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国内を代表する、ホテル御三家とは?創業からこれまでの歴史や特徴を大解剖!

ホテル御三家とは、日本で創業し世界的にも有名な超一流ホテルのことです。最近では新ホテル御三家も登場していますが、ここでは元祖ホテル御三家の特徴と魅力、創業からの歴史、客室や景観、立地やレストランなどをあらゆる角度から大解剖していきます。
更新: 2021年6月24日
eiji0601
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目次

ホテル御三家とは?

ホテル御三家は日本を代表する一流ホテル

出典:photo-ac.com
 

江戸時代の徳川御三家に始まり人気歌手やアイドル御三家・新御三家など日本人は御三家が大好きです。そんな中にホテル御三家があるのをご存知でしたか?

ホテル御三家とは、日本を代表する超一流ホテルで「帝国ホテル」「ホテルオークラ東京」「ホテルニューオータニ」を言います。歴史ある老舗ホテルで、客室・設備・サービスともに超一流です。それでは御三家の魅力を大解剖してみましょう。

ホテル御三家は東京サミットをきっかけに誕生

出典:unsplash.com

1980年代に世界各国の著名人を集めたサミットが東京で開催されました。これは世界に日本をアピールする最高の機会です。

その宮中晩餐会のケータリングと国賓の宿泊施設として外務省が帝国ホテル、ホテルオークラ東京、ホテルニューオータニの3社に依頼したのがきっかけになり「ホテル御三家」と呼ばれるようになりました。

ホテル御三家の歴史と特徴

御三家と呼ばれる「帝国ホテル」「ホテルオークラ東京」「ホテルニューオータニ」は、日本のホテルの代名詞になるほど有名な老舗ホテルです。

この御三家には、それぞれ創業にまつわる歴史や、固有の特徴や違いがあります。その違いを個別に解剖して見ましょう。

①帝国ホテルの歴史と特徴

出典:photo-ac.com

帝国ホテルは1890年(明治23年)日本の迎賓館として開業し、御三家の中で最も古い130年以上の歴史を誇ります。当時はネオ・ルネサンス様式レンガ造りの3階建でした。

屋根は木造だったため、残念ながら火災により焼失、その後米国の建築家フランク・ロイド・ライト氏の設計で1923年に新館(ロイド館)が落成します。大谷石を用いた内装は当時の日本の建築家に大きな刺激を与える設計でした。

想定外の災害の歴史

帝国ホテルは、1923年(大正12年)9月1日に新築開業披露を行いました。現在「防災の日」と言われる9月1日は、マグニチュード7.9の巨大地震「関東大震災」が発生し大被害を被った日です。

帝国ホテルは開業披露の当日に大惨事「関東大震災」に見舞われるという歴史の偶然が重なってしまいました。

不幸を幸運に変えたホテル

建物を再建した途端に大震災にあうのは、なんとも不運な歴史と言えますが、軽微な損傷ですんだ帝国ホテルは皮肉にも「大震災を耐えたホテル」として世界中にその名が知れ渡りました。

不幸な関東大震災が逆に帝国ホテルの知名度を全世界にアピールすることになったのです。帝国ホテルは、不幸を幸運に変えたホテルと言えます。

帝国ホテルには日本初がいっぱいある!

出典:unsplash.com


今や定番となっているバイキングですが、1958年日本で最初にバイキングを始めたのが帝国ホテルです。それは伝統や格式を重んじるホテル業界に衝撃を与えました。

さらに日本初のランドリーサービスや、ウェディングサービスを開始したのも帝国ホテルです。日本のホテルサービスのパイオニア的存在の帝国ホテルだからこそ、現在でも最高峰の御三家に君臨しています。

②ホテルオークラ東京の歴史と特徴

「帝国ホテルを超える」をコンセプトに1932年(御三家の中で2番目に古い)に開業したのがホテルオークラ東京です。帝国ホテルを超えるために和モダンを設計に取り入れて挑みました。

