最近ハマっているフロートの流す釣りを解説!
分かりにくいけどよく釣れるフロートリグ!
連載第56回!今週は3月に楽しんでいた、メバリングのフロートリグについてご紹介します。専用タックルが必要だし、仕掛けの準備が面倒だしとちょっとハードルの高さを感じる釣り方ではありますが、春先のプランクトン系ベイトパターン、そして回遊のグッドサイズを狙うにはもってこいのよく釣れる仕掛けです。
タックルや仕掛け構成についてはこれまでに何度かご紹介しているので、今回は具体的な釣り方と、これから始める方向けの操作イメージをメインにお届けします!
フロートリグの強みと弱点
出しどころは必ず吟味
フロートリグの強みは、重くしても沈まないことと、仕掛けが浮いてゆっくり流れることの2点です。これは弱点とは表裏一体の要素で、沈んだメバルを狙う仕掛けとしては適さず、手返しよく撃っていくようなスタイルには適していません。広範囲をスローに探るというのが、この仕掛けの特性と言えます。
ゆっくり広く探るので、的外れなエリアをのんびり釣ってしまう可能性があることを必ずチェックしておきましょう。特に回遊を狙う場合は、時間帯やエリアの選定、手前は回収してしまうなど、戦略をハッキリさせておかないとアタリが無い時間がつらいです。
届かないからフロートリグ!
表層から底付近まで、ウェイトを変えればレンジもスピードもコントロール可能なジグ単に比べると、ちょっと不自由なフロートリグ。投入の動機は、アクションスピードとジグ単のウェイトを両立できない場合や、単純に届かないからという理由を持っているのが望ましいです。釣果情報があるエリアや、Googlemapなどで根が見えている場所を釣るのがおすすめ。これだけ投入の理由をハッキリさせておけば、アタリが無い時間も釣りを続けられるし、我慢できずに動かしたくなるケースも減ります。
フロートの強みであるスローなアクションを引き出すためには、動かさなくても釣れる、回遊を待てるという心構えが大切です。アミや幼生、バチがベイトのパターンでは特にココが重要!独特の釣り味と爆発力のある仕掛けなので、ぜひ釣り場の状況をイメージして、マッチするエリアを検討してみてください!
回遊メバル狙いは日没前後の根を狙え!
おすすめの時間帯は日没前後の3時間
フロートリグに適したポイントや時間帯についても簡単にご紹介します。時間帯はいろいろな時間を釣ってみた結果、自分の釣り場では潮位が高いことと、日没直後という2つの条件が非常に強かったです。潮が動いている時間を釣るのはもちろんですが、深夜の上げ潮はイマイチな結果でした。時期やエリアによって変化する要素ではありますが、集中して続けるためのヒントが欲しい方はぜひ参考にしてみてください。3時間程度の短時間釣行にも適しています!
ポイント選びは根+アオリイカやヒラスズキの釣果
回遊狙いメバリングの釣り場選びは、根と海藻があって流れが入っている場所が理想的です。堤防や港の出入り口付近でもこの条件を満たす釣り場はたくさんあるので、暗い磯はハードルが高い、と感じる方は堤防外側を中心にチェックしてみましょう。自分は足場の高い堤防外向きで釣っています。
釣果情報でヒントになるのは、回遊条件が近いアオリイカやヒラスズキの釣果です。アオリイカ釣りに早春のプランクトンパターンというのはないので、過去の実績を見て、アオリイカが好むと思われるポイントをチェックしてみてください。続けられる条件を整えておくのが、スローなフロートリグの釣りを成功させるポイントです!
フロートを投げて流れる方向を確認
分かりにくさやトラブルの解決に
ここからは実釣時に知っておくと便利なポイントをご紹介します。1つ目は風や潮でどの方向にフロートが流れるのか、じっくり探りを入れる前に確認しておくことです。ポイントの潮、地形読みや明るい時間の下見は必要なく、真っすぐ投げてラインスラックを回収し、30秒ほど放置すれば初心者の方でも簡単に確認できます。ラインが緩んでいればフロートは手前に流されていて、ラインが張っていれば、フロートは沖側に流されている状態です。回収時にフロートがどの方向から戻ってくるか確認しておけば、おおよその流れ方は判断できます。
釣りをしている最中の分かりにくさ、ライントラブルを軽減してくれるちょっとしたコツなので、フロート初挑戦の方はぜひ試してみてください。
ラインテンションを見失ったら軽くトゥイッチ!
