カヌーとカヤックの違いとは?
川や湖でできるウォータースポーツの定番と言えば「カヌー」と「カヤック」が有名でしょう!小船に乗ってスイスイと水面を進む爽快感は、最高の一言につきます。
そもそもカヌーとカヤックの違いをご存知ですか?実はカヌーとカヤックには、パドルや船の大きさ、漕ぎ方など、はっきりとした違いがあるのです。この記事では、カヌーとカヤックの違いや楽しみ方、初心者におすすめのフィールドについて紹介していきます。
カヌーとは?
カヌーとは、ブレードを使って漕ぎ進む船のことを言います。つまり、ブレードで進む船はカヌーの仲間ということです。ただ、ウォータースポーツでのカヌーは一般的に「カナディアンカヌー」のことを指します。
カナディアンカヌーのルーツは古く、北米の先住民族インディアンが移動手段や荷物運搬のために使われていた、動物の皮や骨で作られた船のことです。インディアンが使っていた船の形状は今と変わらない形をしています。
カヌーの特徴
①オープンデッキ
カナディアンカヌーは、荷物や人の運搬が目的で使用されていたことから、デッキが開放的になっている広いオープンデッキが特徴的な構造の船です。荷物を積んだり、複数人乗せられることからスピード感よりも安定性を重視した小船なので、のんびりと水上散策を楽しみたいときにおすすめのウォータースポーツと言えるでしょう。
②シングルブレードパドル
カナディアンカヌーは、片側だけにブレードのついたシングルブレードパドルと呼ばれるパドルを使って船を操縦します。シングルブレードは、片側だけで船の進行を決めたり、漕ぐ進まなければ行けないので最初はなかなか難しいです。しかし、コツさえ掴めば簡単に漕ぎ進めるようになるので初心者でも気軽に始められます。
③オールシーズン楽しめる
カナディアンカヌーは安定感がある小船なので、初めてでも乗りやすい形状の船です。穏やかな川や湖で使用されることが多いため、景色を楽しみながら水上散策が楽しめます。
また、カナディアンカヌーは季節を問わず楽しめるので、四季折々に変わりゆく景色を船上から楽しむことも可能です。オールシーズン楽しめるカヌーに乗って移り行く景色を楽しみましょう。
カヌーの種類
カナディアンカヌー
カナディアンカヌーは安定感があるので、のんびりと水上散策を楽しめます。また、デッキはオープンデッキで広々としているので、デッキにゴロンと横なったり、大切な人や愛犬と一緒にカヌーに乗って水上散策を楽しむ素敵な時間を過ごすことも可能です。
穏やかなフィールドで行われることが多いウォータースポーツなので、初心者でも気軽に始めることができます。
カヤックとは?
カヤックもブレードを使って進む船なのでカヌーの仲間です。カヤックの起源は、エスキモーやイヌイットなどの極北に住む先住民族が、海上で狩りをするために使用していた皮船と言われてます。
皮船とは、防水性のあるアザラシの皮などを使用した機動性に優れた小船のことです。この小船に乗る人は転覆しても起き上がれる高度な技術を持っていたと言われています。
カヤックの特徴
①クローズデッキ
カヤックは、波のある海上で狩りをことを目的に使われていたため、動きやすく水が船内に入らないようにデッキが閉じているのが特徴的な小船です。クローズデッキになっていることから、船内に水が入って潜水してしまうリスクを回避できるようになっています。
もし、強い波に耐えきれずに転覆してもロールという技術を身につけていれば簡単に起き上がれるので、カヤックの操縦に慣れてきたら習っておくと安心でしょう。
②ダブルブレードパドル
カヤックは両側にブレードがあるダブルブレードパドルと呼ばれるパドルで船を操縦します。操縦方法は簡単で両側に付いているパドルを左右交互に漕ぐだけです。カヌーで使うシングルブレードパドルよりも扱いやすく、ひと漕ぎでスーッと進むので初心者でも操縦しやすく、操作も簡単なので初めてでもスムーズに水上散策を楽しめます。
③機動性に優れている
カヤックはカヌーに比べて小型で機動性に優れているため、波がある海や激流の川下りでもアクティビブに動くことができ、颯爽に風をきりながら水上を進む爽快感を味わえます。
また、マングローブなどの狭いところにも入っているので探検家になった気分で水上散策を楽しむことも可能です。機動性に優れていて、アクティビブに動けるカヤックを乗りこなして冒険を楽しみましょう。
カヤックの代表的な種類
①シーカヤック
一般的なカヤックよりも細長い形状をしていることから、スピードを出しやすく直進しやすい特徴を持つ種類のカヤックです。海との距離が近く海上にいながら海の中を観察できるため海を満喫できることでしょう。
また、シーカヤックは長時間のツーリングに向いている種類なので、洞窟探検や無人島上陸などいろいろところへ探検いけるという魅力もあります。
②リバーカヤック
