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病気と害虫に要注意!グラプトペタルムの増やし方のコツ10選!落ちた葉を有効利用!

ふっくらとしたグラプトペタルムは、不思議な魅力をたたえる人気の植物。この植物は自宅でどんどん増やしてみたいものですが、増やし方にはコツが存在します。落ちた葉っぱの有効利用など、気になるグラプトペタルムの増やし方をご紹介です。
2021年5月28日
はぐれ猫
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グラプトペタルムを知ってる?

北米原産の多肉植物

日本でのグラプトペタルムは、観葉植物としてたいへん人気があります。本来の分布域は、北米大陸のアメリカ合衆国南西部からメキシコの周辺。乾燥して雨量が少ない、砂漠性気候やステップ気候に生息している植物です。

これはベンケイソウ科グラプトペタルム属に含まれる多肉植物であり、グラプトペタルムとは、実は20種類以上の総称。日本では朧月、ブロンズ姫といった品種が良く知られており、気軽に100均でも入手できます。紅葉する品種や、食べられる品種も人気です。

植物栽培・育て方と増やし方を覚えたい

魅力的なグラプトペタルムの育て方では、上手に増やす方法がもっとも知りたいものです。鉢いっぱいにグラプトペタルムを増やすことができたなら、そのかわいい見た目によって癒やされるのは間違いないところです。

このグラプトペタルム、増やすための重要なコツが幾つかあります。そのコツは、必ず覚えておきたい基本的なものばかり。コツを踏まえてグラプトペタルムに向き合えば、日本の環境でも枯れる心配もなく増やして行けます。

グラプトペタルムの特徴

①グラプトペタルムの見た目

多くのグラプトペタルムに共通しているのは、多肉植物に特有の、ぽってりと肉厚な葉っぱです。色は銀色、ピンク、薄紫、緑など品種によって異なります。葉はロゼッタ状と呼ばれる螺旋状・放射状に付くのも特徴的です。

暖かな時期を迎えたグラプトペタルムは、葉の数を増すと共に、茎を徐々に伸ばしていきます。新芽や根っこは、既存の茎や葉から出てくる不思議な生態もある植物です。秋にはほんのり紅葉させる品種も人気があります。

②開花

グラプトペタルムの大きな魅力の1つが、暖かい時期の開花です。寒さが厳しい冬から花茎を伸ばし始めて、小さなつぼみを無数に付けています。花が咲く時期は各種のグラプトペタルムで共通しており、日本では3月から8月の頃。

花の形状は星型と呼ばれて、5枚の尖った花びらがついたかわいい姿です。花の色は黄色をや白のものが多めで、雄しべや雌しべの赤がアクセントになっています。グラプトペタルムを増やしたら、無数の花々が楽しみです。

グラプトペタルムの増やし方のコツ

①増やすための環境

元々メキシコなどの気温の高低差のある地域の出身なため、春夏秋冬がはっきりした日本の環境にも適応できます。多肉植物は暑さと乾燥には特に強さを発揮して見せますが、高温多湿な場所は大の苦手とする植物です。

グラプトペタルムを増やす時にもこの条件は重要で、栽培の環境は0~25度に保つことが大切。屋内環境での育て方なら心配ありません。しかし室外の多量の雨、寒さ厳しい時期の霜、氷点下の気温などは絶対に避けて育てていく必要があります。

②日当たりのよい場所を選ぶ

上手にグラプトペタルムを増やすならば、時期を問わず日当たりの良い環境に配置することです。元々日光を好んでいるのが多肉植物。十分な日光を当てるグラプトペタルムの育て方で、健康を保つことができて新芽も出やすくなります。

鉢植えにする場合は、日当たりと共に風通しのよい環境にすることも大切。これは屋外はもちろん、室内でも同じことです。室内に置きがちば場合も、寒さを感じる日も、晴れた日にはできるだけ外の日光を当てることが必要になります。

 

日当たりの注意点


逆に日光が足りないような環境では、思うような姿形に保つことが難しくなります。グラプトペタルムは葉っぱの肉厚さがなくなり、茎がにょろにょろと長く伸びてしまうのが特徴。触っただけで葉が落ちる状態になったり、病気にもかかりやすくなってしまいます。

しかし真夏の強すぎる日当たりは、葉焼けを起こすので要注意です。特に表面に粉が付いた品種は、強日差しに弱い特徴があります。夏の時期に限っては、屋外でも半日陰になる木陰など、適度に光をさえぎる環境に置くのがコツです。

③水はけのよい土を使う

乾燥したメキシコ的な環境を好んでいる植物なので、病気を回避して増やせる土壌作りでは湿気を避けるのが大切です。仮に土が常に湿った状態では、根っこが出ても根腐れを起こしてしまい、うまく増やすことができなくなってしまいます。

グラプトペタルムの用土は通気性がよく、水はけが優れたものにするのが通常です。おすすめなのは、多肉植物やサボテンの専用の土。これなら1から土を作る手間を省くことができ、ホームセンターや通販で買い求めることもできます。

