ボルダリングの基本や上達のコツを徹底解説!
ボルダリングはとても人気のあるスポーツです。しかし、壁を登るということに恐怖心を抱く方や、上手に登れない方もいるでしょう。そんなボルダリングを少しでも上達させるための基本的な動作にはコツがあります。
経験がある方は確認として、これから始める方は予習としてこの記事を参考にしていただき、「登る」ことの奥深さを楽しんでみませんか。コツを押さえることで登ることが格段に楽になる上、上達も早くなるのでぜひ参考にしてください。
ボルダリングの登り方のコツは基本を守ること
基本的な登り方のコツを解説します。ボルダリングには足や手の動きなど、様々なテクニックが必要です。どれも外せない大切なことばかりなので、最初は「多い!」と感じてしまうかもしれませんが、1つずつ確実にこなしていきましょう。
ボルダリングの登り方のコツ①基本の姿勢
一つ目のコツは基本の姿勢です。腰を落として膝を曲げ、腕を伸ばす姿勢が基本の姿勢となります。この姿勢は脱力の姿勢とも呼ばれ、疲労が蓄積しにくい上、壁から体が離れず次のホールドに足を持っていきやすくなるため、必ず覚えましょう。
初めの頃はこの姿勢が恥ずかしい、という方もいるかと思いますが、慣れなければ、ボルダリングの上達は不可能です。膝をしっかりと曲げることが上達のコツですよ。
ボルダリングの登り方のコツ②足元を確認しながら登る
二つ目のコツは足元の確認です。人は動作を行う際には手に集中してしまいがちですが、ボルダリングでは足元に注目してホールドを見定め、的確な場所に足を置く必要があります。この足の置く場所を見定めることが登り方のコツなのです。
登っているときの視野が広く持て、腕力の消耗を減らすこともできるので、足元の確認は怠らないようにしましょう。
ボルダリングの登り方のコツ③三点支持を意識すること
三点支持は姿勢の安定に非常に重要なコツです。手と足を合わせた4本の内の3本で三角形を作り、体を安定させバランスを取ることが三点支持といいます。梯子の登り方をイメージしていただければわかりやすいでしょう。
三点支持は体力の消耗を防ぐ重要な登り方なので、基本の姿勢と共に必ず覚えておきたいコツの1つです。
ボルダリングの登り方のコツ④つま先で立つ
つま先で立つこともコツの1つです。ボルダリングでは足の裏全体をべたっと付けられるホールドはありません。そのため、ほとんどの場合かかとを上げていなければならないのです。そうすることで足首が回転しやすくなり、体の向きをスムーズに変えられますよ。
また、ボルダリングでは立ち方によって違う名称で呼ばれます。それぞれの特徴を解説するので初心者の方は把握しておきましょう。
フロントエッジ
壁の正面につま先を向け、足の指先全体に重心を乗せる立ち方です。かかとが空中に浮いており、背伸びをするようにかかとを上げると遠くのホールドがつかめます。足の指先をホールドと壁の間に差し込むくらいのつもりで力を込めることがコツです。
インサイドエッジ
足の親指の付け根辺りに重心をかけてホールドに乗り、壁と足の向きが平行になる立ち方です。親指に力を込めてしっかりと壁に押し付け、ホールドを擦り落とすくらいのつもりで踏み込むことがコツとなります。
小さなホールドに立つ際には必須のテクニックなので必ず把握しておきましょう。
アウトサイドエッジ
こちらはインサイドエッジとは逆で、足の小指側を壁に沿わせるように立つ方法です。横移動するときに使うテクニックですが、インサイドエッジに比べると力を入れづらく感じることでしょう。
ホールドが足のどの位置にあるかを意識し、壁とホールドの隙間を埋める感じで足を置くことがコツです。
ボルダリングの登り方のコツ⑤ムーブの基本
ムーブとは、足の裏の使い方を指します。この方法を知っておくことで、このコースにトライしようと思ったときに、登り方のイメージがしやすくなりますよ。まず初心者の方がマスターするべき、ムーブとそれぞれのコツを3種類紹介します。
前記で解説した立ち方と合わせて練習してみてください。地面で各ムーブの動きを確認してから実際に登ってみるのもいいでしょう。
正対ムーブ
正対という言葉通り、体を壁に向かって正面に向け、足をがに股に開いて登っていく方法です。まず最初に登ってみようと思ったときは、自然とこの形になると思います。ホールドをつかもうと伸ばす腕と同じ側の足は、反対の足よりも高い位置に置くことがコツですよ。
ドロップニー
ドロップニーは両足をホールドに乗せ、伸ばす手と同じ側の足の膝を壁に寄せるように曲げながら内側に腰をひねります。そして、ひねった方の腕を伸ばしてホールドをつかむ方法です。
この時腰を壁になるべく寄せることがコツとなります。このムーブは両足で踏ん張れるため安定感が高く初心者にもおすすめのムーブです。
ダイアゴナル
