はじめに:束石でウッドデッキの基礎DIY
自作ウッドデッキの基礎DIYは束石(基礎石)で
おしゃれなウッドデッキが庭にあると屋外で過ごすのが楽しくなります。ウッドデッキ本体はキットが売られていたりしますが、束石(基礎石)を使った基礎部分まではキットに含まれているのはまれ。自分で材料を買ったり作り方を調べなければいけなくなります。
ウッドデッキの頑丈さを決める文字通り基礎の役割りだけでなくて、足元デザインの変化も付けられる束石を、自分で設置してウッドデッキDIYをしてましょう。
ウッドデッキの束石の設置方法を解説
ウッドデッキに限らず基礎はしっかりと水平をとりグラグラしないように作らないといけませんね。使う束石は天然の石を削って加工したおしゃれで高級品ないわゆるピンコロなどと呼ばれるコンクリートブロックまで種類はさまざまです。
初心者の方は基本をしっかりマスターしよう
いろいろなウッドデッキ用束石の特徴と水平の調整が簡単にできる束石施工方法を解説・ご紹介していきます。はじめて作るという方には特に略式ではなくきちんとした手順で作成しましょう。
束石をきっちり設置しないとウッドデッキの仕上がりがグラつくことも多く、あまりおすすめできません。失敗の少ない長持ちする、しっかりとした基礎づくりの基礎から学んでいきましょう。
ウッドデッキに使える束石の種類
束石でウッドデッキの基礎を作る場合まず最初に考えるのがどのような束石を使うかでしょう。ここがデザインポイントとなる場合も少なくありませんが、基礎ですからしっかりとしているのが第一条件です。
市販の束石であればサイズさえ間違えなければ、ウッドデッキ本体の重さは分散されるのでどのようなものを使っても問題ありません。お好みのデザインを選んでくださいね。
ウッドデッキ用束石1.
まずはピンコロなどとも呼ばれる四角いコンクリート製のウッドデッキ用束石です。上から下まで同じ幅で高さにはいろいろな種類があります。平たい薄いものであればコンクリートなどの上に置くだけの設置で高さの調整も可能。
ピンコロ自体の高さがあるものであれば、ほかの束石デザイン同様半分埋めてモルタルを流し込みしっかりと固定させることもできます。
ウッドデッキ用束石2.
先程のピンコロとの違いは上の方が少し狭くなっているデザインであること。束石の中ではポピュラーでどのようなウッドデッキ板(束柱含めて)が乗っても雰囲気を壊すことがないため、間違いのない束石選びができます。
こちらも高さが選べて埋めない・埋めるの両方の基礎づくりに活用できるでしょう。
ウッドデッキ用束石3.
ウッドデッキつくりで束石の上に乗る柱のことを束柱と呼びます。これは固定する作り方とただ乗せるだけの2通りの施工方法が選べますが、よりしっかりと束石と接続させたいならばこのような金具がコンクリート束石に付いているものを使うと簡単です。
こちらは穴あきタイプで上部がすぼまっているデザインとなっていますが、穴がないものではそれほど違いはありません。
ウッドデッキ用束石4.
最後にご紹介するのはピンコロに金具が付いたようなデザインの束石。少し簡素でシンプルなデザインは、ウッドデッキよりも小屋づくりの基礎などの方に使われることが多いです。
しかしウッドデッキ基礎に使ってはいけないという決まりはありません。シンプルな束石でかつ束柱としっかりと固定したいという方におすすめです。
束石(基礎石)工事に使う道具と材料
今回はウッドデッキ以外にも応用できるきちんとして遣り方というものを使った束石工事の仕方をご紹介します。
この方法を最初に知っておくことで、ウッドデッキなどのようなあらかじめ平らに整地された場所でなく下が傾斜になっているような場所でも、たいらで安定した建築物を乗せることが可能となるからです。
道具1.水平器と水糸
ウッドデッキを置く基礎になるので水平であることが望ましいです。もし水平でない場合も束柱の方で合わせるというやり方もあります。しかし水平や直角は最初に決めてしまった方が後々の面倒な作業がなくなるのでおすすめです。
どのような省略した簡単な方法で工事をするとしても、水平器と水糸だけは必ず必要となってくるので用意してください。
杭と枠板
遣り方を作るのに必要なのが杭と枠板です。枠板は何でもいいので安い合板などをウッドデッキの外周より1メートル(だいたいでOK)外側を囲む長さ+重なり分(ビスなどで留めるため)に足りるように切って使ってください。
杭は四隅の分4本と枠板の重なり分必要です。また杭を打ち込むためのハンマーもご用意ください。
道具2.シャベルやスコップ
あらかじめコンクリートが敷設されている場合は不要ですが、下が土の場合は半分ほど束石を埋めるのが一般的な束石基礎の作り方となります。そのための穴を掘るシャベルやスコップ類は必要です。
コンクリートの上にコンクリートブロックタイプの薄めの束石を置く場合はこれらが不要になる代わりに、コンクリート接着剤で束石を固定するのでこちらを用意しましょう。次にあげた石や砂・モルタルはこの場合は不要ですので飛ばしてください。
材料1.砕石と目潰砂利(バラス)
土に掘った穴の底をたいらにしてウッドデッキの基礎が沈下しないようにするためのものです。砕石はサイズ40mmほどのごろ石で十分でしょう。庭を掘ると瓦礫がたくさん出てくるのもよくあることです。
それらのものの中からこのくらいのサイズのものを選んで使用してもよいでしょう。大きめの石と石の隙間を埋めるための砂利(ホームセンターで安く売られているバラスで十分)も用意します。
