいいですね。
シャドウ400と変わらない車体に750ccのエンジンを搭載していますので、高速道路での追い越しや山岳路での登坂でパワー不足を感じません。取り回しもしやすいので大型アメリカンバイク初心者にもおすすめです。
シャドウ750のスペック
車種名:シャドウ750 最終型2012年モデル(RC50) |
|
メーカー | ホンダ |
種類/タイプ | クラシック |
排気量 | 745cc |
最高速度 (5速5500rpm) |
164.2km/h |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
3350rpm |
トルクウエイトレシオ | 40.952 |
ドラッグスタークラシック1100の特徴
ドラッグスタークラシック1100は安定したハンドリングに定評がある大型の国産アメリカンバイクです。空冷エンジンのまがい物ではない冷却フィンがかっこいい!リジットサスに似せたフレームワークも秀逸です。
押し歩きや取り回しで苦労する場面もありますが、トルクウエイトレシオは優秀!力強く回るエンジンはトルクが太く、大型アメリカン初心者にもおすすめです。
ドラッグスタークラシック1100のスペック
車種名:ドラッグスタークラシック1100 最終型2008年モデル |
|
メーカー | ヤマハ |
種類/タイプ | クラシック |
排気量 | 1063cc |
最高速度 (5速5750rpm) |
173.9km/h |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
3306rpm |
トルクウエイトレシオ | 35.060 |
バルカン900クラシックの特徴
カワサキのバルカンク900ラシックはシルエットに迫力がある大型の国産アメリカンバイクです。ハーレーと比較し「かっこいいからバルカン」と選んだユーザーもいます。迫力のある排気音ながら、音量は初心者でも気後れしないレベルです。
大型のアメリカンバイクながら燃費性能は優秀。燃料タンクの容量は20Lと大きいので、ツーリング先での給油回数を減らしてくれます。
バルカン900クラシックのスペック
車種名:バルカン900クラシック 最終型2016年モデル |
|
メーカー | カワサキ |
種類/タイプ | クラシック |
排気量 | 902cc |
最高速度 (5速5500rpm) |
151.3km/h |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
3636rpm |
トルクウエイトレシオ | 42.727 |
R18クラシックの特徴
BMWのR18クラシックは排気量1800ccの超大型アメリカンバイクです。空油冷OHVのボクサーエンジンは有機的に振動しながら湧き上がるようなトルクを絞り出し、374kgの巨体を引っ張ります。
初心者におすすめできる代物ではありません。しかし、BMWなら国産バイク並みにアフターサービスを受けられますので、外国製でも安心です。
R18クラシックのスペック
車種名:R18クラシック 現行モデル |
|
メーカー | BMW |
種類/タイプ | クラシック |
排気量 | 1802cc |
最高速度 (6速4750rpm) |
198.3km/h※ |
エンジン回転数 (6速100km/h) |
2395rpm※ |
トルクウエイトレシオ | 23.207 |
※参考値:BMWが公開しているテクニカルデータに二次減速比が記載されておらず、不確かな情報の数値で計算したため。 |
スポーツタイプのアメリカンバイク4選
スポーツタイプのアメリカンバイクはツーリングの幅を広げてくれます。クラシック系アメリカンのような重厚さは少ないものの、山岳路も難なくこなすハンドリングがおすすめポイント。オールマイティなキャラクターで、通勤や通学でも活躍します。
現行モデルの国産アメリカンバイクはほとんどがスポーツタイプ。日本は平坦な直線道路ばかりではありませんものね。
レブル250の特徴
レブル250はハンドリングが軽快な中型アメリカンバイクです。スタイリッシュでかっこいいシルエットはツーリング先の風景になじみやすく、服装の選択肢も広がります。
アメリカンバイクというよりもストリートに近いキャラクター。バイク初心者にもおすすめです。高速道路を利用したツーリングでも余裕がありますし、一般道では低いエンジン回転数でクルージングを楽しめます。
レブル250のスペック
レブル250(現行モデル) | |
メーカー | ホンダ |
種類/タイプ | スポーツタイプ |
排気量 | 249cc |
最高速度 (6速9500rpm) |
154.5km/h |
エンジン回転数 (6速100km/h) |
6148rpm |
トルクウエイトレシオ | 77.273 |
バルカンSの特徴
カワサキのバルカンSは高性能なエンジンを搭載した大型のアメリカンバイクです。低中速域向けにデチューンしたニンジャ650のエンジンを、アメリカンバイクルックな車体に搭載されています。
軽量でコンパクトな車体は市街地でわずらわしさを感じませんし、ファンライドもこなします。外国製アメリカンバイクの影響を受けないデザインもかっこいいですね。
バルカンSのスペック
バルカンS(現行モデル) | |
メーカー | カワサキ |
種類/タイプ | スポーツタイプ |
排気量 | 649cc |
最高速度 (6速7500rpm) |
161.1km/h |
エンジン回転数 (6速100km/h) |
4655rpm |
