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三つの山頂を持つことが名前の由来!三頭山のおすすめコースを難易度別にご紹介!

奥多摩三山の最高峰三頭山は東京都の西端に 位置し、東面には檜原都民の森が整備されています。三頭山への登山口は都民の森を始めいくつかあってハイキングレベルから中級レベルまでの三頭山日帰り登山が楽しめます。この記事では難易度別に代表的な登山コースをご紹介します。
2021年4月6日
aakm.yamada
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目次

まず三頭山について

三頭山からの富士
Photo by yagitakeshi

三頭山(みとうさん)は、東京都の西の端に位置していて山梨県に接する標高1,531mの山です。日本三百名山に選定されていて、人気の奥多摩三山(大岳山、御前山、三頭山)の中では最高峰となります。

三頭山の山頂に近い所には立派なブナ林があり、山頂からは富士山や奥秩父、丹沢などの山々を見ることができます。山の東面は檜原都民の森として遊歩道などが整備されており都民の森の入り口部(バス停あり)は三頭山への登山口の一つとなっているのです。

三頭山の名前の由来

三頭山はその名前の通り、西峰、中央峰、東峰の三ツの峰を持っています。その中で中央峰が最も高く1531mあります。三頭山の名前の「みとう」とは?ーー「三ツの峰を持つこと」というのが通説ですが、もう一つ別の説もあるのです。

三ツの峰のうちの西峰と中央峰の間の鞍部は御堂峠(みどうとうげ)と呼ばれます。ここにはかって御堂(みどう)があったそうで、この「みどう」がなまって「みとう」(三頭)となったという説です。  

東京都檜原都民の森

三頭山の東面の中腹に東京都檜原都民の森が整備されています。都民の森は標高1000~1500mの範囲に広がる山岳森林公園で、三頭大滝コース、ブナの路コースなど数本のハイキングコースが整備されています。ハイキングコースの中で唯一三頭山に登るブナの路コースは急な山道の登り下りもあり、初心者向き登山コースでもあります。

また都民の森を楽しむための拠点として森林館のほか木材工芸センター、野鳥観察小屋,休憩所 等々の施設も設けられているのです。詳しくは下記サイト参照ください。

東京都檜原都民の森 オフィシャルWEBサイト
東京都檜原都民の森 オフィシャルWEBサイトのトップページです

三頭山への日帰り登山ルート

三頭山への日帰り登山ルートの中では「都民の森」を発着点とする周回ルートは初心者向きであり、一番利用者が多いです。その他に、北側の奥多摩湖近くの小河内神社を発着点とするルート、西側の山梨県の小菅村を発着点とするルート、南東側の東京都檜原村の仲の平を発着点とするルート等があり、登山中級者までが楽しめます。

多くの登山ルートの中からおすすめルートを難易度別にハイキンレベル、登山初心者レベル、中級者レベルと1ツづつ選んで紹介します。

おすすめの三頭山への日帰り登山ルート:ハイキングレベル

難易度の低いハイキングレベルのおすすめルートは都民の森園内マップに載っている「ブナの路コース」です。都民の森入り口のバス停をスタートして三頭山に登り、周回して都民の森バス停まで戻ります。

標準的なコースタイムを下に示しますが合計コースタイムは2時間45分です。このコースは逆周回も利用されます。
都民の森バス停(10分)→森林館(20分)→三頭大滝(60分)→ムシカリ峠(20分)→ 三頭山西峰(40分)→鞘口峠(10分)→ 森林館(5分)→バス停

コースの説明:スタートから三頭大滝まで

スタート地点の都民の森入口バス停から森林館までは歩いて10分です。森林館から三頭大滝まで約1kmの路(上の画像)にはウッドチップが敷かれていて歩きやすく、ヒノキの香りがします。三頭大滝まで森林館から約20分です。     

三頭大滝は落差33mの滝で、滝の間近まで行って鑑賞できます。滝を通過した先にある分岐路で右の道をとりムシカリ峠へ向かいますが、左へ行くと大沢山方面です。また滝の近くには休憩所として使える山小屋とトイレもあります。

