はじめに:マミラリアとはどんな植物?
マミラリアの特徴や種類育て方を紹介
マミラリアはサボテンの中のひとつの品種ですが、特徴的なとげの他に白い毛が生えているふわふわのかわいらしい種類。サボテンは枯らしやすいという声をよく耳にしますが、マミラリアの栽培は水やりポイントをおさえれば枯れることを防ぐことができるでしょう。
マミラリアの挿し木や株分けや枯れる悩みも解決
マミラリアはひとつだけの植え付けた鉢植えのほかに、ひとつの鉢にちいさな玉がぽこぽこと連なっている姿もよいものです。そのためにはマミラリアの株が複数必要になるものの挿し木や株分けで増やすことも簡単にできるので安心です。今回は枯らさないような育て方だけでなく夏や冬の厳しい季節の管理なども詳しくレクチャーいたします。
育て方の前に知りたいマミラリアとは!
育て方の前にまずはマミラリアという植物についての基礎知識をご紹介します。マミラリアはいったいどのような植物なのでしょうか。植物分類や育て方難易度・おすすめの品種もぜひ御覧ください。
マミラリアの基本情報
科・属 | サボテン科マミラリア属 |
原産地 | メキシコ |
英語名/学名 | mammillaria |
育て方難易度 | 簡単 |
マミラリアの特徴
ひとくちにマミラリアといってもとても種類が多く、確認できているものだけで400種以上あるといわれています。多くが夏に成長する夏型サボテンで、冬場の霜のおりるような温度は苦手としているのが特徴です。
マミラリアの大きさは小さなものであれば3cmほどから縦長に成長する種類であれば30cmくらいまで大きく育つものもあります。白い毛に見えるのは発達したイボと考えられていて棘とはまた別の部分です。
マミラリアの仲間の種類・品種
マミラリアという品種にもたくさんの種類があり、それぞれ見た目が特徴的なものが多くどれもふわふわな毛があるのですが、全体的にあるものから上の画像のマミラリアブカレンシスのように部分部分に集中した形で付くものといろいろ。
棘の先がピンクいろになることから名前が付けられた桜月、ころんとした丸い形がかわいらしい全体が白くなる玉扇、放射状に伸びた白い棘がまるでてまりの刺繍模様のように見える銀手毬などがあげられます。
マミラリアの育て方
マミラリアの植物分類や原産地・特徴やおすすめの品種をご紹介したところで、早速育て方解説をいたしましょう。マミラリアが分類されるサボテンという植物は100円ショップなどでも手に入り、人の手があまり入らない砂漠地域の植物というイメージが強いもの。
簡単だと思って栽培をはじめると、ほとんどの方が枯らしてしまうという失敗することが多い植物です。今回ははじめてでも枯らさない栽培にポイントをおいて説明していきます。
マミラリアの日当たり
太陽がさんさんと降り注ぐような場所が原産地なのでマミラリアはよく日のあたる場所で育てましょう。日が当たらないと成長がゆっくりになるだけでなく最悪枯れることもあります。また日光だけでなくマミラリアにとっては湿度も重要な要素です。あまりじめじめしたところは好みではありません。
マミラリアの植え付け植え替え
植え付け方法
マミラリアの植え付け方法は簡単です。用土はサボテン用の土がおすすめ。マミラリアの鉢穴から根が飛び出ていたり、株の大きさに対して鉢が小さく感じたら植え替えも考えてください。
古い土は落として枯れた根もカットしてから新しい土に変える目的でも、植え付け植え替えはおこなうとよいでしょう。根がすべて土中にうまるようにしたら周りから少し土を押さえて、ぐらぐらとしないよう植えるのがコツです。
植え替え時期とやり方
植え付けや植え替えを行うのは植物の成長期前が適期といわれます。どれだけ丁寧に気をつけておこなっても、土に植物が馴染む(新しい土に根を張り栄養や水分を取り込める)状態になるのに人ではどうすることもできず、植物本来の成長パワーが必要だからです。
夏サボテンであれば春に、冬サボテンであれば秋に植え付け植え替えをおこなうのが基本となります。
植え付け注意点
棘のするどい植物ですので怪我防止のために厚手のシリコンゴムなどの手袋で保護をしてからおこないましょう。根さえ傷つけずに植え付ければそれほど難しい植え替えではありません。
植え付けや植え替えてすぐは植物が受けるストレスを少しでも緩和し、根の成長に全力を注げるよう半日陰から日陰くらいの静かな場所で管理し、だんだんと日の当たる方へ移動させていくようにしてください。特に挿し木や株分けをした後の植え付けはこの方法に留意しましょう。
マミラリアの日常管理・枯れる原因
水やり
マミラリアが枯れる原因に水やりは非常に大きく影響してきます。多くの失敗例は室内管理のサボテン(マミラリア)における水やりと乾燥のバランスが悪かったともいえるからです。
あくまでも目安ですが植木鉢の表面が乾いたのち3日待ってから水やりをするくらいがサボテンにとってよい水やりタイミング。それより前に与えてしまうと常に土が湿っている状態になり、保水性が高いマミラリアのようなサボテンにとっては過湿となってしまうでしょう。