土の選び方と作り方

1からグラプトペタルムに最適な土を作るなら、材料を揃えるところからです。通気性と水はけを重要視するため、複数の素材を使います。いずれも近所のホームセンターやネット通販で入手でき、少量ならお金もかけません。

赤玉土3割と鹿沼土3割を基本として、そこに腐葉土3割と軽石1割を混ぜたグラプトペタルムの土なら、増やす上でおすすめです。または腐葉土と軽石の代わりに、ピートモス2割、川砂2割、燻炭2割を混ぜた用土も、観葉植物のプロがおすすめしています。

④挿し木や葉差し時の肥料

グラプトペタルムを増やすためには肥料を与えるのがベストですが、それほど多量の肥料を必要としません。それは日光を当てていれば健康に育つ植物だからです。植え替えする時に少量の固形肥料をあげるだけでもかまいません。

植えたグラプトペタルムを大きくするなら、緩効性固形肥料を、新芽が出る春と紅葉する秋の時期に置き肥します。頻度は2ヶ月に1度程度です。液体肥料の場合、希釈したものを1月に1度与えます。過剰な肥料はグラプトペタルムの根を痛めるので、注意が必要になります。

⑤株分けで増やす

とても簡単なグラプトペタルムの増やし方の1つが、株分けの方法。この植物は、成長すると根元から無数に株が別れてくることがあります。それを別の鉢に株分けしていくことで、グラプトペタルムをどんどん増やせます。

とても乾燥に強い多肉植物なので、株分けをする時には土をほとんど取り除いて構いません。手で株分けをしたら、その根っこ部分を鉢の適切な位置に植えるのみ。ただ茎が長すぎる場合は、株分け時に剪定したほうがよいこともあります。

上手な株分けの要点

株分けの作業をするなら、寒さは必ず避けるようにして、春から秋の暖かな時期にするのが通常です。冬にグラプトペタルムを株分けすると、根っこが伸びず定着しづらいためです。ただ暖かな室内なら、真冬に株分けしてもかまいません。

株分けの作業時には、衝撃で葉が落ちることがあるので注意してください。ただ落ちた葉も繁殖に使えるので、さほど心配は要りません。きちんと株分けをする時は、元肥も混ぜ込み、水やりするのも重要になります。

⑥挿し木で増やす

時にグラプトペタルムの茎が長く伸びてしまうと、簡単に葉が落ちる状態となりがち。見栄えが悪いこともあるので、春から秋に剪定をするのがよいです。伸びた茎は葉の塊より3cmほど残して、それを挿し木用の挿し穂とします。

茎の途中から伸びている枝葉の塊があれば、それも剪定して、新たに挿し木として活用するのがおすすめです。挿し木用として増やすなら、1つの鉢をあえて日陰がちなところに置いて、枝をにょろりと伸ばしてみることもできます。

上手な挿し木の要点

暖かな時期に剪定したら、枝はそのまま地面に挿し木してもよいです。しかし挿し木の定着率を高めるなら、剪定後の切り口は乾燥させるのがコツ。2日ほどグラプトペタルムの切り口を乾燥させれば、挿し木の枝が腐ることを防ぐことができ、新たな根っこも出やすくなります。

剪定して挿し木にするときには用意した土に3cmほどの穴をあけ、そこに枝を入れるだけです。挿し木をしたばかりの時にはできるだけ半日陰に置くようにします。根っこが出て定着してから日当たり良好な場所に移して水やりをするとよいです。


⑦葉差しで増やす

初心者であれば、グラプトペタルムは株分けや挿し木で増やすより、葉差しで増殖させるのが簡単です。これは剪定の必要はなく、春から秋に葉っぱを1枚摘み取って葉差しするのも可能。自然に葉が落ちることもあるので、それを使うことでも無理がありません。

用意した葉っぱは、鉢の土の上に置くだけでも根を伸ばす確率が高めです。新芽や根っこは、葉の付け根部分から出やすい特徴があります。葉差しでしっかり発根するなら、乾いた土を使うコツを使ってみるのもおすすめです。

 

上手な葉差しの要点

まずトレイや鉢を用意したら、多肉植物用などの乾いた土を入れて葉差しをします。葉差しと言っても、土の表面に葉っぱを乗せるだけで構いません。十分な発根をするまでは、1週間から2週間を見ておくとよいです。

葉差しをしてグラプトペタルムの根っこが確認できたなら、日当たりの良い場所に移動させ、適度な水をあげてそのまま育てます。葉差し後に十分に根っこと新芽が出た段階で、大きな鉢に植え付けてあげるのがコツです。

⑧剪定後に残した茎からも増える

実はこのグラプトペタルム、剪定をした後に残した枝からも新芽を出す植物です。そのため剪定して残った茎と根っこの部分は、そのまま鉢に埋めたままにしてみるのもおすすめ。やがて枝の各所から、無数の新芽が現れ始めます。

グラプトペタルムの新芽が次々と現れたら、見るからに芸術的な株になるので育てるのが楽しみな感じです。新たにロゼッタ状の葉っぱが増えていくということで、グラプトペタルムの株を増やすのにも役立ちます。