ダイアゴナルも斜めに伸びあがるという点でドロップニーと似ていますが、こちらは片足です。つかみたいホールドが右手側にあったら、右足の膝を内側にぐっとひねります。その状態で斜め上にぐっと伸びあがり、右手を思いっきり伸ばしてホールドを取りにいくのです。
コツは、しっかりと腕を伸ばすことと、手を伸ばすタイミングで腰をひねることです。
ボルダリングの登り方のコツ⑥足の入れ替え
足の入れ替えも押さえておきたい登り方のコツの1つです。三点支持を活用してチャレンジしてみましょう。左足がホールドに乗っていると仮定して説明します。まず、両手と左足で身体を支えながら、右足をゆっくりと左足に近付けます。
両足を同じホールドに置き、右足に重心を移していきましょう。重心を移動したら次は左足を次のホールドへと移動します。これができたら足の入れ替えは成功です。足の入れ替えができると、斜め上の手が届かない場所にも届くようになりますよ。
ボルダリングの登り方のコツ⑦ホールドの種類とつかみ方
基本的にホールドはつかみづらいものが多いです。最初はつかみやすいホールドから始めますが、上達してくると難易度はどんどん上がっていきます。つかみづらいホールドは基本的には指をかける、というイメージでつかみましょう。
そうすることで小さめのものにも対応できるようになり、腕の疲労が軽減できるようになりますよ。ここではボルダリングの一般的なホールドの種類とそのつかみ方のコツを紹介します。
ガバ
深さのある窪みがあり、ハンドルのようになっていてつかみやすいため、初心者の方に優しいホールドです。くぼみに指をかけて、手のひらで包むようにしてつかむことがコツですよ。
ピンチ
窪みが無く、ハンバーガーを持つようなイメージで指を挟みこんでつかむタイプのホールドです。一見すると持ちやすそうな形ですが、意外と力が必要なため、苦手と感じる方も多いホールドとなります。
つかみ方のコツは親指以外の指はしっかりと閉じ、親指はねじりこむようにしっかりとつかんで挟み込むことです。この時、脇や肘が開いてしまわないように気を付けましょう。
スローパー
指の置きどころのない、曲線のみのホールドです。滑りやすく、初心者の方には難易度が高めのホールドといえるでしょう。このホールドは、手のひら全体で圧をかけて押さえこむようにしてつかみます。
親指以外の指は閉じて、手のひらに力を集中させるようにつかむことがコツです。
ポケット
石にちょこんと穴が空いたようなホールドです。その穴に指を引っかけるので他のホールドとはつかみ方が少し違います。力を入れづらいのですが、指入るだけ入れてしまった方が安定するため、できるだけ指を入れることをおすすめします。
3本入りそうなら、人差し指と薬指をくっつけて、中指をその2本の上に置いて三角形を作り、その状態で穴に入れて引っ掛けるつかみ方もありますよ。もし落下してしまった際は指を即座に抜いて、穴に残らないようにしましょう。
カチ
指先しかかけることができない、薄いホールドです。つかみ方は、まず人差し指から小指までを第一関節でまげて押し付けるようにかけ、親指は人差し指に乗せるか、ホールドにかけた指の上に乗せて握りこむように持ちます。
カチも初心者泣かせのホールドの一種です。ポケットと共に指を痛めやすいため、無理をしないようにしましょう。
アンダー
持ち手が下向きに付いたホールドです。足を高い位置に置いて、腰辺りの高さで下からつかみ上げるようにつかんだら腰を引き上げていきます。最初は戸惑ってしまうかもしれませんが落ち着いて動きを確認しながら登ってみましょう。
ボルダリングの登り方のコツ⑧登る前にイメージ
まずは、登る前にどのホールドをつかむのか、足の置き場所などのイメージをしてみましょう。このイメージすることをオブザベーションといいます。オブザベとも呼ばれるイメージを行わずにただ闇雲に登ろうとすると、登っているときにもたついて体力を消耗してしまいます。
効率よく体力を温存しながら登るコツは、このオブザベをしっかりと行うことなのです。
ボルダリングの登り方のコツ⑨限界を迎える前に腕のシェイク
ボルダリングをしていると腕がパンクしそうで力が入らない、という状態になります。この状態をパンプといい、腕に力が入らなくなるため、指が開いてしまうのです。そうなる前に片腕ずつ腕をぶらぶらと振るシェイクを行って筋力を回復させましょう。
登っている途中で行う時は足に体重をかけて安定できるようなポイントで、シェイクしない方の腕に力を入れないようにします。息をしっかりと吐きながら左右の腕で交互に2回から3回程度行いましょう。
ボルダリングでは降り方にも注意が必要
ボルダリングは当然ですが登ったら降りなければなりません。まず、そのまま下まで飛び降りてしまうのは厳禁です。ゆっくりと足元を確認しながら、慌てずに降りていきましょう。
危険ではない高さまで降りたら、後ろに誰もいないか確認し、壁からなるべく離れた位置にジャンプします。飛び降りることを禁止しているジムもあるので、よく確認しておいてください。
ボルダリング上達のコツは?
