ビカクシダ・リドレイとは
ビカクシダ・リドレイとは、着生植物の一種でコウモリランとも呼ばれています。リドレイと言う名前よりもコウモリランという名前の方が日本人には馴染みがあるのではないでしょうか?リドレイは熱帯地域に主に分布しています。自生しているリドレイは主に樹木に根を張りつかせて生きているのも特徴です。
自宅で栽培する場合も、板やコルクなどに着生させて管理することもできるので、いろいろな楽しみ方ができるのも魅力になっています。
リドレリは葉が特徴的
コウモリランとも呼ばれるリドレイとは、葉が特徴的です。貯水葉と呼ばれる葉は、スポンジのように水を貯える機能があります。そのため、水がなくてもしばらくの間は貯水葉に蓄えてある水分で生きることができるのです。
この貯水葉は新しい葉が古い葉を包むように成長していくので、茶色く枯れるように見えてもそのままで問題ありません。貯水葉は水やりが多いと出てこなくなってしまいます。そのため、貯水葉を見たい場合は、適度な水やりを心がけましょう。
好みの胞子葉を見つける
リドレイは、胞子葉と呼ばれる葉が特徴的です。太さや分かれ方もいろいろで、リドレイを選ぶ際は、自分好みの胞子葉を選ぶといいでしょう。また、この胞子葉は1枚に2つの胞子嚢を付けるのも特徴です。
胞子嚢は、胞子葉が成長すると葉が茶色くなって丸くなるもので、枯れるような状態のことです。だいたい茶色くなってから1か月ほどで落ちてなくなります。胞子はふわふわしている独特な食感が特徴です。
ビカクシダの原種とは
リドレイを含むビカクシダの原種とは、大きくわけて4つの熱帯地域に分類されていると言われています。原種は18種類あり、東南アジア系と呼ばれる寒さや蒸れに弱い種類と、オセアニア系の低温と乾燥に強い種類があるのです。
他にもアフリカ・マダガスカル系と呼ばれる日照を好む種類、南米系と呼ばれる暑さと蒸れを嫌がる種類があるのです。それぞれ分布している地域によって、育て方に特徴があります。どのような環境に適するビカクシダがチェックしてみて下さい。
ビカクシダ・リドレイの育て方
リドレイはホームセンターや園芸店で購入することができます。選ぶ際はリドレイの葉にハリがあるか確認して購入するといいでしょう。基本的に育てやすく初心者にもおすすめの植物です。
また、リドレイの育て方として注意しておきたいのが貯水葉の扱いです。とても柔らかく傷つきやすいので、あまり触らないようにするにする必要があります。傷口から雑菌などが入ると枯れる原因にもなるので、注意して下さい。
リドレイの栽培場所
リドレイは、季節によって場所を移動させながら管理するのがおすすめです。春から秋にかけては、軒下などの明るい半日陰を好みます。しかし冬は日当たりがよく風通しのよい温かい場所で育てると枯れる心配がありません。
リドレイは日照不足になってしまうと、ひ弱になってしまったり、形が崩れてしまいます。さらに強い日差しも葉焼けの原因になってしまうので、注意が必要です。そのため、栽培場所を季節によって変えたりしながら、管理してみて下さい。
肥料
リドレイは生育期に肥料を与えるとすくすく育ちます。肥料は固形肥料を植え込みに挿すか、液体肥料を水やりの際に溶かして与えるのがおすすめです。弱ったリドレイに肥料を与えてしまうと、さらに傷つけてしまうことがあるので、元気な時に肥料は与えて下さい。
肥料は夏場は1か月に1度、秋からは2か月に1度ぐらいを目途に行うのがいいでしょう。リドレイを大きく成長させるには、水やりや肥料が大切になってくるので、タイミングを守って与えるようにしましょう。
水やり
リドレイの育て方の中でも水やりは大切です。リドレイは貯水葉を持っているので、しっかりと乾いてから水やりをするようにします。あまりジメジメさせてしまうと根腐れの原因になってしまうのです。
また、水やりは株こと水に漬けるか、シャワーを全体に書ける方法がいいでしょう。乾燥と湿度のメリハリをつけることで、リドレイは上手に育つので過度な水やりは注意が必要です。また、冬は冷たい水ではなく温かい水を与えるといいでしょう。
季節別の水やりのタイミング
リドレイは季節や気温によって、水やりの仕方を変えるのがおすすめです。春と秋は朝だけ水やりすることで十分ですが、夏は朝と夕の2回水やりを行ってみて下さい。また、冬は乾いてから水やりするだけで十分です。冬でも気温や室温が20度以上ある場合は、水やりを行う必要があります。
気温やリドレイの乾き具合などに合わせて水やりを行いましょう。また、霧吹きを使う水やりもおすすめです。霧吹きを使うことで、貯水葉や胞子葉がいきいきとしてくれます。
気を付けたい病虫害
リドレイを栽培する際に気をつけたいのがハダニやアブラムシ、カイガラムシです。ハダニとは小さな害虫で葉の裏で斑点状になります。そのままにしておくと枯れることがあるので、注意が必要です。