材料2.モルタルとトロ舟
石と砂利を敷いた上にモルタルを流してその上に束石を置きます。モルタルはインスタントモルタルならば水を加えるだけですぐ使えるので便利です。
通常のモルタルしかない場合はモルタル1に対して川砂(山砂や海砂ではなく必ず川砂で)を2の割合いで水を加えて混ぜて使用します。そしてそれを混ぜる容器がトロ舟です。
ウッドデッキの基礎として束石を設置する方法
束石の種類と特徴・使用する道具や用意したい材料類をご覧いただいたところで、早速束石工事の方法と配置方法を解説していきます。束石の工事は基本遣り方・根切り・割栗地業・均しモルタルまでできればほとんど完成です。
逆をいえば束石の配置よりもここまでをしっかりとしておくことが重要であり、手を抜けないところとなってきます。時間はどうしてもかかるものですので1日で終わらせようとせず、時間はかけてもいいとはじめからしっかり作る予定で始めましょう。
束石工事1.遣り方
束石部分だけはウッドデッキ本体が天然木や人工木どのような木材が乗ろうとも、束柱や根太などのようにDIY方法は変わることはありません。配置するウッドデッキのサイズに合わせてまずは遣り方(やりかた)という枠組みを作っていきます。
これは工事範囲をはっきりさせるとともに、画像のように水糸を取り付ける場所としても有効に活用できるのでできれば遣り方から作る方法をお試しください。
遣り方の工事方法
まずはキットでも自作でもウッドデッキを置きたいサイズから施工場所を決めます。大きなものならそこから外側へ1メートルほど、スペースが確保しづらくてもふた周りほど大きく外側四隅に杭を打ち込んでください。ここはしっかり角が直角でなくてもかまいません。
枠板を並べてみてその板の継ぎ目部分を固定する意味も含め、間に杭を追加で打ちます。角部分には補強も兼ねて筋交いの要領でななめに枠板を足すとさらによいです。
水盛りとは
プロの方が使うような水準器などはDIYではなかなか使いにくいですよね。そんな場合はバケツと透明ホースを使った高さの出し方がおすすめ。これに沿って水糸を張っていけばあとは水平はほとんど気にすることなくウッドデッキを施工することができます。これが水盛りというやり方です。
水盛りで水平な高さに水糸を張る方法
作り方はバケツから透明ホースを出し水を吸ってまずはホース部分を水で満たしてください。バケツを敷設したい場所のほぼ中央に設置、上下と左右ホースの水の位置で柱に印をつければ、土地の隆起に関係なくどれも同じ高さの水準点が簡単にはかれます。
あらためて高さを測り直しバケツの水から○センチ上(または下)という具合に杭に線を引き、そこから水糸を固定して縦横に伸ばしていけば簡単に水平な水糸を張ることが可能です。
束石工事2.根切り
仕事終わって少しだけ
— けんたまん (@ken_1714) February 4, 2021
先日のレベル出しから水糸ひきなおして
束石ひとつ固めよ! https://t.co/pVioRM7JYI pic.twitter.com/YDZaQjLkfv
根切りは束石の個数や配置を決めたらその場所に穴を掘る作業です。束石同士の間隔はプロの作業ではだいたい90-100cm。日曜大工の施工ですと120cm間隔というものも目にしますが1メートル以内がしっかりするためおすすめ。
根切りのコツは束石よりもふた周り程度大きく高さは半分よりも少し深い程度(石とモルタルを入れて束石半分が埋まるよう調整)。底部分はできるだけたいらであることが望ましいです。
束石工事3.割栗地業
割栗地業とは根切りに石や砂利を入れて束石をたいらに設置できる地盤を作り出す作業のことです。動画では1分3秒あたりからがその工程となりますので、参考にしてください。
コツは石を入れて圧着・砂を入れてさらに圧着と圧着を繰り返してしっかりと地盤をつくること。次の工程でモルタルで固めてしまいますが地盤はたいらで沈まないに越したことはありません。
束石工事4.均しモルタル
均しモルタルはさきほど割栗地業で石と砂を詰めた穴にモルタルでさらにたいらな地盤を作り出す作業となります。これはモルタルが乾ききらないうちに(目安として半分くらい乾いたかな程度)束石を入れて、水平をとりやすいようにする作業です。
束石工事5.束石設置
均しモルタルまでいったらあとは束石を配置していくだけ。注意点はここでも最後の水平を水準器で確認しながらひとつひとつ水糸を利用して高さを合わせ置いてください。まわりの余っている穴を土で埋めて完成です。
まとめ:ウッドデッキ束石(基礎石)DIY
ウッドデッキ用束石はサイズを合わせてお好みで
いかがでしたでしょうか。主に下が土であり整地もされていないようなでこぼこした場所でもたいらで雨水がたまにくい基礎の作り方を解説してきました。
基礎がしっかりとしたウッドデッキを作りたいという方は是非参考にしてみていただけば幸いです。
ウッドデッキが気になる方はこちらもチェック
今回は束石で作る基礎のやり方解説でしたが、暮らしーのではウッドデッキキットのおすすめや外壁用塗料の上手な塗り方なども解説しています。こちらも是非見てくださいね。

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出典:https://photo-ac.com/