トルクウエイトレシオ | 35.781 |
ボルトRスペックの特徴
ヤマハのボルトRスペックはクラシカルでスポーティなデザインがかっこいい大型の国産アメリカンクルーザーです。小ぶりな燃料タンクや無造作に露出したフレームが、空冷V型2気筒エンジンの存在感を高めています。
体格に合わせてハンドルを交換するユーザーは多いですね。ボバースタイルのスポーティなアメリカンバイクと解釈すれば、ライディングポジションに納得できます。
ボルトのスペック
ボルトRスペック | |
メーカー | ヤマハ |
種類/タイプ | スポーツタイプ |
排気量 | 941cc |
最高速度 (5速5500rpm) |
164.7km/h |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
3339rpm |
トルクウエイトレシオ | 30.732 |
レブル1100DCTの特徴
ホンダのレブル1100は守備範囲の広い大型の国産アメリカンバイクです。クラッチ操作不要のレブル1100DCTなら、アメリカンバイクに不慣れな初心者でも神経をすり減らしません。
極低速でも安定感の得られるハンドリングは初心者にもおすすめ!CRF1100Lアフリカツインの直列2気筒エンジンを重厚な方向へデチューンし、アメリカンバイクらしさが強調されています。
レブル1100DCTのスペック
レブル1100DCT(現行モデル) | |
メーカー | ホンダ |
種類/タイプ | スポーツタイプ |
排気量 | 1082cc |
最高速度 (6速7000rpm) |
195.9km/h |
エンジン回転数 (6速100km/h) |
3573rpm |
トルクウエイトレシオ(kg/kgf・m) | 23.300 |
ドラッガータイプのアメリカンバイク3選
ドラッガータイプのアメリカンバイクはパワフルなイメージがかっこいいですね。ドラッグレースとは、1/4マイル(402.33m)を何秒で走り抜けるかを競うシンプルなレース。そんな狂気的なレースをストリートバイクに昇華したのがドラッガーです。
ミッドコントロールのステップ位置がおすすめポイント。ハンドル幅も広くなく、ネイキッドに近い接し方ができます。
Vmax1200の特徴
ヤマハのVmax1200はエンジンの凄まじさを体感できるアメリカンバイクです。発売された当時、Vmax1200の最高出力はGPレーサーと同等の145psもありました。
歴史的なモンスターバイクですが、初心者にもおすすめです。中古車在庫は豊富ですし、納得できる範囲内の価格で販売されています。Vmax1200乗りで無茶な運転をしている人も見かけませんね。
Vmax1200のスペック
Vmax1200 | |
メーカー | ヤマハ |
種類/タイプ | ドラッガー |
排気量 | 1198cc |
最高速度 (5速8000rpm) |
209.0km/h※ |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
3827rpm※ |
トルクウエイトレシオ | 23.583 |
※参考値:2000年に発行されたオーナーズマニュアルと2007年カナダ仕様のスペックシートから数値を集めて計算したため。 |
Vmax1700の特徴
ヤマハのVmax1700はVmax1200の後継モデル。洗練されたデザインがかっこいいですね。金属パーツが贅沢に添えられ、工芸品のような雰囲気すら漂います。唯一無二のカリスマ性も先代から引き継がれました。
中古車在庫数は少ないですね。外国向けの逆輸入車には高値の個体も見かけます。自分の中の猛獣を飼いならせる自信があれば、初心者にもおすすめです。
Vmax1700のスペック
Vmax1700(最終型2017年モデル) | |
メーカー | ヤマハ |
種類/タイプ | ドラッガー |
排気量 | 1679cc |
最高速度 (5速7500rpm) |
213.6km/h |
エンジン回転数 (5速100km/h) |
3512rpm |
トルクウエイトレシオ | 20.596 |
ロケット3Rの特徴
トライアンフのロケット3Rは世界最強のドラッガー!アメリカンバイクからは外れるものの、Vmaxシリーズのカリスマ性に対抗できる車種を選びました。
6速100km/hでのエンジン回転数は2500rpm以下!トルクウエイトレシオはスーパーチャージャーを搭載したカワサキのニンジャH2カーボン(16.528)をも上回ります。初心者におすすめできるはずがありません。
ロケット3Rのスペック
ロケット3R(現行モデル) | |
メーカー | トライアンフ |
種類/タイプ | ドラッガー |
排気量 | 2458cc |
最高速度 (6速6000rpm) |
246.1km/h |
エンジン回転数 (6速100km/h) |
2438rpm |
トルクウエイトレシオ | 14.107 |
おすすめのアメリカンバイク:まとめ
アメリカンバイクはツーリングの最適解!法令順守でのツーリングが主流となった今日、バイクに求めるのは見た目と快適な走行性能です。アメリカンバイクはかっこいいですし、服装のおしゃれも楽しめます。また、大らかで急かされないキャラクターはツーリングの精神世界を追求するのにおすすめです。
中型のアメリカンバイクでも十分に楽しめます。ここ一番のトルク感が欲しいなら、大型のアメリカンバイクから選択しましょう。
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