アブラムシも小さい害虫です。アブラムシによってウイルスが媒介される恐れがあるので発見した際は早めに駆除しましょう。水やりを行う際に定期的に葉の裏などをチェックして害虫を防いでみて下さい。
夏のリドレイの注意点
夏のリドレイが枯れる原因として挙げられるのが、日当たりが良すぎては焼けを起こすことです。窓際でも夏は気温が高くなります。葉焼けを起こさないように日当たりや気温に注意しましょう。
また、湿度が高すぎると貯水葉の中が蒸れて根腐れを起こすことがあります。室内だからと言って安心せずに風通しをよくし、水やりは気温や日当たりの状態を管理してみて下さい。
ビカクシダ・リドレイの冬の管理のコツ3選
リドレイの育て方の中で1番難しいのが冬の管理です。冬は室内での栽培するのがいいでしょう。日当たりがよく風通しがよい温かい室内を好みます。その一方で日照時間が不足するとひ弱になったり、枯れることがあるので、注意しましょう。コツを抑えれば、冬での枯れることなくリドレイを育てることができるでしょう。
冬の管理方法のコツ①気温
リドレイは気温が15度を下回ったら、室内で管理します。特に窓際など日当たりがいい場所に置くのがおすすめです。また、冬は室内に暖房を入れて乾燥するので、適度に水やりを行いましょう。水やりの際も冷たい水は避けます。また、室内の空気を循環させてあげることも大切です。
冬の管理方法のコツ②日当たり
冬場がどうしても日差しは少なくなります。リドレイは日光を好むので、冬でも暖かい日は外で日に当ててあげるのがおすすめです。冬に外に出す際は、気温をチェックしてみて下さい。
冬の管理のコツ③肥料を与えない
冬場に元気のなりリドレイに肥料を与えるのがよくありません。冬は養分をうまく循環できないので、肥料焼けを起こすことがあります。肥料を与える場合は、温かい時期に行いましょう。
ビカクシダ・リドレイの植え替え
リドレイの植え替えを行うのに適した時期は、5月から9月です。植え替える場合は、根についた土をもみほぐしてから大きめの鉢に植え替えましょう。鉢の底に軽石などを敷くと水はけがよくなります。
植え替えをしたらしっかりと水やりを行います。この時も鉢ごと水に漬けるようにしてみて下さい。その後は、半日陰の場所に置くといいでしょう。植え替えの際に胞子葉が枯れている場合は、取り除くようにします。
ビカクシダ・リドレイの増やし方
リドレイは、株分けや胞子による増や方ができます。株分けは子株を切り取る形で行います。切り取った子株は鉢に植え付けて1カ月ほど明るい日陰で管理してみて下さい。株分けによる増やし方は、植え替えの際にやってみるのもおすすめです。
胞子による増やし方
リドレイの場合は、胞子があるので胞子による増やし方も行えます。葉の上の胞子を取り、湿った土に撒きます。この時、土の上からラップをするのがおすすめです。だいたい20度ぐらいの気温を保つのがコツです。後は、土の表目を霧吹きで湿らせます。
初心者の場合は、胞子による増やし方は難しいので、株分けによる増やし方がおすすめです。
リドレイのアレンジ方法
リドレイは、いろいろなアレンジが楽しめるのも魅力です。着生植物ならではの楽しみ方として、板に張り付けるような育て方をするのもいいでしょう。板に付ける際は、暖かい時期に行うのがおすすめです。
板に張り付ける場合は、水苔を使います。保水性がある水苔はリドレイのアレンジに最適でしょう。土を落としたリドレイを水に浸した水苔に撒いて、釘で固定します。後は、水苔が崩れないように麻紐で固定して完成です。
オリジナルのインテリアが楽しめる
リドレイとは、インテリアにも適した植物です。用土を必要とせず水苔で栽培できるのも最大の魅力になっています。板だけではなく、石や木材などに着生させる楽しみ方もあるのです。
購入してきたリドレイをそのまま飾るのもいいですが、ひと手間加えていろいろなアレンジを楽しんみるのもおすすめです。置くだけではなく、壁飾りやぶら下げて栽培することもできるのも着生植物の楽しみ方になります。
まとめ
リドレイは、冬の育て方のコツを抑えることで、上手に管理することができます。独特は胞子葉が特徴的なリドレイはさまざまな形でインテリアとしても楽しめるのが魅力です。
リドレイの育て方のコツは、水やりのタイミングや気温管理です。季節によって、栽培場所を移動するなど、リドレイに適した環境を選んであげるといいでしょう。上手に育てることで、株分けや胞子による増やし方も可能なので、自宅をリドレイでおしゃれに飾ってみてはいかがでしょうか?
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