一般的なカヤックよりも短く機動性に優れた形状をしていることから、流れの早い川を得意とする種類のカヤックです。激流や流れの早いところではテクニックを使って突破する必要があり、上手く突破できたときの達成感は最高に気持ちがいいです!リバーカヤックには、初心者向けのポイントもあるので初心者でも気軽に川下りを楽しめます。
③レクリエーショナルカヤック
レクリエーショナルカヤックは安定性を重視した形状の小船で、転覆しにくく誰でも扱いやすいことから入門用のカヤックとして使われる種類です。レジャー用や体験教室などで、よく使われています。ただ、波に弱いので海向きではなく波がない比較的穏やかなフィールドで楽しむのがよいでしょう。
④ファンカヤック
ファンカヤックとは、安定感がありまっすぐ進むので初心者向きの種類です。主に穏やかな湖で使われる種類で、難しいテクニックを必要としないため、練習時間も短く自ら漕ぎ進むカヤック本来の魅力を実感できます。
カヤックに乗ったことのない初心者でも安心して乗れる種類なので、入門用カヤックにぴったりです。カヤックに挑戦してみたいけど少し怖い人はファンカヤックから入ってみるとよいでしょう。
カヌーとカヤックの楽しみ方
カヌーとカヤックは、パドルを使って漕ぎ進む小船という共通点がありますが、船の構造や大きさ、パドルの違いなどカヌーとカヤックにははっきりとした違いがありました。
また、カヌーはゆっくりと進む特徴があり、カヤックにはスピード感があり機動性に優れているという特徴があり、それぞれに特徴があることが分かります。では、そんな特徴を生かしてカヌーとカヤックの楽しみに方にはどんなものがあるのか、見ていきましょう。
景色を楽しむ
カヌーもカヤックもウォータースポーツで、水上からの景色を楽しめます。水上で行うアクティビティはたくさんありますが、水上を自分のペースで進みながら景色を楽しめるのはカヌーとカヤックの最大の魅力で楽しみ方の1つです。マイペースに水上を進みながら水上から見える特別な景色を満喫しましょう。
フィッシング
釣りもカヌー・カヤックの楽しみ方の1つです。釣りと言えばカヤックの方が印象がありますが、カヌーでも問題なく釣りを楽しめます。カヤックでは機動性に優れているので好きな場所に移動しやすく、カヌーは風や流れに弱いのですが積載量が多いので長時間釣りを楽しむことが可能です。釣り好きには魅力的なアクティビティといえるでしょう。
2人乗り
1人でカヌーやカヤックに乗ってマイペースに過ごすのも魅力的ですが、2人で力をあわせて進むのもカヌー・カヤックの楽しみ方の1つです。
1人よりも2人の方がスピードも出しやすく、声を掛け合いながら漕ぎ進むことで連携でき、普段とは違ったコミュニケーションが取れて2人の距離がぐっと縮まることでしょう。家族、友人、恋人など大切な人と是非、楽しんでみてください。
初心者におすすめフィールドを紹介
海
人工物や障害物がなく、波や風の自然の影響を受けやすい海でもカヤックを満喫することは可能です。波や風がある海では直進しやすくスピードが出るシーカヤック、比較的穏やかな海であればカヤックが透明になっていて海中を覗けるクリアカヤックを楽しめます。
カヤックに乗って美しい海を満喫できる初心者におすすめのフィールドを見ていきましょう。
宮古島
透き通るような青い海が印象的な宮古島は、初心者におすすめのフィールドです。海の上を散策したりツーリングするだけでも十分海を満喫できますが、ツアーによっては無人島や洞窟探検もできるものもあるので、カヤックに乗っていろいろなところへ行ってみたい、経験してみたい人にぴったりなフィールドです。
小笠原諸島
世界自然遺産に登録された豊かな自然が残る小笠原諸島は、初心者から上級者までシーカヤックを楽しめます。初心者でも気軽にシーカヤックを楽しめる半日ツアーから、大満喫できる上級者向けの1日ツアーまであり、自分のレベルに合わせたツアーを選べるので、何度訪れても楽しめるフィールドです。
川
水の流れが早いところから穏やかなところまで、いろいろなフィールドが揃っている川では、リバーカヤックの機動性が役に立ちます。
流れの早いところでは激流にのりながら川下りを楽しんだり、流れが穏やかなところではカヤックだけなく、カナディアンカヌーも楽しむことも可能です。いろいろな流れや場所によって変わる景色を見ながらカヤックを楽しめます。
四万十川
日本最後の清流と言われている四万十川では、透明度の高い水の上をカヤックやカヌーで川下りが楽しめます。四万十川は川幅が広く流れも穏やかなので初心者でも気軽にできると人気のフィールドです。穏やかな流れに乗って、四万十川名物の沈下橋を見ながら昔ながらの景色を味わえます。
長瀞
埼玉の秩父郡に位置する長瀞も初心者におすすめのフィールドです。長瀞の川は激流ポイントから穏やかなポイントまであるので、初心者だけでなくスリルを味わいたい上級者までカヤックを楽しめると人気があります。また、都心から約2時間とアクセスしやすいので、大自然を求めて長瀞でカヤックを楽しんでみてはいかがでしょうか。