コースの説明:三頭大滝から三頭山西峰まで

三頭大滝から先はブナの路と名付けられたブナの木が多い道で、登り詰めるとムシカリ峠につきます。峠で道は分岐し、右手に行けば三頭山です。峠の左手には避難小屋が見え、その先には大沢山があります。

ムシカリ峠から右へ道をとり、しばらく進むと木の階段があってこれを登りきると西峰(1524.5m;下の画像 )です。ここにはかつて皇室の森林だったことを示す立派な標石が建っており、西峰までは峠からは約20分で着きます。

コースの説明:三頭山西峰から都民の森まで


西峰を下ると御堂峠(みどうとうげ)で、左に奥多摩湖方面への分岐がありますが、直進して中央峰、東峰を 越えて鞘口峠(さいぐちとうげ) へと向かいます。 途中、鞘口峠への中間点あたりに山小屋/見晴し小屋があって、休憩するのに良い場所です。

山小屋を出発し、その先の急な坂道を降りると西峰から40分ほどで鞘口峠に到着。 ここから森林館までは歩きやすい道で10分程度、さらに5分程度歩くとスタート地点の都民の森バス停に帰ってきます。

三頭山の頂上の様子

三頭山の3つの山頂は非常に近い距離にあり、それぞれの山頂には「三頭山」と標高を付記した標識が建っています。東峰や中央峰(上の画像)などの名前は「三頭山」の下にカッコ書きされています。ですがどの山頂も立ち木が邪魔して360度のパノラマとはなりません。

一番広い西峰は南北が開けていて南側に富士山が、北側には雲取山などの山々見えます。西峰では登山道が東西南に3分岐していて、東は御堂峠へ、西は鶴峠からこすげへ、南は大沢山へ向かいます。

おすすめの三頭山への日帰り登山ルート:登山初心者レベル

難易度2番目の登山初心者向きのルートです。ハイキングレベルのルートを逆周回して都民の森から鞘口峠、三頭山を経てムシカリ峠へ、ここから三頭大滝へ向わず尾根を直進して大沢山、槇寄山に登り西原峠から仲の平に下ります。装備品には登山用のマップと磁石を含めてください。

標準的なコースタイムをを下に示しますが、合計のコースタイムは4時間20分です。
都民の森バス停(25分)→鞘口峠(75分)→三頭山西峰( 10分)→ムシカリ峠(30分)→三頭大滝方面分岐(55分)→西原峠(65分)→仲の平

コースの説明:ムシカリ峠から三頭大滝方面分岐まで

スタート地点のバス停から三頭山を経てムシカリ峠までは逆コースですので、前項のハイキングレベルのコース説明を参照していただき、ムシカリ峠から先の分のみ説明します。

ムシカリ峠では左の方向に三頭大滝方面への分岐がありますが、大滝には向かわずに直進します。すぐ先の避難小屋(上の画像)を通過してしばらく進むと大沢山頂上ですが、展望はききません。大沢山からはかなり急な下りの後に左手に別の三頭大滝分岐がまた現れます。ムシカリ峠から分岐まで約30分です。

コースの説明:三頭大滝方面分岐から西原峠まで

三頭大滝方面分岐からは槇寄山(読み方:まきよせやま)まで林間の尾根道が続きますが、途中いくつかの小ピークや上野原町方面への分岐ポイントがあります。またこの尾根は過去に日本山岳耐久レースに使われましたので、その時の標識が残っていたりします。

分岐点から1時間弱で槇寄山の頂上(上の画像)。山頂は広くて南面がひらけており、晴れていれば富士山がきれいに見えます。山頂から少し下ると西原(さいはら)峠に到着。分岐から約1時間です。

コースの説明:西原峠から仲の平まで

西原峠(上の画像)は十字路になっています。道標を良く確認して林間の長い下りの中、仲の平方面への道へ向かいましょう。途中、左手に大平分岐がありますが直進します。峠から1時間ほど歩いて樹林帯の登山道を抜けると仲の平の集落に出ます。

