オオクワガタの産卵に挑戦
初心者でも意外に挑戦できる
オオクワガタの産卵に挑戦したいと思っていませんか。しかし、オオクワガタはとても数あるクワガタの中でも希少価値が高いため、オオクワガタの産卵は難しいと感じるはずです。しかし、ポイントを抑えれば、決して難しいことではありません。
オオクワガタの場合、飼育自体が難しいためこう感じてしまうでしょうが、コツを掴むことで産卵だけではなく繁殖も可能です。オオクワガタの産卵や繁殖のビギナーでも成功させている人はたくさんいます。
オオクワガタの産卵を成功させるポイント
産卵木に卵を産む
オオクワガタは土の中に産卵するイメージがあるかもしれませんが、基本的にはクヌギやコナラと言った木の中に産卵します。つまり、オオクワガタの産卵を成功させる方法は、この産卵木を用意することでしょう。
飼育用にも産卵用にも使われるオオクワガタの産卵木は、「さんらんぼく」と呼ばれる木がおすすめです。産卵セットを購入すると大抵はこの木が付属されているでしょう。難しいと思われるオオクワガタの産卵も、この産卵木があれば成功できます。
成熟したオスとメスが必要
そしてオオクワガタの産卵に必ず必要なのが、ペアリングするためのオオクワガタのオスとメスでしょう。しかし、ただオスメスを用意すればいいということではありません。大切なことは成熟したオオクワガタのオスとメスが必要なのです。
成熟とは交尾や産卵期を迎えているオスとメスを指しています。つまり、産卵や繁殖に成功させるには成虫になったばかりのオオクワガタではペアリングできません。成虫になり、4~6ヵ月後の状態が成熟したオオクワガタと言えます。
温度管理は最も重要
オオクワガタの産卵、そして繁殖を成功させるには、温度管理もとても重要です。温度は20度から25度くらいがベストで、さらにこの温度を維持している時期が最適と言えるでしょう。適切な時期は5~9月上旬くらいです。
時期が遅くなると温度が低下していき、オオクワガタは冬眠の時期に入ってしまいます。時期を確認して、さらには温度の状態もしっかりと確認をしてオオクワガタの産卵に最適な時期にペアリングを行うようにしましょう。
オオクワガタの産卵までの5つの流れ
1:オスとメスをペアリングさせる
まずはオオクワガタのオスとメスをペアリングさせます。成熟したオスとメスを同じケースに入れる期間はおおよそ3~4日程度です。この短い期間でペアリングできますので、それほど難しくはないと思うでしょう。
ただし、オオクワガタはとても警戒心が強い昆虫です。時期や温度が最適でも、警戒していればペアリングをしないこともあります。できるだけ静かな場所に産卵セットを置き、夜はしっかりと暗くなるような環境を整えましょう。
2:産卵セットの準備
ペアリングが完了する前に、メス用の産卵セットを準備しておきましょう。産卵セットはオスメス一緒ではなく、メスだけ入れることになります。実は一般的な飼育ケースではオオクワガタのメスは産卵をしないことが多いのです。
つまり、メスが産卵をしたいと思わせる環境作りをしてあげる必要があるります。産卵木の用意や転倒防止材、埋め込みマットの準備など、オオクワガタの産卵に必要な環境をしっかりと整えておきしょう。
3:メスを産卵セットに投入して飼育
オオクワガタのオスとメスのペアリングが完了したら、産卵セットを用意しましょう。飼育ケースからメスだけを取り出します。産卵セットへの投入方法は難しいことではありませんが、やみくもにメスを触るようなことは避けましょう。
産卵セットに投入した後は産卵セットを動かすようなことは避けます。産卵セットにメスを入れておく期間はおおよそ1ヵ月ほどです。その期間はできるだけ静かな環境で管理し、ケースを触るのは水分補給や餌の交換のみにしておきます。
4:産卵後にメスをケースから取り出す
オオクワガタのメスの産卵が完了したら、メスを産卵ケースから取り出しましょう。メスが産卵したかの確認方法は、産卵木をチェックします。産卵木が極端に削られていたり穴が開いている場合は、産卵が成功したと考えていいでしょう。
この確認方法は、それほど難しいことではありません。期間としてメスを産卵ケースに投入して1ヵ月ほどの期間のため、この時期はしっかりとチェックすることをおすすめします。この確認方法が一番確実と言えます。