松や日本庭園の美を内装に生かし「夢の架け橋」というコンセプトで中二階(メザニン)を造りホテルオークラの象徴になっています。

国内外の著名人やスパースターが愛したホテル

出典:unsplash.com

ホテルオークラ東京は、歴代の米国大統領をはじめ各国要人が泊まることで有名です。1986年には英国のチャールズ皇太子と故ダイアナ妃もホテルオークラ東京を利用しています。

マイケル・ジャクソンやジョン・レノンなどのスーパースターもお気に入りのホテルです。伝統的な日本をモダンに表現したホテルなのでアーティストの感性にフィットして愛されたのではないでしょうか。

③ホテルニューオータニの歴史と特徴

出典:unsplash.com

ホテルニューオータニは御三家の中で最も新しく、1964年当時アジアで初めて開催される「東京オリンピック」のために政府の依頼で開業しました。

最大の特徴は約1万坪(約4万㎡)の広大な日本庭園とレストランです。日本庭園には四季折々の花と緑があり、趣のある灯篭や奇石や名石が点在しています。

ホテルニューオータニのシンボル

本館最上階の17階にある「ビュー&ダイニングザスカイ」は約70分かけてゆっくりと360度回転するレストランで、ホテルニューオータニのシンボルです。またホテル内にはさまざまなレストランがあり、幅広い食のニーズに答えられるのも特徴です。

広大な日本庭園と回転する空中レストランや、レストランの豊富さは、他の御三家に比べホテルニューオータニ独自の特徴になっています。

創業にまつわる逸話

ホテルニューオータニの広大な敷地は、加藤清正の下屋敷や井伊家の庭園として400余年の歴史ある土地です。

第二次大戦後、前オーナーが外国人にこの土地を売却しようとしました。そのとき創業者(故大谷米太郎氏)は「由緒ある土地を外国に売り渡すのは惜しい」と買取り自ら指揮をして庭を改修したと伝えれています。これが御三家ホテルニューオータニ誕生の逸話です。

御三家に押し寄せる外国資本の波

出典:unsplash.com

揺るぎない名声で日本のホテル業界をリードしてきた御三家ですが、1990年代には外資系の高級ホテルが次々と開業し御三家にも暗雲が立ち込めはじめました。

それは「パークハイアット東京(1994年/西新宿)」「ウェスティンホテル東京(1994年/恵比寿)」「フォーシーズンズホテル椿山荘東京(1992年/目白)」新御三家と呼ばれる外資系ホテルの参入です。

窮地に立たされた元祖御三家

2000年代に入ると新御三家の後に「新々御三家」も登場し、東京五輪、大阪万博、リニア新幹線開通などを見込むホテルの乱立で業界は「戦国時代」を迎えました。

ちょうど建物の老朽化も進んできた元祖御三家は、戦国時代を勝ち残るためにリニューアルを決断することになるのです。


リニューアルした元祖御三家

御三家のうち帝国ホテルとホテルオークラ東京の2社は建て替えを決断し、ホテルニューオータニは「ガーデンタワー」と「ガーデンコート」を本館に隣接して建築、元祖御三家はすべて生まれ変わりました。

新興勢力に押される形になった御三家ですが、国内外の宿泊客の評判はダントツで、年々評価は上昇しています。それでは変貌したリニューアル後の御三家を紹介します。

①帝国ホテル東京

出典:photo-ac.com

リニューアルした帝国ホテル東京は、本館とタワー館があり創業当時60室だった客室数は921室に増えました。新館ロビーは130年の伝統と重厚な格式を感じさせながらも華やかで気品のある創りはさすがです。

特にエントランスを彩る368枚のガラスを組み合わせたシャンデリアと、季節ごとに変わるドーム型の装花は人気のフォトスポットになっています。

立地と景観

銀座やオフィス街にも近くビジネスでもレジャーでも非常に便利な立地です。本館の14〜16階は「インペリアルフロア」と呼ばれ、開業以来受け継がれてきた伝統のおもてなしで優雅な時間を過ごせる特別な空間です。