⑨挿し木や葉差し後の水やり

水やりはグラプトペタルムを増やすために、とても大切な作業です。寒さのない春や秋の時期ならば、水やりは1~2週間に1度の頻度がおすすめ。土が乾いた時にだけ、水をたっぷりあげるといった水やり方法です。

グラプトペタルムは、増やし始めたら常に湿っているような状態は回避しなければいけません。いくら水が大切でも、やり過ぎは禁物。メキシコのような乾燥状態を主軸に置くのが大切です。

上手な水やりの要点

そんな春や秋と違って、夏には水を少なくするのが基本です。土が乾いて葉にしわしわが見えたら、水をあたえます。寒さを実感する冬は、乾燥した状態を保ってあげることで耐寒性が向上する植物です。冬の水やりは減らし、しわが多くなったらあげる程度にします。

グラプトペタルムは、基本的に1年じゅう葉水は必要ありません。しかし真夏に植物室内で育てていれば、乾燥がひどくなる時もあります。そのため夏の時期だけ、数日に1度葉水で濡らしてあげることは、決して悪いことではありません。

⑩植え替え

1年以上グラプトペタルムを育てていれば、必ず植え替える必要があります。これは同じ土をずっと使うことで、栄養素がなくなってしまうのを改善するため。しかも鉢の水はけが悪くなって、病気の原因にもなるので大切な作業となります。

植え替えは春か秋の時期が最適で、100均でも買える新たな鉢に鉢底ネット、鉢底石を起き、土を三分の一まで入れます。そこに抜いておいたグラプトペタルムを置いて、固形肥料を入れて土を埋めるだけ。1週間日陰で管理してから、水を与えるのがよいです。
 

グラプトペタルムの気をつけたい病害虫2選!

①グラプトペタルムの病気

メキシコ生まれのグラプトペタルムは、高温多湿な日本で病気にかかりやすい傾向にあります。中でもにありがちなのが、軟腐病という病気。この病気は雑菌が葉の中に入り込むことで、腐って葉が落ちるだけでなく、いずれ根腐れに至って枯れるという厄介な症状です。

薬剤を使う前に軟腐病の葉っぱを除去、あるいは株ごと剪定や除去して病気に対処します。普段から湿気の回避は心がけて、水はけのよい土を維持しておくことで、根腐れなどあらゆる病気を避けることに繋がります。

②グラプトペタルムの害虫


病気になってしまうだけでなく、グラプトペタルムの増やし中には、害虫に悩まされることもあります。この植物に付く害虫の代表は、ふわふわな見た目のワタムシ。ワタムシは葉っぱの栄養を吸い取ってしまう害虫です。

カイガラムシという害虫も、葉っぱや茎に取り付いて、株の栄養を吸い取ります。いずれの害虫も葉が落ちる、または枯れる原因になるので、見つけて取り除くのが大切。害虫退治には軍手、ピンセット、歯ブラシなどが使えますが、害虫がひどければ殺虫剤がおすすめです。

グラプトペタルムの活用法2選!

①寄植えできれいに

これからグラプトペタルムを増やしていくなら、寄植えにチャレンジするのもよいです。寄植えとは、他の多肉植物などを組み合わせるアレンジ方法。色や形の違う多肉植物の種類を幾つか集めることは、近所の花屋でも実現できます。

寄植えにする時のコツは、グラプトペタルムのメインとなる株を他の種類で取り囲んだり、ドーム型に整えることです。グラプトペタルムは、湿り気を好む植物と一緒にはできません。だから適切な環境を踏まえ、何を一緒に植えるかの検討が必要になります。

②食用グラプトペタルムの食べ方

おやつの時間を迎えたら、グラプトペタルムを食べてもよいです。朧月の品種は食べるのに適していますが、味はそれほど美味しくはないと言われています。そこで選びたいのが、食用に開発された、グラパラリーフという品種。

収穫は剪定はせず、葉っぱを摘み取るのみ。生食の食べ方をしてみれば、控えめなりんごのような味がすると評判です。そのため食べる目的で、グラパラリーフを増やしている人もいます。サラダの食べ方にしてもよいし、グラパラリーフのジュースもおすすめです。

グラプトペタルムを増やしてみよう

多肉植物は色んな増やし方で楽しみたい

メキシコから来たグラプトペタルムは、見るものを惹きつけてやまない植物です。100均でも手に入る多肉植物の増やし方には、株分け、挿し木、さらにお手軽な葉差しなどがあることが判明しました。比較的に簡単な増やし方ができる上、それぞれの作業もとても楽しそう。

しかし水やりはもちろん、病気や害虫など、育て方では気をつけたいポイントも見つかりました。これから自宅にグラプトペタルムを取り入れて、育てるのに相応しい環境を作ってどんどん増やしてみたいですね。

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当サイトではグラプトペタルムの他にも、かわいい観葉植物の育て方情報をまとめています。害虫駆除をしつつ観葉植物を増やしたい方は、チェックしてみてください。