まとめ:人気のオリエンタルポピーガーデニング
人気の植物オリエンタルポピーを栽培する
薄紙のような繊細な花弁と鮮やかな花色が特徴的な人気の園芸種にオリエンタルポピーがあります。ひときわ明るく目立つ花であることから花束や切り花などにもよく活用される植物です。
その様子はあまりに美しく整った花姿をしているため生花でも造花と間違えられることもあるといわれています。
オリエンタルポピーはどんな植物?その育て方は
そんなオリエンタルポピーは品種の分類ではどんな花の仲間なのでしょうか。気になる植物の品種など基本情報から園芸方法、好みの環境や育て方の注意に増やし方と詳しく解説していきます。
これからオリエンタルポピーを育てようとお考えのかたも、花姿を見て興味を持っただけという方にも是非見て欲しい、オリエンタルポピーの花図鑑と育て方解説です。
栽培の前にオリエンタルポピーの基礎情報を知る
育て方解説の前にまずはこの植物の品種・分類・原産地といった基本的な情報と、見た目の特徴や植物としての性質や花言葉をご紹介しましょう。オリエンタルポピーのことを外見でしか知らないという方は、育て方を知る前に頭に入れておくと解説文もすんなりと入ってくるでしょう。
オリエンタルポピーの基本情報
分類 | ケシ科ケシ属 |
原産地 | 西南アジア |
英語名/学名 | Oriental poppy/Papaver orientale |
育て方難易度 | 簡単~中級程度 |
オリエンタルポピーの別名はオニゲシ
この植物は和名ではオニゲシと呼ばれています。オニゲシの鬼は大きいという意味。日本に咲くケシ科の花の中でも鬼のように大きな花を咲かせる植物ということでこの名前が付けられたといわれています。
オリエンタルポピーの性質と特徴
和名からもわかるとおり大きな花を咲かせるのですが、大きいのは花だけではありません。草丈も最大では1メートルほどと子どもなら隠れてしまいそうなくらい伸びます。また特徴として一般的なケシの品種の仲間とは違いオリエンタルポピーの花は下を向きません。
首を垂れる姿は少し寂しそうなイメージを与えるため敬遠される方もいるようですが、そんなときはこの特徴ともいえる太陽にまっすぐに向き合うオリエンタルポピーの花はおすすめ。
園芸の注意点
この植物は冬の寒さには負けないくらい強いのですが、蒸れ・高い気温は苦手としているという特徴があります。宿根化して何年も花を咲かせることもある植物ですので、園芸の際はこの性質には注意をした方がよいでしょう。
オリエンタルポピーの開花時期
この花の開花時期はとてもわかりやすい覚え方があります。それは田植えの時期と重なること。田んぼが近くにない方はわかりにくいかもしれませんので月でいうならば5-6月。
梅雨どきの雨の多い時期がほぼこの季節と重なります。そんな季節がオリエンタルポピーが美しくさく見ごろの時期となるでしょう。
オリエンタルポピーの花言葉は「妄想」
オリエンタルポピーにはポジティブな意味の花言葉がつけられています。明るい花色の薄くて美しい花弁を持つこの花にはピッタリでしょう。妄想のほかにも繁栄・優しい愛と花からのイメージが由来となる花言葉の意味となっています。
【園芸】オリエンタルポピーの栽培方法
基本的な情報や性質・特徴・花言葉などもご覧いただきましたがオリエンタルポピーのイメージがつかめ、自分のガーデニングにどのように使うか想像できたでしょうか。では早速オリエンタルポピーの栽培方法を解説していきます。
オリエンタルポピーの環境
植物にはそれぞれ得意な環境(主に日当たり。土質なども好みがあります)が決まっていて、オリエンタルポピーに関してはとにかく水はけのよい場所・土で育てるのが一番注意したい点。
日当たりに関しては明るい場所が好きなのですが、耐暑性が低い植物ですので夏は涼しく過ごさせてあげる必要があります。何の影もなく風もありま吹かないような場所では株が弱ってしまうでしょう。水はけとともにこの点にも気をつけて下さい。
用土は水はけの良さを重視する
植え付ける場所の土の状態もその後の植物の成長や開花に大きく影響します。オリエンタルポピーであれば土は水はけのよいものがベスト。鉢植えなどに用いる市販のものであれば花用の培養土に3割程度の山砂などを混ぜたものが適しています。
自分で配合する場合には赤玉土と腐葉土を6:4ないし7:3程度に混ぜた一般園芸用の配合に同様に山砂・鹿沼土などを水はけのために混ぜ込みます。植え付けのときはそこに元肥を足すのを忘れないで下さい。
オリエンタルポピー植え付け植え替え
植え付け時期
オリエンタルポピーの苗は主に秋に園芸店に並びます。そのほか春植えをされる方もいますので、春にも苗がでまわるでしょう。鉢植えの花であれば根がいっぱいになったら植え替えも必要になりますが、鉢植えの植え替え時期に関しても春か秋。苗が出回る時期がその地域の適期です。
簡単な植え付け方法
