ベロニカオックスフォードブルーの活用
ベロニカオックスフォードブルー栽培は簡単
冬場にも枯れることがない耐寒性の高い宿根草がこのベロニカオックスフォードブルーという花です。根が丈夫で植え替えのときに遠慮なく根をカットしたり切り込みを入れたとしてもそこから新たにどんどん根を出すくらい気を使わなくてよい植物。
日陰でも育ちますので夏の耐暑性対策もばっちりで、初心者の方のグランドカバー用の素材としてもベロニカオックスフォードブルーはおすすめです!
ベロニカオックスフォードブルーの増えすぎ注意
冬場に枯れることなく美しい姿を見せてくれるベロニカオックスフォードブルーは地植えにしていくとどんどんと勢いのよい広がり方を見せて他の植物の生えるスペースを侵害してしまうことも。
広がり方を押さえるような工夫をしてなおかつ欲しいところには植え付けられるような理想的な庭の飾り方をしてもらうために、ベロニカオックスフォードブルーの挿し木や株分けでの増やし方についても解説していきます。
ベロニカオックスフォードブルーについて
ベロニカオックスフォードブルーの育て方の前にこの植物の植物分類や特徴・同じベロニカの種類で見た目の違う品種の紹介をご覧いただきましょう。植物の特徴や性質を理解していることで、このあとレクチャーしていく育て方がすんなり頭に入りやすくなりますよ。
ベロニカオックスフォードブルーの基本情報
科・属 | ゴマノハグサ科(オオバコ科)ベロニカ属 |
原産地 | ヨーロッパ |
英語名/学名 | Oxford Blue/Veronica peduncularis ‘Oxford Blue’ |
育て方難易度 | 非常に簡単 |
ベロニカオックスフォードブルーの特徴
ベロニカオックスフォードブルーは耐寒性が高い宿根草植物ですので、冬場でも寿命以外では枯れることはありません。そのため本州の中央から南の地域であれば冬越しの手間などはまったく必要がないといわれています。
むしろ秋からは葉が銅色に紅葉してそちらを楽しむ方も少なくない植物。耐寒性の高さを利用した冬場の庭のグリーンとして広がり方を工夫されるとよいでしょう。
自然に枯れた茎や葉は冬に取り除く
春から夏は花後の切り戻し剪定などで整理できているのですが、秋から冬に入るとそのまま寿命で枯れた枝葉が目立つようになって枯れたような見ためになってしまうことも。
しかし株元をよく見てみると下から新しい葉が出てきているのがわかるでしょう。時間があれば天気の良い日にでも庭に出てみて、枯れた枝葉をカットしてあげる冬のベロニカオックスフォードブルーの見た目がより美しくなるでしょう。
ベロニカオックスフォードブルーの花
花はこの植物の名前にも使われているブルー。開花時期は3-6月ころで、とても細かくて小さな花をたくさん咲かせます。花びらは4枚で中央に白い部分があり、そこから角のような長いしべを伸ばして咲くのが特徴的な植物。
そのほかのベロニカの種類
ベロニカというとオックスフォードブルーではなく草丈が高くて穂花を下から順番に咲かせていくものを思い浮かべる方も多いでしょう。こちらはベロニカの種類の中でもロンギフォリアとよばれる品種。
ベロニカオックスフォードブルーのような這う性質の種類はペドゥンクラリスと呼ばれるものを品種改良して作られた園芸種です。
ベロニカオックスフォードブルーの育て方
ベロニカオックスフォードブルーの基本情報をご覧いただいたところで、早速この植物の育て方解説をしていきましょう。
ベロニカオックスフォードブルーは暑さ寒さも得意でとても丈夫な植物ですので、それほど気をつけなくてはいけない管理はありません。しかしひとつだけ土質に気をつけてあげるとこで、より手間がかからず大きくなってくれるので楽をできますよ。
ベロニカオックスフォードブルーの株選び
広がり方が顕著な植物ですので50cm間隔に1本を目安に数を用意してください。1年たつと隙間がうまるくらいよく育ちます。園芸店に並ぶ季節は秋から春にかけて。
冬でももりもりと茂っている株の方が当然よいです。宿根草なので根がとても大切です。同じくらいの地上部の大きさであれば、鉢やポットを触ってみて硬いくらい張っているものがよりよい株といえるでしょう。
ベロニカオックスフォードブルーの日当たり
日当たりは特にこだわらず根が張るだけどんどん広がって成長していく植物です。特に庭への地植えがおすすめですが、プランターや鉢植えでも栽培することができます。置き場所は特にこだわらずに、庭やベランダの欲しい場所を選べばよいでしょう。
土
じめじめとしたいつでも湿っているような土はこのベロニカオックスフォードブルー栽培には不向きです。植える場所の土は水はけがよいものであるほうがベスト。庭土が粘土質であるというような場合はプランター栽培にしてそれを並べてみてはいかがでしょうか。
