初心者のツーリングバイク:はじめに
バイクの選び方とツーリングのスタイル
ツーリングは経験や技術の習得度に関わらず完成形で楽しめます。必要なのはバイクと免許のみです。
しかし、初心者にとってバイク選びは最大の難関!バイクは排気量によって性能が大きく違いますし、ツーリングのスタイルはタイプによって変わってしまうからです。
でも大丈夫!バイクの選び方は永遠の課題です。ツーリングのスタイルはベテランライダーも常に模索しています。
ツーリングに人気のバイクと選び方
ツーリングのスタイルに合わせたバイクの選び方をしようにも、初心者にはその礎がないはずです。であれば、バイクに合わせてツーリングのスタイルを模索する方法があります。
では本題!初心者のツーリングに最適なバイクを排気量別とタイプ別に分けて紹介します。なお、この記事は2021年6月14日現在の情報をもとに作成しますことをご了承ください。
初心者のツーリングバイク:排気量別8選
選び方と中型250ccクラス2選
排気量が250cc以下のバイクは街乗りからツーリングまで楽しめる汎用性の高さがメリットです。
しかし、250ccという排気量は初心者にとって選び方が難しいクラス。一般道を重視したモデルはトップエンドのパワーが不足し、高速道路を重視したモデルは低回転域のトルクが不足する傾向にあります。
これからツーリングのスタイルを模索するのであれば、平均的なパワーを備えたバイクがおすすめです。
CB250R
CB250Rは洗練されたデザインがかっこいい250ccのネイキッドバイクです。フロントフォークを路面に突き刺しているかのようなハンドリングがホット!ホンダ車ならではの安定した乗り味も楽しめます。
ハンドル幅は広めですが車体サイズは平均的ですし、エンジンパワーの割に車両重量が軽いですね。シート高は2019年のマイナーモデルチェンジで10mm低くなりました。
ジクサーSF250
ジクサーSF250はレーシーな雰囲気がかっこいい250ccスーパースポーツバイクです。オイルジャケットをまとった油冷エンジンの耐久性に期待できます。車体はコンパクトでスリム!フルカウルのスーパースポーツでありながら、疲労をため込まないライディングポジションです。
街中でのコントロール性や長距離ツーリングの疲労軽減を重視するなら、ネイキッドモデルのジクサー250も検討しましょう。
選び方と中型400ccクラス2選
排気量が400ccのバイクはツーリング初心者にイチオシでおすすめ!大きすぎず小さすぎない車格に人気があり、ロングツーリングに十分な動力性能を備えています。
しかし、大型バイクの免許が教習所で取得できるようになって以降、400ccのバイクはモデル数が少なくなりました。
ここでは初心者の長距離ツーリングでも疲労を蓄積しにくい400ccクラスのバイクを紹介します。
ニンジャ400
ニンジャ400は軽量でコンパクトな車体に扱いやすい2気筒エンジンを搭載したスーパースポーツバイクです。人気ではニンジャ250に軍配が上がるものの、初心者のロングツーリングにはニンジャ400がおすすめ!トルキーなエンジンは初心者の長距離ツーリングで疲労を軽減してくれます。
現行モデルのニンジャ400は2018年モデルから。2017年モデル以前のニンジャ400は650ベースの大柄なツアラーです。
CBR400R
CBR400Rは安定感のあるハンドリングに人気のあるスーパースポーツバイクです。デザインはスーパースポーツなのですが、内容的にはツーリングバイクといっても過言ではありません。
プリロード調整機構を備えたロントサスペンションがおすすめポイント。荷物をたくさん積載したロングツーリングでも、フロントタイヤの接地感を調整するのが容易です。常にベストな状態に調整できるバイクは初心者を育てます。
選び方と大型750以下クラス2選
排気量750cc以下クラスは大型バイクの免許を取得したばかりの初心者におすすめです。法定速度内でエンジンの楽しい領域を味わえますので、かつての400ccクラスに相当するほど人気があります。
軽量でコンパクトなモデルもありますので、初心者の長距離ツーリングでも疲労を軽減してくれます。
ここでは750cc以下の大型バイクから、オールマイティなキャラクターのバイクを紹介します。
SV650
SV650はダイレクトな加速感がおすすめポイントです。バイクらしい加速感を楽しめます。搭載されている90°V型2気筒エンジンは、理論上の振動がゼロ。バランサーを搭載しなくてもいい構造ですので、アクセルセスポンスは爽快です。