5:産卵木から幼虫の取り出し
産卵が成功していれば期間として1ヵ月ほどで幼虫が成長します。この期間も静かな場所で飼育しましょう。飼育ケースは静かで直射日光が当たりにくい場所で管理しておきます。成虫になれば繁殖の成功と考えて問題ありません。
幼虫を飼育していたケースの産卵木をドライバーなどで少しづつ割っていけば、オオクワガタの幼虫が現れます。産卵木はもろくなっているはずなので、割るのにそれほど時間はかからないでしょう。
オオクワガタの産卵セットの組み方
産卵木は多めに敷き詰める
オオクワガタの産卵セットを組む方法として、まずは産卵木は多めに敷き詰めることをおすすめします。飼育時もそうですが、木は多めの方がオオクワガタのメスは安心するでしょう。積み重ねる必要はありませんが、飼育ケースの端から端まで敷き詰めます。
ただ、転倒防止材や餌なども一緒に飼育ケースに入れますので、そうしたアイテムのスペースは確保しておくことを忘れないようにしましょう。産卵木が多いと、安心してメスは産卵、繁殖の準備に入ります。
転倒防止材も忘れずに
また、飼育ケースには転倒防止材を入れて管理することも忘れないようにします。転倒防止材とはその名の通り、オオクワガタのメスが転倒しないように敷いておく木です。産卵木はアール形状になっているため転倒しやすいと言えます。
しっかりと足場を作るように転倒防止材を入れて管理しておけば、ペアリング済のメスは時間をかけて落ち着いて産卵できるでしょう。オオクワガタのメスにとって最高の環境を整えてることが産卵を成功させる秘訣です。
埋め込みマットは固めに敷き詰める
産卵木の下には埋め込みマットを敷き詰めます。飼育ケースに4cmほど敷き詰めておけば問題ありません。ただし、マットは少し固く詰めるようにしてください。マットが緩いと産卵木がぐらつく可能性があるのです。
マットには水分を与えるために加水します。加水することでオオクワガタにとって最高の温度や湿度を維持できるでしょう。水分の加水は霧吹きなようなものでまんべんなくマットに行います。乾燥していると感じればその都度、水分で加水するようにしてください。
餌も忘れずにセットする
オオクワガタのメスはペアリングが完了した後も餌を食べます。飼育ケースには餌も一緒に入れておくことを忘れないようにしましょう。加水をしたマットの上に産卵木、転倒防止材、そしてその上に餌を一緒にセットします。
温度や湿度、そして時期などがマッチしペアリングが完了していればメスは産卵のために餌を欲しがるのです。健康な状態でオオクワガタのメスが産卵できるように、育成ケースは必ず必要なアイテムをセットしておきましょう。
オオクワガタのペアリングの秘訣
ミニケースを使用する
オオクワガタの産卵で一番難しい手順が、ペアリングでしょう。オスとメスを一緒にケースに入れていても、なかなかペアリングしてくれないということを経験している人は多いのです。スムーズにペアリングさせるには、ケースを小さくするという方法もあります。
この方法なら、オオクワガタのオスとメスが出会いやすくなるのです。広いケースの方が居心地がいいと感じるかもしれませんが、この方法では出会うことができない可能性があります。
餌は1つだけにしておく
また、オオクワガタの産卵を成功させるコツとして、餌を1つにしておくという方法もあります。産卵の時期になり温度が安定してくると自然にオオクワガタのオスとメスはペアリングを行うのです。
しかし、いくら時間が経ってもペアリングが始まらない場合は、一緒にケースに入っていてもオスとメスが出会っていない可能性があります。餌を1つにする方法なら、オスとメスがその餌に集まり出会える可能性が高くなりますので、この方法もおすすめです。
ハンドペアリングさせる
ここまでしてもオオクワガタのオスとメスがペアリングをしない場合は、ハンドペアリングを行うという方法もあります。少し難しい方法になりますが、オスをメスの上に手で掴んで乗せてください。こうすることで、目の前でペアリングをチェックできます。