ここからはボルダリングの上達のコツについて解説します。ボルダリングの基本ができてもなかなか上達しない、という方もいるでしょう。上達しない、ということは体の使い方や筋力など様々な要因が考えられます。
そんな上達するためのコツを紹介するのでぜひ参考にしてください。
ボルダリングの上達のコツ①トレーニング
トレーニングを行い、普段使わない筋肉や体力を鍛えておくこともボルダリング上達のコツです。トレーニングをすると体力や筋力が付いて長い時間登っていられるようになります。しかし、人によって使う箇所の筋肉が若干異なるのがボルダリングの特徴の1つ。
まずはボルダリングを行い、その影響でどの部位が筋肉痛になったのか確認してみましょう。筋肉痛の箇所で鍛えるべき部位が把握できますよ。ここでは主に使う筋肉とそれぞれの効果について解説します。
背筋・腹筋
体幹に位置づけられる部位ではありますが、この部位をトレーニングすることで、ボルダリングの際の安定感がより増します。また、ボールドから足が離れてしまった場合の対処法であるリカバリーも容易です。
腕の筋肉
ボルダリングでは前腕と上腕両方とも使うため、筋肉痛になる方も多いでしょう。特に力が必要な前腕はトレーニングをしなくてもボルダリングを続ければ自然と力が付いてきます。
しかし、体を持ち上げる際に使う上腕は足の補助もあるため、なかなか鍛えるのが難しい部位ではないでしょうか。そのため、トレーニングでは上腕を鍛えることをおすすめします。
下半身の筋肉
下半身の筋肉も非常に重要な部位です。ボルダリングでは主に下半身の筋肉を使って体を持ち上げます。また、ホールドに乗る際も主につま先で乗るため、ふくらはぎの筋肉も使います。
下半身はほとんど全体が使われるので非常に重要な部位だといえるでしょう。
ボルダリング上達のコツ②柔軟性
ボルダリングは股関節や肩甲骨周りの柔軟性が非常に重要なスポーツです。股関節の柔軟性で身体への負担が格段に異なります。そのため、股関節や肩の柔軟を毎日のように行いましょう。
この箇所の柔軟性を高めると、体の向きをスムーズに変えることができる上、怪我を予防することもできます。柔軟性を高めることがボルダリング上達のコツの1つなのです。
ボルダリング上達のコツ③悩んだ時は
ボルダリングを始めた最初の頃は登れていたのに、少し難易度が上がったら上達しなくなった、などと思うこともあるかと思います。そんなときは腕の力だけで登っていないか、基本の登り方をしっかり守っているかを確認してみてください。
ボルダリングは体全体をバランスよく使って登らなければ上達することはできません。体力や腕力をだけに頼っていると、体を痛める原因にもなってしまいます。基本の動きを良く確認し、一度クリアしたコースでも繰り返し練習することも上達のコツなのです。
ボルダリング上達のコツ③アドバイスをもらう
おそらくこの方法が最も上達できるコツともいえるでしょう。基本の動きを確認することももちろん重要ですが、上手な人のアドバイスに勝るものはありません。ボルダリングは1人で行うスポーツです。そのため、どんな動きをしているのかは自分で確認できません。
しかし、アドバイスをいただき、動きを改善することで、楽に登れた、という方は非常に多いのです。ジムのスタッフさんでなくても、上級者の方に登り方を見てもらってたくさんアドバイスをいただきましょう。
ボルダリングは楽しくて魅力的なスポーツ
ボルダリングの基本について解説しました。ボルダリングは楽しくて魅力的なスポーツです。特に難しいコースをクリアしたときの達成感は感動にも値するでしょう。そしてさらに難しいコースにも挑戦したくもなるはずです。
しかし、危険があることも忘れてはいけません。一歩間違えたら怪我の原因にもなるのです。ボルダリングを楽しむ際には怪我に十分注意して行いましょう。
ボルダリング初心者の方はこちらもチェック
今回はボルダリングの基本的な登り方のコツや上達のためのコツなどを紹介しました。しかし、初心者の方はボルダリングに関する知識はまだたくさんあるのです。そんなボルダリング初心者の方はこちらの記事もチェックしてみてください。
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