かといって、SV650は過激なバイクではありません。ローRPMアシストが低速走行でのエンストを防いでくれますので、渋滞や市街地走行での疲労を軽減してくれます。
バルカンS
バルカンSは排気量649ccのアメリカンバイクです。洗練されたデザインがおすすめ!土臭い雰囲気は皆無で、街中の風景にも似合います。
車格は大きいものの、シート高は低いですね。初心者のロングツーリングでも安心感を得られます。アメリカンバイクといってもエンジンはニンジャ650譲り。最大出力と最大トルクを発生させるエンジン回転数を若干下げただけですので、スポーティな加速に期待できます。
選び方と大型750以上クラス2選
排気量が750cc以上のクラスは初心者に厳しい?いえいえ、そんなことはありません。溢れるパワーは高速道路を利用したロングツーリングで疲労を軽減してくれます。
ハイスペックモデルを候補にした選び方もありですが、暴力的な加速に理性を保てるかが課題。パワー任せの無理な追い越しやコーナリングで悦に浸っているようでは初心者丸出しです。
ここでは紳士的なキャラクターの大型バイクを紹介します。
CB1300スーパーフォア
CB1300スーパーフォアはクラシカルなネイキッドスタイルがかっこいいですね。スムーズで滑らかなエンジン、怒涛の低速トルク、乗り心地のいい足回りが初心者のツーリングを快適にしてくれます。
車両重量は重く、キャラクターはツアラーに近いですね。6速時速100キロでの理論上のエンジン回転数は2990rpmと低め。紳士的なキャラクターですので、初心者の長距離ツーリングにおすすめできます。
レブル1100
レブル1100はオフロードモデルのCRF1100Lアフリカツインのエンジンを搭載したアメリカンバイクです。270°クランクの不等間隔爆発エンジンがアメリカンバイクらしいけり出し感を高めています。
車両重量は思いのほか軽く感じられますので、取り回しは初心者でもしやすいですね。足腰でのコントロールがしやすく、バンク角も確保されていますので、スポーティな楽しみ方にも対応してくれます。
初心者のツーリングバイク:タイプ別6選
ここからはタイプ別に初心者のツーリングに最適なバイクを紹介します。バイクのタイプ別に選び方を解説し、中型免許で乗れるバイクに限定してイチオシのモデルを挙げました。
バイクの操る楽しさとツーリングでの実用性は相反する要素です。しかし、見た目のイメージと実用性は必ずしも一致するものではありません。ここでは敢えて意外性のあるバイクを紹介しますね。
スーパースポーツの選び方とイチオシ
スーパースポーツでのツーリングはワインディングロードを目指すツーリングで人気です。移動区間ではハンドルの低さに疲労しますが、カチッとした剛性感を楽しめます。
タンデムシートが短く、荷物を積載するとテールライトが見えにくくなるモデルもあります。ロングツーリングではサイドバッグを上手に活用しましょう。
ニンジャZX-25R
イチオシのスーパースポーツはニンジャZX-25Rです。レーシーなデザインやスムーズで官能的なエンジンフィーリングやが特徴。エンジンの楽しい領域をツーリングペースで楽しむのに最適です。電子制御システムも豪華です。
カワサキはツーリングバイクを作るのが上手なメーカー。スポーティなバイクであってもツーリング性を犠牲にしません。フックポイントは4か所あります。
ネイキッドの選び方とイチオシ
ネイキッドバイクはカジュアルな雰囲気がかっこいいですね。服装の自由度が高く、ライディングジャケットの選択肢が増えます。
元々はレーサーレプリカのカウルレスモデルをネイキッドと呼びましたが、4気筒エンジンを搭載したクラシカルなバイクへと変遷し、現在はカウルレスのバイクすべてをネイキッドと呼ぶこともあります。
CB400スーパーフォア
CB400スーパーフォアはネイキッドブームの生き残り。教習車でお世話になった人も多いことでしょう。クラシカルなシルエットがうっとりするほど美しいですね。
400ccクラス唯一の4気筒エンジンを搭載し、理論上の最高速度は6速11000rpmで179.9km/hに達します。自然なライディングポジションや積載性の高さはもちろん、前後サスペンションでプリロード調整が可能です。
ツアラーの選び方とイチオシ