ポット苗などで購入したものか種まきで自分で作った苗を植え付けることになるのですが、まずは時期は秋がおすすめです。というのもこの植物は前にも触れましたが夏の暑さが苦手なので植え付けてすぐに気温が高くなってくると十分な成長が望めません。
また根もデリケートなので植え付け時にはできるだけ触れないよう根鉢を崩さず穴をあけたところに水を十分注ぎ入れポットから出してものを植え付けていくようにしましょう。
オリエンタルポピーの日常管理
水やりのコツ
植え付けや植え替えをしたオリエンタルポピーには地植え・鉢植えに関わらずしばらくは水やりをしてください。しっかりと根付いて元気な様子を維持していれば地植えの方は水やりの必要はないです。
鉢植えの場合は乾燥気味にした方がこの植物には適しているため、しっかりと土が乾いたのを見てからあげるとうまくいきますよ。
肥料の時期とやり方
オリエンタルポピーは肥料をあげすぎると逆に花が付かなくなってしまいます。肥料は基本は元肥以外は不要です。
あまりにも栄養が足りない(病気でもないのに葉が黄色い・日当たりがよいのに色素が薄くて株もひょろひょろとしているなどが目安)ようであれば液体肥料を水やりのときにあげて様子をみましょう。
オリエンタルポピーの病気と害虫
害虫の被害はあまり報告されていない強い植物ですが、株の状態によってはアブラムシがつくことがあるでしょう。少なければ指で簡単に捕殺できます。数が多い場合や手袋の上からでも手で触れたくない方は市販のアブラムシ用の殺虫スプレーで対処するとよいですよ。
病害虫の時期と対策方法
この植物は株も大きくなりますし基本的に丈夫なので目立つ病気や害虫の心配はありません。ただし夏場に株が弱ってくると害虫被害や病気の心配も出てきますので、病害虫の予防や対策は夏のひざし・高温対策と考えるとよいでしょう。
オリエンタルポピーの花がら摘み
植物は花が終わると種や実を付けるものが多いですね。観賞用で花をたくさん咲かせたいという場合は終わりかけの花はさっさと剪定してしまうことが多いのですが、オリエンタルポピーに限っては面白い実がなるのでそれを見るのも楽しみのひとつとなるでしょう。
花がら摘みの時期とやり方
上記のような理由から実を見たいという方はついた実が茶色く熟して(枯れて)きたようなら剪定してしまうことをおすすめします。種取りをするのであればそのまま放置です。
実や種はよいので株の栄養にして翌年を充実させたいとお考えであれば、花が終わったら茎を根元までたどり一番下の部分を清潔な剪定バサミで切り取ってしまってください。
オリエンタルポピーの種取りと増やし方
オリエンタルポピーの実はポピーシードといわれて、この状態でも花屋で売られているくらい面白い見た目のため花材としても人気があるものです。その中にたくさんの種が入っているのですが、熟すには自然に乾燥させて時期を待ちます。
茎ごと剪定してドライフラワーのように吊るしておいても種取りできるでしょう。無理に取り出さず種が熟すのを待って下さい。
種取り時期とやり方
オリエンタルポピーの増やし方のひとつである種取りは自分で育てたものの他、前述のように花屋で勝ったポピーシードからも取ることができますが花色などはわかりませんのでご注意を。時期は開花期の後です。
種まき時期とやり方
この植物の種まき時期は春か秋の年に2回。春ならば3月秋であれば10月くらいが適期といわれています。好光性の種であるため覆土はしないかもしくは非常に薄くしてください。土は養分のない種まき用のものを用いるのがおすすめ。
あとは発芽を待ち丈夫そうな大きな芽を本葉3枚程度のときにポットあげして植え付け時期に苗として活用しましょう。種まきからの実生苗の場合開花は2年先になります。
オリエンタルポピーの株分け
種まきからだと花が咲くまで2年かかりますが、翌年すぐに花が見たいという方は株分けでも増やすことが可能。株分けをする場合はしっかりと大株に育ったものを使わないと、分けても両方だめになってしまうこともあるでしょう。
時期は秋10月ころに2つまたは3つ大きさを見ながら分けてそれぞれを植え付けていきます。
まとめ:オリエンタルポピー栽培の環境に注意
薄い花弁が美しいオリエンタルポピー
花の人気が高いオリエンタルポピーですが、実(種)部分もユニークな姿で長く楽しめる人気の植物です。育てるには夏の日差しや暑さに注意して乾燥気味に管理することが大切ですが、他は肥料も不要・特に心配する病害虫もないため比較的育てやすい植物といえるでしょう。
オリエンタルポピーが気になる方はこちらもチェック
暮らしーのではいろいろな植物についての育て方・花言葉・花図鑑の記事をご用意しています。今回オリエンタルポピーの記事を選んでくださった方には、こちらの植物のガーデニング栽培や環境に対する注意点・花言葉などもおすすめです。

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