ここからは舗装路になり車道に出るとすぐに今回の登山ルートの終着点である仲の平のバス停が見えてきます。

バスで一駅、徒歩で5,6分の所に檜原温泉センター数馬の湯があります。時間があれば登山後の汗を流したいものです。

数馬の湯

檜原温泉センター数馬(読み方:「すうま」ではなく「かずま」です)の湯は仲の平バス停から近いですが、『都民の森』からも車で10分程度で来ることができるのです。気持ちのいい温泉だけでなく食事やマッサージなどを楽しむこともできます。三頭山登山者にとっては登山後の汗を流せる最高のスポットです。

詳しくは数馬の湯のHPを参照ください。

檜原温泉センター数馬の湯 | 東京都西多摩郡檜原村の温泉

おすすめの三頭山への日帰り登山ルート:登山中級レベル

難易度3番目の登山中級レベルのルートは、奥多摩湖の小河内神社がスタート地点です。奥多摩湖をドラム缶橋でわたり、ヌカザス尾根を登って三頭山の西峰へ、南下して西原峠から仲の平へ下りる、距離が長く体力も必要な中級レベルの登山者向きです。マップと磁石は必携品です。

標準的なコースタイムを下に示しますが、合計のコースタイムは6時間です。
小河内神社(75分)→イヨ山(60分)→ヌカザス山(75分)→三頭山西峰(10分)→ムシカリ峠(30分)→分岐(55分)→槇寄山(65分)→仲の平


コースの説明:小河内神社からイヨ山への登山口まで

小河内神社(おごうちじんじゃ)の前からゆらゆら揺れるドラム缶橋(浮橋)で奥多摩湖を渡るのが大きなポイントのルートです。ドラム缶橋は絶景ポイントになっていますが、現在はドラム缶ではなく樹脂性のフロートで浮かせています。

この橋を渡りきって木の階段を登り、奥多摩湖周遊道路へでます。この道路を右方向にしばらく歩くと左側にイヨ山への登山口です。渇水時など浮橋が通れない場合は、深山橋で湖をわたり、登山口まで若干遠回りする必要があります。

コースの説明:登山口から三頭山西峰まで

登山口からは樹林帯の急なのぼりが始まります。急な登りを何とか乗り切るとすぐに次の急な登りが始まる、といった感じでイヨ山まで続きます。小河内神社からイヨ山までは75分程度かかります。

イヨ山からは尾道を下りますがピークを一つ越えてからヌカザス山への登りになります。最後に厳しい登りがあって、ヌカザス山頂です。イヨ山から1時間程度です。ここから入小沢ノ峰、鶴峠分岐を経て三頭山西峰までは歩きやすい尾根道で約75分です。

コースの説明:三頭山西峰から仲の平まで

三頭山到着後、時間に余裕があれば、中央峰、東峰(上の画像)にトンボ帰りで立ち寄ってもよいですが、西峰が一番広く見晴らしも良いです。三頭山の頂上の様子はハイキングレベルのルート説明の最後に付記していますので参照ください。

また、西峰から仲の平までのルート説明については二番目の初心者レベルのルート説明と同じですので省略いたします。

三頭山登山での見所や立寄りスポット

この記事で紹介した三頭山登山の3ツのルートに関係した見所や立寄るべきスポットや施設などをいくつか取り上げて説明します。まず見所としては、まず三頭山からの富士山をはじめに三頭大滝、奥多摩湖のドラム缶橋などがあげられます。

施設としては、「檜原都民の森」と登山口の仲の平に近い「数馬の湯」とを挙げたいと思いますが、この両者については本文の中でかなり詳し説明したりHPを紹介したりしていますので、ここでは名前を挙げるだけで改めての説明は省略します。

三頭大滝

三頭沢の上流の南秋川で最大の滝で落差33mの三頭大滝は、都民の森の最大の見所ですが、都民の森が整備されるまでは容易に見に行くことがで出来なかったのです。遊歩道から滝のある対岸まで渡されたつり橋(滝見橋)から目前にその全容を楽しむことができます。

水量は豊かで季節に拘わらず楽しめますが、紅葉の季節や滝が氷結する冬の季節は特に素晴らしいです。三頭大滝の近くには休憩所があって中にはテーブルとイスもあり食事にも使えて、別棟にはトイレもあります。