湖
水の流れがほとんどない穏やかなフィールドが「湖」です。川のように流れが早い場所がなく、海のように波や強風がないことから初心者でも気軽に始められるおすすめのフィールドとなっています。カナディアンカヌーやファンカヤックに乗ってのんびりと景色を楽しんだり、水上散策がしたい人におすすめのフィールドです。
洞爺湖
日本百景の1つに選ばれるほど美しい景色が残る洞爺湖も、カヌーやカヤック初心者におすすめのフィールドです。雄大な大自然を目の前にしながらのんびりとカヌーやカヤックに乗って、水上散策を楽しめます。
また、カヌーやカヤック初心者でも気軽に洞爺湖を満喫できるプランも充実しているので、カヌーやカヤックに乗れるようになりつつ景色も満喫したい人にぴったりのフィールドです。
河口湖
河口湖は日本一の山「富士山」を見ながらカヌーやカヤックを楽しめるフィールドです。湖から見る富士山はいつよりも大きく、偉大に見えて富士山の素晴らしさを再認識できることでしょう。
また、河口湖は年間通してカヌーやカヤックができるスポットで、春にはピンクに色づく桜やツツジが満開になり湖を華やかに彩り、秋には真っ赤に染まった木々が湖を囲む絶景を楽しめます。
マングローブ
鹿児島や沖縄の熱帯地域に多く見られる「マングローブ」では、レクリエーショナルカヤックやシーカヤックを楽しめるフィールドの1つです。マングローブは、海水と淡水の間にできる汽水域と呼ばれる特別な環境で育つ植物で、根の部分には多くの魚や生物の姿を観察することができます。
カヤックでは、このマングローブを間近で観察できるので、いろいろな生き物を観察できて面白い発見があることでしょう。
奄美大島
東洋のガラパゴスと呼ばれるほど手つかずの大自然が広がる奄美大島では、カヤックでマングローブを探検できます。不思議な形をした木々が作るマングローブのトンネルやマングローブの根にで休憩する魚や野鳥などに出会えることでしょう。また、マングローブは波や流れが少ない穏やかなフィールドなので、初心者でも安心して冒険を楽しめます。
西表島
西表島も奄美大島に負けない手つかずの大自然が広がるフィールドです。西表島に方がジャングルっぽいので冒険家になった気分でマングローブ探索を楽しめます。また、マングローブ林は風が強く吹かないので、初心者でも気軽に安心してできるフィールドです。
1年通して気温が高い西表島ではオールシーズン、カヤックを楽しめるのが最大の魅力でしょう!
カヌー・カヤックで用意するもの
濡れてもいい服
カヌーやカヤックはウォータースポーツなので、濡れても早く乾きやすく動きやすい服を着用しましょう。デニムや布の素材だと水分を含んで重くなり、動きにくくなってしまうので、速乾性のある素材のものを選ぶようにしてください。また、下着の代わりに水着を着用すると乾きやすく動きやすいのでおすすめです。
帽子やサングラス
カヌーやカヤックは太陽の下、水面上で行うので紫外線対策は必須です。帽子で太陽からの紫外線を守り、サングラスで目から入る紫外線を帽子できます。サングラスが苦手な場合はUVカット加工のメガネでもOKです。また、日焼け止めも持っておいて、いつでも塗なおせるようにしておくのもおすすめです。
シューズ
可能であればマリンシューズを履いてカヌーやカヤックを楽しみましょう。足は乗り降りの際に必ずといっていいほど濡れるので、濡れても大丈夫で脱げにくいものを選んでください。かかとがないサンダルだと靴が脱げて怪我をするリスクがあるので必ず、かかとのあるマリンシューズを選ぶようにしましょう。
防寒着
気温が低い日には必ず防寒着を用意しておきましょう。服が濡れたまま風に当たると体温が低下して体調を崩してしまうため、風を通さない素材のウィンドウブレーカーやレインウェアなどを用意しておいてください。秋冬にカヌーやカヤックをする際には保温性の高いインナーを着用して保温しましょう。
着替え・タオル
アクティビティ後に着替えられるように下着から服まで一式の着替えを用意しておきましょう。着替えが一式あれば何かあったときでも安心です。また、全身を拭けるように吸水性の高いタオルを2,3枚用意しておきましょう。体を拭くだけでなく座る場所に敷いても使えるので多めに持っていてもよいです。
カヌー・カヤックに乗って自然を満喫しよう!
のんびりと景色や水上散策を楽しめるカヌー、アクティブに動いて冒険を楽しめるカヤック。どちらも魅力的なスポーツで、子どもから大人まで人気があることが分かります。
カヌーとカヤックにはそれぞれ得意分野があり、またフィールドごとで楽しみ方も変わってくるので、飽きることなく何度でも楽しめるスポーツです。水上をブレードを使って進む爽快感を味わいながら、いろいろなところでカヌーやカヤックを楽しみましょう!
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