長距離ツーリングでチェックしたいのはツアラータイプです。中型クラスにツアラーはない?いえいえ、250ccクラスや400ccクラスのスーパースポーツはツアラーに近いといえます。
チェックしたいのは荷物の積載性です。中型のスーパースポーツがツアラーと呼ばれないのはココ!小ぶりなシートバッグなら取り付けられますが、ロングツーリングで荷物を積載するには工夫が必要です。
GSX250R
GSX250Rは大柄な車体がツーリングに適したスーパースポーツです。大らかなハンドリングにどっしりとした安定感があり、中型クラスでもっともツアラーに近いキャラクターです。
高速道路での余裕は少ないものの、低中回転域の豊かなトルク感は一般道で疲労を軽減してくれます。
フックベルトがタンデムシート内側に仕込まれていますが、荷物をたくさん積むロングツーリングにはリヤキャリアを追加しましょう。
オールドルックの選び方とイチオシ
オールドルックバイクはおしゃれな雰囲気がかっこいいですね。構造がシンプルですので車両重量は軽く、フレンドリーなキャラクターに人気があります。ウェアの選択肢が多いのも特徴。初心者の紳士的なロングツーリングに最適です。
現行モデルは電子制御化されていますので、初心者でも安心してツーリングへ行けます。ノーマルのままでツーリングを楽しむ人も増えました。年式の古いビンテージバイクは初心者におすすめできません。
GB350
GB350は現代的なバイクの楽しみ方を盛り込んだオールドルックバイクです。クリアな鼓動感を感じられる空冷単気筒エンジンが特徴。バランサーを内蔵したエンジンですので、振動は抑えられています。
車体サイズはCB1100に近い大きさなのですが、車両重量は軽量です。速度域は250ccクラスに近いものの、大らかなハンドリングは初心者でも扱いやすく、長距離ツーリングでの疲労を軽減してくれます。
アメリカンの選び方とイチオシ
アメリカンバイクは紳士的なツーリングを求めるバイク乗りに最適です。車体サイズは大きいものの、シート高は低いですので、初心者でも安心感を得られます。
速度域が低めに設定されていますので、淡々と移動する場面でもツーリングを楽しめますし、のんびり走ってもかっこいいですね。
プチツーリングからロングツーリングまで絵になるのがアメリカン!急かされないキャラクターはツーリングの精神世界を追求するのに最適です。
レブル250
レブル250は人気ナンバーワンの国産アメリカンです。というのも、レブル250はオールラウンダー!長距離ツーリングや街乗りはもちろん、ワインディングロードもなかなかのペースで楽しめます。
適応能力に優れたバイクはロングツーリング最強!これからツーリングのスタイルを模索する初心者にとってレブル250は最適です。
ハンドルはやや遠いので、体格に合わせて調整や交換をしましょう。
スクーターの選び方とイチオシ
スクーターは合理的なツーリンクを求める初心者に最適です。荷物の積載性は高いですし、操作がイージーですので景色を楽しむ余裕をつくれます。静粛性が高いので、早朝や深夜の出発帰宅もしやすいですね。
現行モデルのスクーターはモデル数が少なくなったアメリカンバイクの代替えとしても人気です。グルメツーリングで街中を目的地にするのなら、125ccクラスや150ccクラスも選択肢に加えましょう。
バーグマン200
ロングツーリングにイチオシのスクーターはバーグマン200です。最大トルクを発生させるエンジン回転数を効率的に使い、力強く加速します。
理論上の最高速度はトップギヤ8000rpmで116km/hと低めなものの、ウインドスクリーンの防風効果は高く、高速道路を利用する長距離ツーリングにも最適です。コンパクトなわりにライディングポジションはゆったりとしています。
初心者のツーリングバイク:まとめ
バイクの選び方で迷ったらデザイン勝負!
バイクは排気量やタイプによって稼げる距離に違いがあり、疲労の度合いも変わります。マスツーリングで他のメンバーに迷惑をかけたくないからと、長距離ツーリングに最適なバイクを探すこともあるでしょう。
しかし、これからツーリングのスタイルを確立していく初心者にはデザイン勝負の選び方がおすすめです。かっこいいと思えるバイクは乗りたくなりますので、結果的に距離を稼げ、ツーリングの経験値を高めてくれます。
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