奥多摩湖のドラム缶橋

奥多摩湖の見所の「ドラム缶橋」と呼ばれる橋は2ツあります。麦山浮橋と留浦浮橋です。三頭山登山で利用するのは小河内神社バス停のすぐ近くの麦山浮橋です。

湖面に浮かんでグラグラ揺れる橋を渡ると水上を歩いている様な感覚を楽しめます。また、この浮橋は、船が通るときには一時的に開くのだそうです。運が良ければそんな風景を目にできるかもしれません。

現在は樹脂製フロートが用いられていますが、昔は本当にドラム缶を利用していたのが名前の由来です。

三頭山頂からの富士山

三頭山登山での最大の見所である富士山は東峰の直下あたりから東峰、中央峰、西峰、さらに大沢山あたりまでのルート上で場所により木々の間から見えますが、最も良く見えるのは西峰からです。天気が良く空気が澄んでいる日には美しい富士山の絶景が期待できます。

西峰からの富士山は富士山全体がすっきりと見え、手前には御正体山、三ッ峠山、黒岳などが見えます。どの季節の富士山も素晴らしいですが、春先の季節に先端が雪で覆われた富士山は最高です。

登山口へのアクセス

この記事で紹介しました三頭山登山ルートに出てきました登下山口までのアクセスについて説明します。登山口或いは下山口として紹介しましたのは、檜原都民の森入り口のバス停、奥多摩の小河内神社、そして東京都檜原村の仲の平バス停の3か所です。

この3か所へのアクセスについて電車、バス利用の場合と、車利用の場合について説明ます。車利用の場合は駐車場に関する情報も付記します。以下に3か所の登下山口について順次説明していきます。


檜原都民の森へのアクセス

 電車、バス利用:都民の森へバスでアクセスする場合の最寄り駅はJR五日市線の武蔵五日市駅です。西東京バスの数馬行に乗り終点まで行き、数馬からは都民の森までの無料連絡バス(冬の季節は運休)に乗りましょう。

車利用:中央自動車道の大月IC,八王子IC,上野原IC、圏央道の青梅IC,日の出IC,あきる野ICからアクセス可能です。上野原ICからが一番近く50分程度で着きます。

駐車場:都民の森駐車場があります。80台-100台駐車可能で料金は無料です。

奥多摩小河内神社へのアクセス

電車、バス利用:小河内神社へバスで行く場合の最寄り駅はJR青梅線の終点奥多摩駅です。駅前のバス乗り場から西東京バスの、奥09, 奥10, 奥11, 奥12などに乗車し、小河内神社で降ります。最新のバス時刻表を下に示します。

車利用:首都圏中央連絡自動車道の日の出I.C.で降り、国道411号線利用、約36kmで到着します。小河内神社の入り口部分に6台分程度の駐車スペースはありますが、正式の駐車場は近くにありません。下のふるさと村の資料も参照ください。

奥多摩駅 ⇒ 小河内神社 バス時刻表
ドラム缶橋周辺駐車場のご案内 - 山のふるさと村

檜原村の仲の平バス停までのアクセス

仲の平バス停へのアクセスは基本的に都民の森へのアクセスと同じです。両方とも奥多摩周遊道路上にあり、車で5,6分の距離。電車バス利用の場合は最寄り駅の武蔵五日市駅から、西東京バスの数馬行に乗り、終点一つ手前の仲の平で降ります。仲の平は下山口として使われることが多いので「仲の平発武蔵五日市駅行の時刻表」を下に示します。

車利用の場合も都民の森の場合と同じです。上野原ICからの場合は都民の森の若干手前になります。駐車場は仲の平バス停から都民の森側に少し行ったところの右手に数馬広場(かずまひろば)駐車場があります(10台、無料)。

仲の平 時刻表(武蔵五日市駅行)

おわりに

ここまでお読みいただき有り難うございました。いかがでしたか?

都民の森から三頭山に登る人が圧倒的に多いようですが、本格的な登山を味わいたい人には奥多摩湖の方からのルートが好まれるようです。あなたはどちらは派ですか?

三頭山の別のルートが気になる方はこちらもチェック!

このサイトでは非常にバラエティーに富んだ沢山の三頭山登山コースを紹介しています。