肥料
肥料のあげすぎも肥料やけという枯れるほどではありませんが見栄えを悪くする原因となります。また肥料をあげると徒長といってひょろひょろと上にばかり伸びて植物全体のバランスも悪くなりますし、不健康な状態となることに注意が必要です。
サボテン用の培養土に含まれている元肥という肥料成分だけで十分といえますが、与えたいというときは即効性がありすぐ肥料分が切れる水溶性肥料がおすすめ。マミラリアにすぐ効いて徒長することも防げます。
マミラリアの挿し木や株分け方法は
サボテンの仲間には面白い増やし方があります。ほかの植物では挿し木といえるものにあたるのが胴切りというやり方です。株分けは子株を切り離して別に植え付けていきますが、このときにもまたサボテンならではの少し面白い仕立て方があるのでそちらもご紹介しましょう。
サボテンの挿し木「胴切り」
マミラリアのようなサボテンは胴切りという方法で株を増やすことができます。この胴切りは増やす以外にも徒長した株の仕立直し・枯れかけた株の再生にも利用できるいろいろ便利なやり方ですので、枯れて処分する前に試してみてはいかがでしょうか。
枯れない胴切りのやり方
胴切りには消毒したカッターナイフを用います。アルコール消毒ペーパーできれいに拭けばOK。そのほか切り口保護剤兼発根促進剤と新聞紙もご用意ください。木化したところや変色したところは避けて、できるだけきれいな緑色の部分でカットしてください。
切り口保護剤を塗って新聞紙でくるみ2週間ほど切り口を自然な感じで乾燥させてから土に植えていきます。ここで枯れるのは乾燥不足が考えられますので、保護剤の塗布と2週間の乾燥は必ずおこなうようにしましょう。
サボテンの株分けは子株を使う
株分けは子株を切り取って胴切りと同様に土に植えて発根させて苗をつくり、それをお好みの鉢に植え付けて仕立てていきましょう。やり方は胴切りが株の途中を切ったのに対して子株の根元からカットするところが違うだけで方法は同じです。
時期は空気が乾燥している春か秋。気温はよいのですが初夏から夏は湿度が高くてサボテンの増やし方には向かない時期といえます。
胴切り株に子株を接ぎ木してみる
サボテンの下と上が違う種類のおしゃれな仕立て方を見たことがあるという方も多いでしょう。これは接ぎ木という方法で行いますが、やり方は意外と簡単です。ただしプロの方がやっても100%成功するという方法はありませんので、チャレンジしてみるという気持ちでおこなってください。
維管束をあわせるのが接ぎ木のコツ
使用するのは胴切りした後の根が付いている方の株。中心に維管束という水分を吸い上げる部分がありますので(他とくらべて白っぽいので目視で確認できます)それと切り取った子株の維管束がかぶるように設置するのですが、全て合わせてはいけません。多少ずれるくらいに置くのがコツです。
マスキングテープでしっかりと子株と根付きの株が離れないよう押さえて(棘にテープをかけると固定しやすい)1週間くらい日陰で管理したあとテープを剥がします。
マミラリアの夏と冬の管理
マミラリアの夏越し
マミラリアには直射日光に当たると葉焼けを起こすものもあります。これらは夏には遮光をしたところに置く必要が出てくるでしょう。
半日陰の場所に鉢を移動させるのもよいですが、建物の影など風通しがよくない場所であると根腐れの心配がでてきます。マミラリアは夏品種と冬品種を確認してから育てはじめてください。
マミラリアの冬越し
冬の寒さが苦手な品種は冬場は温度管理が必要となります。日中のみはベランダや玄関先など屋根のある下に置くとよいでしょう。室内の窓際におきっぱなしにすると、朝方寒さにやられてしまう心配があるので要注意ポイントです。
室内に置く場合も窓の反対側を置き場所にしないと、屋外とさほど変わりません。
まとめ:マミラリアを育て増やそう
マミラリアとは個性的なサボテンの種類
たくさんの種類があり、安く手に入るためサボテン初心者の方でも手軽に育てはじめることができるマミラリア。そのかわいらしい姿は多くの人に愛されています。マミラリアは水やりや季節による管理方法を気をつけてあげることで、今まで枯らしてしまっていたという方でも長生きさせてあげられるでしょう。
種類も豊富でマミラリアだけ並べても十分楽しめる種類が豊富なサボテンです。肥料いらずなのでほかの植物と比べてお金もかからないところも魅力でしょう。
マミラリアが気になる方はこちらもチェック
暮らしーのではマミラリアのほかにもおしゃれなサボテンの種類や育て方・水やりのポイントやコツに特化した記事もご用意しています。気になる方はぜひこちらも見てくださいね。

【初心者必見】おしゃれなサボテンの育て方を解説!枯らさないための手入れのコツも!
暮らし~のは暮らしの情報配信中!

サボテンの水やりは難しい!?正しい水やり方法を教えます!
主に乾燥地帯に生息するサボテン。棘が痛いですが、肉厚で丸いサボテンはインテリアとして人気で、人々から愛されています。育成に水やりが必要ですが...
出典:https://photo-ac.com/