流れの確認中や釣りの最中にラインの張り具合が分からなくなったら、ティップを使って軽くトゥイッチ!アジングのジグ単の要領で、フロートの抵抗を探してみてください。穂先が軽く入ったり、手元に重みを感じたら、ラインが張っているサインです。テンションを感じない場合は、リールを巻いてもう一度軽くトゥイッチしてみましょう。軽くクイ、クイ、とティップを振る程度でOKです。
この動作はフロート下のジグヘッドがチョンチョンとアクションする動きで、釣りの最中でも、動作自体が無駄になりにくいのがおすすめのポイント。波が高かったり風が強かったり、ラフなコンディションの時に覚えておくと便利なテクニックです。
フロートが手前に流れる場合の操作方法
ラインが緩むときはゆっくりリトリーブ!
フロートが手前方向に流れる場合、つまりラインが少しずつ緩んでくるときは、リールをゆっくり巻き続ける釣り方がおすすめです。自然に流されているエサを演出すべく、フロートが流される速度に合わせるイメージでラインを回収しましょう。一発でスピードを見つけるのは難しいですが、ロッドでサビいてみたり、トゥイッチでフロートの重さを探したりしている内に、今日はこのくらいというスピードを見つけられます。
誘いを入れたい時はスピード変化
スローリトリーブだけで十分に釣れますが、何か変化が欲しいと感じた時は、強くアクションを入れるのではなく、スピードの変化で誘いをいれるのがおすすめです。巻きスピードを速くしたり、ロッドでフロートを早めに引っ張ったり、ハンドル1回転分程度速い動きを入れてみましょう。大きくロッドを振ったり、強くトゥイッチを入れるとフロート周辺のラインでトラブルが起きます。
この動きを入れるとジグヘッドに浮き上がる力が働いて、ワームが海面へ逃げるようなアクションが出ます。メバルはこの動きへの反応がよく、ハリスを張って引っ張ったなーというタイミングで食ってくるケースも少なくありません。慣れてくればフロート下でジグヘッドをなだらかに上げ下げできるようになるので、水中をイメージしながら誘いを入れてみてください!
フロートが沖に流れる場合の操作方法
ラインが張る時は放置!
フロートが沖に流れる場合、ラインが張り続ける時は、巻かずに放置する時間を長くとる釣り方がおすすめです。ワームは流される速度で巻いているようなアクション、デッドスローリトリーブを別方向からやっているようなイメージです。流れが強ければ、スプールエッジに指先を当ててライン放出を制限しながら、フロートを沖側に流していく作戦もアリ。アタリなくノーアクションで流し続けていると本当に釣れるのか、という気分になってきますが、こればかりは回遊があれば食うとイメージして成功体験を待つしかありません。ときどき誘いを入れながらアタリを待ちましょう!
沖側と手前どちらの流れが釣れるのか
これは釣り場の事情に大きく影響を受ける要素ですが、自分の通っている釣り場では、手前方向に流れているときの方が釣れます。釣りやすいのは圧倒的にラインが張る沖側への流れですが、釣りにくいポジションの方が魚は釣れるという印象です。横に流れる時は自分も歩いて永遠流せるので、それはそれでOK。右向きか左向きかで覚えておきましょう。
それほどポピュラーな釣りではないので、釣り場情報は少ないながら自分で見つけた攻略が効く釣りでもあります。何度も釣り場に通って、釣れる飛距離とラインの張り具合を調査してみてください!
流すフロートリグはボヤっとアタる
アタリの認識がステップアップのポイント
釣り方自体は要領が分かっていればそれほど難しくはありませんが、アタリの認識は難しいのがフロートリグ。特にプランクトンパターンを意識した流す釣り方は、居食いのようになって手元に伝わる感覚は非常に小さいです。コンッ!とくることはまれで、フロートの重さが抜けたり変なタイミングで抵抗を感じたり、違和感をアタリと認識してアワセる必要があります。アジングが得意な方ならバッチリですが、巻くメバリングしかやったことが無い、という方は、怪しい変化は全部アワセを入れましょう!
怪しい時はワームをチェック
アジング、メバリングどちらの釣りも、アワセきれないとジグヘッドとワームの間に隙間が空きます。ワームが魚に引っ張られてズレるんでしょうか、ミスバイトやアワセミスの時はこういうズレ方がほとんどです。この状態で釣りを続けても釣れないので、怪しかった、という時は一度回収してワームをチェックしてみてください。ライントラブルの確認にもなります!
フロートリグを使いこなそう!
新エリアを見つけて釣果アップ!
抜群の飛距離と表層向けの性能で、攻めきれなかったポイントを攻略できるフロートリグ。浅すぎて重いシンカーが根がかったり、表層付近でなければ反応しない沖のメバルを釣るのに最適な仕掛けです。回遊のサイズ狙いには特におすすめ!いつものポイントで沖側が気になる方は、ぜひ導入を検討してみてください!
連載が気になる方はこちらもチェック!
連載が気になる方は、下記のリンクをチェック!「21 カルディアLT」、「20 フィネッツァUX」の実釣インプレッション記事をご紹介します。どちらもフロートでメバリング!フロート用のタックルが気になる方もぜひチェックしてみてください!
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出典先:ライター撮影