ベロニカオックスフォードブルーの植え付け
ベロニカオックスフォードブルーは丈夫な植物なのですが、高温多湿な環境はあまり好みません。特に根が重要なのでこれをできるだけ広げてあげるように植え付けるのがポイント。
鉢にいっぱい張っている根は十文字に剪定ばさみでカット、軽く広げるようにして植え付けると同時に上の方でもハサミで切り込みを入れるとそこからも新しい根が広がっていくのでお試しください。
種まきからの苗づくり
一般的には苗で流通していることが多いベロニカオックスフォードブルーですが、種が入手できれば種まきからでも増やすことが可能です。1箇所に複数まき間引きしながら1本立ちにします。
種まきは秋9-10月くらいにおこなってポットなどで冬の間管理します。本葉4-6枚程度が苗として植え付けるのに適した大きさです。
苗の植え付け時期ややり方
春に花が咲く植物なので秋に植え付けをするのが理想的なのですが、春にも植え付けできます。具体的には秋は10月ころ春は4月ころが適期といわれています。
水はけのよい土質の場所であればそれほど植え付ける日当たりなどは気にしなくてよいでしょう。
株間は30-50cmは必要
ただ成長が早くどんどんと広がっていきますので最初は最低でも30cm。余裕をもって50cm程度は株間を開けておかないと、いきなり茂って場所争いをはじめてしまいます。この広がり方を利用して鉢植えで枝や花が垂れ下がるように仕立てても素敵ですよ。
ベロニカオックスフォードブルーの水やり
やや乾燥気味の環境が好きなベロニカオックスフォードブルーの場合、水やりはしっかりと土が乾いたら十分な量をあたえるという方法です。地植えの場合は雨だけで十分ですので水やりの必要はありません。
ベロニカオックスフォードブルーの肥料
ベロニカオックスフォードブルーは植え付け時に元肥をあげるくらいで、そのあとは追加の肥料は不要です。むしろ肥料があると草姿が乱れて広がり方があばれてしまうので、あげないほうがきれいに株がまとまるでしょう。
ベロニカオックスフォードブルーの切り戻し剪定
ベロニカオックスフォードブルーの切り戻しは主に花を2回咲かせるためにおこないますので実質花がら摘みのような感覚でおこないましょう。
2度咲きにするには時期が大切であまり遅くなってから切り戻ししても2度目が咲きませんが、切り戻し剪定をすることにより分岐して枝が増えますので株の繁茂が望めるため決して無駄ではありません。
花が咲かない原因と対策
同じベロニカでも穂花の形で咲く草丈の高いロンギフォリアの方は日照時間が不足すると花が咲かないというケースもあるようですが、ベロニカオックスフォードブルーにおいては花の大きさや数に違いはあれこそ花が咲かないというケースはほとんど見られません。
それでも花が咲かないという場合は伸びすぎた茎をこまめに剪定してはいませんでしょうか?そのときに花芽まで切ってしまったのかも知れませんね。剪定を控えて様子をみましょう。
ベロニカオックスフォードブルーの増やし方
株分けでの増やし方
株分けは3年ものの大きくなった株からおこなうことができます。秋の植え付け植え替えの時期に掘り起こした株をふたつみっつに分けてそれぞれ植え付けるだけです。
根が非常に丈夫な植物ですので、思い切ってばっさりと切り分けてしまっても大丈夫。むしろ伸びすぎた根を少し整理するくらいに根剪定をしてから植え付けると急激な成長を抑えられ計画的に育てることができます。
挿し木での増やし方
挿し木も春と秋の年2回おこなうことができます。はじめて栽培される方におすすめな挿し木時期は秋9-10月ころです。じめじめが苦手なためからりとした日が続く秋晴れを狙って挿し木に挑戦してみてください。
今年伸びたできるだけわかわかしく青い枝を選んで挿し穂として用意します。挿し木用の土(清潔で新しい鹿沼土や赤玉土)を湿らせたところに差していけばOK。挿し木用の鉢は根がしっかりと出てくるまでは、日陰に置いて管理しましょう。
ベロニカオックスフォードブルーのまとめ
ベロニカオックスフォードブルー
ベロニカオックスフォードブルーは宿根草植物ですので一度植えれば冬に寿命の葉や茎が枯れることはあっても根は生きていますので、新芽が出てきて手間いらずで楽しめるグランドカバーや寄せ植え向けの植物です。
日陰でもすくすくと育ちますのでよりナチュラルなガーデニングに嬉しいのがベロニカオックスフォードブルーという花です。切り戻し剪定を早めにおこなうことで2回開花させることもできますので、花も長く楽しめます。
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出典:https://photo-ac.com/