カズラってどんな植物?
カズラとは、別名「つる植物」とも呼ばれ、他の植物や壁などの物体を支えにして生長する植物の総称です。つる性の植物であればすべてカズラと総称されるので、名前に「カズラ」が付いていないポトスやモンステラ、パッションフルーツなどもカズラの一種となります。
カズラの種類
カズラは太くて丈夫な幹をつくる代わりに細いつるを伸ばし、他のものに頼りながら生長します。頼る対象物は他の植物や建物、フェンスなどさまざま。一般的にカズラは生長のタイプによって以下のような5種類に分類されます。
巻き付き型
長く変化した茎が他の対象物へ螺旋状に巻き付いたり、つかまったりして生長するタイプです。つるの巻き方には右巻きと左巻きがあり、ヘクソカズラやアサガオ、アケビ、フジなどが代表的な巻き付き型のカズラです。
巻きひげ型
葉を変化させて細長いひげを伸ばし、対象物に巻き付けて絡みつくタイプです。緩やかに絡んだ螺旋状の巻きひげは、バネのように衝撃を吸収して雨や風などの衝撃に耐えられる仕組みになっています。こちらはキュウリやエンドウ、ヤマブドウなどが代表的です。
引っ掛け型
他の植物や壁に寄りかかりながら、トゲやカギなどを引っ掛けて上へと生長するタイプで、ノイバラ、ヤブカラシ、ツルリンドウなどが一般的。また、カギカズラという植物はその名のとおり茎の一節ごとにフック状のカギが伸び出ており、対象物に引っ掛けながら生長していきます。
付着根型
茎から根を出して、壁や地面などの対象物に張り付いて這い上がるタイプで、一般的にまっすぐ上へと生長します。鮮やかなオレンジ色が美しいノウゼンカズラなどがこのタイプで、太い樹木や建物にも容易に張り付くことが可能です。
吸盤型
茎や巻きひげの先端が吸盤状に変化し、対象物に付着して生長します。付着根型同様に、壁や太い樹木に張り付くことが可能で、建物や塀を覆うツタがこのタイプに当てはまります。
初心者にも育てやすい!おすすめカズラ3選
ひとくちにカズラと言っても、見た目や育て方はそれぞれ違います。こちらでは、室内の観葉植物にぴったりの育てやすいカズラを3種類ご紹介!お部屋のインテリアにあわせて、ぜひ参考にしてくださいね。
黄色い小花がかわいい!コウシュンカズラ
コウシュンカズラ(恒春葛)は、別名ビヨウカズラとも呼ばれるキントラノオ科の常緑つる性の樹木です。適温を保った環境で管理すれば、茎の先端にかわいらしい黄色の花を一年中咲かせます。緑と黄色の鮮やかなコントラストがお部屋のアクセントにもぴったり!