しかし、オオクワガタは警戒心が強いため、この方法は難しいです。ただし、コツを掴めば目の前でペアリングが行われますので、産卵の確立がとても高くなります。時間をかけて挑戦しましょう。
オオクワガタにおすすめの産卵セット5選
1:埋め込みマット
オオクワガタの産卵セットでおすすめなのがこの埋め込みマットです。加水して温度管理をしていると、どうしてもコバエなどが発生しやすくなります。この埋め込みマットなら、コバエなどが発生しにくいため、産卵管理が楽になるでしょう。
また、時期によってはケースの中が乾燥しやすくなりますが、この埋め込みマットなら保湿能力が高いためオオクワガタにとってとても快適な環境が整います。難しい産卵も、このマットを使えば成功に導いてくれるでしょう。
コバエがいやがる昆虫マット
本体サイズ | 28×6×38cm |
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内容量 | 5000ml |
本体重量 | 780g |
2:樹皮ブロック
オオクワガタのメスが転倒しないように、この樹皮ブロックをケースに入れておきましょう。また、昼の時間帯にはオオクワガタのメスは物陰に隠れるようになります。この樹皮ブロックならメスの隠れ家のような役割も担ってくれるのです。
樹皮ブロックは、オオクワガタのメスの転倒防止の役割だけではなく、ケース内の見た目も良くなります。インテリアとしての良さもあり、オオクワガタの産卵に挑戦しているというモチベーションのアップにも繋がるでしょう。
樹皮ブロック
素材 | 松 |
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用途 | 昆虫転落防止用 |
3:幼虫ゼリー
オオクワガタのメスがペアリングに成功すると、産卵のために餌を食べて栄養を補給しようとします。そのため産卵ケースには必ず餌を設置しておきましょう。また、ペアリング前にも時期によってはたくさん餌を欲しがる期間があります。
そのため、餌は常備しておくことがおすすめです。オオクワガタのメス用としてだけではなく、オスのためにも餌は必要なアイテムのため、このおすすめの幼虫ゼリーを選んでみてください。
フジコン ワイドカップ バイオゼリーPRO50 B-123
本体サイズ | 19×4.5×30cm |
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本体重量 | 880g |
内容量 | 50個 |
4:クヌギナラ産卵材
オオクワガタのメスの産卵で何より必要になるアイテムは、産卵木です。産卵ケースでメスは1ヵ月ほどの期間を過ごさないといけないため、産卵木はしっかりとしたものを選ぶようにしてください。
このクヌギナラ産卵木は、オオクワガタのメスが普段、産卵用に木として選んでいるものです。そのため、産卵が難しいオオクワガタのメスでも安心して産卵をしてくれるでしょう。ケースに入る必要個数をチェックして購入するようにしてください。
5:保湿用霧吹き
オオクワガタの産卵用のケースが完成したら、保湿用の霧吹きも用意しておきましょう。オオクワガタの産卵に適した環境を整えるのに、湿度管理はとても重要になります。ケース内全体に行き渡るよに霧吹きで保湿してください。
この保湿用の霧吹きは、できるだけ細かいミストが出るタイプを選びようにします。マットなどが過剰に保湿されないためにも、細かいミストになる霧吹きを選ぶようにしましょう。
オオクワガタの産卵はコツを掴めば簡単
オオクワガタの産卵で繁殖を成功させよう
オオクワガタの産卵は、手順やアイテム、そしてコツを掴めば難しいというイメージを払拭できるはずです。しかし、オオクワガタはかなり警戒心が強いため、確かに他のクワガタに比べると難しいのは確かだと言えます。
オオクワガタのメスとオスをペアリングさせる期間や時間帯、さらには産卵を行うために必要なアイテムの準備、産卵後の幼虫へのケア方法などを学べば、オオクワガタの産卵、繁殖を成功させることができます。ぜひ挑戦してみてください。
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