インペリアルフロア客室の窓からは皇居が見渡せます。またバーラウンジで東京の夜景を眺めながらの一杯は格別です。

朝食とバイキング

「パークサイドダイナー」の卵料理とパンケーキから選べる朝食は、行列ができるほどの人気です。またここは夕食まで利用できるオールデイダイニングになっています。

御三家の中でいち早くバイキングを導入した料理の進化も見逃せません。「バイキングコンシェルジュ」が常駐していてバイキングの楽しみ方について、気軽に相談すれば詳しく教えてくれます。

②ホテルオークラ東京

ホテルオークラ東京は和モダンを生かしたデザインで、各国の著名人やスパースターに愛されたホテルです。リニューアル後もそのコンセプトを守りながらさらに進化しています。

建物は気品のある「オークラ ヘリテージ」と都市型タワーホテルの「オークラ プレステージ」の2棟にし、名称も「The Okura Tokyo」と変えたところも意欲が感じられる進化です。

「オークラ ヘリテージ」のロビー

以前の設計はモダニズム建築の第一人者谷口吉郎氏です。リニューアル後の本館とプレステージタワーの設計は息子の谷口吉生氏が担当し、和の魅力をモダニズムの中に生かすデザインを見事に継承した進化系です。

「オークラ ヘリテージ」のロビーは、天井と床に装飾がなく正面の壁を平安時代の「三十六人歌集」をモチーフにした壁画で彩り「床の間」のイメージを醸し出しています。

光りと影が織りなすプレステージタワー

プレステージタワーのロビーには、古墳時代の水晶玉から発想された多面体のランタンが連結されて垂れ下がる照明があり、シャンデリアとは違う和のイメージの演出です。

この照明はいたるところに採用されて、光りと影が織りなす和の照明の美しさをモダンに表現している「The Okura Tokyo」の象徴とも言えます。

芸術を愛する創業者の思い

プレステージタワーのロビーでは毎月25日に、国内外の演奏家による無料コンサートが開催されます。この催しは創業25周年を記念して1987年に始まりました。

現在では新進音楽家を対象に「ホテルオークラ音楽賞」をもうけ、受賞者の記念コンサートを開催するにいたってます。これは創業者大倉喜七郎氏が芸術や文化をこよなく愛し、その普及に尽力した思いにそった催しです。 


③ホテルニューオータニ

御三家の中で唯一建て替えをせずに、1974年地上40階地下1階の「ガーデンタワー」を隣接して開業、1991年に地上30階地下3階の「ガーデンコート」を開業してリニューアルを完成させました。

「ザ・メイン」「ガーデンタワー」「ガーデンコート」の3つの異なるタイプのホテルの総合ホテルとして生まれ変わったのがホテルニューオータニ東京です。

エグゼクティブハウス禅

エグゼクティブハウス禅は、本館ザ・メインの11〜12階にある87室の客室で、2021年度格付け評価ホテル部門で最高評価の5つ星を2年連続で受賞しています。

「禅」の教えのように、今の瞬間に向き合う心を大切にするおもてなし、過去と未来のしがらみを忘れさせるサービスが「エグゼクティブハウス禅」のコンセプトです。

世界中の味が楽しめるレストラン

フランス料理からエスニック料理、中国料理に日本料理、鉄板焼きからステーキ、カフェ・ケーキパンと世界中の味が楽しめるのがホテルニューオータニ東京の醍醐味です。

ホテルニューオータニのシンボル、最上階のスカイラウンジの回転機構は、戦艦大和の主砲を回転させる軸受の特殊技法が採用されていると言われています。しかし安全上の理由で現在は回転が停止されているのが残念です。

魅力ある御三家ホテルでプチリッチを楽しもう!

出典:unsplash.com

ここまでホテル御三家の歴史や魅力、リニューアル後の御三家などを徹底的に解剖してみました。世界のVIPが泊まる超一流ホテル御三家ですが、意外に敷居が高くないプランがたくさんあります。ぜひプランを検討してリッチな気分を一度味わってみてください。

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