適した栽培環境と育て方
耐寒性が低く、冬越しに10℃以上必要となります。鉢物として育て、冬場は窓際などの暖かい場所で育てるのがおすすめ。春夏は日当たりのよい屋外でも育ちます。つるは緩やかに伸びていくので、タイミングをみて切り戻すとよいでしょう。
気温が低いと落葉することがありますが、春に暖かさが戻れば新芽がでてくるので心配無用。比較的育てやすい種類の植物です。
水やりと肥料
日当たりと水はけのよい土壌を好みます。土の表面が乾いたタイミングで、たっぷりと水やりするようにしましょう。冬は生長が落ち着くので、乾かし気味に管理します。春から秋にかけての生育期に、液体肥料や固形肥料を適量与えると元気に育ちます。
病害虫
コウシュンカズラは病気や害虫に強いので、特に心配はいりません。
美しい光沢と質感!ビロードカズラ
まさにビロードのような、滑らかな質感が特徴的!コロンビア原産のサトイモ科フィロデンドロン属のつる性常緑多年草です。小苗で販売されることが多く、ゆっくりと生長するので置き場所にも困りません。個性的な見た目で、ちょっと変わった観葉植物をお探しの方におすすめです。
適した栽培環境と育て方
耐陰性があり、半日陰でも生長します。室内でも十分育ちますが、春から秋にかけての成長期は屋外で管理すると元気に育ちます。ただし、夏場の直射日光が当たると葉焼けしやすいので注意しましょう。ビロードカズラの葉は、展開時に透明感のあるオレンジ色をしており、生長するにつれて色を深めながら独特の質感を生み出します。
水やりと肥料
ビロードカズラは水を好む植物です。土の表面が乾いていたら水やりをするようにします。生長期には朝晩2回水やりをしてもかまいません。肥料はなくても育ちますが、植替え時に混ぜ込むか、10日に1回程度適用の肥料を与えるとよく育ちます。肥料は生長期の春夏のみ与えるようにしましょう。
病害虫
ハダニやアブラムシやカイガラムシがつくことがあるので、見つけたらすぐに駆除するよう心がけましょう。霧吹きなどで葉水して予防するのも効果的です。
存在感抜群!マングーカズラ
熱帯アジア原産のサトイモ科ハブカズラ属の植物です。つるの先端から葉っぱを伸ばして生長します。ハブより強い、マングースにちなんで名付けられており、その名のとおり一年中室内に置いても丈夫で元気に育ちます。深い切れ込みが特徴的で、インテリアのアクセントにもぴったり!大きいサイズの観葉植物をお探しの方におすすめです。
適した栽培環境と育て方
マングーカズラは、シンプルな育て方で十分元気に生長します。耐陰性があるので、室内の日陰にも設置可能。反対に直射日光を嫌うので、半日陰やカーテン越しの窓際に置きましょう。毒性のある樹液をもつので、切り戻しを行った際は触れたり、ペットやお子様の口に入らないよう注意が必要です。
水やりと肥料
乾燥を嫌い、高温多湿を好みます。表面の土が少し乾いたタイミングで水やりをし、乾燥気味であれば葉水を行いましょう。過度な水やりや受け皿に水が溜まっていると根腐りの原因となるので注意が必要。生長が落ち着く秋冬は、控えめの水やりを心がけます。定期的な置き肥か、水やりの際の液体肥料の併用を取り入れるとよく育ちます。
病害虫
ナガオコナカイガラムシが発生することがあります。見つけたら速やかに除去しましょう。病気の心配は特に必要ありません。
観葉植物を選ぶ時のポイントは?
カズラをはじめ、観葉植物にはたくさんの種類があります。それぞれに個性があり、選ぶのにも迷ってしまいますよね。こちらでは、お部屋にぴったりの観葉植物を選ぶ時に必ずチェックしたいポイントを3つご紹介いたします!
ポイント①置き場所
観葉植物は種類によって日当たりが必要なものや、高温多湿を好むものなど、性質が異なります。まずは屋内のどこに観葉植物を置きたいかを決めて、その置き場所の環境に合ったものを選ぶようにしましょう。
ポイント②サイズ
観葉植物には、手のひらサイズのものから天井近くまで育つ大きなものまでさまざまなサイズがあります。お部屋の広さやインテリアを考慮して、希望の置き場所に合った大きさのものを選びましょう。
ポイント③特徴と育て方
植物の種類によって、生長する方向や速度に水やりの頻度などに差があります。置き場所やサイズを考慮しつつ、気になる観葉植物があれば購入前に必ず特徴と育て方をチェックするようにしましょう。
水やりに気をつけて元気なカズラを育てよう
いかがでしたか?カズラにはさまざまな種類があるので、品種に合った水やりを心がけることが大切です。それぞれの特徴を参考に、お気に入りのカズラを見つけてはいかがでしょう。
観葉植物が気になる方はこちらをチェック!
育てやすい観葉植物をお探しの方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてくださいね。

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出典:https://unsplash.com